JPS6216963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、頭髪又はペツト用動物の体毛を加
熱させたコテ先によつてカールするヘヤアイロン
の改良に関する。

ヘヤアイロンの改良は主としてコテ先の断面形
状の変化に集中されて多種類開発され、又現在も
続々と製品化されている。しかしながら、従来の
ヘヤアイロンはいずれも一方のヒーターロツドに
グローブを枢支しただけの単純な鋏構造にすぎ
ず、毛髪をウエーブさせるにはまずロツドとグロ
ーブとからなるコテ先部分に毛髪をはさんでヘヤ
アイロン全体を回転させることによりコテ先に髪
を巻き込むことによつて、ウエーブ・カールをつ
くるものであつた。

この回転動作は、180度前後の回転を必要とし
ていて人間の手首関節の回転範囲を超えるため手
首の最大限の回転に加え、手のひらの返し、指先
の補助、腕関節との併用等によりヘヤアイロンを
必要角度回転させているのが現状であつた。この
動作は作業者を非常に疲れさせるものであり、又
複雑な関節の動きを伴うため、毛髪の巻込みに強
弱、曲り、巻込中の髪のタルミ等を生じる故、高
度の技術と熟練を必要とするという欠点があつ
た。又ヘヤアイロンのグローブとヒーターロツド
を手動操作で機構的に回転させる考案が実開昭55
−245号公報に開示されている。しかしながらこ
の公報記載の構造はグローブとヒーターロツドを
開閉するレバーはヒーターロツド側上方に取付け
られ、又ヒーターロツドを回転させる機構はヒー
ターロツドの把手部の下方にあつて、開閉のレバ
ーと把手部のロツド回転操作部とはかなり離れて
いる。そのため開閉と回転の同時操作が難しく操
作性に悪いという欠点がある。

本考案は、これらの欠点を完全に解消するとと
もに作業時間も大巾に短縮できるという新しい構
想に基づくヘヤアイロンを提供せんとするもので
ある。

本考案の要旨はヒータを内蔵したヒーターロツ
ド１にグローブ２を枢支し、同ヒーターロツドの
外周に取付けたヘヤアイロン胴部５にヒーターロ
ツド１をハンドルレバー６によつて回転させる回
転機構を設け、更にハンドルレバー６にグローブ
２を開閉させるグローブ開放機構を設けたことを
特徴とするヘヤアイロンにある。

以下実施例を図面に基いて説明する。

実施例（第１〜７図参照） 第１〜７図に示す第１実施例はハンドルレバー
と連動してヒーターロツドとグローブを開閉する
とともに、ハンドルレバーの操作によつてコテ先
を回転させる例である。

図中、１はヒーターロツド、２はグローブ、３
は同グローブの枢軸、４はグローブ加圧面、５は
ヘヤアイロン胴部、６はハンドルレバー、７はレ
バー取付板、８はハンドルレバー６の枢軸、９は
ハンドルレバー６を拡げるためのスプリング、１
０は枢軸８に枢支されたグローブ押金、１１は同
グローブ押金に取付けられた押圧ローラ、１２は
グローブ押金１０を時計方向に回転せしめるスプ
リング、１３はハンドルレバー６の基端に突設さ
れたグローブ押金戻し突起、１４はグローブ開放
レバー、１５は同グローブ開放レバーの枢軸、１
６，１７はハンドルレバー回転制限突起、１８は
グローブ押金１０とグローブ開放レバー１４との
噛合部、１９はヒーターロツド１の外周に摺動自
在に嵌挿されたスリーブ、２０，２０′は同スリ
ーブのフランジ、２１はヒーターロツド１を軸支
するベアリング、２２はヒーターロツド１の加熱
ヒーターの電源コード、２３はヘヤアイロン胴部
５と内蔵されたヒーターロツド１との間に設けた
回転復帰用スプリング、２４はラツクを設けたラ
ツク杆、２５は同ラツク杆の枢軸、２６はスパー
ギヤ、２７はグローブ２を開放せしめる方向に働
く戻しバネである。

この実施例では、ハンドルレバー６を加圧しな
い時は第１図に示す様に、スプリング９によつて
ハンドルレバー６はヘヤアイロン胴部５から離反
し、それとともにグローブ押金戻し突起１３を介
し、グローブ押金１０を反時計方向に押し込み、
その先端の押圧ローラ１１によつてスリーブ１９
を右方向に移動せしめている。スリーブ１９が右
方向に移動するため、同スリーブ１９のフランジ
２０に係止されることなくグローブ２は戻しバネ
２７によつて開放されることとなつている。

次に髪をこのヒーターロツド１とグローブ２と
の間にはさみ込んで、ハンドルレバー６をヘヤア
イロン胴部５方向に加圧すれば押金戻し突起１３
が時計方向に回転し、それに伴つてグローブ押金
１０はスプリング１２の押圧力によつて時計方向
に回転する。グローブ押金１０の回転によつてそ
の先端の押圧ローラ１１はスリーブ１９左方向に
押しやり、同スリーブのフランジ２０を介し、グ
ローブ２のグローブ加圧面４を左方向に押圧す
る。グローブ加圧面４が押圧されればグローブ２
はその枢軸３まわりに時計方向に回転して、ヒー
ターロツド１とグローブ２とは髪をはさみ込んだ
状態で閉じる。更にハンドルレバー６を加圧すれ
ばラツク杆２４のラツクとスパーギヤ２６とが噛
合し合つてヒーターロツド１を軸中心に回転せし
めることとなつてコテ先は髪をつかんだまま回転
し、髪にウエーブをかけることとなる。２〜３秒
程度コテ先を回転した状態を保持する。その後ハ
ンドルレバー６の加圧を解けば、スプリング９、
戻しバネ２７の働きによつて前述の逆過程をたど
りコテ先を逆回転させ、グローブ２を開放し、開
放した後髪からコテ先を引抜く。あるいはハンド
ルレバー６を加圧したままでもグローブ開放レバ
ー１４を倒せば、グローブ押金１０を反時計方向
に回転せしめ、スリーブ１９及びそのフランジ２
０を右方向に移動させ、戻しバネ２７によつてコ
テ先を回転させたままで、グローブ２を開放し、
その後ヘヤアイロン全体を巻付いた髪から引抜け
ばよい。

第８図は、本実施例におけるグローブ開放レバ
ー１４、噛合部１８のない他の構造例の要部を示
している。この例ではグローブ開放レバー１０に
よるコテ先開放ができないのでコテ先を回転して
元に復帰させた後に、コテ先を開放せねばならな
い。

以上の様に、本発明によればコテ先を手首・手
のひらの返し・腕関節を使用せず、指の押圧又は
電機的に回転させることができるので、髪の巻込
みを高度の技術と経験を必要とせずに行え、家庭
においてもヘヤのカール・ウエーブが簡易に出
来、しかもその作業を短時間に行えることができ
るという優れた効果を得ることができる。更にハ
ンドルレバー６にグローブ２を開閉させるグロー
ブ開放機構を設けたことにより、回転と開閉の操
作を片手で容易に行えるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ヘヤアイロンの実施例を示す一
部切欠正面図、第２図は同実施例のコテ先を閉じ
た状態を示す正面図、第３図は第１図−線に
おける断面図、第４図は第２図−線における
断面図、第５図は第２図−線における断面
図、第６図は同実施例の回転機構を示す側面図、
第７図は同平面図、第８図は他のコテ先を開閉す
る機構を示す説明図である。 １：ヒーターステム、２：グローブ、５：フレ
ーム、６：ハンドルレバー、９：スプリング、１
０：グローブ押金、１１：押圧ローラ、１４：グ
ローブ開放レバー、２４：ラツク杆、２６：スパ
ーギヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヒータを内蔵したヒーターロツド１にグローブ
   ２を枢支し、同ヒーターロツドの外周に取付けた
   ヘヤアイロン胴部５にヒーターロツド１をハンド
   ルレバー６によつて回転させる回転機構を設け、
   更にハンドルレバー６にグローブ２を開閉させる
   グローブ開放機構を設けたことを特徴とするヘヤ
   アイロン。