JPS62163257A - 密閉形蓄電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、密閉形鉛蓄電池に関するもので、特にその安
全弁を改良したものである。

従来の技術 密閉形鉛蓄電池は、セパレータであるガラスマットが電
解液を保持して流動しないため、電解液が電そう外部に
溢れず、携帯に便利な小型電源として広く普及している
。

この密閉形鉛蓄電池は、充電時に正極板で発生した酸素
ガスを負極板に吸収させる構造となっているので、電池
外部にガスが散逸することは通帛ない。しかし大電流で
充電した場合にはｆＡ極板での酸素ガス吸収能力よりも
正極板で発生する酸素ガス発生量の方が多い上、負極板
からも水素ガスが発生するため、完全密閉づると電池内
がかなりの高圧となる。そのため、電池内圧が上野する
と開弁するような安全弁が設けられている。一般的にこ
の種の安全弁の一例は第２図に示すように電そう１に突
設した弁筒２にゴム弁３゛をかぶせた構造になっている
。しかしこのようなゴム弁構造では弁筒２にゴム弁３を
はめ込むのを機械化することはｈしく、電そう１内に電
解液を注入後、手作業で人がはめ込んでいるのが実状で
ある。

このような安全弁は、組立工数がかかるため製造コスト
の上昇につながるばかりでなく、ゴム弁自体の材料費が
電そうに使用している合成樹脂に比べて高いため、原材
料費が割高になってしまう。

さらに、電そう内への極板群の挿入という工程も機械化
が困難であり、倒産するのに問題となっている。

このような問題点を改善するために、従来の他の例とし
て第３図に示すような構造が既に提案されている。この
構成は、正極板・負極板およセパレータからなる極板群
４を、耐酸性でしかも熱溶着性のある２枚のフィルム状
またはシート状合成樹脂体５で挟み込み、上記極板群の
周囲の合成樹脂体は未溶着部分６を一個所残して熱溶＠
７して電そうとするとともに、未溶着部分６は電池の内
圧が外気圧力より高いとき（加圧時）は開弁して隙間よ
りガスを放出し、逆に低いとき（減圧時）は閉弁してそ
の隙間を密ｔ；ｊするように、上記２枚のフィルム状ま
たはシート状合成樹脂体５をほとんど隙ＩＳ８なく平行
に合せて安全弁８としたことを特徴とするものである。

また、安全弁８の内壁にシリコーンオイルなどの液体を
塗布する構成も同時に提案されている。

この第３図に示された従来例の安全弁は、次に述べるよ
うな利点を有する。

（１）安全弁は、熱溶着するシート状またはフィルム状
の合成樹脂体を未溶着として形成するという構造上、機
械化が極めて容易であるばかりでなく短時間で安全弁を
形成できるために、従来品に比べて工数がかからず、生
産殴が高く電池の製造コストを低減することができる。

（２）極板群をシート状またはフィルム状の合成＠常体
で包んで電そうと安全弁を一体成形する構造であるため
、従来構造の電池では困難であった電そうへの極板群の
挿入を機械化することも容易となり、工数を削減するこ
とができる。

（３）材料的に電そうおよび安全弁を含めて肉厚の薄い
シート状またはフィルム状の合成樹脂体だけで構成でき
るため、材料コストが安くなる。

発明が解決しようとする問題点 しかし、以上に記した諸利点の他に、欠点として安全弁
の内壁に塗布するシリコーンオイルなどの液体が低粘度
であるため、電池内からの発生ガスの逸散にともない、
液体が飛散したり、電池の内外ヘクリープしてしまうと
いう現象が避けられない問題点があった。

本発明は上記問題点を解決するもので、安全弁の内壁に
塗布した物質が電池内から発生するガスの逸散とともに
飛散したり、クリープにより移動してしまうことを抑制
し、安全弁の開閉弁圧を長期間にわたって安定させるこ
とができる密閉形蓄電池を提供することを目的とするも
のである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、正極板、負極板
およびセパレータからなる極板群を耐酸性でかつ熱溶着
性を有する２枚のフィルム状またはシート状合成樹脂体
で挟み込み、上記極板群の周囲の合成樹脂体の一部に、
電池内圧が外気圧力より高いときに開放してガスを放出
し、逆に低いときは閉じてその隙間を密封するように上
記２枚の合成樹脂体を平行に向かい合わせて排気口とな
る未溶着部を残して熱溶着し、安全弁を形成した密閉形
蓄電池であって、平行に向かい合わせた上記未溶着部分
に耐酸性でかつ半固体の潤滑剤を塗布してなるものであ
る。

作用 上記構成により、安全弁の開閉弁圧を長期間にわたって
安定にできることから、電池の自己欣電吊を少なくでき
、電池容量の保存特性を向上できる。

実施例 以下本発明の一実施例を図面にもとづいて説明する。基
本構成は、第３図に示した従来例の構成とほとんど同一
であるので、第３図を用いて説明することとする。

第３図において、極板群４として正極板１枚（［５０１
１１１１１Ｘ　＠　７０＋ｕａｘ厚さ３．０ｎｎ）　、
負極板２枚（ＩＩＩ　５０ＩＩ＋＋ｘ横７０１×厚さ１
　、３ｎ１ｍ）とガラスマットのセパレータからなる極
板群を用い、極板群４を、耐酸性でしかも熱溶着性を有
するフィルム状またはシート状合成樹脂体５である厚さ
０．３１１１１の２枚のフィルム状またはシート状ポリ
エチレンにはさみ込み、上記極板群４の周囲のうちその
底部および左右の側部のみを熱プレスによって１５０℃
で約１分間外側から加熱し、ポリエチレン５相互を熱溶
着７して電そうとし、未溶着の上部から所定の希硫酸電
解液を注入する。注入後その中央部の一部を除いて同条
件で熱溶着７することにより極柱９のシールを行なうと
同時に、２枚のフィルム状またはシート状合成樹脂体５
がほとんど隙間なく平行に向い合って排気口となる前記
中央部の未溶着部分６を安全弁８として形成した。

次いで、安全弁８の内壁部分にグリースをできるだけ均
一に塗布した。なお、この安全弁８となる未溶着部分６
は電池の内圧が外気圧力より高いときく加圧時）は開弁
じてその隙間より極板群から発生１Ｊるガスを放出し、
逆に低いとき（減圧時）は閉弁して隙間を密封する弁作
用をする。

この構造において、安全弁の懇能、特に減圧時の気密を
良くするための条件は以下の通りである。

合成樹脂の材質としては、Ａｓ（アクリロニトリル・ス
チレン共重合体）あるいはＡｓｓ　（アクリロニトリル
・ブタジェン・スチレン共重合体）樹脂よりも柔かいポ
リエチレンやポリプロピレンの方が内部のガスの排出も
容易であり、気密も良いことがわかった。このことは樹
脂の厚みにも関係し、樹脂の厚みが薄いほど同球なこと
が言える。

次に安全弁、すなわち平行に向い合わせた合成樹脂部分
は、未溶着中が狭く、その距離が長い方が気密が良い。

しかし、電池が加圧状態にある場合、巾をきわめて狭く
することは内圧がかかり覆ぎ、電池の破損が考えられる
ため、適度な巾で距離を長くすると良い。

次に上記構成の電池の自己放電特性を調査した。

第１図ＡおよびＢは安全弁の内壁に液体状のシリコーン
オイルを塗布した上記従来例およびグリースを塗布した
本実施例の電池の残存容量特性図を示し、各電池を完全
充電後、５０℃雰囲気中に放置した場合の放置期間と残
存容量（初期性能を１００％とした場合の比率）との関
係を示す。このように本実施例の電池の残存容量は従来
例よりも優れ、保存性が向上している。

発明の効果 以上のように本発明によれば、シート状またはフィルム
状の合成樹脂体を未溶着部を残して熱溶着し、安全弁を
形成する構造において、安全弁の内壁に耐酸性でかつ半
固体の潤滑剤を塗布したので、安全弁の密閉効果を安定
して維持することができ、電池の自己放電量を少なくし
てｉ池容量の保存特性を良好に保つことができ、高温状
態のような過酷な条件であっても、長期間正常に使用で
さる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による電池および従来例の電
池の自己放電特性を示す図、第２図は従来の密閉形鉛蓄
電池の斜視図、第３図は本発明を説明するための密閉形
鉛蓄電池の安全弁の斜視図である。 ４・・・極板群、５・・・フィルム状またはシート状合
成樹脂体、６・・・未溶着部、７・・・熱溶着部、８・
・・安全弁 代理人　　　森　　本　　義　　弘 第を図 友（量　期　閘　（ハ） 光°Ｃ狡Ｉ 第２　図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、正極板、負極板およびセパレータからなる極板群を
   耐酸性でかつ熱溶着性を有する２枚のフィルム状または
   シート状合成樹脂体で挟み込み、上記極板群の周囲の合
   成樹脂体の一部に、電池内圧が外気圧力より高いときに
   開放してガスを放出し、逆に低いときは閉じてその隙間
   を密封するように上記２枚の合成樹脂体を平行に向かい
   合わせて排気口となる未溶着部を残して熱溶着し、安全
   弁を形成した密閉形蓄電池であって、平行に向かい合わ
   せた上記未溶着部分に耐酸性でかつ半固体の潤滑剤を塗
   布してなる密閉形蓄電池。 ２、潤滑剤が、グリースまたはワセリンであり、２枚の
   合成樹脂体かつポリエチレンまたはポリプロピレンから
   なることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の密閉
   形蓄電池。