JPS6216279Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は円周上に複数の砥石車を備えたタレツ
ト形砥石ヘツドに関するもので、その目的とする
ところは、タレツトの回転割出しによつて各種の
研削作業を行えるようにするとともに、タレツト
形砥石ヘツドの小形、軽量化を図ることである。

旋回台上に設置された砥石台の両側に砥石車を
取付けた砥石軸を旋回台の旋回軸線と直角に軸承
し、旋回台の旋回によつて砥石車を研削位置に交
互に割出すようにした砥石ヘツドは公知である
が、この種の砥石ヘツドにおいては砥石車を駆動
するモータが砥石台上に各別に設置されているた
め、砥石ヘツドの重量が大きくなるとともに、砥
石ヘツドが大形となり、しかもその構造上多くの
砥石車を装架するのが難しい問題がある。

本考案は上述した従来の問題点に鑑みてなされ
たもので、以下その実施例を図面に基いて説明す
る。第１図において、１０はコラムを示し、この
コラム１０には中空の支持軸１１が鉛直軸線のま
わりに回転可能にその上下２か所を軸承されてい
る。支持軸１１には円周上に６つの取付面を有す
るタレツト１２が摺動可能に嵌合されている。タ
レツト１２の直径方向には連結杆１３が固着さ
れ、この連結杆１３は支持軸１１に形成された案
内溝１４に摺動のみ可能に係合され、これによつ
てタレツト１２は支持軸１１に対し回り止めされ
ている。

前記タレツト１２の６つの取付面には、第２図
に示すように直径線上に２つのモータ取付台１
５，１６が配設され、残りの４つの取付面には砥
石支持体１７，１８，１９，２０が配設されてい
る。これら砥石支持体１７〜２０には砥石軸２１
が前記タレツト１２の回転軸線とそれぞれ平行な
軸線のまわりに回転軸承され、これら砥石軸２１
の各一端（下端）には互いに形状あるいか幅寸法
の異なる砥石車２２が取付けられ、各他端（上
端）にはタイミングプーリ２３が取付けられてい
る。また前記２つのモータ取付台１５，１６には
砥石駆動モータ２４，２５がそのモータ軸２６を
前記砥石軸２１と平行して設置され、これらモー
タ軸２６にタイミングプーリ２７が取付けられて
いる。

一方の砥石駆動モータ２４に設けられたタイミ
ングプーリ２７と２つの砥石支持体１７，１８に
設けられたタイミングプーリ２３との間にはタイ
ミングベルト２８が巻張され、同様にして他方の
砥石駆動モータ２５に設けられたタイミングプー
リ２７と残りの２つの砥石支持体１９，２０に設
けられたタイミングプーリ２３との間にはタイミ
ングベルト２９が巻張され、砥石駆動モータ２
４，２５によつてそれぞれ２つづつの砥石車２２
が回転駆動されるようになつている。なお、３
０，３１はアイドラプーリである。

前記コラム１０の上端には送りねじ軸３３が前
記支持軸１１の軸線のまわりに回転可能に軸承さ
れ、この送りねじ軸３３は前記連結体１３に螺合
されている。送りねじ軸３３はコラム１０上に設
置された送り制御モータ３４にて回転され、前記
タレツト１２をねじ作用にて支持軸１１に沿つて
昇降させるようになつている。またコラム１０上
には割出し駆動モータ３５が設置され、この割出
し駆動モータ３５に連結された駆動歯車３６は支
持軸１１の上端に固着された被動歯車３７に噛合
され、支持軸１１とともにタレツト１２を回転割
出して所要の砥石支持体１７〜２０を研削位置に
割出すようになつている。被動歯車３７の外周に
は円周上複数の係合溝３８が形成され、この係合
溝３８に位置決めシリンダ３９にて進退されるノ
ツクピン４０が係合され、支持軸１１およびタレ
ツト１２を回転方向に位置決めするようになつて
いる。

なお、４１は工作物Ｗを支持するテーブルで、
このテーブル４１は前記コラム１０に対し水平な
直交２方向に相対移動可能となつている。

次に上記構成における動作について説明する。
複数の砥石支持体１７〜２０に装架された砥石車
２２は砥石駆動モータ２４，２５によつて常時回
転駆動され、工作物Ｗの研削内容に応じて所要の
砥石支持体を研削位置に割出すべく、割出し駆動
モータ３５によつて支持軸１１およびタレツト１
２が回転割出しされ、ノツクピン４０により位置
決めされる。しかる後送り制御モータ３４により
タレツト１２が昇降されて所定位置に位置決めさ
れ、コラム１０とテーブル４１との相対移動によ
つて工作物Ｗに定められた研削加工が施される。
以下タレツト１２を順次回転割出して工作物Ｗの
各部を研削加工する。なお、砥石駆動モータ２
４，２５は、研削位置に割出された砥石支持体の
砥石車２２に回転連結せる一方の砥石駆動モータ
のみを駆動することもできる。

上記実施例においては、複数（４つ）の砥石支
持体１７〜２０の各砥石車２２を２つの砥石駆動
モータ２４，２５を用いて回転駆動する例につい
て述べたが、１つの砥石駆動モータによつて全て
の砥石車を駆動することも可能である。

以上述べたように本考案は、円周上に複数の取
付面を有するタレツトを回転割出し可能な支持軸
の外周に摺動のみ可能に嵌装し、このタレツトの
各取付面に、砥石車を装架した複数の砥石支持体
と少なくとも１つの砥石駆動モータとを配設し、
この砥石駆動モータに複数の砥石車を回転連結し
た構成であるので、タレツトの回転割出しによつ
て各種の研削作業を行い得るとともに、砥石駆動
モータをタレツトの軸線方向長さの範囲内に収め
ることができ、かつ砥石駆動モータを減少できる
ことから、タレツト形砥石ヘツドを小形にして軽
量にできる特徴がある。

しかも本考案によれば、複数の砥石軸とモータ
軸との各軸線がタレツトの回転軸線に対して互い
に平行に配列されているので、砥石駆動モータと
複数の砥石車との回転連結をベルトによつて簡単
に行い得る効果も併せて奏せられる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
タレツト形砥石ヘツドの断面図、第２図は第１図
の−線矢視拡大断面図である。 １０……コラム、１１……支持軸、１２……タ
レツト、１７〜２０……砥石支持体、２１……砥
石軸、２２……砥石車、２３……プーリ、２４，
２５……砥石駆動モータ、２６……モータ軸、２
７……プーリ、２８，２９……ベルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円周上に複数の取付面を有するタレツトを回転
   割出し可能な支持軸の外周に摺動のみ可能に嵌装
   し、このタレツトの各取付面に複数の砥石支持体
   と少なくとも１つの砥石駆動モータとをそれぞれ
   配設し、前記複数の砥石支持体には一端に砥石車
   を他端にプーリを取付けた砥石軸を前記タレツト
   の回転軸線と互いに平行に回転軸承するととも
   に、前記砥石駆動モータのモータ軸を前記砥石軸
   と平行に配列し、このモータ軸を前記複数の砥石
   支持体の各プーリにベルトを介して回転連結し、
   前記支持軸を回転割出ししてタレツト上の所要の
   砥石支持体を研削位置に割出し駆動装置を設けて
   なるタレツト形砥石ヘツド。