JPS62162556A - ワイヤ・マトリツクス・プリンタのワイヤ発射制御装置 - Google Patents

ワイヤ・マトリツクス・プリンタのワイヤ発射制御装置

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Publication number
JPS62162556A
JPS62162556A JP26681686A JP26681686A JPS62162556A JP S62162556 A JPS62162556 A JP S62162556A JP 26681686 A JP26681686 A JP 26681686A JP 26681686 A JP26681686 A JP 26681686A JP S62162556 A JPS62162556 A JP S62162556A
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wire
print
emitter
print head
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Pending
Application number
JP26681686A
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English (en)
Inventor
チヤールズ・デービツド・マルケムス
ベリ・リチヤード・キヤビル
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International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by International Business Machines Corp filed Critical International Business Machines Corp
Publication of JPS62162556A publication Critical patent/JPS62162556A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/22Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of impact or pressure on a printing material or impression-transfer material
    • B41J2/23Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of impact or pressure on a printing material or impression-transfer material using print wires
    • B41J2/30Control circuits for actuators

Landscapes

  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)
  • Projection-Type Copiers In General (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 A、産業上の利用分野 本発明は、ワイヤ・マトリツクス・プリンタの可動印刷
ヘッド内にある印刷ワイヤの発射を制御する装置に関す
る。
B、従来技術 ワイヤ・マトリツクス・プリンタは、印刷ヘッド内に配
置された一連の印刷ワイヤを使用している。この印刷ヘ
ッドは、キャリッジ上に装着され、文字や図形を印刷す
る用紙を置くプラテンの端から端までを前後に移動する
。各印刷ワイヤ毎に別々にアクチュエータ・コイルが備
えられており、電気パルスによってアクチュエータ・コ
イルが付勢されると、それに接続された印刷ワイヤが発
射される。具体的にいうと、この付勢で印刷ワイヤは急
速に前進し、印刷リボンを用紙に押しつけて用紙上にド
ツトを印刷させる。印刷リボンは、印刷ヘッドの印刷端
面と用紙の間に配置されている。
各種のアルファベット、数字その他の印刷された文字は
、それぞれ、用紙上に文字を形成するドツトのパターン
を印刷することによって形成される。
用紙上に印刷文字を形成するには、印刷ワイヤの発射と
印刷ヘッドが用紙を横切って移動する経路上での印刷ヘ
ッドの位置を相関させる必要がある。これは、印刷ヘッ
ドが用紙を横切って移動するとき一連の位置マーカ・パ
ルスを生成する機構を設けることによって実現される。
位置マーカ・パルスは、印刷ヘッドが一定の距離を移動
するたびに、生成される。印刷ヘッドの位置は、この位
置マーカ・パルスをカウントすることによって、連続的
に監視することができる。
この位置マーカ・パルスは、しばしば「エミッタ」パル
スまたは「エミッタ」信号と呼ばれ、このパルスを作成
する機構はしばしば「エミッタ」機構と呼ばれる0本明
細書および特許請求の範囲では、この「エミッタ」の語
を使用することにする。また、[エミッタ」の語は、距
離測定の単位としても使用される。この場合、1工ミツ
タ単位は、あるエミッタ信号の立上り生成から次のエミ
ッタ信号の立上り生成までの間に、印刷ヘッドが移動す
る距離を表わす。この単位は、2つの連続するエミッタ
信号の初端の間隔に相当する物理的距離を表わす。1工
ミツタ′単位の値は、各特定プリンタ毎に一定の定数で
あり1通常比較的小さく、普通1インチ(約25.4a
m)の数十分の1ぐらいである。
エミッタ機構には2つの主要な型式がある。すなわち線
形エミッタ機構と回転式エミッタ機構である。線形エミ
ッタ機構は、プリンタのフレームに装着され、プラテン
の長さだけ延在している固定線形要素を有している。線
形要素には、均一な間隔の目盛がついており、それが印
刷ヘッド・キャリッジ上に載架された検出素子によって
検出される。一方1回転式エミッタ機構は、可動要素を
備えた回転式コーダ型装置を有しており、この可動要素
は、印刷ヘッドがプラテン上を移動する間回転するよう
に、印刷ヘッド・キャリッジの駆動装置に接続されてい
る。可動要素の回転によって。
エミッタ信号が生成される。線形と回転式のどちらの場
合でも、印刷ヘッドが横方向に一定距離だけ移動するた
びに、新しいエミッタ信号が生成される。
これまで、いつ印刷ワイヤを発射すべきかを指示するた
めに、様々な形式のワイヤ発射制御システムが使用され
てきた。ワイヤを発射するタイミングを生成する最も一
般的な技術は、単に、エミッタ・パルスが発生したとき
適当な印刷ワイヤを発射するものである0両方向印刷の
場合、一方の方向に印刷ヘッドが移動するとき、エミッ
タ・パルスの発生後に時間遅延を追加して1両方向に移
動する印刷ヘッドによって生成されるドツトが、互いに
縦方向に揃うようにすることができる。これまで提案さ
れてきたさらに精巧な技術は、タイミング回路を使用し
て、実際のエミッタ・パルスの立上りの間に擬似エミッ
タ・パルス(通常2または3個のパルス)を生成させる
ものである。これにより、印刷ワイヤが発射される時点
が増加し。
そのため、解像力がやや向上する。こうした周知の方法
や提案された方法に付随する問題点は、印刷される文字
のフォントやスタイルがエミッタ・パルスの間隔と整合
しなければならないことである。このため、ドツト密度
、1インチ当りの文字数など様々なフォント・パラメー
タの選択が制限される。
ワイヤ・マトリツクス・プリンタにおいて、考慮する必
要のあるもう一つの因子は、印刷ワイヤの飛行時間であ
る。数百マイクロ秒程度の有限時間が、印刷ワイヤの移
動を開始し、印刷ワイヤを必要な距離だけ移動させてリ
ボンを用紙に衝突させるのに必要である。印刷ワイヤが
飛行中、印刷ヘッドも用紙上を横方向に移動するので、
このことによって問題が生じる。したがって、印刷ワイ
ヤが用紙に衝突するまでに、印刷ワイヤは、その発射が
開始された時と同じ用紙上の位置を離れている。印刷ワ
イヤが飛行中、印刷ヘッドは2.3個以上のエミッタ位
置から任意の位置に移動してしまう。この飛行時間ファ
クターを適切に考慮に入れてないと、各印刷ドツトの間
隔が所期の値に比べて不均一になることがある。
印刷ワイヤの飛行時間を取扱う通常の方法は、印刷ヘッ
ドが既知の一定速度で移動しているときだけ印刷を行な
うものである。この場合、印刷ワイヤ飛行時間の効果は
すべての印刷ドツトにとって同じである。したがって、
印刷されたテキストや像にはどんなゆがみやむらも生じ
ない。さらに、印刷ヘッドが左から右に移動中に印刷す
る文字もあれば、右から左へ移動中に印刷する文字もあ
る両方向印刷の場合には、一方の方向で印刷を行なうと
きに一定の時間の遅延を加えることによって、両方向の
印刷を正しく揃えることができる。
C0発明が解決しようとする問題点 様々な一定速度で印刷できることが望ましい。
一つには、このことによって、様々の文字フォントを、
それぞれの最大印刷ヘッド速度で印刷することができる
。この最大速度はドツト密度の関数である。また、一定
でない速度の印刷ヘッドで印刷できることも望ましい。
言い換えれば、印刷ヘットの加速または減速中に、印刷
できることが望ましい、ということである、一つには、
このことによって、印刷装置の全体幅を短縮できる。と
いうのは、そうすると、印刷ヘッドが印刷領域に入る前
に一定速度に到達できるほどプリンタの側部を広くしな
くてもよいからである。二つには、それによって、印刷
の途中で印刷ヘッドの速度を変化させることができ、そ
のため文字フォントも交換できる。
印刷ワイヤ飛行時間を補償し、印刷ヘッドの速度に応じ
て補償量を変化させる機構を備えない限り、一定しない
速度ですなわち印刷ヘッドが加速または減速中に正確な
ドツト配置を得ることはできない。これは、印刷ワ・r
ヤが飛行中に印刷ヘッドが移動する距離が、印刷ヘッド
の速度の関数であるからである。この距離は印刷ヘッド
速度に応じて異なる。知り得る限り、比較的広範囲にわ
たる印刷ヘッド速度に対して正確なドツト配置をもたら
す、広く受は入れられる機構は、これまでに提案されて
いない。
正確なドツト配置は、カラー印刷や図像印刷の際に非常
に重要である。カラー印刷では、中間色が、印刷ヘッド
を何度も通過させて同じドツト位置に様々の色を繰り返
し印刷することによって得られる。図像印刷の際は、図
像の各部分が別々の印刷行に現われることがあり、した
がって印刷行間で縦方向によく揃えることが必要である
D0問題点を解決するための手段 本発明は、ワイヤ・マトリツクス・プリンタ中の可動印
刷ヘッド内の印刷ワイヤを発射するための、新しい改良
されたワイヤ発射を制御する方法を提供するものである
。それによれば、印刷ワイヤ用のワイヤ発射制御機構は
、印刷ヘッドが印刷受容媒体上を横方向に移動するとき
、印刷ワイヤの位置を追跡する手段を備えている。この
追跡手段すなわち位置決定手段は1例えば、エミッタ信
号を作成する。印刷ヘッドに接続されたエミッタ手段を
備えることもできる。このエミッタ信号が。
印刷受容媒体上の横方向に隔置された固定点を定義する
。ワイヤ発射制御機構は、印刷受容媒体上のドツトを印
刷すべき目標位置を設定する手段を備えている。このド
ツト位置は、エミッタ信号によって定義される固定点に
従属してはおらず、またそれだけに限られてもいない、
ワイヤ発射制御機構はさらに、飛行時間距離、すなわち
、ワイヤが発射されてから印刷ワイヤが印刷受容媒体に
衝突するまでの時間に印刷ヘッドが移動する距離を決定
する手段を備えている。この飛行時間距離決定手段は、
たとえば、印刷ヘッドの速度を監視し、飛行時間距離を
この印刷ヘッド速度に応じて調整する手段を備えること
もできる。ワイヤ発射制御機構は、さらに、印刷ワイヤ
の位置と目標位置の距離が、飛行時間距離にほぼ等しく
なったときに、印刷ワイヤを発射する手段を備えている
。この印刷ワイヤ発射手段は、たとえば、ワイヤ発射位
置に到達するのに必要な印刷ヘッドの移動を表わし、発
射距離信号を生成するために、目標位置から飛行時間距
離を差し引く補償手段と1発射距離信号およびエミッタ
信号に応答して情報を提供するカウンタ手段を有し、印
刷ヘッドが発射距離信号によって表わされる距離だけ移
動した時に、ワイヤ発射信号を生成する手段を備えるこ
ともできる。
E、実施例 第2図に、外カバーを取り除いたワイヤ・マトリツクス
・プリンタを単純化して示す。このプリンタは、底抜2
0およびそれに固定されている一組のサイドフレーム2
1と22を有している。細長いプラテン・バーすなわち
プラテン23が、サイドフレーム21と22の間に延在
しており、プラテン23の両端は、それぞれサイドフレ
ーム21と22に固定されている。印刷ヘッド24が印
刷ヘッド・キャリッジ25に装着されており、キャリッ
ジ25は一組のキャリッジ支持軸26と27に摺動自在
に装着されている。支持軸26と27はプラテン23と
平行に延びており、支持軸26と27の両端はサイド・
フレーム21と22に固定されている。印刷ヘッド・キ
ャリッジ25は、モータ、プーリおよびベルト機構によ
って、支持軸26と27に沿って前後に移動する。具体
的にいうと、反転可能なモータ28がブラケット板29
に装着されており、このブラケット板29はサイド・フ
レーム22の外部に固定されている。第1のプーリ30
は、モータ28の軸31に装着されている。第2のプー
リ32は、ブラケット33によって、もう一方のサイド
・フレーム21の外方側部に装着されている。環状ベル
ト34が、2つのプーリ30と32の間に張られ、それ
らのプーリに装着されている。ベルト34は、それぞれ
サイド・フレーム21と22中に形成した窓35と36
を通過する。ベルト34は、ネジ37と38によって、
印刷ヘッド・キャリッジ25の下側にピン止めされてい
る。
印刷ヘッド駆動モータ28は、ステップ・モータではな
いことに注意すべきである。モータ28は通常の直流モ
ータであり、直流電流がモータ巻線に供給されると、回
転する。回転方向(時計回りまたは反時計回り)は、モ
ータ巻線中を流れる電流の方向によって決まる。回転速
度は、モータ巻線中を流れる電流の平均値によって決ま
る。
使用の際には、印刷受容媒体40を、プラテン23上の
印刷ヘッド24に面している側に配置する。この印刷受
容媒体40というのは、文字と図像をその上に印刷する
媒体のことである。例として、所期の長さの紙と仮定し
てみる。印刷受容媒体の他の例としては、複数枚重ね複
写用紙、封筒、映写機用のホイルなどがあげられる。イ
ンクを含浸した印刷リボン41は、一部しか第2図に示
されてないが、印刷ヘッド24と印刷受容媒体40の間
にある。リボン41は、リボン・カートリッジ(図示せ
ず)から供給され、リボンを印刷ヘッド24を通って送
り、カートリッジ中のすべてのリボンを使えるようにす
る手段が設けである。
電流を通して印刷ヘッド・モータ28を付勢させ、ベル
ト34を移動させる。そうすると、印刷ヘッド・キャリ
ッジ25が、キャリッジ支持軸26と27に沿って移動
する。キャリッジ25がプリンタの一方の側部に到達す
ると、電流の方向が逆転して、キャリッジ25は、支持
軸26と27に沿って逆の方向に戻っていく。こうして
、キャリッジ25は、したがって、印刷ヘッド24も、
プリンタの端から端まで前後に移動する。印刷ヘッド2
4の印刷終端はプラテン23と整合しており、プラテン
23の長手方向に沿って前後に移動する。印刷ヘッドの
印刷終端とプラテンとの間にはわずかな隙間しかなく、
この隙間はリボンと紙が入るとほとんど隙間が残らない
程度のものである。
印刷ヘッド24がプラテン23上を横方向に移動し、し
たがって、プラテン23上の印刷受容用紙40上を横方
向に移動すると、印刷ヘッド24中の個々の印刷ワイヤ
が発射されて、用紙40上にドツトのパターンを生成す
る。もっと正確に言うと、印刷ワイヤは、発射されると
、プラテン23に向かって突進し、印刷ワイヤの端部が
迅速な衝撃作用で、インク・リボン41を用紙40に押
しつけ、用紙40上にインクのドツトを生成する。
リボンと用紙に衝突した後、印刷ワイヤは印刷ヘッドの
休止位置にはね返る。印刷ワイヤに接続された戻しバネ
によって、休止位置への帰還が完了する。印刷ヘッド2
4が用紙上を横方向に移動している間、適切な時に様々
な印刷ワイヤを発射することによって、所期の英字、数
字その他の文字(句読点、ドル記号など)が用紙40上
に生成される。
一文字行が用紙40上に印刷された後、用紙40は紙送
り機構(図示せず)によって前進して、用紙の新しい行
がプラテン23上の適正位置にくる。次に、この用紙の
新しい行に、次の文字行が印刷される。−文字行の印刷
中は、用紙4oは動かず、−文字行の印刷が終わった後
で次行の印刷が始まる前に、適正な距離だけ移動すなわ
ち前進する。
両方向プリンタでは、印刷ヘッド24が用紙上を横方向
に左から右へ移動中に、−文字行を印刷し、印刷ヘッド
24が反対方向、すなわち、右から左へ移動中に、次の
文字行が印刷できる。この型式の印刷では、−文字行の
ドツト・データを記憶するデータ記憶機構を使用し、逆
の方向、すなわち右から左に印刷する際には、このデー
タを逆の順序で印刷ヘッド24に供給する必要がある。
これは、通常最新の高速マイクロコンピュータ回路を使
用することによって、実施される。
ちなみに、第2図のワイヤ・マトリツクス・プリンタは
テキスト式の文字を印刷する場合に限定されてはいない
ということに注意すべきである。
写真や絵のようなイメージを用紙4oに印刷するのにも
使用できる。作成されるように、ドツト・パターンによ
って所期のイメージが適切な時に適切な印刷ワイヤを発
射するだけでよい。この場合は、一つのイメージが数印
刷行にわたっており。
正確なドツト配置が非常に重要となってくる。ある印刷
行上のイメージ・ドツトが別の印刷行上のイメージ・ド
ツトに対して正しく配置されていないと、その得られる
イメージはゆがんだものになる。
本発明のワイヤ発射制御方法は、一義的に定義された目
標を使用することを前提としている。こうした目標は、
印刷ヘッドに接続された位置マーク機構によって生成さ
れたエミッタ信号で定義される固定点に、従處せず、そ
れだけに限られていない。この目標およびそれを取り扱
う方式が1本発明の精巧さの急所であり、もともと単純
なものである。
第1図の線図を使って、基本概念を説明し、それを記載
するのに使用される用語を定義することにする。第1図
は、印刷行43に沿って左から右に水平に移動する印刷
ヘッド42を示す。印刷ヘッド42は、縦軸を用紙の面
部に垂直にした印刷ワイヤ44を備えている。第2図に
は印刷ワイヤの端部のみを示す。発射されると、印刷ワ
イヤ44は、用紙の面部に対して垂直に用紙に向かって
移動する。印刷ワイヤ44は、必要な場合、ドツト・オ
プション位置45と46にドツトを印刷できる。ドツト
・オプションまたは単に「オプション」というのは、特
定の文字その他のイメージを印刷するのに必要なドツト
が印刷できる位置のことである。印刷中のイメージがそ
の位置にドツトを有していない場合、その印刷ワイヤは
発射されず、そのオプションは印刷されない。連続する
ドツト・オプション間の距離を、「画素」と呼ぶ。
この画素の値は、ドツト密度が異なる各フォントで異な
る。
印刷ヘッド42の移動に関して重要な位置が3つある。
3つの位置とは、ヘッド位置(HP)。
発射位置(FP)および目標位置(TP)である。
これらの位置の値は、プラテンの端部、通常は左側端部
を測定のための出発位置すなわち基準位置として、プラ
テン23の長手方向に沿って測定される。ここでは、位
置測定はプラテン23の左側端部を基準にして行ない、
位置を表わす数値はプラテン23に沿って左から右に増
大していくものと仮定する。
ヘッド位置とは、プラテン23上の印刷ヘッドの現在位
置をいう。もつと正確に言うと、重要なのは、印刷ワイ
ヤ44の位置であって、印刷ヘッド42の位置ではない
。しかし、説明を単純にするため、実際には「印刷ワイ
ヤ位置」と言いたい場合に、「ヘッド位置」および「印
刷ヘッド位置」の語を使うものとする。なお、印刷ワイ
ヤ位置とは、印刷ワイヤの端部の幾何学上の中心点とい
う意味である。
発射位置とは、印刷ワイヤの端部が目標位置で用紙に衝
突するように印刷ワイヤを発射すべき位置をいう。目標
位置とは、当該の印刷ワイヤが次に出あうはずのドツト
・オプションの位置をいう。
もつと正確に言うと、目標位置とは1次のドツト・オプ
ションの幾何学上の中心点のことである。
目標距離(TD)とは、ヘッド(ワイヤ)位置から目標
位置までの距離である。発射距離(FD)とは、印刷ヘ
ッドが発射位置の上流側に位置しているときの、ヘッド
(ワイヤ)位置から発射位置までの距離である。飛行時
間距離(FTD)とは、発射位置から目標位置までの距
離である。飛行時間距離は、印刷ワイヤが発射されてか
ら用紙に衝突するまでの時間に、言い換えれば、印刷ワ
イヤが印刷ヘッドから用紙へ飛行中に印刷ワイヤが移動
する距離のことである。
特定の印刷ヘッドの構成について、また印刷ヘッドと印
刷中の用紙の間の特定の隙間または間隔について、飛行
時間は一定である。この飛行時間は通常350ないし4
00マイクロ秒の範囲にあり、370マイクロ秒が代表
的な値である。
一方、飛行時間距離は一定の値ではない。その距離は、
印刷行に沿って印刷ヘッドが移動する速度に依存してお
り、その速度に応じて変化する。
印刷ヘッドの速度が速ければ速いほど、飛行時間距離は
長くなり、逆もまた同様である。発射距離も速度に依存
している。発射距離は、目標距離と速度に依存する飛行
時間距離との差である。飛行時間距離が長くなるにつれ
て、発射距離は短かくなり、逆もまた同様である。
印刷ヘッド42が、第1の目標位置、すなわち第1のド
ツト・オプション45の位置に到達すると、新しい目標
位置が設定され使用される。この新しい、第2の目標位
置は、第2のドツト・オプション46の位置である。新
しい発射位置も決定される。この新しい発射位置は2つ
のドツト・オプション45と46の中間にある。印刷ヘ
ッド42が第2のドツト・オプション46その後の各ド
ツト・オプションに到達すると、この新しい目標位置と
発射位置を設定する過程が、繰り返される。
任意の印刷部分における第1のドツト・オプションは、
印刷行43上の任意の所期の位置にも配置できる。この
第1のドツト・オプションの位置は、位置をマークする
エミッタ信号によって定義される固定点に依存せず、そ
れだけに限られていない。任意の文字フォント、すなわ
ち任意のドツト・オプション密度については、連続する
ドツト・オプション間の距離は、「画素」と呼ばれてい
る固定値である。この画素値も、エミッタ信号によって
定義される固定点に依存しない。画素値は、エミッタ信
号の間隔の整数倍である必要はない。
任意の印刷部分における第1のドツト・オプションおよ
びその後のドツト・オプションは、どちらもエミッタ信
号によって定義される固定点にある必要はない。そこに
あってもかまわないが、そこになくてもよい。ここで使
用する各種の位置と距離の値は、整数および分数のエミ
ッタ単位で表わされる。本明細書に記載する実施例では
、エミッタ単位の1/24のエミッタ下位単位でこうし
た値を表わすことによって、それを実施する。
第3図に、本発明の第1の実施例に従がって作成された
ワイヤ発射制御機構の主な特徴を示す。
便宜上、この第3図の実施例を「相対」位置実施例と呼
ぶことにする。というのは、目標位置に対する印刷ヘッ
ドの相対位置(目標距離)が印刷ワイヤの発射を決定す
るために使用されるからである。この実施例では、目標
距離、すなわち、印刷ワイヤ位置と印刷受容媒体上のド
ツトが印刷される位置の間の距離を追跡する手段を備え
ている。
印刷受容媒体は例として紙であると仮定する。
「追跡」とは、印刷ヘッドが印刷受容紙上を横方向に移
動するときに、連続的にその距離を測定または監視する
という意味である。目標距離を追跡するこの手段は、印
刷ヘッドが左から右に移動しているとき、目標位置信号
(TP)から差し引いて目標距離(TD)信号を生成す
る手段を備えている。これは、位置番号付はシステムが
プリンタの左側からスタートし、位置の値はプリンタの
プラテン上を左から若に行くにつれて増加する本実施例
用のものである。この場合、目標位置はヘッド位置より
高い数値をもつ。この特許出願のこれ以降の部分では、
この左から右へ番号を付ける規約を使用することにする
計算のために、目標距離は常に正の値であることが望ま
しい。したがって、印刷ヘッドが逆方向、すなわち右か
ら左に移動するときは、減算過程が逆になり、大きな値
のヘッド位置から小さな値の目標位置が差し引かれる。
言い換えれば、この記載で使用するように、目標距離は
、ヘッド位置と目標位置の差を表わす正の値である。
好ましい実施形では、目標位置とヘッド位置は、どちら
も複数ビットの2進デ一タ信号の形で減算機構47に供
給され、減算の演算は、マイクロプロセッサ中の演算論
理機構(A L U)によって実行される。この場合、
目標距離も、複数ビット2進データ信号の形をとる。
目標位置信号は、ドツトが用紙に印刷される次のドツト
・オプションを指定する。この信号は、ユーザが指定し
たパラメータにもとづいて、システム論理が出す。最初
、この信号は、所与の印刷部分の第1のドツト・オプシ
ョンの位置を表わす。
印刷ヘッドが第1のドツト・オプション位置に到達する
と、目標位置の値が1次のドツト・オプションの目標位
置をもたらすのに必要な画素値で更新される。
ヘッド位置信号は、印刷ヘッド駆動システムに接続され
たエミッタ機構が出す。通常、このエミッタ機構は、そ
のエミッタ機構が生成する位置マーク・パルスをカウン
トする両方向(アップ−ダウン)カウンタを備えている
。このカウンタは、印刷ヘッドが左から右に移動中には
、上方向に力ラン1−シ、右から左へ逆方向に移動中は
下方向にカウントする。したがって、ヘッド位置信号は
、任意の瞬間の、印刷ヘッドの現在位置を表わす。
第3図の実施例はさらに、飛行時間距離、すなわち、印
刷ワイヤが発射されてから印刷受容紙に衝突するまでの
時間に印刷ヘッドが移動する距離を決定する手段を備え
ている。この飛行時間距離決定手段は、飛行−闇値をエ
ミッタ時間値で割って、飛行時間距離値を生成する除算
機構48を備えている。好ましい実施例では、飛行時間
値、エミッタ時間値および飛行時間距離の3つの値がす
べて、複数ビット2進データ信号の形をとっており、除
算の演算は、マイクロプロセッサの演算論理機構によっ
て実施される。
飛行時間は、印刷ワイヤが休止位置から用紙衝突位置へ
移動するのに必要となる時間である。その時間はマイク
ロ秒で表わされ、370マイクロ秒が標準的な値である
。どんな印刷ヘッド構成でも、短い時間の間、飛行時間
は一定値である。印刷ヘッドは絶えず摩損を受けるので
、長い時間経つと、この時間はわずかに変化することが
ある。
プリンタを普通の操作環境以外のところで使用するとき
も、この飛行時間はわずかに変化することがある。いづ
れの場合でも、その変化を反映するように、飛行時間を
修正することができる6本実施例では、飛行時間値は一
定であると仮定する。
一方、エミッタ時間は、印刷中の用紙上を横方向に、左
から右または右から左へ、印刷ヘッドが移動する速度に
測定値を表わす。エミッタ時間は、印刷ヘッドが、ある
エミッタ・マーク点から次のエミッタ・マーク点へ移動
するのに必要な時間を表わす、言い換えれば、エミッタ
信号は用紙上を横切る印刷ヘッドの移動の一定の増分を
表わし。
エミッタ時間は、印刷ヘッドがこの一定の移動増分の1
つを行なうのに必要な時間である。したがって、エミッ
タ時間は、印刷ヘッド速度の逆数である。印刷ヘッドの
速度が速くなればなるにつれて、エミッタ時間は小さく
なる。逆に、印刷ヘッドが遅くなればなるほど、エミッ
タ時間は大きくなる。
本実施例では、エミッタ時間もマイクロ秒単位で測定す
る。除算機構48は飛行時間をエミッタ時間で割って、
飛行時間距離信号を生成する。飛行時間はマイクロ秒単
位で表わされ、エミッタ時間は単位距離あたりのマイク
ロ秒で表わされる。
したがって、前者を後者で割ると、飛行時間で表わされ
る単位距離の数およびその端数がもたらされる。本出願
では、単位距離を「エミッタ」と呼ぶ。したがって、飛
行時間距離は、ここでは、印刷ワイヤが用紙に向かって
飛行中に印刷ヘッドが移動するエミッタ数とその端数と
して表わされる。
この飛行時間距離は印刷ヘッド速度に比例して変化する
。印刷ヘッド速度が速くなればなるほど、飛行時間距離
が大きくなり、逆もまた同様である。
重要な知見として、印刷ヘッドが非常にゆっくり移動す
る場合、飛行時間距離は非常に小さくなり、おそらく無
視できるほどになる、ということがあげられる。本発明
でカバーされる速度の範囲では、この飛行時間距離は無
視できず、考慮に入れる必要がある。
第3図の実施例はまた。目標距離が飛行時間距離にほぼ
等しいとき印刷ワイヤを発射する手段を備えている。こ
の印刷ワイヤを発射する手段は、比較機構49で表ねさ
れる。比較機構49は、目標距離信号と飛行時間距離信
号を比較して、再入力信号が同じ値となったときに、そ
の出力部でワイヤ発射信号を生成する。比較機構49は
、たとえば、減算機構50とゼロ検出機構51を備える
こともできる。面入力信号値の差がゼロになると。
ゼロ検出器51がワイヤ発射出力パルスを生成する。当
該のドツト・オプションにドツトを印刷すべき場合、こ
のワイヤ発射パルスによって、電流が特定の印刷ワイヤ
のアクチュエータ・コイルに供給され、そのワイヤが発
射されて、印刷受容用紙にインク・ドツトを生成する。
好ましい実施形では1機構50の減算の演算は、マイク
ロプロセッサ中の演算論理機構(A I U)によって
おこなわれ、ゼロ検出機能は、ALU状態検査回路構成
によって実施される。この回路構成は、通常、ALUか
ら出力されるゼロ値の発生を検出するのに使用される。
第3図の実施例は、減算機構47によって生成される目
標距離が目標に対する印刷ヘッドの相対位置を表わして
いるので、相対位置実施例と呼ばれる。
第4図に、本発明に従がって作成されたワイヤ発射制御
機構の別の実施例の主な特徴を示す。便宜上、この実施
例を「絶対」位置実施例と呼ぶことにする。というのは
、印刷ワイヤの発射を決定するのに、印刷ヘッドの絶対
位置を使用するからである。この実施例では、除算機構
52を備えている。この除算機構52は、飛行時間信号
とエミッタ時間信号に応答して、飛行時間距離信号を生
成する。これは前述の場合と同じである。この実施例は
また。減算機構53も備えている。この減算機構53は
、目標位置信号と飛行時間距離信号に応答して、発射位
置信号を生成する。比較機構54を使って、絶対的ヘッ
ド位置信号と発射位置信号を比較する。比較機構54は
、移動中の印刷ヘッドの位置が発射位置に等しくなった
とき、ワイヤ発射出力パルスを生成する。
印刷ヘッドが現目標位置に到達すると、目標位置信号は
、次の目標位置を表わすように更新される。エミッタ時
間は連続的に監視されているので、任意の瞬間の飛行時
間距離信号が、その瞬間の印刷ヘッドの速度の正確な値
となる。
好ましい実施形では、比較機構54のワイヤ発射出力を
除いて、第4図に示されたすべての信号が、1数ビツト
2進デ一タ信号の形をとる。第4図の除算、減算および
比較演算は、マイクロプロセッサ中の演算論理機構によ
って実施するのが好ましい。
第5図に、第2図の印刷ヘッド24の印刷端面正面図を
示す。これは、第2図のプラテン23に。
したがって、用紙40に面し、その最も近くにある印刷
ヘッドの端面である。この印刷端面の表面は、プラテン
23の印刷面に平行な面内に保たれ、プラテン23から
短かい距離をおいて隔置されている。この特定の印刷ヘ
ッドは、「第1組」および「第2組」と名づける2組の
印刷ワイヤを備えている。この2組は、水平軸Xに沿っ
て、印刷ワイヤの直径に比べて比較的長い距離をおいて
隔置されている。垂直軸は1文字yで表わされている。
水平軸Xは、プラテン23の長手方向軸に平行に延びて
いる。垂直軸yは、用紙がある行から次の行に前進する
ときに送られる方向に延びている。
第1組の印刷ワイヤの端面に番号1ないし9をつけ、第
2組の印刷ワイヤの端面に番号10ないし18をつける
。第5図の印刷ワイヤが発射されると、この印刷ワイヤ
は、第5図の用紙面に垂直な方向に、本明細書の読者の
方に突き出す。
各組の印刷ワイヤは、第1および第2の印刷ワイヤ群を
有し、これらのワイヤ群は、横方向に比較的短かい距離
をおいて隔置されている。第1組の第1群の印刷ワイヤ
は、1,3.5.7および9の番号がついており、この
第1群には5つの印刷ワイヤがある。第1組の第2群の
印刷ワイヤは、2.4.6および8の番号がついており
、この第2群には4つの印刷ワイヤがある。第2組の第
1群の印刷ワイヤは、10.12.14.16および1
8の番号がついており、この第1群には5つの印刷ワイ
ヤがある。第2組の第2群の印刷ワイヤは11.13.
15および17の番号がついており、この第2群には4
つの印刷ワイヤがある。
任意のワイヤ群中の印刷ワイヤの端面ば、互いに垂直方
向に揃っている。すなわち、それらの印刷ワイヤは、y
軸に平行に延びる軸に沿って配置されている。各第2群
の印刷ワイヤの端面の垂直方向の位置は、それぞれの第
1群の印刷ワイヤの端面に対して食い違いになっている
。すなわち、ワイヤ2の中心点は、ワイヤ1と3の間に
位置しており、他も同様である。同様に、第2組に関し
ても、第2群の各ワイヤは、垂直方向で第1群の隣接す
る2つのワイヤ間の中間に位置している。
また、後の図面をみれば一層よくわかるように、ワイヤ
10は、ワイヤ1と水平方向で揃っていす、ワイヤ11
は、ワイヤ2と水平方向で揃っていない。他も同様であ
る。第2組のワイヤの中心点は。
第1組のワイヤの中心点に対して垂直方向でずれており
、それらの中心点は、それぞれ、第1組のワイヤの中心
点間の中間に位置している(第9図参照)。
次に、標準的な寸法をいくつか示すが、それらの寸法は
例に過ぎないことをはっきり理解すべきである。各印刷
ワイヤの直径の標準的な値は、0゜011インチである
。2つの組の対応する群同志の水平方向の距離の代表的
な値は、0.3インチである。言い換えれば、第1組の
第2群のワイヤの垂直軸と第2組の第2群のワイヤの垂
直軸の間の間隔が、0.3インチである。同−組の第1
群と第2群の間の垂直方向の間隔すなわち距離は、10
00インチである。小数値で表わすと、約0゜01フイ
ンチである。
本出願中で使用する距離測定の基本単位は「エミッタ」
である。本発明の代表的な実施形では、エミッタの値を
、1/300に選んである。これは、約0.003イン
チである。別の見方をすると、印刷行上を印刷ヘッドが
1インチ移動すると、印刷ヘッドに接続されたエミッタ
機構が300個のエミッタ・パルスを生成する。本特許
出願の明細書の以下の部分では、1インチ当り300個
のエミッタ・パルスというこの標準的な値を、使用する
ものと仮定する。この場合、2組の印刷ワイヤの対応す
る群同志の水平方向の間隔は、90エミツタであり、同
−組中の2つの群同志の水平方向の間隔は5エミツタで
ある。
本発明のワイヤ発射制御方法を用いると、様々な文字フ
ォントを印刷できるワイヤ・マトリツクス・プリンタが
作成できる。通常各文字フォントは、それぞれ印刷文字
用のドツト密度が異なっている。また、任意の文字フォ
ントについて、文字ピッチすなわち1インチ当りの文字
数を様々な値にすることができる。
第6図と第7図に、第5図の印刷ヘッドを使って、異な
る2つの文字フォノ1−で印刷した文字Eの例を示す。
第6図と第7図中の個々のドツトの参照番号は、第5図
のどの印刷ワイヤでそのドツトを印刷したかを示してい
る。第6図の文字フォントは、「データ処理」級すなわ
ちDP級フォントと呼ばれている。このドツト密度は低
く、このフォントで印刷するときの印刷ページ上での印
刷ヘッドの移動速度は速い。第7図の文字フォントは、
「近似文字縁」すなわちNLQフォントと呼ばれている
。水平および垂直方向のドツト密度が。
第6図に比べて2倍になり、印刷文字の品質が明らかに
改良されている。第7図のフォントで印刷する場合、印
刷ヘッドの移動速度は遅くなる。
第6図と第7図のフォントのもう一つの違いは、第5図
の印刷ヘッドの使い方である。この違いを、第8図と第
9図に示す。第6図の文字フォントで印刷するには、第
5図の印刷ヘッドをわずかに回転させて、第2組の印刷
ワイヤを、第1組の対応する印刷ワイヤと水平方向で揃
えさせる。すなわち、ワイヤ10を、ワイヤ1と水平方
向で揃え、ワイヤ11を、ワイヤ2と水平方向で揃える
。他も同様である。これを実施するのに必要な回転角は
、約1.3度である。第6図を参照すると、2組の印刷
ワイヤをこのように水平方向に揃えることにより、たと
えば、ワイヤ1と10の両方を使って文字Eの上部の横
棒を構成するドツトを印刷することができる。この操作
方式では、2組の印刷ワイヤは、同一であるが隔置され
た2個の印刷ヘッドと同等である。こうすると、印刷ヘ
ッドの移動速度を、単一組の印刷ワイヤで達成できる速
度の2倍にすることができる。
第9図に、第7図の近似文字級フォントで印刷するため
の印刷ヘッドの角方向を示す。第9図の方向は、図像を
印刷するのにも使用される。第9図の場合、第2組の印
刷ワイヤは、第1組の印刷ワイヤに対して垂直方向に食
い違いになっている。
すなわち、たとえば印刷ワイヤ1oの中心点は、垂直方
向で印刷ワイヤ1と2の中心点の中間にある。2つの組
の印刷ワイヤをこのように垂直方向で食い違いにすると
、垂直方向に用紙を移動させなくても、垂直方向のドツ
ト密度を2倍にすることができる。
第5図の印刷ワイヤの構成および第6図と第7図の文字
フォントの例は1本発明に従がって作成されたワイヤ発
射制御機構が複雑なものに適応できることを証明するも
のである。本発明のワイヤ発射タイミング方法を用いる
と、複雑なタイミング要件に適応するのに必要なフレキ
シビリティが増大する。
一般に、各文字フォント毎に、ドツト密度要件が異なる
。ドツト密度が違えば、用紙上での印刷ヘッドの移動す
る速度の上限も違ってくる。通常の目的は文字をできる
だけ速く印刷することなので、ドツト密度が違えば異な
る印刷ヘッド速度を使用すべきである0本発明は、様々
な印刷ヘッド速度で使用するのに特に適している。
下記の表に、代表的な文字フォントのループについて、
最適の印刷ヘッド速度およびその他の動作パラメータを
示す。これらの動作パラメータは、本発明で使用できる
。例として、これらが、本明細書に記載されている発明
の詳細な実施例で使用するパラメータを代表していると
仮定する。
オプション距離 1インチ当り DP    10  0.0100  3.0    
100D P    12  0.0083  2.5
    120D P    15  0.0067 
 2.0    150TEXT  10  0.00
50  1.5    200TEXT  12  0
.0042  1.25    240TEXT  1
5  0.0033  1.00    30ON L
 Q   10  0.0050  1.5    2
0ONLQ   12  0.0042  1.25 
   24ON L Q   15  0.0033 
 1,00    300速 度  1オプション当 
1エミッタ当り40.00     250     
  83    4.4433.33     250
      100    3.7026.67   
  250      125    2.9620.
00     250      167    2.
2216.67     250      200 
   1.8513.33     250     
 250    1.4810.00     500
      333    1.118.33    
 500      400    0.926.67
     500      500    0.74
「モード」一覧の各項目は、様々な印刷品質を示す。D
Pモードは、データ処理級モードであり、この特定の例
の中で最低の品質である。これは第6図に示したもので
ある。NLQ方式は近似文字級モードであり、この特定
の例の中で最高の品質である。これは、第7図に示した
ものであり、ドツト密度が水平および垂直方向で2倍に
なる。テキスト級モードは、雨音の中間のモードで、ド
ツト密度が水平方向でのみ2倍になる。このテキスト級
モードでは、印刷ヘッドは、第8図に示す向きになって
おり、その印刷ヘッド速度は、DPモードで使用される
速度の半分に減少する。
CPIの欄は、様々なピッチの値、すなわち1インチ当
りの文字数を示す。3つの品質モードのそれぞれに、1
インチ当り1o、12.15文字の381のピッチがあ
る。
オプション距離は1インチおよびエミッタ単位で示され
ている。オプション距離は、連続するドツト・オプショ
ン位置間の距離であるa1エミッタ単位は、1/300
インチである。速度の欄には、印刷ヘッドがページ上を
横方向に移動するときの移動速度を示す。この速度の値
は、インチ/毎秒単位で表わしである。
「1オプション当りのマイクロ秒」の欄は、印刷ヘッド
があるドツト選択位置から選択位置に移動するのに必要
な時間をマイクロ秒単位で示す6「1エミツタあたりの
マイクロ秒」の欄は、連続するエミッタ・パルスの立上
り発生の間の時間間隔をマイクロ秒単位で示す。これら
の値は、前述したエミッタ時間(E T)である。これ
らは、印刷ヘッド速度に反比例する。
FTDの欄は、370マイクロ秒の仮定印刷ワイヤ飛行
時間の場合の飛行時間距離の値を示す。
この飛行時間距離は、エミッタ単位で表わしである。例
えば、1インチ当り10文字のDPモードの場合、印刷
ワイヤが印刷ヘッドから用紙へ飛行中に、印刷ヘッドは
4.44エミツタの距離を移動する。前述のように、飛
行時間距離は、印刷ヘッドの移動速度に依存する。
前記の表は、本発明に従がって作成されたワイヤ発射制
御機構が使用できるいくつかの文字フォントの代表的な
例である。
次に、第10図は、ワイヤ・マトリツクス・プリンタ用
の完全なディジタル制御装置55の主な特徴を示す、概
略構成図である。この制御装置55には、本発明に従が
って作成されたワイヤ発射制御機構が使用できるいつく
かの文字フォントの代表的な例である。
次に第10図は、ワイヤ・マトリツクス・プリンタ用の
完全なディジタル制御装置55の主な特徴を示す、概略
構成図である。この制御装置55には、本発明に従がっ
て作成されたワイヤ発射制御機構の代表的な実施例が含
まれている。制御装置55は、イメージ・データ処理部
56と印刷ヘッド制御部57を含んでいる。
イメージ・データ処理部56は、プリンタが接続されて
いる上位コンピュータまたは上位データ処理機器から高
レベルのイメージ情報を、受は取る。このデータ処理部
は、そのイメージ情報を印刷ヘット内の印刷ワイヤの発
射を制御するのに使われる基本ドツト・データに変換す
る。イメージ・データ処理部56は、上位インターフェ
ース回路58を備えている。この回路58は、多心ケー
ブル59によって上位コンピュータに接続されている。
上位インターフェース回路58は、多心イメージ・プロ
セッサ装置母線60に接続されている。
この母線60は、イメージ処理部56中の各種のデータ
処理要素を相互に接続している。これらのデータ処理要
素には、イメージ・マイクロプロセッサ61、直接メモ
リ・アクセス(DMA)装置62、読取り書込みランダ
ム・アクセス記憶(RAM)装置63および読取り専用
記憶(ROM)装置64がある。
イメージ・マイクロプロセッサ61には、例えば、カリ
フォルニア州、サンタ・クララのインテル社(Inte
l Corporation)が現在製造中の、Int
el −80188高集積8−ビット・マイクロプロセ
ッサを使用できる。したがって、この装置は、演算論理
機構(ALU)、各種の汎用レジスタ、各種の制御レジ
スタ、割込み制御装置、母線インターフェース装置、数
個のプログラム可能タイマなどを備えている。ROM装
置64は、イメージ・マイクロプロセッサ61の動作の
制御するマイクロコードを備えている。また、ROM機
構64は、異なる数種の文字フォント用の印刷ワイヤ・
イメージ・パターンも備えている。
RAM装置63は、各種の作業域と緩衝域に細分割され
ている。これらの区域は、イメージ・データ処理操作の
様々な段階で使用される。RAM63は、例えば、上位
コンピュータから高レベルの情報を受は取る、入りデー
タ緩衝域を備えている。また、RAM63は、いつ印刷
し、いつ印刷しないかを印刷ワイヤに教えるワイヤ・イ
メージ・データを一時的に保持するための出力緩衝域も
備えている。また、各複合イメージを作成し、中間デー
タ処理操作の結果を保持し、多種のデータおよび制御要
素を独特の印刷タスク・グループに統合するなどのため
の、各種の作業域を備えている。
DMA装置62は、イメージ・マイクロプロセッサ61
に割り込むことなく、ワイヤ・イメージ・データをRA
M63の出力緩衝器から自動的に抽出して、印刷ヘッド
制御部57に送るために使用される。Inte1801
88マイクロプロセッサの場合、DMA装置は、実際に
はマイクロプロセッサ・チップの一部として含まれてい
る。DMA装置を、ここでは分離して示しであるが、そ
れは。
マイクロプロセッサ・チップ上にDMA装置を含んでい
ない他の型式のマイクロプロセッサも使用できるためで
ある。
イメージ・データ処理部56の様々な動作方式の1例と
して、ROM64に組込まれている予め定義された文字
フォントの一つを使用して、テキストを印刷しようとし
ていると仮定する。この場合、上位コンピュータは、使
用する特定の文字フォントをイメージ処理部に伝えるコ
マンドを送り出す。その後、マイクロプロセッサ61が
、選択されたフォントのコピーを、ROM64からRA
M63の活動フォント・テーブル部分にロードする。次
いで、上位コンピュータは、印刷する文字を識別するコ
ード・ポイント信号を送り出し始める。各コード・ポイ
ント信号は、印刷すべき特定の文字を識別する1バイト
文字コードである。マイクロコンピュータ61は、これ
らのコード・ポイント信号に応答して、適切なワイヤ・
イメージ・ドツト・データを、RAM63の活動フォン
ト・テーブルから抽出して、RAM63の出力緩衛域に
入れる。このドツト・データが、その後必要に応じてオ
プション位置ごとに印刷ヘッド制御部57に転送される
。この転送は、DMA装置62によって行なわれる。
ROM64に組み込まれている予め選定された文字フォ
ントを使用する必要はない。その代わりに、代替文字フ
ォント用のワイヤ・イメージ・データを上位コンピュー
タからケーブル59に送って、代替フォントのスタイル
で文字を印刷することもできる。テキスト・タイプの文
字情報ではない図形イメージ情報も、上位コンピュータ
から、イメージ・データ処理部56に送ることができる
印刷ヘッド制御部57は、印刷ヘッド・マイクロプロセ
ッサ65を備えており、このプロセッサ65は用紙上を
横方向に印刷ヘッドが移動するのを制御し、印刷ワイヤ
の発射時間を制御する。この印刷ヘッド・マイクロプロ
セッサ65としては。
例えば、インテル社が現在製造中の8031 8ビツト
・マイクロプロセッサを使用できる。したがって、この
プロセッサは、演算論理機構(ALU)、各種の汎用レ
ジスタおよび特殊レジスタ、プログラム可能入出力装置
および2つのプログラム可能16ビツト・タイマを備え
ている。印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65には、読
取り専用メモリ(ROM)装置66が接続されており、
このROMは、マイクロプロセッサ65に様々な制御機
能を実行させるマイクロコードを格納している。マイク
ロプロセッサ65とROM66は、それぞれ共通の多心
印刷ヘッド・プロセッサ母線67に接続されている。こ
の母線67はインターフェース回路68に接続されてお
り、この回路68はイメージ・プロセッサ母線60に接
続されている。
インターフェース回路68は、複数ビット(例えば、8
ビツト)のコマンド信号を、イメージ・マイクロプロセ
ッサ61から印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65に転
送し、複数ビット(例えば、8ビツト)の状況信号を、
印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65からイメージ・マ
イクロプロセッサ61に転送するのに使用される。イン
ターフェース回路68は、多段コマンド・レジスタを備
えている。コマンド・バイトをイメージ・マイクロプロ
セッサ61でこのレジスタに、ロードすることができ、
またこのレジスタから、同じコマンド・バイトを印刷ヘ
ッド・マイクロプロセッサ65で読み取ることができる
。インターフェース回路68は、また多段状況レジスタ
を備えている。印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65か
らの状況バイトをこのレジスタにロードすることができ
、またこのレジスタから、同じ状況バイトをイメージ・
マイクロプロセッサ61で読み取ることができる。
状況割込み保留信号をイメージ・マイクロプロセッサ6
1に送り、またコマンド割込み保留信号を印刷ヘッド・
マイクロプロセッサ65に送るための適切なラッチ回路
が設けられている。
印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65に送られるコマン
ド・バイトは、大別して2種に分けられる。1つは、印
刷ヘッド・マイクロプロセッサ65に何をすべきかを伝
えるものである。もう一つは、印刷ヘッド・マイクロプ
ロセッサ65に、印刷ヘッド速度、ドツト・オプション
間隔、特定の印刷区間に対する開始位置と停止位置など
の様々な動作パラメータを与える。
印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65の機能の1つは、
第1図の印刷ヘッド24の移動方向と速度を制御するこ
とである。この機能は、印刷ヘッド・モータ24の回転
速度と回転方向を制御することによって達成される。こ
のモータ24は、駆動ベルト34を介して、印刷受容用
紙上を横方向に印刷ヘッド・キャリッジ25を移動させ
る。印刷ヘッド・モータ28の輔31には、第10図に
示す一組のエミッタ機構AとBの回転要素が接続されて
いる。エミッタ機構AとBは、回転コーグであり、その
回転要素が回転するとき一定間隔でパルスを生成する。
こうしたコーグは、例えば、光学式のものでよい。
エミッタ機構AとBによって生成される出力パルスを、
第11図に示す。これらのパルスを、本明細書では、し
ばしばエミッタ・パルスと呼ぶ。
エミッタBからの信号は、エミッタAがらの信号と同一
である。ただし、エミッタBがらの信号は、エミッタA
からの信号に対して90度移相されている。こうしたエ
ミッタ信号の1つで、印刷ヘッドの位置と速度を決定す
るのには十分である。第2のエミッタ信号を使用すると
、印刷ヘッドの移動方向が決定できる。印刷ヘッド・キ
ャリッジ25の駆動装置の構造と各エミッタ機構中の信
号生成素子の間隔は、エミッタ信号の各サイクルの接続
時間が1/300インチの印刷ヘッド移動距離に一致す
るようになっている。言い換えれば、印刷ヘッド24は
、完全なエミッタ・サイクルを1つ生成するために用紙
上を1/300インチの距離移動しなければならない。
このエミッタ信号距離(1/300インチ)を、本明細
書では、距離測定の基本単位として使用する。
印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65のもう一つの機能
は、完全な各エミッタ信号サイクルの持続時間を測定す
ることによって印刷ヘッド速度を監視することである。
測定速度が、イメージ・マイクロプロセッサ61から得
た速度パラメータ値によって確定される所期速度と一致
しない場合。
印刷ヘッド・モータの速度と調整するため、適切な信号
がモータ制御回路69に送られる。モータ制御回路69
は、制御信号をモータ駆動回路70に送る。モータ駆動
回路70は、印刷ヘッド・モータ28の巻線を通る電流
の方向と大きさを制御する。印刷ヘッドの実際速度が印
刷ヘッドの所期速度と一致しない場合、モータ制御回路
69に供給される速度決定制御信号が、実際速度と所期
速度の差を減少させるように調整される。
印刷ヘッド65の第2の主な機能は、ワイヤ発射タイミ
ング・パルスの生成を制御することである。このパルス
は印刷ワイヤの許容発射時間を決定する。更に詳しくい
うと、イメージ処理部56からイメージ・ドツト・デー
タを受は取る複数個のワイヤ発射ラッチ71が設けられ
ている。さしあたって、各印刷ワイヤに1つのワイヤ発
射ラッチがあるものと仮定する。第5図に示すように。
18個の印刷ワイヤがあるので、18個の独立したワイ
ヤ発射ラッチがあることになる。各ラッチに接続された
印刷ワイヤが次に発生するドツト・オプション位置でド
ツトを印刷するかどうかに応じて、各ラッチは、2進値
1またはゼロのどちらかを含んでいる。このドツト・オ
プション・データが、RAM63の出力緩衝部から、イ
メージ・プロセッサ母線6oを介して、ワイヤ発射ラッ
チ71にロードされる。このイメージ・プロセッサ母線
60はワイヤ発射ラッチ71のデータ久方部に接続され
ている。データのローディングは、デコーダ72によっ
て制御される。
ワイヤ発射ラッチの出力部は、それぞれ複数の7クチユ
工−タ駆動回路73に接続されている。
これらのアクチュエータ駆動回路73は、それぞれ印刷
ワイヤ・アクチュエータ74の一つに接続される。衝撃
式印刷ヘッドでは、各アクチュエータは、ピボット・レ
バー・アームおよびレバー・アームを動かすためのソレ
ノイドすなわちコイルから構成されている。レバー・ア
ームの一端は、印刷ワイヤの後端部に接して配置され、
他端はコイル上方に位置する。このレバー・アームの他
端は、強磁性体でつくられている。コイルが電流で付勢
されると、コイルに隣接しているレバー・アームの端部
が、コイルの磁極片に逆らって急激に引かれる。そのた
め、レバー・アームの他端が急激に印刷ワイヤの後部端
に駆動力を加え、印刷ワイヤを用紙の方に向って前方に
突進させる。コイルから電流が止まったとき、印刷ワイ
ヤをその休止位置に戻すために、戻しバネがもうけられ
ている。実際には、印刷ワイヤが用紙に衝突する少し前
に電流が止まるので、印刷ワイヤが用紙に衝突すると、
ワイヤが休止位置にはね返る。
ワイヤ発射ラッ半71の出力は、ふつう無効化されてお
り、したがってどの印刷ワイヤ・アクチュエータも付勢
されない。ワイヤ発射ラッチ71の出力は、ワイヤ発射
タイマ75によって生成されるタイミング・パルスによ
って周期的に有効化される。タイミング・パルスまたは
ワイヤ発射パルスが特定のワイヤ発射ラッチの出力を有
効化すると、ラッチに記憶されているデータ値が2進値
1である場合に限って、ラッチはそのラッチに接続され
た印刷ワイヤ・アクチュエータを活動化させる。2進値
0がラッチに記憶されている場合。
その印刷ワイヤ・アクチュエータは活動化されない。タ
イマ75からのワイヤ発射パルスが、印刷ワイヤが発射
できる時点を決定する。そのワイヤが実際にその時点で
発射されるかどうかは、そのワイヤラッチ中に常駐する
ドツト・イメージ・データによって決まる。
2進値1がワイヤ発射ラッチにある場合、タイマ75か
らの発射パルスによってラッチ出力を有効化すると、タ
イマ75からの発射パルスと時間的に一致するパルスが
それに接続されているアクチュエータ駆動回路に供給さ
れる。アクチュエータ駆動回路は、このパルスに応答し
て、それに接続されている印刷ワイヤ・アクチュエータ
に、このパルスの持続時間中付勢電流を供給する。
特定のワイヤ発射ラッチに印加される発射パルスが終了
した後1次のドツト・オプションの発生にそなえてこの
ラッチに、新しいデータ値を供給する必要がある。新し
いドツト・イメージ・データのワイヤ発射ラッチ71へ
の供給は、DMA要求回路76によって制御される。ラ
ッチ71のデータが使い終わると、要求回路76から要
求信号がDMA装置62に送られる。この要求信号は、
DMA装置に、RAM63の出力緩衝部からの新しいデ
ータにアクセスさせ、またデコーダ72に適切なアドレ
ス信号を送ってそのデータをラッチ71にロードさせる
。もちろん、このことは、印刷ヘッドが用紙上を横方向
に移動しているときに連続して行なわれる。印刷ヘッド
が新しいドツト・オプション位置に出会うたびに、新し
いデータがワイヤ発射ラッチ71に送られる。
第12図に、第5図の18ワイヤ印刷ヘツドの場合の、
第10図に示すワイヤ発射ラッチ71とワイヤ発射タイ
マ75の構造を非常に詳細に示す。
ワイヤ発射ラッチ71は、データ・ラッチ78.79.
80.81が備えられている。以下に説明する理由によ
り、18本のワイヤの1本毎に、データ・ラッチが2個
設けられている。したがって。
全部で36のデータ・ラッチがある。
発射のために、第1組(ワイヤ1.3.5.7および9
)の第1群の印刷ワイヤが、第2組の印刷ワイヤ(ワイ
ヤ10.12.14.16および18)の第1群と組み
合わされている。第1群はともに5本のワイヤからなる
ワイヤ群である。すなわち、両方の第1群を合わせて、
合計10本の印刷ワイヤがある。これら10本の印刷ワ
イヤ用のイメージ・ドツト・データを受は取るため、第
1の多段データ・ラッチ手段が設けられている。
このラッチ手段は、データ・ラッチ78と79で表わさ
れる。データ・ラッチ78は、両方の第1群の10本の
印刷ワイヤの1本毎に1個ずつ、10個の個別ラッチ回
路を備えている。これら10個のラッチの出力は、ワイ
ヤ発射タイマ75から導線82を介して供給されるIO
Aワイヤ発射タイミング・パルスによって同時に活動化
される。
データ・ラッチ79も両方の第1群の異なる10本の印
刷ワイヤの1本毎に1個ずつ、10個の個別ラッチ回路
から構成されている。データ・ラッチ79中の10個の
ラッチ回路の出力は、導線83を介して供給されるIO
Bワイヤ発射タイミング・パルスによって、同時に活動
化される。
2組のデータ・ラッチ78と79 (IOAと10B)
を使用するため、1o本の印刷ワイヤのそれぞれに対し
て、2個の個別ラッチ回路(AとB)が設けられている
。一方のラッチ回路Aはラッチ集合78によって形成さ
れ、もう一つのラッチ回路Bはラッチ集合79によって
形成される。2組のラッチ集合中の対応するラッチ回路
の出力は、それに対応する1つのOR回路84によって
、互いに結合されている。各OR回路84の出力が、印
刷ワイヤのうちの1本を駆動する。例えば、集合78中
の第1のラッチ回路の出力と集合79中の第1のラッチ
回路の出力が、第1のOR回路84aの2つの入力部に
結合されている。このOR回路84aの出力部は、印刷
ワイヤ1用のアクチュエータ駆動回路に接続されている
各印刷ワイヤに2つのラッチ回路を設けることによって
、印刷ヘッドが相対的に速い速度で移動中に起こるタイ
ミング問題が解決される。ラッチ集合78と79のうち
の一つは、奇数番号の付いたドツト・オプション位置に
ドツトを印刷するのに使用される。もう一方は、偶数番
号の付いたドツト・オプション位置にドツトを印刷する
のに使用される。これを実施するための制御手段は、個
々のワイヤ発射タイマ集合を使って実現される。
1つの集合をIOA集合と名づけ、他の1つの集合をI
OB集合を名付ける。それらに対応するラッチ集合も、
それぞれIOAと10Bと名づける。
「10」というのは、それらの集合が第1群の10本の
印刷ワイヤに使用されることを意味している。
第1組と第2組の印刷ワイヤの第2群についても、同様
の手順に従う。具体的にいうと、第2群の印刷ワイヤ2
.4.6および8のうちの1本以上が、第2群の印刷ワ
イヤ11.13.15.17のうちの1本以上と共に同
時に発射される。これは、ラッチ集合80と81によっ
て表わされている追加多段データ・ラッチ手段によって
行なわれ、ラッチ集合80と81はそれぞれ第2群の印
刷ワイヤに作用する。これらの第2ワイヤ群は、4本の
ワイヤからなり、両方の第2群を合わせて合計8本の印
刷ワイヤがある。したがって、データ・ラッチ8oは、
8個の個別ラッチ回路を備えている。これらのラッチ回
路は、それぞれ両方の第2群を形成する8本の印刷ワイ
ヤに接続されている。8個のデータ・ラッチ80の出力
部は、導線85を介してワイヤ発射タイマ75から得た
8Aワイヤ発射タイミング・パルスによって活動化され
る。
上述の通り、2つの個別ラッチ回路が、両方の第2群中
の各印刷ワイヤのために設けられている。
各印刷ワイヤのための第2のラッチ回路は、データ・ラ
ッチ81中の8個の個別ラッチ回路のうちの1つによっ
て形成される。ラッチ回路81の出力部は、導線86を
介して供給される8Bワイヤ発射タイミング・パルスに
よって、同時に活動化される。ラッチ集合80とラッチ
集合81の対応する出力は、それに対応するOR回路8
7によって互いにORされる。例えば、集合80の第1
のラッチ回路と集合81の第1のラッチ回路の出力部は
、第1のOR回路87aの2つの入力部に接続されてい
る。OR回路87aの出力部は、印刷ワイヤ2用のアク
チュエータ駆動回路に接続されている。
データ・ラッチ集合80と81を、8A集合および8B
集合と名づける。「8」は、ラッチ集合が8本の印刷ワ
イヤを制御することを意味している。8A集合と8B集
合のうちの一方が、奇数番号の付いたドツト・オプショ
ン位置でドツトの印刷を可能にする。もう他方は、偶数
番号の付いたドツト・オプション位置でドツトの印刷を
可能にする。8Aおよび8Bラッチ集合用の制御手段は
8Aおよび8Bワイヤ発射タイマ回路によって表わされ
ている。このワイヤ発射タイマ回路は、それぞれ、導線
85と86を介して8Aおよび8Bタイミング・パルス
を供給する。
データ・ラッチ集合78−81は、例えば、テキサス州
ダラスのテキサス・インストルメンツ社(Texas 
Instruments Inc、)が現在製造中のL
S173型およびLS374型の複数ビット集積回路ラ
ッチ回路モジュールを使用して実現できる。
どちらの型もラッチ出力線を有効化および無効化する制
御可能出力緩衝器を備えている。これらは。
トライステート型緩衝器で、出力が無効化されたときに
、ラッチ出力線をトライステートすなわち高インピーダ
ンス状態にする。
イメージ・ドツト・データが、イメージ・プロセッサ母
線60を介してデータ・ランチ78−80にロードされ
る。この母線60は、8線デ一タ母線部分88と19線
アドレス母線部分を備えている。これらのアドレス線の
うちの3本は、アドレス母線部分89によって表わされ
ており、デコーダ72の入力部に接続されている。デコ
ーダ72の出力は、各データ・ラッチ78−81へのデ
ータのローディングを制御するのに使用される。
母線部分88のデータ線は、ラッチ78−81のデータ
入力部に接続されている。
10AおよびIOBデータ・ラッチ集合78と79は、
それぞれ10個の個別ラッチ回路を備えているが、デー
タ母線88は8本のデータ線しか備えていないので、別
の2つのロード信号が1OAとIOBのラッチ集合に使
用される。デコーダ72のロードl0A−1出力部号は
、データの最初の8ビツトをIOAデータ・ラッチ78
にロードするのに使用され、デコーダ72からのロード
10A−2信号は、残りの2ビツトをIOAデータ・ラ
ッチ78にロードするのに使用される。したがって、1
0個のデータ・ビットをIOAラッチ78にロードする
のに、RAM63の出力緩衝器部分に2回アクセスする
必要がある。RAM出力緩衝記憶装置への最初のアクセ
スで、8データ・ビットが8線データ母線88に入り、
デコーダ72に付随アドレスが供給されると、デコーダ
のロードIOA出力が活動化される。RAM出力緩衝記
憶装置への第2のアクセスの間に、残りの2デコーダ・
ビットがデータ母線88に入り、デコーダ72のロード
l0A−2出力によって、残りの2つのIOAデータ・
ラッチ回路にロードされる。
同様にして、10個のイメージ・ドツト値すべてをIO
Bデータ・ラッチ79にロードするのに、RAM出力緩
衝記憶装置に2回アクセスする必要がある。デコーダ7
2からのロードl0B−1パルスとロードl0B−2パ
ルスによって、10個のドツト・イメージ・ビットのI
OBデータ・ラッチ79へのロードが制御される。
8Aおよび8Bデータ・ラッチ集合80と81は、それ
ぞれRAM出力緩衝記憶装置へのアクセスが1回だけ必
要である。デコーダ72からのロード8A信号とロード
8B信号が、それぞれRAM出力緩衝記憶装置からのデ
ータの8Aおよび8Bラッチ集合80と81へのロード
を制御する。
RAM出力緩衝記憶装置からのデータに対するアクセス
は、第10図に示すDMA装置62によって制御される
。DMA装置62は、原始アドレスをRAM63に送っ
て、RAM63に母線60に入力すべきデータのアドレ
スを伝える。DMA装置62は、目的アドレスをデコー
ダ72に送って、母線60のデータをロードすべきデー
タ・ラッチを識別する。
第10図のワイヤ発射タイマ75は、第12図に示すよ
うな4組のタイマを備えている。第1組は、10A遅延
タイマ90とそれに接続されているIOAワンショット
・タイマ91から構成されている。遅延タイマ90は、
必要な(かつ可変の)時間遅延をもたらす。その遅延の
終りに、ワンショット・タイマ91がトリガされて、持
続時間が一定のワイヤ発射タイミング・パルスを生成す
る。
このIOAタイミング・パルスが、IOAデータ・ラッ
チ78の出力制御端子に送られ、このタイミング・パル
スの持続時間中、データ・ラッチの出力部が有効化させ
られる。有効化されないとき、データ・ラッチの出力部
は、高インピーダンス状態にある。この高インピーダン
ス状態のとき、ラッチ出力部は、それが接続されている
信号線をロードせず、また駆動もしない。
ワイヤ発射タイマの第2組は、IOB遅延タイマ92お
よびそれに接続されていてそれによって駆動されるIO
Bワンショット・タイマ93から構成されている。後者
のタイマ93は、導線83を介して、IOBデータ・ラ
ッチにワイヤ発射タイミング・パルスを供給する。ワイ
ヤ発射タイマの第3組は、8A遅延タイマ94およびそ
れによって駆動される8Aワンシヨツト・タイマから構
成されている。ワンショット・タイマ95は、ワイヤ発
射タイミング・パルスを生成し、そのパルスが導線85
を介して8Aデータ・ラッチ80に供給される。ワイヤ
発射タイマの第4組は、8B遅延タイマ96とそれによ
って駆動される8Bワンシヨツト・タイマ97を備えて
いる。タイマ97は、ワイヤ発射タイミング・パルスを
生成し、このタイミング・パルスが導[86を介して8
Bデータ・ラッチ81に送られる。
各データ・ラッチ集合78−81中の各ラッチ回路の出
力は、それに接続されたワンショット・タイマが対応す
るラッチ集合にタイミング・パルスを供給していないと
き、高インピーダンス出力状態を生成する。一方、タイ
ミング・パルスの印加中には、ラッチ回路に記憶されて
いる論理値(高または低論理レベル)が、ラッチ回路の
出力部に接続されている信号線に供給され、そこに現わ
れる。
タイマ90−97は、それぞれインテル社が現在製造中
の製品、例えば、Intel 8254プログラム可能
間隔タイマ(Programmable Interv
alTimer)を使用することによって実現できる。
各8254モジユールは、3つの個別16ビツト・タイ
マを備えている。したがって、8個のタイマ90−97
を実現するのに、合計3個の8254モジユールが必要
である。各8254タイマは、16ビツトのプリセット
可能ダウン・カウンタを備えている。各8254タイマ
は、また8個のデータ・ビット入力端末を備えており、
このダウン・カウンタを所期のカウント値にプリセット
するために、所期の複数ビットの数値を並列式にダウン
・カウンタにロードできる。各8254タイマは更に、
刻時入力端子、ゲート入力端子および信号出力端子を備
えている。刻時入力端子は、ダウン・カウンタによって
カウントされる刻時パルスを受は取るためのものである
。ゲート入力端子は、ダウン・カウンタのカウント活動
を有効化したり無効化したりするための制御信号を受は
取るためのものである。信号出力端子は、ダウン・カウ
ンタのカウントがゼロに達したとき、内部生成出力信号
を供給する。
第12図の適用例を見ると、各タイマ90−97の刻時
パルスが高周波数刻時パルス生成回路98によって生成
され、出力線99を介して各タイマ90−97の刻時入
力端子に供給される。刻時周波数は、例えば、1メガヘ
ルツとすることができる。その場合、1マイクロ秒当り
1パルスの割合で刻時パルスが発生する。
ワンショット・タイマ91.93.95および97には
、それぞれ各ワイヤ発射パルスの所期の持続時間を表わ
す一定値が事前ロードされる。ここでは、このワイヤ発
射パルスの持続時間として、270マイクロ秒の標準値
を仮定する。この270の値が、各8ビツト・データ入
力端子を介して、各ワンショット・タイマに事前にロー
ドされる。
この各入力端子は、印刷ヘッド・マイクロプロセッサ6
7のデータ母線に接続されている。説明を簡単にするた
めに、こうした母線67への接続は示してない。ワンシ
ョット・タイマの事前ロードは、制御装置の初期設定手
順の一環として、印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65
によって行なわれる。この初期設定手順は、プリンタを
使用するためにオンにするたびに、実行される。通常の
印刷作業中、関連する遅延タイマ(例えば、90)から
の出力パルスが、ワンショット・タイマ(例えば、91
)のゲート入力端子に供給されて、ワンショット・タイ
マ(例えば、91)に270マイクロ秒の値のカウント
・ダウンを開始させる。
ワンショット・タイマ(例えば、91)はこのカウント
・ダウン過程の持続時間中存在する。特有の出力信号を
生成する。したがって、各ワンショット・タイマに接続
された遅延タイマから入力パルスを受は取るたびに、各
ワンショット・タイマによって270マイクロ秒の出力
パルスが生成される。
遅延タイマ90.92.94および96は、それぞれ定
期的に複数ビットの2進遅延時間値を、印刷ヘッド・マ
イクロプロセッサ65から母線67を介して受は取る。
この遅延時間値は、印刷ヘッドの速度、ドツト密度など
が変わると、違ってくる。各ダウン・カウンタを所期の
遅延時間値にプリセットするために、これらの遅延時間
値が、各遅延タイマ中のダウン・カウンタに並列式にロ
ードされる。新しい遅延時間値がダウン・カウンタにロ
ードされると、ダウン・カウンタがそのカウント作業を
開始する。ダウン・カウンタのカウント値がゼロ値に達
すると、遅延タイマは出力パルスを生成し、その出力パ
ルスが、遅延タイマの出力端子を介して、関連するワン
ショット・タイマに供給される。したがって、遅延タイ
マにロードされる遅延時間値によって、ワンショッ1へ
時間によって生成されるワイヤ発射パルスの出発点に印
加される時間遅延が決まる。この時間遅延は、印刷速度
、ドツト密度および印刷開始位置の変化を反映するよう
に刻々変化する。
第13図は、各ワンショット・タイマ91.93.95
.97によって生成されるワイヤ発射パルスのタイミン
グ図である。印刷ヘッドが印刷区間上を横方向に移動中
に、各ワンショット・タイマは、ワイヤ発射パルスの列
を生成する。各列中の各ワイヤ発射パルスの持続時間は
同じであり、この持続時間は、ワンショット・タイマに
プリセットされたカウント値によって決まる。このカウ
ント値は、最適な持続時間の駆動パルスを、使用中の特
定の印刷ワイヤ・アクチュエータ構造にもたらすように
選択される。このワイヤ発射パルスの持続時間は、印刷
ワイヤの電機子がアクチュエータ・コイル磁極片と緊密
に係合するのに充分な長さとすべきである。ワイヤ発射
パルスの持続時間の標準的な値は、270マイクロ秒で
ある。
第13図のタイミング図は、DP級方式で1インチ当り
10文字のピッチで操作するときの第5図の18ワイヤ
印刷ヘツドの場合を示す。連続するドツト・オプション
位置の間隔を、0.01インチと仮定し、印刷ヘッドの
移動速度を、毎秒40インチと仮定する。印刷ワイヤの
飛行時間は、370マイクロ秒と仮定する。各ワイヤ発
射パルスの持続時間は、270マイクロ秒と仮定する。
オプション間隔が0.01インチ、速度が毎秒40イン
チの場合、印刷ヘッドがあるオプション位置から次のオ
プション位置に移動するのにかかる時間は250マイク
ロ秒である。
第5図の印刷ヘッドでは、位置測定のための基準点を印
刷ワイヤ1の中心点と定義する。したがって、印刷ヘッ
ド位置というのは、印刷ワイヤ1の中心点という意味で
ある。
第13図は、ワイヤ発射パルスの持続時間が270マイ
クロ秒で、毎秒40インチの速度で動作しているときに
発生するタイミングに関する問題を示したものである。
この速度で動作しているときは、連続するドツト・オプ
ション位置間の時間差は、250マイクロ秒である。し
たがって、第2のオプション位置での印刷ワイヤの発射
を、その前のオプション位置でのワイヤ発射パルスが終
了する以前に開始しなければならない、この問題は、こ
こでは、各印刷ワイヤ毎に2個のワイヤ発射データ・ラ
ッチを使用することによって解決される。その結果、あ
るオプション位置で発射されなかった印刷ワイヤは、そ
の次のオプション位置で発射できる。印刷ヘッドがたと
えば毎秒40インチの高速で移動中には、同じ印刷ワイ
ヤが、連続する2つのオプション位置で印刷を試みるこ
とはできないし、また許されない。しかし次のオプショ
ン位置に対するドツト・データを受は取るように別々の
データ・ラッチが設けられている場合、最初のオプショ
ン位置で発射されなかった印刷ワイヤを次のオプション
位置で発射することができる。
10AおよびIOBワイヤ発射パルスをより詳細に検討
すると、この2つのパルス列は、そのパルスが互いに時
間的にずれている点を除いては同一である。具体的にい
うと、この2つのパルス列は、1/2サイクルで、この
場合は、250マイクロ秒にだけずれている。IOAパ
ルスは、それぞれAl、A2、A3などと識別され、I
OBパルスは、それぞれB1、B2.83などと識別さ
れる。印刷ワイヤがA1パルスによって発射される場合
、この印刷ワイヤは、ドツト時間目盛上の点A1で用紙
上にドツトを生成する。これは、A1ワイヤ発射パルス
の開始から、370マイクロ秒後に行なわれる。印刷ワ
イヤが81パルスによって発射される場合、この印刷ワ
イヤはドツト時間目盛上の点B1にドツトを生成する。
これは、B1パルスの立上りから370マイクロ秒後に
行なわれる。残りのIOAおよびIOBパルスも、それ
らの立上りから370マイクロ秒後にドツトを生成する
ことができる。すなわち、IOAおよびIOBパルスは
、順番にドツトを用紙上に印刷できるようにする。IO
Aパルスは、例えば、奇数番号の付いたドツト・オプシ
ョン位置にドットを印刷させ、IOBパルスは、偶数番
号の付いたドツト・オプション位置にドツトを印刷させ
ることができる。
どのオプション位置でも、10本のワイヤ群のうちどれ
も全く発射しないこともまた。1本、数本または全部を
発射することもできる。任意のドツト・オプション位置
で発射されなかった印刷ワイヤは、第1のオプションに
対するワイヤ発射パルスがまた完了していない場合でも
、必要ならば次に続くオプション位置で発射することが
できる。
低速の印刷ヘッド移動速度の場合には、ワイヤ発射パル
ス持続時間または印刷ワイヤ飛行時間よりもオプション
位置間の時間間隔が短かいという問題が起こらない。こ
の場合、印刷ヘッドがあるオプション位置から次のオプ
ション位置に移動するのに必要な時間が、印刷ワイヤ飛
行時間よりもやや長くなる。
第13図の8Aおよび8Bワイヤ発射タイミング・パル
スを考えてみると、この2つのパルス列間の関係は、I
OAおよびIOBパルス列間の関係と同じである。更に
詳しく言うと、8Aおよび8Bタイミング・パルスの持
続時間は、270マイクロ秒である。8B列中のパルス
は、8Aノ(ルスの周期の1/2だけオフセットすなわ
ちずれている。この周期とは、ある8Aパルスの立上り
から次の8Aパルスの立上りまでの時間周期のことを言
う。この周期は、8Aおよび8Bパルス列のどちらでも
500マイクロ秒である。
各組の第1群と第2群の間の水平間隔すなわち分離距離
を考慮して、8Aおよび8Bパルス列は、10Aおよび
IOBパルス列に対してずれている。
なお、上記の間隔は両組とも同じである。第5図の実施
例では、5ワイヤ群と4ワイヤ群の間の間隔は、1/6
0インチであり、5工ミツタ単位に等しい。すなわち、
各8Aパルスの立上りは、対応するIOAパルスの立上
りより、5エミツタだけ遅延されており、各8Bパルス
の立上りは、対応する10Bパルスの立上りより、5エ
ミツタだけ遅延されている。この5エミツタは、4ワイ
ヤ群が、それと関連する5ワイヤ群が発射できる状態に
なったのと同じ位置に到るのに必要な移動距離である。
第13図の場合は、連続するオプション位置間の距離が
3エミツタであり、印刷ヘッド速度が毎秒40インチで
ある。したがって、8Aパルスの立上りは、対応するI
OAパルスの立上りより、1.67オプシヨン距離すな
わち約41マイクロ秒遅延されている。IOBと8Bパ
ルスの間でも同じ関係が成り立つ。下記で説明する制御
論理回路の実施例では、この4ワイヤ一5ワイヤ間の遅
延が、今説明した方法とは少し異なる方法で処理される
。後者の方式の方が好ましい。
もう一つの因子に注意すべきである。すなわち、なぜ第
2の5ワイヤ群の印刷ワイヤが、第1の5ワイヤ群の印
刷ワイヤと同じ時に発射できるかの理由である。その理
由は、プリンタで印刷できるオプション位置間の間隔が
両方の5ワイヤ群間の水平間隔に対して選定されたので
、ワイヤ群間の間隔が常にオプション位置間の間隔の整
数倍となっているということである。すなわち、あるワ
イヤ群があるオプション位置にあるとき、第2の5ワイ
ヤ群は、それとは異なる適切な選択位置にある。すなわ
ち、例えば、1インチ毎にオプション位置が100個あ
る場合、第2の5ワイヤ群によって印刷されるオプショ
ン位置は、第1の5ワイヤ群によって印刷されるオプシ
ョン位置からちょうど30位置だけずれている。この差
は、ドツト・データをワイヤ発射ラッチに供給する順序
を考えて導入される。具体的に言うと、第2の5ワイヤ
群のラッチ回路に供給されるドツト・データは、第1の
5ワイヤ群のラッチ回路に供給されるドツト・データよ
り30オプション位置だけ後に印刷されるドツト・デー
タである。イメージ・マイクロプロセッサ61は、ワイ
ヤ群間の間隔に相当する特定のオプション位置数を知っ
ていて、ドツト・データをRAM出力バッファに入れ、
その結果各オプション位置のドツト・データが、任意の
時間にロードされている両方の5ワイヤ・ラッチ群の対
応するラッチに転送される。
2つの4ワイヤ群についても同じことが言える。
両4ワイヤ群間の水平間隔も、0.3インチである。使
用されるオプション位置間の間隔は、常にオプション位
置の整数倍である。したがって、一方の4ワイヤ群の印
刷ワイヤを、他方の4ワイヤ群の印刷ワイヤの発射と同
時に、発射できる。
第14図に、第10図のDMA要求回路76の構成を一
層詳細に示す。この回路76は、4個のラッチ集合10
0−103を備えている。このラッチ100−103は
、それぞれデータ・ラッチ集合78−81のうちの対応
するラッチがいつ新しいイメージ・ドツト・データを必
要とするかについての指示を与える。要求ラッチ100
−103は、それぞれデータ・ラッチ78−81用であ
る。
各要求ラッチ100−103は、それに対応するデータ
・ラッチ集合への新しいデータのロードが完了すると、
「消去」状態になる。消去状態になると、ラッチ回路の
出力部に2進ゼロレベルが生成される。各データ・ラッ
チ集合78−81がワイヤ発射タイミング・パルス(発
射10A、発射10B、等)によって活動化されると、
要求ラッチ100−103のうちそれに対応するラッチ
が「設定」状態になる。設定状態になると、ラッチ回路
の出力線上に2進ルベルが生成される。
4つの要求ラッチ100−103の出力部は、すべてO
R回路104に接続され、回路104の出力線105は
、DMA装置62に接続されている。
この要求線105は、ラッチ100−103のうちのど
れかが設定状態にある場合、2進ルベルになる。要求線
105が2進ルベルになると。
DMA装置62がワイヤ発射データ・ラッチ集合78−
81に新しいデータを供給し始める。この新しいデータ
は、DMA要求線105が2進ルベルにある限り、各ラ
ッチ集合78−81へ1度に1つづつ順番に供給される
。各データ・ラッチ集合が新しいデータを受は取ると、
要求ラッチ100−103のうちそれに対応するラッチ
が消去状態に戻る。データ・ラッチ集合がすべて新しい
データを受は取ると、要求ラッチ100−103はすべ
て消去状態となり、DMA要求線105は2進ゼロ・レ
ベルになる。このゼロ・レベルは、DMA要求がないこ
とを意味している。
要求ラッチ100−103をセットする発射パルスは、
それぞれ第12図に示すワンショット・タイマ91.9
5.93.97から獲得される。
要求ラッチ100−103を消去するロード信号および
消去信号は、第12図のデコーダ72から獲得される。
要求ラッチtoo−103を設定状態にする場合、この
設定動作は、設定入力線に供給されるワイヤ発射パルス
の立下がりによって行なわれる。
したがって、ワイヤ発射パルスが既存のドツト・データ
と共に終了するまでは、新しいドツト・データがデータ
・ラッチ集合に供給されない、一方、データ・ラッチ集
合78−81のうちの特定のラッチに供給されたワイヤ
発射パルスが終了した直後に、そのデータ・ラッチ集合
は、新しいイメージ・ドツト・データで再ロードされる
。すなわちデータ・ラッチ集合78−81は、印刷ヘッ
ド24が印刷される用紙上を横方向に移動中、連続的に
新しいドツト・データで再ロードされる。
第15図に、第12図に示すワイヤ発射タイマ90−9
7用の印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65によって実
施される論理の概略的な構成図を示す。印刷ヘッド・マ
イクロプロセッサ65が行なうことは、各遅延タイマ9
0.92.94,96に複数ビット遅延時間信号を適切
な時点で96に供給し、ロードすることである。その結
果、遅延タイマは指定された時間値をカウント・オフし
この遅延時間の終りに、それに接続されたワンショット
・タイマをトリガーして、そのワイヤ発射タイミング・
パルスを生成させる。
イメージ・マイクロプロセッサ61(第10図)は、各
種の動作パラメータ・データを印刷ヘッド・マイクロプ
ロセッサ65に送る。このパラメータ・データは、コマ
ンドの形でインターフェース回路68を介して送られる
。一般に、これらの動作パラメータは、後で使用できる
ように、印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65中の適切
なレジスタにロードされる。
プリンタがオンになった直後に印刷ヘッド・マイクロプ
ロセッサ65に送られる第1のコマンドは、「ヘッド位
置較正」コマンドである。このコマンドは、印刷ヘッド
・マイクロプロセッサ65中に配置された、第15図に
示す双方向(アップ・ダウン)多段2進カウンタ106
の較正を行なわせる。このコマンドは、印刷ヘッド・キ
ャリッジ25をプリンタの左端に移動させて、左サイド
・フレーム21に接する位置に置く。印刷ヘッド・キャ
リッジ25がこの位置にくると、位置基準値が、印刷ヘ
ッド・プロセッサを介して、アップ・ダウン・カウンタ
106にロードされる。この位置基準値はROM66か
ら獲得される。その後、アップ・ダウン・カウンタ10
6が、エミッタA(第10図)によって生成され、線1
07上に現われるエミッタ・パルスをカウントして、プ
ラテン23の長手方向の印刷ヘッド24の位置を把握す
る。印刷ヘッド24が右へ移動するにつれて。
カウンタ106のカウントは各エミッタ・パルス毎に1
カウントずつ増加する。印刷ヘッド24が左へ移動する
につれて、カウンタ106のカウントが各エミッタ・パ
ルス毎に1カウントずつ減少する。すなわち、任意の時
点のカウンタ106のカウントは、その時点での印刷ヘ
ッド24の現在の位置を表わす。更に正確に言うと、そ
のカウントは、印刷ヘッド24内の印刷ワイヤ1の中心
点位置を表わす。この位置の値は、エミッタ単位で表わ
され、各エミッタ単位は1/300インチに等しい。カ
ウンタ106は、印刷ヘッド24、したがって、その中
に含まれる印刷ワイヤの現在位置を連続的に示す。
マイクロプロセッサ65に送られるもう一つの初期パラ
メータ・コマンドは、「飛行時間設定」コマンドである
。このコマンドのパラメータ数値の部分は、使用中の特
定の印刷ヘッドと印刷ワイヤ・アクチュエータ構造の、
マイクロ秒で表わした印刷ワイヤ飛行時間を表わす。別
設の指示がない限り、この飛行時間値は、370マイク
ロ秒と仮定する。この飛行時間値が、印刷ヘッド・マイ
クロプロセッサ65中の飛行時間レジスタ108にロー
ドされる。このレジスタを第151図に示す。
この飛行時間値は、どんなプリンタの使用法でも。
はぼ一定なので1通常プリンタを使用するたびに、1度
だけその値を飛行時間レジスタ108にロードする。
印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65に送られるもう一
つのパラメータ・コマンドは、[印刷速度設定」コマン
ドである。このコマンドに含まれるパラメータ値は、印
刷中の用紙上を横方向に印刷ヘッドが移動する所期速度
である。任意の時点で、実際の印刷ヘッド速度がこの所
期速度と異なっていることもある。したがって、ここに
記載するワイヤ発射制御機構では、所期速度ではなくて
、実際速度を連続的に監視し、利用している。所期速度
を変更する必要があるとき、新しい印刷速度設定コマン
ドを印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65に設定する。
印刷速度パラメータは、モータ制御回路69に関して使
用される。
イメージ・マイクロプロセッサ61から印刷ヘッド・マ
イクロプロセッサ65に送られるもう一つのパラメータ
・コマンドは、「印刷密度設定」コマンドである。この
コマンドに関連するデータ値は、連続するドツト・オプ
ション位置間の問題を表わす。このドツト間隔値、もつ
と正確に言えば、オプション間隔値は、印刷ヘッド・マ
イクロプロセッサ内蔵のドツト間隔レジスタ109にロ
ードされる。これは以前の印刷区間とはドツト密度が異
なる任意の印刷区間の印刷を開始する前に、実施される
レジスタ109にロードされるドツト間隔値(DS)に
は、整数と分数のエミッタ単位成分が。
含まれている。これは、ドツト間隔値をエミッタ下位単
位によって表わすことにより実現され、本実施例では、
1工ミツタ単位毎に24下位単位ある。すなわち、ドツ
ト間隔は、エミッタ間隔値の整数倍に制限されてはいな
い。ドツト間隔は、エミッタの整数倍でもいいが、そう
である必要はない。第16図に示す例では、ドツト間隔
が3.0エミツタであり、したがってレジスタ109に
ロードされるドツト間隔値は「72」である。この値は
3.0を24倍することによって獲得される。
イメージ・マイクロプロセッサ61から印刷ヘッド・マ
イクロプロセッサ65へ送られるもう一つのパラメータ
・コマンドは、「印刷」コマンドである―このコマンド
は、各印刷行上に印刷を行なう前に、送られる。各印刷
コマンドには、2つのパラメータ値が含まれる。すなわ
ち、当該の印刷区間の開始目標位置および停止目標位置
である。
開始コマンドに対して指定される印刷区間は、印刷行の
一行全部から印刷行のほんの小さな部分までのどの位置
もカバーできる。この印刷コマンドは、印刷区間の印刷
を始めるコマンドである。印刷ヘッド・マイクロプロセ
ッサ65がこのコマンドを受は取ると、印刷ヘッド24
が、現在アクティブな印刷ヘッド速度で開始目標位置か
ら停止目標位置へと印刷を始める。印刷ヘッド・マイク
ロプロセッサ65は、開始目標位置と停止目標を比較し
、印刷ヘッド24移動方向制御ビツトを設定することに
よって、印刷ヘッド24の移動方向制御ビットを決定す
る。
印刷コマンドの開始目標位置は、エミッタ単位の整数お
よび分数で表わされる。具体的にいうと、コマンドの1
つのデータ・フィールドには、開始目標位置の整数のエ
ミッタ単位を表わす値が含まれている。もう1つのデー
タ・フィールドには。
開始目標位置に対する1/24エミツタの下位単位数を
表わす値が含まれている。すなわち、印刷区間の開始点
は、エミッタ信号の立上りによって定義される固定点の
1つに限定されてはいない。
印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65は、印刷コマンド
によってもたらされる整数の開始目標位置の修正値を計
算し、この修正値を第15図に示す第1の目標レジスタ
10にロードする。この修正開始目標は、実際の整数の
開始目標値より5工ミツタ単位前にある。これは、第1
5図に示す制御機構が適切に始動できるようにするため
のものである。印刷ヘッドが印刷ページ上を横方向に左
から右に移動する場合、エミッタ開始位置の整数成分か
ら5工ミツ々単位の値が差し引かれ、その結果が第1の
目標レジスタ10にロードされる。
これにより、印刷ヘッド24が、・印刷が許される第1
のドツト位置の左側はぼ5工ミツタ単位の所にきたとき
、第15図に示す制御機構が活動化信号を生成できるよ
うになる。
印刷ヘッド24が反対方向、すなわち、右から左へ移動
しているときには、印刷コマンドで指定された開始目標
位置の整数成分値に5工ミツタ単位の値を加えることに
よって、修正された第1の目標位置が、獲得される。こ
のため、右から左への移動の場合、印刷ヘッドが実際の
第1の目標位置の右側はぼ5工ミツタ単位の所にきたと
き、活動化信号が生成できるようになる。この右から左
への移動の場合には、当然のことながら、アップ・ダウ
ン・カウンタ106中の印刷ヘッド位置の値は、減少す
る。
活動化信号は、2通信号比較機構111によって生成さ
れる。この比較機構は、アップ・ダウン・カウンタ10
6と第1目標レジスタ10から2進コード位置信号を受
は取る印刷ヘッドの移動中、カウンタ106中の位置の
値は連続的に変化する。
カウンタ106中のこの印刷位置の値が、レジスタ11
0中の第1の目標位置の値に等しくなったとき、比較機
構111はその出力部で活動化信号を生成する。
本実施例は、活動化信号によって活動化されて。
次の目標位置までの残存距離を連続的に計算する。
目標距離決定機構を備えている。この機構は、初期設定
値を利用する。この初期設定値は、印刷コマンドを受は
取った後、かつ印刷を開始する前に、初期セット・レジ
スタ112にロードされる。この値は、1/24エミツ
タの下位単位によって表わされる。その数値は120±
Fに等しい、この120の部分は、5工ミツタ単位(5
x24=120)に相当し、第1目標レジスタ110に
ロードされた第1目標位置信号の5工ミツタ単位の修正
と相関させることができる。この11 F”成分がゼロ
でない場、合、印刷の開始点は、エミッタ信号の立上り
によって定義される2つの固定点の間にくる。印刷ヘッ
ドが左から右へ移動する場合、120の値にこのF値が
加えられ、その結果が初期設定レジスタ112にロード
される。一方、印刷ヘッドが右から左に移動する場合は
、120の値からF値が差し引かれ、その結果がレジス
タ112にロードされる。
第15図のワイヤ発射制御機構の実施例は、速度感知機
構113を備えている。この感知機構113は、印刷ヘ
ッド24が印刷中の用紙上を横方向に移動しているとき
の印刷ヘッドの移動速度を連続的に監視し測定する。こ
の速度感知機構113は、アップ・カウンタ114、エ
ミッタ時間(ET)レジスタ115および遅延要素11
6を備えている。その目的は、各エミッタ信号サイクル
の持続時間を測定することである。この測定は、アップ
・カウンタ114を使用して、各エミッタ・サイクルの
発生期間中にクロック98(第12図)によって生成さ
れる1マイクロ秒刻時パルスの数をカウントすることに
よって、行なわれる。この目的のために、エミッタAか
らのエミッタ信号が、線107および遅延要素116を
経て、アップ・カウンタ114のリセット端子に供給さ
れる。各エミッタ信号の立上りが、アップ・カウンタ1
14をリセットする働きをする。各リセットが終った後
、アップ・カウンタ114は、次のエミッタ信号サイク
ルの立上りが発生するまで、刻時パルスの数をカウント
する。この次の立上りで、その時にアップ・カウンタ1
14中に現われるカウント値がエミッタ時間レジスタ1
15にロードされる。遅延要素116は非常に短かい遅
延をもたらし、アップ・カウンタ114のカウンタ値の
レジスタ115へのロードが完了するまで、アップ・カ
ウンタ114のリセットを遅延させるのに使用される。
エミッタ時間レジスタ115にロードされる数値は、1
つの完全なエミッタ信号サイクルのマイクロ秒で表わし
た持続時間を表わす、したがって、この数値は、エミッ
タ時間(ET)と呼ばれる。
エミッタ信号は速度に依存する信号で、印刷ヘッドの移
動速度に反比例する。話を簡単にするため、本明細書で
は、ET信号を速度信号と呼ぶこともある。
注意すべき点は、速度に依存するエミッタ時間信号が、
各エミッタ信号サイクル毎に再計算されることである。
したがって、第15図の制御機構は、印刷ヘッドの移動
速度の変化に迅速に応答できる。
ワイヤ発射制御機構は、また印刷ヘッド24の移動を感
知し、印刷受容紙上での印刷ヘッドの横方向の移動を表
わす移動信号を供給する手段を備えている。この移動感
知手段は、エミッタ信号を生成するエミッタA(第10
図)およびこの信号を印刷ヘッド・マイクロプロセッサ
65に供給する信号供給線107を備えている。第15
図に示すように、このエミッタ信号供給線107は、第
15図の制御機構の各種のカウンタ機構に接続されてい
る。この供給線107に関連する「エミッタ」の語は、
エミッタAによって生成されるエミッタ信号を意味する
。これらのエミッタ信号は、印刷ヘッド移動信号であり
、本明細書中で、そう呼ぶこともある。
第15図のワイヤ発射制御機構は、第1目標位置信号お
よび移動(エミッタ)信号に応答して、活動化信号を生
成する初期目標決定機構117を備えている。この機構
117は、上記で検討したアップ・ダウン・カウンタ1
06と第1目標レジスタ110を備えている。この初期
目標決定機構117は、また比較機構111を備えてい
る。この比較機構111は、レジスタ中110の第1目
標信号の整数エミッタ成分とカウンタ106によっても
たらされる印刷ヘッド位置信号を比較する。
印刷ヘッド位置信号が第1目標信号の整数成分に等しく
なったとき、この機構は比較機構111の出力線118
上に活動化信号を生成する。比較機構111は、たとえ
ば・レジスタ110からの第1目標位置信号とカウンタ
106からの印刷ヘッド位置信号の差を表わす信号を生
成する減算機構を備えることができる。その機構111
はまた、その差がゼロとなる時を検出し、そのとき、活
動化信号を生成する、ゼロ検出機構も備えることができ
る。この活動化信号の発生は、印刷ヘッド24が、印刷
がおこなわれる最初のドツト・オプション位置からほぼ
5工ミツタ単位移動していることを意味する。
以下に示す数値の例は、プリンタがDPモードで毎イン
チ10文字のピッチで作動していると仮定する。印刷ヘ
ッド速度は毎秒40インチ、連続するドツト・オプショ
ン間のオプション間隔3゜0エミツタ、印刷ワイヤ飛行
時間370マイクロ秒と仮定する。この飛行時間値は4
.4エミツタの飛行時間距離を与える。これは第16図
に示す値である(発射点と飛行点間の距離)。この点に
関して第16図の水平目盛は、時間ではなく距離に基づ
くものである。第16図の例では、比較機構111によ
って生成される活動化信号が、エミッタ・サイクルCの
間に発生する。
第15図のワイヤ発射制御機構は、さらに飛行時間距離
(FTD)機構を備えている。この機構は、移動(エミ
ッタ)信号に応答して、印刷ワイヤが印刷ヘッドから用
紙に飛行する間に印刷ヘッドが移動する距離を表わす、
飛行時間距離信号を生成する。この機構は、上記で検討
した速度感知器機構113を備えている。この機構11
3は、エミッタ時間(E T)信号を生成する。飛行時
間距離機構は、さらに飛行レジスタ108、除算機構1
17a、乗算機構118aおよび飛行時間距離(FTD
)レジスタ119を備えている。除算機構117aは、
飛行時間値をエミッタ時間値で割って、飛行時間距離(
FTD)信号を生成する。
このFTD信号は、整数および分数のエミッタ単位で表
わされる。この例では、この飛行時間距離は、4.4エ
ミツタである。乗算機構118aはこのFTD値を24
倍して、その値を1/24工ミツタ下位単位値に変換す
る。この例では、この値は106エミツタ下位単位であ
る。この値106が、FTDレジスタ119に記憶され
る。
好ましい実施例では、乗算機構118によって表わされ
る。24倍化機能を実施する単独の機構が設けられてい
ない。代わりに、24倍化は、減算機構117aで減算
出力信号を適切にスケーリングすることによって行なわ
れる。
第15図のワイヤ発射制御機構は、目標距離決定機構1
20を備えている。この機構120は。
印刷ヘッド24が到達する次のドツト・オプション位置
までの距離を表わす、連続的に更新される目標距離信号
をもたらす。この目標距離決定機構120は、上記で検
討したドツト間隔レジスタ1o9および初期設定レジス
タ112を備えている。
さらに機構120は、多段OR機構121、目標距離(
TD)レジスタ122、減算機構123゜加算機構12
4および信号ゲート機構125も備えている。最初、レ
ジスタ112の初期設定値が、目標距離レジスタ122
にロードされる。これは、印刷ヘッド・マイクロプロセ
ッサ65が印刷コマンドを受は取った直後、活動化信号
が比較機構111によって生成される前に、行なわれる
。第16図の例では、印刷コマンドの開始位置の分数部
分を表わすファクターFはゼロと仮定されている。
この場合、120の値が最初に目標距離レジスタ22に
ロードされる。レジスタ22中のこの値は、活動化信号
が発生するまでは不変である。目標距離レジスタ122
中のこの初期値は、活動化点から最初のドツト・オプシ
ョン位置までの距離を表わす。前述のように、120の
値は5整数工ミツタ単位に相当する。
比較機構121の出力部で活動化信号が発生すると、ラ
ッチ機構126が設定状態になる。この設定状態になる
と、ラッチ126はゲート機構125の制御入力部に使
用可能信号を供給して、ゲート機構が、信号をその信号
入力部から信号出方部へ通過できるようにする。この活
動化信号の発生以前には、ラッチ126はリセット状態
にあり、ゲート125は使用禁止になっていた。ラッチ
126は、印刷が行なわれている間は設定状態にある。
その後、印刷ヘッドが停止目標位置に到達したときまた
はその直後に、ラッチ126はリセット状態に戻る。
ゲート125が使用可能になると、このゲートは、線1
07に現われるエミッタ信号を減算機構123の制御(
Do)入力部へ送る。新しいエミッタ信号が線107上
に現われるたびに、減算機構123がレジスタ122中
の現在の目標距離がら24の値を差し引く。具体的にい
うと、減算機構123はレジスタ122中の現在の値を
取り、その値から24を差し引き、次にOR機構121
を経てその結果をレジスタ121にロードする。このよ
うにして、ゲート125が使用可能になっている間に発
生する各エミッタ・パルスが、レジスタ中122の目標
距離値を24ずつ減分する働きをする。この数は1整数
工ミツタ単位に相当する。
こうして印刷ヘッドが印刷行に沿って移動するにつれて
、レジスタ122中の目標距離が、連続的に更新される
6 目標距離レジスタ122の更新すなわち減分は。
遅延タイマ9o、92.94および96のうちの1つに
対してロード開始パルスが生成されるまで続く。このロ
ード開始パルスが発生すると、目標距離レジスタ122
中の値が、1/24工ミツタ下位単位で表わされるドツ
ト間隔値に等しい値だけ増加する。これは、加算機構1
24によって行なわれる。この加算機構124はレジス
タ122から現在の目標距離値を取り出し、レジスタ1
09中のドツト間隔値をその値に加算し、その結果をO
R機構121を経て、目標距離レジスタ122に送り返
す。第16図の例では、レジスタ109中の値は72下
位単位に等しく、3整数工ミツタ単位に相当する。すな
わち、あるドツト選択位置に対して開始信号が生成され
ると、レジスタ122中の目標距離が1次のドツト・オ
プションに対する新しい目標距離を反映するように、ド
ツト間隔値だけ増加する。
第15図の実施例は、また発射距離決定機構127を備
えている。この機構127は、次のドツト・オプション
のワイヤ発射点までの残存距離を連続的に決定する。こ
の機構127は、減算機構127を備えている。この機
構128は、目標距離値から飛行距離値を差し引いて、
その出力部で所期の発射距離値を作成する。この発射距
離(FD)値が1機構127の一部である発射距離レジ
スタ129にロードされる。レジスタ129中のこの発
射距離値は1/24工ミツタ下位単位で表わされる。
レジスタ129中の発射距離値は、発射距離(FD)比
較機構130の第1人力部に供給される。定数値24が
、FD比較機構130のもう一方の入力部に供給される
。比較機構130は、各エミッタ・サイクルの間に出力
パルスを作成する。
各エミッタ・サイクルで、レジスタ129中の発射距離
値は24未満である。このことは、現在の印刷ヘッド位
置が、次のワイヤ発射点から1工ミツタ未満しか離れて
ないということを意味している。
活動化信号がまだ発生してない場合(ラッチ126がリ
セット状態)、FD比較機構130によって生成された
出力パルスは、ゲート機構130によって阻止され、第
15図のゲートから先の装置には全く影響を与えない。
一方、活動化信号がすでに発生した場合(設定状態のラ
ッチ126)、ゲート131は、FD比較パルスを通過
させスイッチ機構132に送る。スイッチ機構132は
、次に、FD比較パルスを遅延タイマ90.92゜94
および96のうちの2つのタイマに送り、それをロード
し始動させる。スイッチ132は、単極双投スイッチ機
構を実施する。あるスイッチ位置のとき、そのスイッチ
は入力線133を出力線134に接続し、別の切換え位
置のとき、入力線133を第2の出力線135に接続す
る。スリップ・フロップ機構136が、スイッチ132
をその2本の出力線の間で交互に切り換えて、FD比較
パルスを遅延タイマ90.92.94および96の各対
に交互に送る。
フリップ・フロップ136は、最初、位置比較機構11
1によって生成される活動化信号によって設定状態に置
かれる。この設定状態のとき、スイッチ132は、その
入力線133を出力線134に接続して、第1FD比較
パルスをIOAおよび8A遅延タイマ90と94のロー
ド開始入力部に供給させる。その後、フリップ・フロッ
プ136は、FD比較パルスによって、設定状態とリセ
ット状態の間でトグルする。これらのFD比較パルスは
、遅延要素137を介して、フリップ・フロップのトグ
ル入力部に供給される。遅延要素137によってもたら
される時間遅延の大きさは、任意のFD比較パルスが遅
延タイマに送られて。
その遅延タイマをロードし始動させた後に、そのFD比
較パルスによってトグル動作が起こるように選択する。
このため、次のFD比較パルスをもう1組の遅延タイマ
に供給できる。このようにして、FD比較パルスが2組
の遅延タイマに交互に供給される。ゲート131を通過
した第1、第3、第5等々FD比較パルスは、IOAお
よび8A遅延タイマに供給され、ゲートB1を通過した
第2゜第4.第6等々FD比較パルスは、10Bおよび
8B遅延タイマに供給される。
FD比較パルスがゲート131を通過すると、目標距離
決定部120中の加算機構124の実行制御端子(DO
)にも供給される。この各パルスによって、加算機構1
24は、目標距離レジスタ122中の値をレジスタ10
9から得られたドツト間隔値ずつ増分させる。第16図
の例では、このドツト間隔値は72である。
印刷ヘッドがワイヤ発射点から1工ミツタ単位未満しか
離れてないとき、FD比較パルスが生成される。ワイヤ
発射点で所期のワイヤ発射パルスを生成するには、この
FD比較パルスの発生時に発射距離レジスタ129内に
ある、発射距離値を使用する必要がある。この発射距離
値は、エミッタ単位の分数部分である。この分数距離値
がそれと等価な時間値に変換され、この等何時闇値が、
例えば、IOA遅延タイマ90にロードされる。
次に2遅延タイマ90は、この等何時間遅延間隔をカウ
ント・オフし、この間隔の終りに、IOAワンショット
・タイマ91をトリガして、所期のワイヤ発射パルスを
生成する。IOB遅延タイマ92でも同様の手順に従か
う。8Aおよび8B遅延タイマ94と96では、この手
順の修正形に従かう。
10Aおよび10B遅延タイマの場合の手順をさらに詳
しく検討してみると、乗算機構138で、レジスタ12
9中の分数エミッタ発射距離値に、エミッタ時間ETが
掛けられる。これによって、距離値が等何時闇値に変換
される。エミッタ時間ETは、1エミッタ当りのマイク
ロ秒によって表わされている。したがって、このエミッ
タ時間値に分数エミッタ時間を掛けると1分数エミッタ
距離で表わされる時間値が与えられる。しかし、第1距
離レジスタ129中の数値は1/24工ミツタ下位単位
なので、この時間値は大きすぎる。したがって、正確な
等何時闇値を得るためには、この時間値を24で割らな
ければならない。これは、−24除算機構139で行な
われる。好適な実施例では、この24での除算は1乗算
機構138中での適切なスケーリングによって得られる
。この場合、単独の24除算機構は必要でない。いずれ
にせよ、出力線140上の信号は、レジスタ129中の
分数エミッタ発射距離を、マイクロ秒で表わした等何時
間である。
第15図に示す様々な数理演算および比較演算を実施す
ることによって生じる時間遅延を補償するため、この時
間等価値が、減算機構によって修正される。言い換えれ
ば、線140上の時間等価値は、その値を決定するエミ
ッタ・サイクル中のエミッタ・パルスの立上りで必要と
される値を表すしている。しかし、計算を行なって、こ
の値を得てそれを当該のIOAまたはIOB遅延タイマ
にロードするのに数マイクロ秒かかる。減算機構141
は、算出された、等何時闇値から因数Nを減算すること
によってその時間を補償する。因数Nは、等何時闇値を
計算して当該の遅延タイマにロードするのに必要な時間
をマイクロ秒で表わしたものである。実際には、計算お
よびロードによる時間遅延は、必要発射距離遅延の一部
として処理され、発射距離遅延の残りの部分だけが、1
0AまたはIOB遅延タイマにロードされる。
8Aおよび8Bの遅延タイマ94と96の場合の手順は
、前記の手順を修正したものである。具体的にいうと、
減算機構141の出力部で遅延時間にオフセット時間値
が加算される。これは、4ワイヤ群中の印刷ワイヤが5
ワイヤ群中の印刷ワイヤから物理的にずれていることを
補償する働きをする。4ワイヤ群の印刷ワイヤは、8A
および8B遅延タイマの作用を受けることを思い起こす
こと。そのオフセットの一部は、8Aおよび8Bワイヤ
発射データ・ラッチ(第12図)に供給されるドツト・
データをイメージ・マイクロプロセッサ61(第10図
)が選択することによって、補償される。オフセットの
残りの部分の補償は、乗算機構142に加算機構143
によって行なわれる。乗算機構142にもたらされる因
数Mは、整数および分数エミッタ単位で表わされた所期
のオフセットである。この因数にエミッタ時間ETを掛
けて、オフセット距離をマイクロ秒で表わされた等価オ
フセット時間値に変換する。次に、加算器143で遅延
時間にこのオフセット時間を加える。この遅延時間は、
8Aおよび8B遅延タイマ94と96が使用する遅延時
間を生成するために、IOAおよびIOBタイマが使用
したものである。
第16図に示す例では、1インチ当り100個のオプシ
ョン位置があり、オフセット距離Mは、1.0工ミツタ
単位の値を持つように選ばれている。これにより、オフ
セットの一部が補償され、オフセットの残りの部分の補
償は8Aおよび8Bワイヤ発射ラッチにロードされるド
ツト・データを適切に選択することによって行なわれる
。いくつかのオプション距離(ドツト間隔)では、距離
補償因数Mの値がゼロとなる。このことが起こるのは、
4ワイヤと5ワイヤの間のオフセットが、ドツト間隔す
なわちオプションの整数となるようなドツト間隔の場合
である。この場合、8Aおよび8Bワイヤ発射ラッチに
入力される適切なドツト・データを選ぶことによって、
すべての補償が実現される。このMがゼロに等しい場合
には、5ワイヤと4ワイヤの間のオフセット時間が、減
算機構141の出力部に現われる予め計算された遅延時
間に加えられることはない。
第15図に示す様々の数理演算と比較演算は。
デコーダ144によって生成されるタイミング・パルス
によって制約される。デコーダ144はアップ・カウン
タ114中のカウント値をデコードして、タイミング・
パルス出力線上にT1、T2゜T3、等々のタイミング
・パルス列を生成する。
T1パルスは、カウンタ114中の第1のカウントによ
って生成され、T2パルスは、カウンタ114の第2カ
ウントによって生成され、T3パルスは、カウンタ11
4中の第3カウントによって生成され、以下同様である
。T1タイミング・パルスは、除算機構117aに送ら
れ、そこで除算演算を実施させる。T2タイミング・パ
ルスは比較機構111の比較演算を実施させる。同様に
、T3からT8に到るタイミング・パルスは、減算機構
128、乗算機構138、減算機構141、乗算機構1
42、加算機構143およびFD比較機構130によっ
てそれぞれ実現される機能を実施させる。これらのタイ
ミング・パルスは、各演算の実施の順序を制御する。
数理演算と比較演算が、マイクロプログラム式マイクロ
プロセッサの演算論理機構によって実施される場合、T
1、T2、T3等々のタイミング・パルスを使用する必
要はない。この場合は、各演算の順序づけは、マイクロ
プロセッサを制御するマイクロコードの順序づけによっ
て、自動的に行なわれる。
第16図は、第15図のワイヤ発射制御機構の動作の例
を示す。その動作はDP(データ演算処理)モードで、
文字密度は1インチ当り10文字。
印刷ヘッド移動速度は毎秒40インチである。ドツト・
オプション間隔は3.0エミツタ、1インチ当りのオプ
ション数は100である。印刷ワイヤ飛行時間は、37
0マイクロ秒と仮定する。印刷ヘッドは、印刷中の用紙
上を横方向に左から右に移動するものと仮定する。
初期設定レジスタ112に関して、開始目標の分数成分
Fは、第16図の例ではゼロと仮定する。
このことは、第1のドツト・オプションの中心点がエミ
ッタ・パルス・サイクルの立上りと一致していることに
よって示されている。したがって。
初期設定レジスタ112にロードされる値は、120工
ミツタ下位単位である。ドツト間隔レジスタ109にロ
ードされる値は、72工ミツタ下位単位である。印刷ヘ
ッド速度が毎秒40インチで。
印刷ワイヤ飛行時間が370マイクロ秒と仮定した場合
、FTDレジスタ中の飛行時間距離は106エミツタ下
位単位である。このFTD値は、印刷ヘッド速度が毎秒
40インチの値で一定である限り、一定である。エミッ
タ・パルスは、エミッタ・サイクルの立上りすなわち始
めに発生する。
第16図のエミッタ・サイクルAとBは、活動化信号の
発生より前に発生する。これらのサイクルの間、目標距
離レジスタ122中の値は120で一定である。これは
初期設定レジスタ112からロードされた値である。こ
れらのサイクルの間、ゲート125と131は使用禁止
になっている。
しかし、減算機構128は活動状態であり、各サイクル
のT3タイミング・パルスの間隔中に飛行距離値を計算
する。これによって、飛行距離レジスタ129中で14
工ミツタ下位単位の飛行距離値が生成される。
エミッタ・サイクルCのT2タイミング・パルス間隔中
に、比較機構111によって、活動化信号が生成される
。この信号によってランチ126がセットされて、ゲー
ト125と131が使用可能になる。これが起こるのは
、非常に遅い時期なので、エミッタ・サイクルCの始め
に発生するエミッタ・パルスを通過させることができな
い。したがって、減算機構123はエミッタ・サイクル
C中には動作しない。すなわち、レジスタ122中の目
標位置距離は、すぐには変化せず、120のままである
発射距離レジスタ129中の第1の距離の値14は、エ
ミッタ・サイクルC中にある役割を果す。
具体的にいうと、T8タイミング・パルス間隔中に、F
T比較機構130がこの値14を受は取って、FD比較
パルスを生成する。このFD比較パルスが加算器24に
送られて、目標距離レジスタ122中の値を72だけ増
分する。同じFD比較パルスが、またスイッチ132を
経て送られ、エミッタ下位単位の発射距離値から減算器
141によって差し引かれた計算遅延補償ファクターを
差し引いた値に、相当する遅延時間値を、IOA遅延タ
イマ90にロードしてそのタイマーを始動させる。IO
A遅延タイマ90は、この遅延時間値をカウントし、こ
の遅延時間の終りに、IOAワンショット・タイマ91
をトリガして、IOAワイヤ発射パルスを生成する。こ
のワイヤ発射パルスによって、第1のIOAオプション
位置でドツトを生成するためのIOA印刷ワイヤの移動
が開始される。これらの印刷ワイヤの飛行時間距離(F
TD)を、第16図に示す、その値は、4.4エミツタ
である。この飛行時間距離は、発射ワイヤが、第16図
に示すように、第1のIOAオプション位置で用紙に衝
突したとき、終了する。
エミッタ・サイクルD中に、エミッタ・パルスがゲート
125に送られると、減算器123で目標距離レジスタ
122から24のカウントが差し引かれる。したがって
、その結果生ずるレジスタ122中のカウントは、16
8である。この168からFTD値106が差し引かれ
て、発射距離レジスタ129中で発射距離値62を生成
する。
この値は24以上なので、FD比較機構130はFD比
較パルスを生成しない。
それに続くエミッタ・サイクルEでも、同様の事象が発
生する。レジスタ122中の目標距離値から、24が差
し引かれ、それに対応して、レジスタ129中の第1距
離値が24だけ減少する。
その結果、値は38となるが、FD比較パルスを生成す
るには、まだ大きすぎる。
エミッタ・サイクルFは、違っている。サイクルFは、
目標距離レジスタ122中の値を24だけ減らすことか
ら始まる。これによって、飛行距離レジスタ129の値
も同様に24だけ減る。この結果1発射距離値は14に
なるので、今度はFD比較器130がFD比較パルスを
生成できる。
このFD比較パルスは132を経て送られるが、今度は
、このパルスはIOB遅延タイマ92に到り、そのタイ
マにタイミング動作をロードして開始させる。この遅延
時間の終りに、IOBワンショット・タイマ93がトリ
ガされて、IOBワイヤ発射パルスを生成する。エミッ
タ・サイクルFの開始後、発射距離値が14工ミツタ下
位単位となり、1工ミツタ単位未満なので、このIOB
ワイヤ発射パルスは、エミッタ・サイクルF中に始まる
エミッタ・サイクルF中に生成されたFD比較パルスは
、また加算器124に送られて、目標距離レジスタ12
2中のカウントを、72だけ増加させる。これは、カウ
ントを24差し引いた後に起こる。というのは、T8タ
イミング・パルスが減算器123を活動化させた後に発
生するT8タイミング・パルスによってFD比較パルス
が生成されるためである。実際には、このエミッタ・パ
ルスは、TOタイミング・パルス時間に発生する。
上記の操作はその性質上反復的なものであり、印刷ヘッ
ドが印刷コマンドで指定される停止目標位置に達するま
で、何度も繰り返される。この位置に達すると、活動化
ラッチ126がリセットされて、非活動状態がもたらさ
れる。このとき、ワイヤ発射制御機構はイメージ・マイ
クロプロセッサ61からの次の印刷コマンドの到着を待
つ。同じ印刷行に対して一連の印刷コマンドが出る場合
には、前の印刷コマンドにもとづく印刷が終了した直後
に次の印刷コマンドが実行でき、したがつて、2つの印
刷コマンドの間の極めて短かい間隔中に、印刷ヘッドが
完全に停止することはない。
好ましい実施例では、第16図に示す、数理演算(加減
乗除)比較演算は、印刷ヘッド・マイクロプロセッサの
中の演算論理機構によって行なわれる。印刷ヘッド・マ
イクロプロセッサ65内にある各レジスタは、汎用レジ
スタである。各種のカウンタとタイマは、ハードウェア
かソフトウェア、またはその両者を組み合せた形で、実
現することができる。ある点から別の点への各種信号の
移動は、印刷ヘッド・マイクロプロセッサ65に関連す
るマイクロコードによって制御され、マイクロコードは
第10図に示すROM装置66内に常駐する。
F9発明の効果 本発明は、比較的広範囲の印刷ヘッド移動速度で、自動
的かつ効率的に印刷を実施することができる0本発明を
用し°\ると、様々なドツト密度で、可能な最も速い印
刷速度を実現することができる。
本発明を用いると、また印刷ヘッドの加速中または減速
中に、印刷を実施することができる。印刷ヘッドが一定
速度で移動しているときだけ印刷を実施する必要はない
。さらに、本発明を用いると、エミッタ信号によって定
義された固定点に依存せず、またそれだけに限定されて
いない位置でドツトを印刷することができる。このため
、より広い範囲の異なる文字フォントが利用できる0以
上のことはすべて、比較的高精度の移動で実施される。
添付の特許請求の範囲に関して、r目標信号」の語は、
総称的な意味で使用されており、ここで述べた様々な位
置および距離信号を含むことに注意すべきである。たと
えば、第15図の機構に関して、この語は、レジスタ1
10に送られる第1の目標位置信号、レジスタ122に
現われる目標距離信号、またはレジスタ129に現われ
る第1の距離信号を意味する。特定の特許請求の範囲で
意図される特定の意味は、その特許請求の範囲の文脈か
ら決定される。その特許請求の範囲の文脈から別の意味
に限定される場合以外は、「目標信号」の語は、印刷ヘ
ッド位置信号を除き上記の説説明で述べられている様々
な位置信号および距離信号のすべてを含むものとみなす
べきである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の詳細な説明するのに使用する線図、 第2図は1本発明を使うとかなり利益が得られる、ワイ
ヤ・マトリツクス・プリンタの主要構成要素を単純化し
て示した図。 第3図は1本発明に従って作成されたワイヤ発射制御機
構の第1の実施例の機能構成図。 第4図は、本発明に従って作成されたワイヤ発射制御機
構の第2の実施例の機能構成図。 第5図は、プリンタのプラテンに最も近い位置にある印
刷ヘッド端面の正面図。 第6図および第7図は、本発明に従って、異なる二つの
文字フォントで印刷された同じ英字を示す図、 第8図および第9図は、第5図の印刷ヘッドのそれぞれ
異なる回転位置を示す図、 第10図は、本発明に従って作成されたワイヤ発射制御
機構を備えている、ワイヤ・マトリツクス・プリンタの
ディジタル制御装置の概略構成図。 第11図は、第10図の装置で生成されたエミッタ信号
を示すタイミング図、 第12図は、第10図の装置のワイヤ発射タイマおよび
ワイヤ発射ラッチの構成の詳細図、第13図は、第12
図の回路の動作を説明するのに使用するタイミング図、 第14図は、第10図のDMA要求回路の構成の詳細図
、 第15図は、第12図に示したワイヤ発射タイマ用の第
10図の印刷ヘッドのマイクロプロセッサで実行される
論理の概略構成図、 第16図は、第15図の論理回路の動作を説明するのに
使用する距離線図である。 第5図 ′Lミンク 第3図 エミッタ 鈍行端内 時向 第4図 第6図 第7図 第8図 第9図 手続補正書()試) ゛ 昭和61年2月5日 特許庁長官 黒 1)明 雄 殿 ■、、事件の表示 昭和61年 特許願 第266816号2、発明の名称 ワイヤ・マトリツクス・プリンタのワイヤ発射制御袋5
13、補正をする者 事件との関係  特許出願人 4、代理人 5、補正命令の日付 6、補正の対象 、明゛細書の図面の簡単な説明の欄 7、補正の内容 (1)明細書の第117頁第11行の[第15図は」を
、[第15A図、第15B図及び第15図は。 前hfllt者のように電合せ」に訂正する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 印刷受容媒体上を横方向に移動する印刷ヘッドを有する
    ワイヤ・マトリツクス・プリンタにおいて、 目標距離、すなわち、印刷ワイヤ位置と、印刷受容媒体
    上のドツトが印刷される位置の間の距離を追跡する手段
    と、 飛行時間距離、すなわち、印刷ワイヤが発射されてから
    印刷ワイヤが印刷受容媒体に衝突するまでの時間に印刷
    ヘッドが移動する距離を決定する手段と、 目標距離が飛行時間距離にほぼ等しくなつた時に印刷ワ
    イヤを発射する手段と、 からなる移動印刷ヘッド内にある印刷ワイヤのワイヤ発
    射を制御する装置。
JP26681686A 1985-12-11 1986-11-11 ワイヤ・マトリツクス・プリンタのワイヤ発射制御装置 Pending JPS62162556A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US80770985A 1985-12-11 1985-12-11
US807709 1985-12-11

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS62162556A true JPS62162556A (ja) 1987-07-18

Family

ID=25197010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26681686A Pending JPS62162556A (ja) 1985-12-11 1986-11-11 ワイヤ・マトリツクス・プリンタのワイヤ発射制御装置

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EP (1) EP0226388A3 (ja)
JP (1) JPS62162556A (ja)

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EP0226388A3 (en) 1988-02-10
EP0226388A2 (en) 1987-06-24

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