JPS6216128B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は濾過剤を満たしたフイルター・カー
トリツジと、底部に置かれたアルカリ化剤と、及
び制御弁付きの付属配管とを有し、圧力タンク内
に配置されて連続的に稼働する内部流動式濾過装
置に関する。

〔従来の技術〕

既に稼働中の加圧上水道の圧力タンク内に設置
でき、低価格で連続的に稼働するような有効な濾
過装置は今までに存在しなかつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕 そこで本発明の目的は、構造が簡単で、長期使
用に耐える家庭用の上水を浄化するための内部流
動式濾過装置を提供するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、上記目的を達成するため、圧力タン
クの底部中央に排水弁を、またその周囲にアルカ
リ化剤を配置し、該圧力タンクの上方に濾過剤を
満した少くとも１個のフイルター・カートリツジ
を設け、該フイルター・カートリツジの上端は閉
鎖され、かつ下方に延び下端が圧力タンク内に開
口する管の上端と接続しており、該フイルター・
カートリツジの下端は給水弁に連結されており、
給水本管に接続される三方弁を圧力タンクに設
け、該三方弁は一方において逆止弁を介して圧力
タンク内にタンク底部に向けて開口され、該三方
弁は他方において、該フイルター・カートリツジ
の底部と該給水弁の間に接続されていることを特
徴とする内部流動式濾過装置を提供しようとする
ものである。

〔作 用〕

この装置は飲料水等に多く含まれている鉄分、
炭酸、マンガン、その他の物質、及び味覚並びに
嗅覚上異質な不純物を除くことができる。

本発明による内部流動式濾過装置は単独の良く
知られた三方弁を用いることによつて濾過とフラ
ツシングの両方を行わせるようにしたことを特徴
とする。即ち、濾過の過程ではこの三方弁及びタ
ンク底部にある排水弁は閉じられ、水は本管から
該三方弁、逆止弁、及び配管を通つてタンクの下
部に流入し、鉄分はアルカリ化剤の間で沈澱し、
水が吸引されるにつれて加圧下でフイルター・カ
ートリツジ内の微細な濾過剤を通過して流れ、鉄
分が、そこで濾過剤の表面層に付着する。一方フ
ラツシングを行う場合は、給水ポンプのスイツチ
は切られ、本管の弁は閉じられ、排水弁が開かれ
る。これにより、三方弁が開かれ、給水ポンプが
始動すると沈澱した鉄分は逆洗によつてフイルタ
ー・カートリツジの上部を通つて圧力タンク下部
の泥漿筒の中に流れ込む。

〔効 果〕

以上のような構成を有する本発明は、三方弁を
使用することにより簡単な構造で、逆洗により濾
過要素の洗浄を行える耐久性のある家庭用の水道
濾過装置を提供することができたものである。

〔実施例〕

次に本発明の一実施例を示す添付図面を参照し
ながら本発明の諸特徴を更に詳述する。

水位計取付け孔に三方弁１５の首部がねじ込ん
であるところの旋回キヤツプ、及び三方弁１５の
首部についているパツキングリングの内ねじナツ
トが取外される。外部より、弁心棒のパツキング
リングを締付けるための径違い継手がねじ込まれ
る。

三方弁１５を圧力タンク１にねじ込む前に空気
や水がポンプに向つて流れるのを防ぐ逆止弁８を
含む屈曲管がねじ込まれ、該逆止弁８には別の屈
曲管がねじ込まれ、それには圧力タンク１の底部
に向つて管９が取付けられている。

三方弁１５の側面の吐出口には90度の屈曲管が
ねじ込まれている。三方弁１５の下側にある給水
口にはプラスチツクの接続部とプラスチツクの管
がねじ込まれている。三方弁１５は上記の方法で
圧力タンク１にねじ止めされる。

次に、Ｔ字形、十字形、及び直線状のパイプか
ら成るフイルター・カートリツジ枠が組立てら
れ、その両端にはゴム製の円錐体を設けてフイル
ター・カートリツジ枠の下にあるタンク１の給水
口及び吐出口の縁に固定部材１２の助けを借りて
密着している。次に濾過剤例えば石英砂で満たさ
れたプラスチツク製の容器がねじ込まれる。フイ
ルター・カートリツジ１１の下にある濾過枠カバ
ー１１Ａにはあらかじめパツキングリングが設け
られている。カバーの中央には金属製の管がプラ
スチツクと接合されて、プラスチツク容器の中に
例えば50mmの長さだけ貫通しており、その部分は
水を良く通すナイロン繊維によつて保護されてい
る。プラスチツク容器の上部からプラスチツク製
の管１３が分岐しており、容器の上部から圧縮さ
れた空気が逃げるのを防いでいる。

次に排水弁７が圧力タンク１の底にねじ込まれ
る。圧力タンク１の底の中央部には円筒すなわち
泥漿筒４が置かれ、該円筒は下端部が鋸歯状にな
つている。上記円筒４は硬質のプラスチツクで出
来ており、逆洗等により集められた沈澱物が排水
弁７に向つて流れるのを促進する。次にプラスチ
ツク製の格子５が据付けられる。該格子５とタン
ク１の底の上の上記円筒４の周りには鉄分を除去
するために用いられる例えばアルカリ化剤「アク
トリツト」（Aktolit商品名）が１包み２〜３Kgの
袋詰めにして配置される。これらの袋は円筒４か
らタンク１の壁に向つて積まれる。アルカリ化剤
１０の量は水に含まれる鉄分の量により80〜100
Kgあるいはそれ以上となる。格子５の上端部は開
放されており、アルカリ化剤１０の下で水が流動
して速かにアルカリ化される。

内部流動による濾過を行う場合、三方弁１５を
通常の閉止位置に確実に合わせ、底部の排水弁７
を閉じ、給水本管２の給水弁１４を開く。これに
より水は三方弁１５と逆止弁８を通つて圧力タン
ク１の下部のアルカリ化剤１０の間に流入し、水
がタンク内に留まつている間に水に含まれている
鉄分が沈澱して圧力タンク１の底にある円筒４の
中に入る。また水が使われる時は、水は圧力によ
りフイルター・カートリツジ１１内の微細な濾過
剤すなわち石英砂を通して流れ、それにより沈澱
した鉄分が砂の表面層に蓄積する。

フイルター・カートリツジ１１のフラツシング
はおよび１ケ月に１回行われる。この場合まず給
水ポンプのスイツチを切り、給水本管２の給水弁
１４を開き、また圧力タンク１の底にある排水弁
７を開き、更に給水ポンプの揚水容量に応じて三
方弁１５を全開または半開の位置に合わせる。こ
の際石英砂が逆圧の作用でカートリツジ１１から
押出されないように注意する。

給水ポンプを２〜３分間運転すると、逆洗によ
り沈澱した鉄分がフイルター・カートリツジ１１
の上端を通つて圧力タンク１の下部にある円筒４
の中に流れる。圧力タンク１の最上部にある水位
計用の栓でもある通気弁６は水の流れを速くする
ため、また空気を逃がすために開かれる。

圧力タンク１が空になつた後、三方弁１５をゆ
つくり閉止位置に回し、同時に通気弁６を閉め
る。次に給水ポンプを止動して圧力タンク１に給
水する。水が澄み切つてから１〜２分後に排水弁
７を閉める。

タンクが正常な動作圧力に達したら給水本管２
に通じる給水弁１４を開く。

水に含まれる鉄分及び炭酸の量が非常に多い場
合、フラツシングと並行してアルカリ化剤「アク
トリツト」の網袋を取出して水の中に入れ、水を
度々交換しながらたたいたり揺動しても良い。こ
の操作はおよそ１年に１回行う。フイルター・カ
ートリツジ１１及びアルカリ化剤「アクトリツ
ト」１０は２〜３年に１回新品と交換する。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明の一実施例を示す。 １…圧力タンク、２…給水本管、４…円筒（泥
漿筒）、７…排水弁、８…逆止弁、１０…アルカ
リ化剤、１１…フイルター・カートリツジ、１１
Ａ…濾過枠カバー、１４…給水弁、１５…三方
弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 圧力タンク１の底部中央に排水弁７を、また
   その周囲にアルカリ化剤１０を配置し、該圧力タ
   ンク１の上方に濾過剤を満した少くとも１個のフ
   イルター・カートリツジ１１を設け、該フイルタ
   ー・カートリツジ１１の上端は閉鎖され、かつ下
   方に延び下端が圧力タンク１内に開口する管１３
   の上端と接続しており、該フイルター・カートリ
   ツジ１１の下端は給水弁１４に連結されており、
   給水本管２に接続される三方弁１５を圧力タンク
   １に設け、該三方弁１５は一方において逆止弁８
   を介して圧力タンク１内にタンク底部に向けて開
   口され、該三方弁１５は他方において、該フイル
   ター・カートリツジ１１の底部と該給水弁１４の
   間に接続されていることを特徴とする内部流動式
   濾過装置。