JPS6215936B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は半導体レーザからのレーザ光を情報
記録担体に放射し、この情報記録担体からの反射
光と上記入射光とを分離して情報記録担体におけ
る記録情報を読取る光学的情報読取装置に関する
ものである。

従来、この種の装置として、第１図に示すもの
があつた。図において、１は半導体レーザ、２は
半導体レーザ１の活性層、３はコリメートレン
ズ、４はレーザビーム反射用ミラー、５は集光レ
ンズ、６は情報記録担体、７は４分の１波長板、
８は入反射光分離用偏光ビームスプリツター、９
は光検知器である。

つぎに上記構成の動作について説明する。半導
体レーザは、一般にｐ−ｎ接合面内に電界方向を
有する直線偏光である。コリメートレンズ３によ
り平行ビームとしたレーザ光を、レーザ光が透過
するように設置された偏光ビームスプリツター８
を通して４分の１波長板７に導く。

直線偏光レーザ光は４分の１波長板７により円
偏光に交換され集光レンズ５により情報記録担体
６上に集光スポツトを結ぶ。この情報記録担体６
は読み取りビームの強度変調に伴うように情報が
記録されているので、読み取りビームの偏光特性
に影響されることなく、どのような偏光特性のビ
ームでも情報に対応した強度変調を受ける。情報
記録担体６からの円偏光反射光は上述の光路を逆
行し、再び４分の１波長板７に入射し、その出口
でレーザ放射光の偏光方向と直交した直線偏光と
なる。したがつて、偏光ビームスプリツター８に
入射した情報記録担体６からの反射光は全て、光
検知器９の方へ反射され、入反射光分離が実現さ
れる。

ところで、この種読取装置では、情報記録担体
の情報を読取るだけでなく、磁気カー効果を有す
る磁気記録媒体で情報記録担体を構成した、いわ
ゆる磁気スポツトメモリ情報読取方式として、新
たな情報を記録させることができるものが要望さ
れている。

しかるに、上記従来の構成では、レーザ光を円
偏光に変換して情報記録担体６上に集光スポツト
を結ばせるものであるから、読取ビームが直線偏
光である必要のある、磁気カー効果を有する記録
担体を用いる磁気スポツトメモリ情報読取り方式
には使用できない欠点があつた。

この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、 半導体レーザから、情報が読出しビームの偏光
特性の変化を伴うように記録された情報記録担体
に至るレーザ光の光路中に、半導体レーザから放
射されたレーザ光の偏光方向の光を透過させるよ
うにその光軸を設定した第１偏光ビームスプリツ
ターと、レーザ放射光の偏光方向を回転させるフ
アラデー素子と、読出しビームの偏光特変化を差
動検知させる第２偏光ビームスプリツターとを設
置することにより、直線偏光の読取りが可能とな
り、しかも入反射光分離が実現できる光学的情報
読取装置を提供することを目的としている。

以下、この発明の一実施例を図面にもとづいて
明する。第２図において、８は入反射光分離用の
第１偏光ビームスプリツター、１０は第１偏光ビ
ームスプリツター８と後述する情報記録担体１５
との間の光路上に設置されてレーザ放射光の偏光
方向を回転させるフアラデー素子、１１は偏光方
向の回転を差動検知するための第２偏光ビームス
プリツターであり、下述する情報記録担体１５で
反射した後、上記フアラデー素子１０を通過し、
上記第１偏光ビームスプリツター８で反射した後
の読出しビームの光路上に設置されている。１
２，１３は光検知器、１４は差動増巾器、１５は
読出しビームの偏光特性の変化を伴うように記録
された情報記録担体である。第１図と同一個所に
は、同一番号を付してその説明を省略する。

上記情報記録担体１５は、磁気カー効果を有す
る磁気記媒体で構成されたものである。

ここで情報が読出しビームの偏光特性の変化を
伴うような記録方法について簡単に述べる。情報
記録膜面に垂直な磁化に直線偏光ビームを照射す
ると、磁気カー効果により反射光の偏光方向が入
射光のそれからわずかに回転する。その回転方向
は磁化の方向により反転する。したがつて、情報
に対応して磁化方向を変化させておけば情報の記
録が可能となる。このような磁気カー効果を有す
る記録媒体としては、ガドリニウムコバルト
（GdCo）、テリビウム鉄（TbFe）、マンガンビス
マス（MnBi）等が知られている。

つぎに、上記構成の作動について説明する。

半導体レーザ光は一般にｐ−ｎ接合面内に電界
方向を有する直線偏光である。コリメートレンズ
３により平行ビームとした光を、レーザ光の偏光
方向の光を透過するように設置された入反射光分
離用の第１偏光ビームスプリツター８を通してフ
アラデー素子１０に導く。フアラデー素子１０で
は、レーザ放射光の直線偏光方向が45゜回転す
る。45゜偏光方向の回転したレーザ光は、その後
情報記録担体１５で記録情報に対応して、さらに
偏光方向の微小回転を伴つて反射される。この反
射光は再びフアラデー素子１０で45゜の偏光方向
回転を受け、レーザ放射光の偏光方向と直交した
偏光方向（記録情報による偏光方向の微小回転は
無視できる）で第１偏光ビームスプリツター８に
入射する。この反射光は全て偏光ビームスプリツ
ター８で反射され、差動検知用の第２偏光ビーム
スプリツター１１に導かれる。反射光は、第２偏
光ビームスプリツター１１でほぼ等強度にパワー
分割されたのち、各光検知用１２，１３を介して
差動増巾器１４に入力され、この差動増巾器１４
では各入力の差に比例した出力が得られる。これ
により、上記読出しビームの偏光方向の微小回転
変化を情報記録担体１５の情報として読み取るこ
とができる。

以上のように、この発明は、磁気カー効果を有
する磁性媒体で構成されて、情報が読出しビーム
の偏光特性の変化を伴うように記録された情報記
録担体を用いる光情報読取装置において、レーザ
光の光路中に、レーザ光の偏光方向の光を透過さ
せるようにその光軸を設定した第１偏光ビームス
プリツターと、レーザ放射光の偏光方向を回転さ
せるフアラデー素子と、読出しビームの偏光特性
変化を差動検知させる第２偏光ビームスプリツタ
ーを設けることにより、上記情報記録担体に直線
偏光を照射して、その偏向変調から情報を読取る
ようにしたから、低出力レーザで高感度の読取り
が行なえ、しかも、レーザ光の入射光と反射光と
を分離させることにより、半導体レーザへの戻り
光が低減されるため、自己結合効果にもとづく
Ｓ／Ｎ比の劣化も抑制でき、したがつて磁気スポ
ツトメモリ情報読取方式に応え得る光学的情報読
取装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の光学的情報読取装置を示す構成
図、第２図この発明に係る光学的情報読取装置の
一例を示す構成図である。 １……半導体レーザ、８……第１偏光ビームス
プリツター、１０……フアラデー素子、１１……
第２偏光ビームスプリツター、１５……情報記録
担体。なお、図中同一符号は同一または相当部分
を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 磁気カー効果を有する記録媒体で構成されて
   情報が読出しビームの偏光特性の変化を伴なうよ
   うに記録された情報記録担体と、半導体レーザ
   と、この半導体レーザから放射されたレーザ光の
   偏光方向の光を透過させるようにその光軸を設定
   した第１偏光ビームスプリツターと、この第１偏
   光ビームスプリツターと上記情報記録担体との間
   の光路上に設置された偏光回転フアラデー素子
   と、上記情報記録担体で反射した後、上記偏光回
   転フアラデー素子を通過し、上記第１偏光ビーム
   スプリツターで反射した後の読出しビームの光路
   上に設置され、読出しビームの偏光特性変化を検
   知するための第２偏光ビームスプリツターとを備
   えた光学的情報読取装置。