JPS6215751Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はスーパーマーケツト等に設置される冷
凍、冷蔵陳列ケースに係るものである。

従来、冷凍冷蔵陳列ケースの設置されたスーパ
ーマーケツト等が夜間等閉店した後、前記陳列ケ
ースの前面開口部におけるケース内商品冷却用冷
風の通路前面にカーテンを装着して、同通路全面
を掩覆することにより、同カーテンによつて前記
陳列ケース内への外気の侵入を阻止して、同陳列
ケース内の温度上昇を防止し、ケース内商品の損
傷を防止するようにしたカーテン付き冷凍冷蔵陳
列ケースが知られている。

而して前記カーテンが一重のカーテンより構成
されている場合、同カーテン内外の温度差が著し
く大で、大気に接するカーテン外表面に結露し、
水分が同カーテンを伝つて落下してケース前面の
通路や商品を汚損する。このようなカーテン表面
の結露を防止するため、カーテンを通気性材料よ
り構成した場合、大気がケース内に進入して、冷
却器のコンプレツサー等に着霜し、霜取り作業が
必要となり、且つまた冷却効率が低減する。

本考案はこのような問題点を解決するために提
案されたもので、冷凍冷蔵陳列ケース本体の前面
開口部におけるケース内商品冷却用冷風の通路の
前面に、相隣るカーテン間にカーテン表面に縫成
または縫着された襞状部または紐状片よりなる間
隔保持片が介装され、中間に空気層が介在するよ
うに重層された複数層のカーテンを装着してなる
ことを特徴とする冷凍冷蔵陳列ケースに係るもの
である。

本考案においては前記したようにケース内商品
冷却用冷風の通路の前面に装着されたカーテン
が、中間に空気層の介在するように重層された複
層のカーテンより構成されているので、前記各層
のカーテンによつて外気のケース内への侵入が防
止されるとともに、前記中間空気層が断熱層が形
成し、ケース内の温度上昇を防止するものであ
る。また前記中間空気層の存在によつて、前記カ
ーテンの店内側に面する外表面と中間空気層側に
面する内側面との間の温度差が減少され、同カー
テンの表面に結露する惧れがなく、従つてカーテ
ンを十分に緻密で通気性のない材料より構成で
き、この結果外気をケース内に導入する惧れが殆
んどないので、ケース内の冷却器のコンプレツサ
等に着霜することがなく、霜取り作業が不要とな
り、冷却効率の低減する惧れもない。

このように本考案によれば中間に空気層の介在
する複層のカーテンによつて、冷凍冷蔵陳列ケー
スのケース内に対する外気の侵入を防止してケー
ス内を保冷し、ケース内の冷却器のコンプレツサ
ーの冷却能力を低減せしめることがないので、夜
間等の非営業時におけるコンプレツサの稼動時間
を大幅に短縮することができ、省エネルギ効果が
挙げられる。

更にまた本考案によれば、前記複数層のカーテ
ンの中間に空気層が介在するように、相隣るカー
テン間に介装された間隔保持片が、カーテン表面
に縫成、または縫着された襞状部または紐状片よ
り構成されているので、構造が簡単で、特にカー
テン表面に襞状部を縫成した場合、間隔保持片と
してカーテン以外の物品を使用する必要がなく、
構造がより簡単で、且つ経済的である。

以下本考案を図示の実施例について説明する。

第１図において１は公知の冷凍冷蔵陳列ケース
で、同ケースに内蔵された冷却器２及び送風機
３，３′によつて矢印ａ，ｂに示すようにケース
内商品冷却用冷風、及び同冷風の温度上昇防止用
冷風をケース前面開口部４の下端吸込口５，５′
からケース底壁、奥壁、頂壁及びケース前面開口
部上端吐出口６，６′との間を循環せしめ、ケー
ス内の商品を冷却するようになつている。

ケース前面開口部４の頂部におけるケース内商
品冷却用冷風吹出口６の冷風案内用前部垂下壁７
には、その間口方向に亘つて所要間隔毎にカーテ
ン懸吊具８が配設され、同懸吊具８に後述のカー
テンの上端縁に配設された鳩目の如き取付具が係
脱されるようになつている。

９は透気性の殆んどない目の緻密な織布、或い
は合成樹脂シートの如き材料より構成されたカー
テンで、表裏一双のカーテン９，９の上端縁が重
合され、且つ表裏何れか一方のカーテン９の他方
のカーテン９に対する対向面には間隔支持片１０
が設けられ、両カーテン間に空気層が介在するよ
うに構成されている。なお前記間隔保持片１０は
カーテン地に間口方向に延びる襞状部を縫成して
もよく、或いはまた予め形成された襞状片１０′
カーテン地に縫着してもよく、或いはまた紐状片
を縫着してもよい。なお前記カーテン９は３層以
上の複層に形成されてもよい。

而して前記冷凍冷蔵ケースの設置されたスーパ
ーマーケツト等において夜間に至つて営業を了え
たとき、前記カーテン９の上端縁の取付具を前記
ケース内商品冷却用冷風吹出口６の垂下壁７に配
設したカーテン懸吊具８に懸吊し、第２図に示す
ようにカーテン９によつてケース内商品冷却用冷
風の通路を掩覆し、店内及びケース内照明灯を消
灯するとともに、冷却器２の後流側に配設された
例えば設定温度が−３℃〜−２℃と低い昼間用サ
ーモスタツト１１より、ケース内に配設され且つ
設定温度が例えば２℃〜３℃と前記サーモスタツ
ト１１のそれより高い夜間用サーモスタツト１２
に切換え、且つフアン３′を停止する。

図示の実施例においては前記二重のカーテン
９，９によつて外気のケース内への侵入が防止さ
れるとともに、前記カーテン９，９間に形成され
た空気層の断熱効果によつてケース内を保冷し
て、ケース内の商品の品質の劣化を防止するもの
である。また前記したカーテン９，９間の中間空
気層はケース内の温度と店内の室温との中間の温
度となり、ケース前面通路に臨む最前面カーテン
の内外の温度差が大幅に低減され、同カーテンに
結露することがなく、また前記したようにカーテ
ン９，９によつて外気のケース内への侵入を防止
することによつて、冷却器２等に対する着霜がな
くなり、除霜作業が不要となり、冷却器２の冷却
能力が低減されることがない。

なお前記したようにカーテン９を装着すること
によつてケース内商品冷却用冷風通路全面を掩覆
してケース内への外気の侵入を防止し、且つケー
ス内を保冷するとともに、ケース内の照明灯を消
灯すると、ケース内の温度が降下しすぎるが、前
記したように設定温度を開店時より高く調整され
た夜間用サーモスタツト１２に切換えることによ
つて、ケース内の温度が必要以上に低下せしめら
れることがなく、冷却器２のコンプレツサーの休
止時間が長くなり、省エネルギ効果が挙げられる
ものである。

なおスーパーマーケツト等においては多数の冷
凍冷蔵陳列ケースが並置され、同各ケースには夫
夫に営業時の運転用サーモコントロール装置が装
着されており、従つて非営業時に個々のサーモコ
ントロール装置の設定温度を切換え、営業再開時
に再び旧の設定温度にリセツトすることは繁雑で
あるが、前記実施例のように非営業時用の夜間用
サーモスタツト１２を冷凍冷蔵陳列ケース１に装
架して夜間等の非営業時に前記サーモスタツト１
２に切換えることにより、操作が簡単に行なわれ
るものである。またこの際ケース内の陳列商品照
明装置の点滅と運動して営業時用のサーモコント
ロール装置と非営業時用のサーモコントロール装
置とを切換えるようにし、非営業時に前記照明装
置を消灯したとき設定温度の高い非営業時用のサ
ーモコントロール装置が動作し、営業再開時にケ
ース内商品照明のため前記照明装置を点灯したと
き、営業時用のサーモコントロール装置が動作す
るように構成するとよい。更に前記非営業時用サ
ーモコントロール装置は、単一の同装置が複数台
の冷凍冷蔵陳列ケースと共通して動作するように
しておくと、操作がより便利になる。

第３図及び第４図は夫々ケース内商品冷却用冷
風のみが循環するように構成された冷凍冷蔵陳列
ケースに本考案を適用した場合を示す。図中前記
実施例と均等部分には同一符号が附されている。

第５図はケース内商品冷却用冷風の外周に、同
冷風温度上昇防止用１次冷風並に同第２次冷風が
ケース内を循環するように構成された冷凍冷蔵陳
列ケース本考案を適用した場合を示し、カーテン
９は３重に形成されている。図中６″，５″は前記
２次冷風の吸込口並に吹出口である、なお閉店
後、カーテン９をケース内商品冷却用冷風通路前
面に取付け、ケース内消明灯を照灯するととも
に、夜間用サーモスタツト１２に切換える。また
ケース内商品冷却用冷風ダクトの外側に位置する
前記１次冷風ダクト内に配設されたフアン３′を
停止する。なおまた第２次冷風ダクト内に配設さ
れたフアン３″は必要において停止若しくは作動
せしめるものである。

図中前記各実施例と均等部分には同一符号が附
されている。

また前記カーテン９は第６図の実施例に示すよ
うに、相隣る２台以上の冷凍冷蔵陳列ケースを連
結した場合、これらの陳列ケースの前面開口部に
跨つて装着される場合もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の適用される冷凍冷蔵陳列ケー
スの１例を示す縦断面図、第２図乃至第６図は夫
夫本考案に係る冷凍冷蔵陳列ケースの各実施例を
示す縦断面図、第７図及び第８図は夫々カーテン
の間隔保持片取付部分を示す縦断面図である。 １……冷凍冷蔵陳列ケース、４……前面開口
部、９……カーテン、１０……間隔保持弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷凍冷蔵陳列ケース本体の前面開口部における
   ケース内商品冷却用冷風の通路の前面に、相隣る
   カーテン間にカーテン表面に縫成または縫着され
   た襞状部または紐状片よりなる間隔保持片が介装
   され、中間に空気層が介在するように重層された
   複数層のカーテンを装着してなることを特徴とす
   る冷凍冷蔵陳列ケース。