JPS62153220A - 胆汁酸内用水剤 - Google Patents

胆汁酸内用水剤

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JPS62153220A
JPS62153220A JP60292933A JP29293385A JPS62153220A JP S62153220 A JPS62153220 A JP S62153220A JP 60292933 A JP60292933 A JP 60292933A JP 29293385 A JP29293385 A JP 29293385A JP S62153220 A JPS62153220 A JP S62153220A
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中澤 進三
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久野 悟司
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は胆汁酸及びデキストリン類を含有する胆汁酸内
用水剤に関する。本発明の胆汁酸内用水剤は、胆汁酸を
水に可溶化した澄明な液剤であり、且つ、胆汁酸固有の
極度の苦味がマスクされているため、内服しやすい胆汁
r1i製剤として利用できるものである。
1米五蕊正 胆汁酸は利胆薬として繁用され、その効能、効果は高く
評価されている薬物であるが、それ自体は水に対してほ
とんど溶解せず、しか、も極度の苦味を呈するという性
質を有している。従って、苦味のない澄明な胆汁酸水溶
液の調製は極めて困難であり、錠剤又は顆粒剤等の固形
製剤よりもはるかに消化管吸収が良好な、内用水剤の実
用化が大きく阻まれているのが実情である。
従来の胆汁酸水溶液製剤を得る方法としては、例えば、
胆汁酸をそれのナトリウム塩にして可溶化する方法(特
公昭35−17149号公報)、及び胆汁酸をβ−シク
ロデキストリンの包接化合物に変換して可溶化する方法
(特開昭55−22616@公報)などが報告されてい
る。一方、胆汁酸水溶液の苦味を緩和する方法としては
、例えば、白糖又はハチ蜜等の矯味剤の甘味を利用する
方法[医薬品開発基礎講座XI薬剤製造法(下)706
頁 昭和46年11月15日 ■地人書館発行]が知ら
れている。
発明が解決しようとする7 しかしながら、上述の胆汁酸塩による可溶化法は、水溶
液のI)H値が9.5〜11.0であることを必須条件
とするため、慎重なl)H調整を余儀なくされ、しかも
液性が中性又は弱酸性が望ましいとされる内用水剤への
応用には問題がある。これに加え、この方法では、得ら
れる胆汁酸水溶液の苦味は全く消失せず、却って増強さ
れる場合も生ずる。また、上述の包接化合物による可溶
化法は、得られる包接化合物が極度に嵩高となりくゆる
み見掛比重0.04g/CC1逃飛率38〜45%)、
シかも微粉末であるため、これを用いて内用水剤を調製
する場合には、その取扱いが極めて煩わしく、胆汁酸の
飛散による製造担当者の健康への悪影響が懸念される。
一方、矯味剤を用いて苦味を緩和する方法では、胆汁酸
水溶液の苦味が十分マスクされ得ず、内服後の後味の悪
さが指摘されている。これに加えて、白糖又はハチ蜜等
のシロップ剤には、胆汁酸を可溶化する効果が全くない
という致命的欠点が存在する。そのほか、本発明者らは
、難溶性薬物の可溶化又は分散化において一般的に使用
される医薬品添加物、例えば、カルボキシメチルセルロ
ーステ1〜リウム、メチルセルロースもしくはヒドロキ
シプロピルセルロース等の高分子化合物又はステアリン
酸ポリオキシル−40もしくはポリエチレングリコール
等の界面活性剤を用い、胆汁酸水溶液の製造実験を試み
たが、いずれの実験でも、可溶化及び苦味緩和の両面を
同時に満足させる結果を得ることはできなかった。
l 点を解決するための手段 ところが、糊剤又は製剤用希釈剤として繁用されている
デキストリン類を使用し、胆汁酸水溶液の調製を行った
ところ、驚くべきことに、胆汁酸が完全に可溶化されて
澄明な水溶液となり、しがもこの水溶液は全く苦味がな
いことを知り本発明に到達した。
本発明によれば、胆汁酸及びデキストリン類を含有する
水剤において、胆汁酸に対するデキストリン類の配合重
量比が30以上であり、デキストリン類の含有濃度が3
5%(W/W)以下であることを特徴とする胆汁酸内用
水剤(以下単に本発明水剤と略す。)が提供される。
本発明水剤の主薬である胆汁酸の含量は、胆汁酸の薬効
が期待できる範囲内でおれば、任意に設定することがで
きる。これに対して本発明水剤におけるデキストリン類
の配合量は、少くとも胆汁酸に対して、その配合重量比
が30以上であり、かつ、水剤の全重量に対する含有濃
度が35%(W/W)以下であることを必要とする。こ
れらを要件とするのは、■配合重量比が30未満の場合
には、胆汁酸の可溶化が不十分で澄明な胆汁酸水溶液が
得られず、加えて、十分な苦味のマスク効果が発揮され
ないからであり、また、■デキストリン類の含有濃度が
35%(Δ/旧を越える場合には、却って胆汁酸の可溶
化効果が減少し、しかも水溶液の白濁現象が生じて来る
からである。なお、本発明水剤において、デキストリン
類を配合するその他の利点としては、デキストリン類の
水溶液はその液性が本来的に弱酸性であることから、中
性又は弱酸性が望ましいとされる内用水剤の条件を、め
んどうなpH調整を施すことなく労せずして満足せしめ
得ることが挙げられる。
ここで、使用できる胆汁酸としては、ウルソデオキシコ
ール酸又はケノデオキシコール酸等が挙げられる。また
、デキストリン類としては・、アミロブキス1〜リン、
エリスロデキストリン又はマルトデキストリン等が挙げ
られる。
本発明水剤は胆汁酸、デキストリン類及び水を必須成分
とするものであるが、その製法に応じて、これら三成分
以外の成分、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースも
しくはポリビニルピロリドン等の結合剤、ステアリン酸
ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油6
0もしくはプロピレングリコール等の界面活性剤又は微
量のエタノールを含む場合もある。また、他の医薬品添
加物、例えば、胆汁酸の保存を計るための保存剤、味と
香を整えるための矯味剤もしくは芳香剤又は腐敗を阻止
するための防腐補助剤を必要に応じて含有せしめてもよ
い。ここで、保存剤としては、パラオキシ安息香酸エチ
ル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸
ブチル又はデヒドロ酢酸が挙げられる。矯味剤としては
、白糖、グルコース、クエン酸ナトリウム又はリン酸ナ
トリウムが、芳香剤としては、メントール、オレンジフ
レーバー、ストロベリーフレーバー、バニラフレーバー
、ケイ皮香料又は梅香料が挙げられる。防腐補助剤とし
ては、クエン酸、塩酸又はリン酸等が挙げられる。
更に、本発明水剤は、胆汁酸との相乗効果が期待できる
他の有効成分、例えば、γ−オリザノール、タウリンも
しくはローヤルゼリー等の滋養強壮剤、塩酸チアミン、
リボフラビン、塩酸ピリドキシン、アスコルビン酸、ト
コフェロール、ビオチンもしくはパントテン酸カルシウ
ム等のビタミン剤又はゲンチアナ、ケイ皮、コラボウ、
甘草、ウィキョウ、ショウキョウ、ニンジンもしくはチ
ン皮等の生薬製剤を含めることもできる。
本発明水剤は、1重量部の胆汁酸と30重量部以上のデ
キストリン類とを流動層で混合し、これに適当な結合液
を噴霧して50〜80’Cの送風条件で造粒し、ついで
得られた造粒物を水に添加して15〜70’Cで撹拌溶
解し、デキストリン類の最終含有濃度が35%(W/W
)以下になるように同温度の水で調整することにより調
製することができる(以下流動層造粒法と略す。〉。適
当な結合液としては、水又はヒドロキシプロピルセルロ
ースもしくはポリビニルピロリドン等の結合剤、もしく
はステアリン酸ポリオキシル401ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油60もしくはプロピレングリコール等の界
面活性剤の水溶液もしくは含水エタノール溶液が挙げら
れる。この流動層造粒法の造粒工程では、飛散性が極め
て低い造粒物、即ち、ゆるみ見掛比重が0.35〜0.
619/CC,逃飛率が8〜13%である造粒物を得る
ことができる。
また、本発明水剤は、1重量部の胆汁酸を水中に均一に
分散させたのち、この分散液に30重量部以上のデキス
トリン類を加えて15〜70’Cで撹拌溶解し、同温度
の水でデキストリン類の最終含有濃度が35%(W/W
)以下になるよう調整することにより調製することがで
きる(以下分散法と略す。)。
この分散法の胆汁酸分散液を得る工程において、胆汁酸
は原末(ゆるみ見掛比重0.18〜0.25g/CC。
逃飛率15〜24%)をそのまま用いてもよいが、分散
性を向上させるために、当該原末をエタノールに溶解し
たものを用いてもよい。また、必要に応じてステアリン
酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
60又はプロピレングリコール等の界面活性剤を更に添
加してもよい。
流動層造粒法及び分散法のいずれの方法においても、前
述の特開昭55−22016号公報記載のロロ汁酸包接
化合物(ゆるみ見掛比重0.04g/CC1逃飛率38
〜45%)を用いて水剤を調製する場合に比べて、胆汁
酸の飛散という危険性がはるかに低く、簡便な取扱いで
もって澄明な胆汁酸内用水剤を得ることができる。
本発明水剤に前述の保存剤、矯味剤、芳香剤又は防腐補
助剤を含有せしめる場合には、流動層造粒法では造粒工
程において、分散法では胆汁酸分散液を得る工程におい
てそれらの医薬品添加物を加えてもよく、あるいは両方
法ともに、その後の撹拌溶解して胆汁酸を可溶化する工
程において、それらの医薬品添加物を加えてもよい。胆
汁酸との相乗効果が期待できる前述の他の有効成分を本
発明水剤に含有せしめる場合には、両方法ともに、胆汁
酸の可溶化工程でそれらの有効成分を添加するのが望ま
しい。添加する有効成分は原末をそのまま用いてもよい
が、滋養強壮剤又はビタミン剤にあってはそれらの水溶
液又は水性懸濁液を、生薬製剤にあっては生薬エキス、
生薬流エキス又は生薬チンキ等を用いるのが望ましい。
1里及互R皿り力ヌ 本発明水剤におけるデキストリン類の胆汁酸可溶化効果
及び苦味マスク効果を以下に説明する。
胆汁酸可溶化効果及び苦味マスク効果の試験は、70種
類の試料を調製し、これを用いて実施した。
各試料は、各々所定量のウルソデオキシコール酸(ゆる
み見掛比重0.24y/cc、逃飛率17%)又はケノ
デオキシコール酸(ゆるみ見掛比重0.199/CC1
逃飛率22%)を、精製水に均一に分散させ、これに各
々所定量のアミロデキストリン、エリスロデキストリン
又はマルトデキストリンを加え、20〜65℃で撹拌混
合し、ついで同温度の精製水にて各試料ごとに全量がi
oogとなるように調整することにより調製した。この
ようにして調製した各試料の水以外の組成は、第1表及
び第2表の水剤組成の欄に記載したとおりでおった。ま
た、各試料の液性を調べたところ、そのl)H値は3.
3〜5.0の範囲内にあり、弱酸性を示した。
胆汁酸可溶化効果は、分光光度計で測定した波長660
 nmにおける各試料の吸光度、及び目視による各試料
の澄明性を総合して判断した。苦味マスク効果はパネラ
−10名による苦味官能テストで判断した。
結果を第1表及び第2表の可溶化効果及び苦味マスク効
果の各欄に示す。画表において、目視による澄明性は、
白濁している場合を十でやや白濁している場合を士で、
澄明の場合を−でそれぞれ表示した。また、苦味マスク
効果は、各パネラ−が、各試料10gずつを20秒間、
口に含んだのち飲み下し、10名のパネラ−全員が苦味
を感じなかった場合を○で、1〜7名が苦味を感じた場
合をΔで、8名以上が苦味を感じた場合をXでそれぞれ
表示した。なお、画表において、配合比とは、胆汁酸の
含有重量に対するデキストリン類の含有重量の比を意味
する。
(以下余白) 第1表及び第2表から明白なように、胆汁酸内用水剤に
おいて、胆汁酸に対するデキストリン類の配合重量比が
30以上であり、かつ、デキストリン類の含有濃度が3
5%(W/W)以下であれば、胆汁酸が水に顕著に可溶
化し、吸光度が約0.1以下という澄明な水溶液になり
、同時に胆汁酸固有の苦味が十分マスクされることが認
められる。従って、本発明水剤は、胆汁酸製剤において
、苦味のない内用水剤として利用できるものでおる。
前述した試料のうちの大部分は本発明の実施例に相当す
るものであるが、本発明を更に説明するために、それら
以外の実施例を以下に詳述する。
実施例1 ウルソデオキシコール[10g及びパラオキシ安息香酸
ブチル1Jをエタノールに溶解し、仝最を正確に100
威とした。このエタノール溶液1mJ!をメスピペット
で秤取し、これを滅菌精製水80gに注入し均一に分散
させた。この分散液にアミロデキストリン3gを加え、
60〜65℃に加温しながら十分撹拌混合した。このア
ミロデキストリンの添加により、白濁していた分散液は
直ちに澄明な水溶液となり、しかも全く苦味が感じられ
なかった。
つぎに、得られた水溶液に、甘草エキス3504、ショ
ウキョウ流エキス0.8d、ウィキョウチンキ1.5威
、ケイ皮流エキス0.5m及びニンジンエキス130屑
!J、梅香料0.1rd、、グルコース10tj並びに
0.5gのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60を添加
して十分に撹拌混合し、これを0.45μのメンブラン
フィルタ−を用いて除菌濾過したのち滅菌精製水にて全
量を100gとした。この最終液を20威容量のドリン
ク剤用瓶5本に均等に小分tプ充填し、メタルキャップ
で密封して胃腸内服剤とした。各版のウルソデオキシコ
ール酸含量は、ガスクロマトグラフィーで測定したとこ
ろ、1瓶あたり19.8±013mgであった。
亙思倒ユ 5gのケノデオキシコール酸(ゆるみ見掛比重0.18
9/cc、進上率24%)及びマルトデキストリン49
03を各々秤量し、FLO−1型流動層造粒機[フロイ
ント産業((1)社製]に入れ混合する。この流動層に
、1%(W/W)のヒドロキシプロピルセルロースを含
有する40%(Δ/W)含水エタノール溶液1009を
噴霧しながら、60℃の送風温度で流動層造粒し、32
メツシユで整粒した。この造粒物のゆるみ見掛比重は0
.41g/cc、進上率は10%であった。
つぎに、当該造粒物32gを滅菌精製水80g中に加え
、十分撹拌したところ、苦味が全くなくやや甘味のある
澄明な水溶液が直ちに得られた。この水溶液にパラオキ
シ安息香酸ブチルを1%(W/V)含有するエタノール
溶液1d、及びステアリン酸ポリオキシル40の0.5
gを加え、十分撹拌混合したのち滅菌精製水にて全量を
120gとした。この最終液を95℃で1時間、加熱滅
菌し、ついで60℃まで放冷し、これを30m容量のド
リンク剤用瓶4本に、均等に小分は充填し、メタルキャ
ップで密封して内服剤とした。冬服のケノデオキシコー
ル酸含量は、ガスクロマトグラフィーで測定したところ
、1瓶あたり79.5±0.Bmgであった。
X思五旦 5gのウルソデオキシコールM(ゆるみ見掛比重0.2
59/CC,進上率15%)及びエリスロデキストリン
395gを各々秤量し、FLO−1型流動層造粒機に入
れて混合し、ついでこれに、水80gを噴霧しながら、
60℃の送風温度で流動層造粒し、32メツシユで整粒
した。造粒物のゆるみ見掛比重は0゜57g /cc、
進上率は9%であった。
この造粒物43を滅菌精製水709に加え、十分に撹拌
したところ、直ちに苦味が全くない澄明な水溶液が得ら
れた。
この水溶液に塩酸チアミン20mg、酢酸トコフェロー
ル10mg、リン酸リボフラビン5mg及びビオチン5
0μ9、タウリン1ooo my及びローヤルゼリー2
50ay、白糖153、プロピレングリコール0. I
IIJl並びにオレンジフレーバー0.1rriIlを
加え、十分に撹拌混合したのち滅菌精製水にて全量を1
009とした。これを0.45μのメンブランフィルタ
−を用いて除菌濾過し、得られた最終液を、20d容量
のドリンク剤用瓶5本に均等に小分は充填したのちメタ
ルキャップで密封し、滋養強壮内服剤とした。冬服のウ
ルソデオキシコール酸含量は、ガスクロマトグラフィー
で測定したところ、1瓶あたり9.9±0.2mlであ
った。
特許出願人  東京田辺製薬株式会社 代 理 人  弁理士  松山直行 手続補正書(自発) 昭和61年 2月18日

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)胆汁酸及びデキストリン類を含有する水剤におい
    て、胆汁酸に対するデキストリン類の配合重量比が30
    以上であり、デキストリン類の含有濃度が35%(W/
    W)以下であることを特徴とする胆汁酸内用水剤。
  2. (2)胆汁酸が、ウルソデオキシコール酸又はケノデオ
    キシコール酸である特許請求の範囲第1項記載の胆汁酸
    内用水剤。
  3. (3)デキストリン類が、アミロデキストリン、エリス
    ロデキストリン又はマルトデキストリンである特許請求
    の範囲第2項記載の胆汁酸内用水剤。
JP60292933A 1985-12-27 1985-12-27 胆汁酸内用水剤 Granted JPS62153220A (ja)

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