JPS6215001Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電動式コーヒミルに関するもので、コ
ーヒ豆の量の大小にかかわらず、粉砕粒度を均一
にして、外部に容易に取出せるよう改善したもの
である。

一般に家庭用コーヒミルは多数具現化され愛好
者に提供されている。それらを構造上から観察す
ると、次の２方式に概要大別されるのが一般的で
ある。

Ａ コーヒ豆を収容する容器外の下部に電動モー
タを構成配置し、容器の内部に回転刃を備え、
該容器の上部に蓋を着脱自在に設けており、コ
ーヒ豆粉砕後に蓋を人為的操作で着脱して粉砕
コーヒを取出す方式。

Ｂ 駆動刃に回転うすと固定うすとを採用し、駆
動刃の上方にコーヒ豆収容室を設け、コーヒ豆
を一定量づつ落下させて粉砕し、駆動刃の外周
方向に粉砕コーヒ豆を吐出して収納容器内に落
下させる方式。

従来の電動コーヒミルは以上のように大別され
るが、これらには次に記述するような種々の欠点
がみられた。即ち、 Ａ 方式の場合 (1) 使用時に適切な粉砕粒度の判定がむずかし
く、使用者がコーヒミルの経験使用感覚および
時間判定等々で所望の粒度を得なければならな
い。

(2) 粉砕時に回転刃との摩擦で、粉砕豆に静電気
が発生し、回転刃の高速回転による遠心風で容
器内壁に微粉末が密着付着し、粉砕豆を外部へ
取出すとき容易に出せず清掃が必要である。

(3) コーヒ豆粉砕後、粉砕コーヒ豆は蓋を取外し
て取出す人為的操作が必要である。

Ｂ 方式の場合 (1) 前述の静電気が発生し、駆動刃、粉砕室に付
着堆積し、次回挽き時に古い粉砕コーヒを飲む
惧れがある。

(2) したがつて駆動刃、粉砕室の清掃が必要であ
る。

(3) 回転刃に比して粉砕時間が長く、粉砕音が大
である。

(4) 回転刃に比して部品点数が多く、コスト高で
ある。

本考案は従来の上記問題点を改善することを目
的としたものである。

以下本考案の実施例を図面に従つて詳述する
と、第１図乃至第３図において、１は筒形状の器
体で、上方側面部に切欠部２が形成されると共
に、内部途中に取付台部３が設けられており、そ
の取付台部３上には上方から挿入された豆挽き容
器４がビス５により固定されている。容器４には
周壁の上方側面の一部に適当孔によるフイルター
部６が形成され、そのフイルター部６に吐出口７
が配されている。なお吐出口７は切欠部２から器
体１の外方に突出せしめられている。８は容器４
内の下部に配置された回転刃で、外端側が上方に
折曲げられると共に、回転中心部に突起部９を有
し、該回転刃８は電動モータ１０の回転軸１１に
結合されている。電動モータ１０は器体１の下部
に挿入され、その取付台部３と裏板１２との間で
上下より弾性パツキン１３，１４を介して固定さ
れている。１５は逆円錐状のホツパーで、中央部
に開口筒部１６が設けられ、このホツパー１５は
開口筒部１６が回転刃８の突起部９に対向するよ
うに、容器４上に載置され、また該ホツパー１５
の上部には把手１７の周囲に適当孔の吸気孔１８
を保有する蓋１９が載置されている。更に容器４
内周の側面部には、第４図及び第５図に示すよう
に適当個のコーヒ豆衝突リブ２０が設けられてい
る。この衝突リブ２０は容器４の内周上部より下
部に向けて傾斜もしくは螺施状になつているが、
回転刃８の駆動方向と同一方向で下部に向けて傾
斜もしくは螺施状に設けられている。また衝突リ
ブ２０の断面形状は全体として三角形を持ち、駆
動時にコーヒ豆の最初に当る辺が容器４の内周面
に対して他の辺よりも鋭角に曲率させている。な
お器体１の側面部には起動スイツチ２１が配さ
れ、この起動スイツチ２１は電動モータ１０と電
気的に結合されている。

以上の構成によれば、次のような作用効果を発
揮する。

即ち、所望量のコーヒ豆をホツパー１５内に投
入すると、コーヒ豆の一定量は、容器４内部に落
下積層し、ホツパー１５の開口筒部１６端の位置
まで積層する。次に蓋１９を載置し、起動スイツ
チ２１をON状態にすると、電動モータ１０によ
り回転刃８が駆動しコーヒ豆を粉砕する。粉砕コ
ーヒ豆は回転刃８による遠心風の効果で容器４内
壁を伝つて上方に押し上げられ、フイルター部６
の孔部に対応した粉砕適粒豆が吐出口７より空気
とともに排出される。同時に、ホツパー１５内の
コーヒ豆は容器４内に継続的に落下を繰り返し、
回転刃８によつて粉砕される。吐出口７より排出
された空気量に対応して、蓋１９の吸気孔より空
気が流入し、ホツパー１５の開口筒部１６とコー
ヒ豆、コーヒ豆間のスキマを通じて容器４内に流
入する。記述のサイクルを繰り返し、吐出口７よ
り順次粉砕豆が排出される。フイルター部６を通
過しない粗粒度のコーヒ豆は、ホツパー１５に衝
突しつつ遠心風力の弱い中心部より容器４の下方
に向つて落下し、回転刃８によつて再び粉砕され
て細粒化し、前述のように吐出口７より排出され
る。更に、所望量のコーヒ豆が順次排出されて終
りに近づき、容器４内に残つた極く小量のフイル
ター部６を通過し得ない粗粒豆は、回転刃８の遠
心風力のため容器４下方に落下せず、上部で回転
運動のみ繰り返して排出できない恐れがあるが、
容器４の内周側部にコーヒ豆衝突リブ２０がある
ので、粗粒豆は衝突リブ２０に衝突すると同時
に、回転刃８の方向に落下し細粒化され、完全に
吐出口７より排出されることとなる。更に、衝突
リブ２０は傾斜もしくは螺施状に設けてあるた
め、コーヒ豆の回転粉砕時の抵抗はあまりなく、
電動モータ１０のトルクへの影響は無視できる。
しかも三角形状の曲率辺を設けているため、微粉
末の密着付着も解消させる効果となつている。

本考案によれば、コーヒ豆投入量の大小にかか
わらず、豆挽き容器内に一定量づつ供給し、かつ
粉砕豆が残存せず確実に吐出可能にせしめてい
る。しかも電動モータの負荷を安定させ、粉砕時
の回転刃の駆動を安定させ、吐出口より排出され
る粉砕豆の粒度を均一化させ、かつ微粉末を遠心
風の効果で構成部品に密着付着させず、清掃の手
間が省け、短時間の粉砕時間で粉砕騒音が低く、
しかも部品点数の少い安価な電動コーヒミルを提
供できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を例示し、第１図は正
面図、第２図は平面図、第３図は断面図、第４図
は要部の平面図、第５図は同断面図である。 １器体、４は容器、６はフイルター部、７は吐
出口、８は回転刃、１０は電動モータ、１５はホ
ツパー、１６は開口筒部、１８は吸気孔、１９は
蓋、２０は衝突リブである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 器体上部に容器が固定され、該容器内に回転
   刃、該容器の下側に電動モータが夫々配置され
   ており、該容器の側部上方にはフイルター部を
   介して吐出孔が設けられ、該容器上には中央部
   に開口筒部を保有する逆円錐状のホツパーが載
   置され、該ホツパー上に吸気孔付き蓋が設けら
   れ、前記容器の内面上部から下方に向つて適当
   個のコーヒ豆衝突リブが設けられたことを特徴
   とする電動式コーヒミル。 回転刃の回転方向に対して衝突リブが上部か
   ら下方に向つて傾斜もしくは螺施してなること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の電動式コーヒミル。