JPS6214646B2 - - Google Patents

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JPS6214646B2
JPS6214646B2 JP115281A JP115281A JPS6214646B2 JP S6214646 B2 JPS6214646 B2 JP S6214646B2 JP 115281 A JP115281 A JP 115281A JP 115281 A JP115281 A JP 115281A JP S6214646 B2 JPS6214646 B2 JP S6214646B2
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pulp
particles
dawsonite
aromatic
paper
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JP115281A
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Yutaka Tanabe
Kensho Sasaki
Keizo Shimada
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はパルプ状粒子に関する。更には、耐高
温性、電気絶縁性、寸法安定性、機械的性質に優
れた電気絶縁紙、壁紙等の合成紙や、耐熱性に優
れたブレーキライニング、クラツチフエーシング
等の摩擦材や、高温用ガスケツト、パツキング、
濾過材、バツテリースパレーター、吸音材、湿熱
変換素子あるいはパルプモールド法によつて得ら
れる成型品等を製造する際に有用なパルプ状粒子
に関するものであり、更に詳しくは、ドーソナイ
トを、耐熱性を有する芳香族系重合体で被いかつ
連結してなるパルプ状粒子に関する。 本発明の目的の一つは、木材パルプの欠点すな
わち耐熱性の悪いこと、燃え易いことを解消し得
るパルプ状粒子を提供することであり、他の一つ
は、人体におよぼす労働環境衛生上の問題及び大
気汚染の問題から将来その使用に種々の制限が課
せられる可能性のあるアスベストの代替となり得
るパルプ状粒子を提供することである。 従来、紙に用いられるパルプ状粒子としては、
木材パルプが最も良く知られており、例えば電気
絶縁紙としても多量に使われてきているが、吸湿
性の大きいこと、耐熱性の悪いこと、誘電的性質
の悪いことなどの大きな欠点を有しており、電動
機、発電機、変圧器等の電気機器の小型化、軽量
化に際して要求される性能を満たし得なくなつて
いる。最近に至り、合成重合体から得られるパル
プ状粒子が、耐熱性、電気絶縁性等にすぐれてい
るため電気絶縁紙の素材として注目される様にな
り、これら木材パルプ紙の欠点を補うものとして
種々の提案がなされている。 例えば、特公昭35−11851号公報には、合成重
合体のみからなる紙パルプ粒子について記載され
ている。 しかしながら、前記の紙パルプ粒子は、これを
加工して電気絶縁紙として用いる場合、含浸性、
耐熱性、耐炎性、寸法安定性が充分でない欠点を
有している。特に電動機、発電機等の電気機器の
小型化、軽量化に際しては、耐熱性、含浸性のす
ぐれた電気絶縁紙が要求されるが、前記記載の紙
パルプ粒子の耐熱性、含浸性は未だ不充分であ
る。 また、特公昭43−20421号公報には、粒状雲母
と実質上溶融されていない芳香族ポリアミドフイ
ブリツドのもつれあつた混合物から成る電気絶縁
用に適した耐高温性シート状構造物が記載されて
いる。 しかしながら、ここに記載されたシート状構造
物も小型化、軽量化さるべき電気機器用の電気絶
縁材料としては、含浸性、機械的性質が不充分で
ある。 更に、かかるシート状構造物を製造する際、雲
母とフイブリツドが分離するために、抄紙作業が
極めて困難であるという欠点を有している。又、
かかるシート状構造物は、摩擦により雲母が容易
に剥離するという欠点も有する。 又、特公昭47−14761号公報には、10〜50wt%
のアスベスト繊維と90〜50wt%のガラス転移温
度250℃以上の芳香族ポリアミドとからなり、ア
スベスト繊維が芳香族ポリアミドによつて被覆さ
れている粒子となつており、かつ被覆されている
粒子はパルプ状に分散可能であるパルプ状粒子に
ついて記載されている。このパルプ状粒子を加工
して得られる紙の耐熱性、寸法安定性等は優れて
いるものの、製造の際飛散するアスベスト繊維粉
が作業者にとつて安全衛生上有害であり好ましく
ない。 又、紙の耐熱性、耐燃性、耐炎性等を向上すべ
く、内添法と称して、抄紙の際に無機質粒子をパ
ルプと混合して抄紙する方法は、すでに公知であ
るが、これら従来技術は抄紙の際にパルプ状粒子
と無機質粒子とを混合し抄紙するものであり、抄
紙金網から、無機質粒子が漏洩したり、又パルプ
粒子と無機質粒子の比重差により無機質粒子の偏
在が生じたりして必ずしも満足すべきものではな
かつた。又、強伸度等の性質も充分ではなかつ
た。 一方、例えば、自動車のブレーキライニング、
クラツチフエーシング等に用いられる摩擦材;高
温用ガスケツト;パツキング;過材;建材等に
多くのアスベストが使用されているが、前記の如
くアスベストの使用については不安要素があるた
め、非アスベスト化の試みが種々なされている。 例えば、摩擦材を例にとつた場合、アスベスト
の代替として、アスベスト以外の無機質繊維(ガ
ラス繊維、スチールウール、岩綿など)や無機質
粒子が試みられている。 例えば特開昭55−75476号公報にはドーソナイ
トを含有していることを特徴とするブレーキライ
ニング材について記載されている。このブレーキ
ライニング材の摩擦性能は、アスベストを用いた
ブレーキライニング材と同等もしくはそれ以上と
優れてはいるものの、ドーソナイトが粉末状ある
いは、長さの短い繊維状であるため、特に湿式抄
紙法によりペーパー系摩擦材を得ようとする時、
ドーソナイトが抄紙金網から漏洩してしまい好ま
しくない。 本発明者は、これ迄に述べてきた従来技術の
種々の欠点を解消すべく、鋭意研究の結果、耐熱
性を有する芳香族系重合体をその溶媒に溶解せし
め、これにドーソナイトを添加混合した溶液を沈
澱剤中に導入し、粒子として沈澱せしめることに
よつて、前記ドーソナイトを芳香族系重合体で被
いかつ連結してなるパルプ状粒子が得られ該パル
プ状粒子は、抄紙の際に、抄紙金網からドーソナ
イトが漏洩することもなく抄紙性に優れ、このパ
ルプ状粒子を用いて得られたシートは、電気絶縁
性、耐熱性、耐炎性、機械的性質等が優れたもの
であることを知見し本発明を完成したものであ
る。 すなわち本発明は、ドーソナイトと耐熱性を有
する芳香族系重合体とからなり、前記ドーソナイ
トを前記耐熱性を有する芳香族系重合体で被いか
つ連結してなるパルプ状粒子である。 本発明パルプ状粒子は電気絶縁紙用としてのみ
ではなく、その優れた耐熱性、耐炎性、機械的性
質を生かし、摩擦性能調整剤、熱硬化性樹脂、補
強繊維等を混抄してブレーキライニングやクラツ
チフエーシング等の摩擦材用;自動車、航空機等
の内装材用;湿熱交換素子用;成型品用等として
広く利用することができる。 本発明に言うパルプ状粒子とは、多数の触手状
突起を持つた繊維状、リボン状、棒状の剛性を有
しない微小な粒子でありかつ容積当りの表面積が
大きく、金網上に沈積させたとき、紙状構造物を
形成する能力を有するものである。 ドーソナイト ドーソナイトは一般にNaAl(OH)2CO3
Na2O・Al2O3・2CO2・2H2O、Al
(OH)2NaCO3・XH2Oなる組成を持つ塩基性炭酸
アルミニウムとナトリウムの複塩であり、粒子
状、微細繊維状である。 又、ドーソナイトと同時に、用途に応じて例え
ばアルミナ、シリカ、カオリン、タルク、雲母等
その他の無機質微粒子を添加混合しても良い。 更には又、ガラス繊維、ロツクウール、鉱滓
綿、融解シリカ繊維、ガラス状シリカ繊維、カオ
リン繊維、セラミツク繊維、ボーキサイト繊維、
アルミナ繊維、カヤナイト繊維、ホウ素系繊維、
マグネシア繊維、チタン酸カリウム繊維、酸化チ
タン繊維等の無機繊維の一種又は二種以上をドー
ソナイトと混合して使用しても差し支えない。
又、ドーソナイトを芳香族系重合体で被いかつ連
結してなるパルプ状粒子中のドーソナイトの量は
10〜80重量%が好ましい。 10重量%未満では、ドーソナイトの持つ性質が
生かされず、又、80重量%を越えると、ドーソナ
イトを添加混合した芳香族系重合体溶液の流動性
が小さくなり、パルプ状粒子の製造に際し実用的
でない。 芳香族系重合体 本発明に言う耐熱性を有する芳香族系重合体と
して次のようなものが例示される。 1 芳香族ポリアミド (1) 芳香族環を有するジカルボン酸(好適には
酸ハライド等の高活性誘導体)と芳香族環を
有するジアミンとの縮合ポリアミド。 例えばジカルボン酸として、テレフタル
酸、イソフタル酸等、ジアミンとしてメタフ
エニレンジアミン、4・4′−ジアミノジフエ
ニルエーテル、4・4′−ジアミノジフエニル
メタン、キシリレンジアミン、N−メチル−
パラ−フエニレンジアミン等を使用した一種
のジカルボン酸と一種のジアミンからなるホ
モポリマーであつても良く、ジカルボン酸成
分とジアミン成分の中、何れか一方又は両方
2種以上の化合物による共重合ポリマーであ
つても良い。 代表的なものとして、例えば、ポリメタフ
エニレンイソフタルアミド或いは、メタフエ
ニレンジアミン、イソフタル酸及びテレフタ
ル酸の共重合ポリマー、ポリ−N−メチルパ
ラフエニレンテレフタルアミド等が例示され
る。 (2) 芳香族環を有するアミノカルボン酸を好適
には活性化して縮合したポリアミド。 例えばアミノカルボン酸としては、パラ或
いはメタアミノ安息香酸、パラアミノメチル
安息香酸等を使用した一種のみからなるホモ
ポリマーであつても良く、二種以上のアミノ
カルボン酸の共重合ポリマーであつても良
い。 代表的なものとして、パラアミノ安息香酸
の縮合物があげられる。 (3) 前記(1)(2)を共重合したポリアミド 代表的なものとして、例えばメタフエニレ
ンジアミン、イソフタル酸クロライド、パラ
アミノ安息香酸クロライド塩酸塩の三成分を
縮合したポリアミドがあげられる。 2 含窒素ポリ複素環状化合物 (1) 芳香族ポリアミドイミド 式 で表わされる単位を有するポリアミドイミ
ド。 これらはメチル基、アルコキシル基、ハロ
ゲン原子等の不活性の置換基を有しても差し
支えない。 (2) 芳香族ポリアミドヒドラジド 式
【式】 で表わされる単位を有するポリアミドヒドラ
ジド。これらはメチル基、アルコキシル基、
ハロゲン原子等の不活性の置換基を有しても
差し支えない。 (3) 芳香族ポリアミドイミダゾール 式
【式】 〔R:前記と同じ〕 で表わされる単位を有するポリアミドイミダ
ゾール。これらはメチル基、アルコキシル
基、ハロゲン原子等の不活性の置換基を有し
ても差し支えない。 (4) 芳香族ポリイミド 式
【式】 〔R:前記と同じ〕 で表わされる単位を有するポリイミド。これ
らはメチル基、アルコキシル基、ハロゲン原
子等の不活性の置換基を有しても差し支えな
い。 (5) 芳香族ポリアゾール ポリベンツイミダゾール、ポリベンツオキ
サゾール、ポリベンツチアゾール。これらは
メチル基、ハロゲン原子等の不活性の置換基
を有しても差し支えない。 (6) ポリキナゾリンジオン、ポリベンゾオキサ
ジノン、ポリキナゾロン、ポリキノキサリ
ン、 (7) ポリチアゾール、ポリオキサゾール、ポリ
オキサジアゾール、ポリヒダントイン、ポリ
パラバン酸、 3 含窒素ポリ複素環状化合物の前駆体
【式】 〔R:前記と同じ〕 で表わされる単位を有する重合体(ポリアミド
イミドの前駆体) (1) 芳香族ポリヒドラジド、芳香族ポリ尿素。 これら前駆体に対し、イソフタル酸、テレ
フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、ベンゾフ
エノンテトラカルボン酸無水物、ピロメリツ
ト酸無水物等を共重合せしめた前駆体をも使
用することができる。 4 ポリフエニレンオキサイド、ポリアリーレン
オキサイド 上記の耐熱性を有する重合体とは、少くとも
155℃以上、好ましくは250℃以上の軟化点を有
し、少なくとも155℃以上の温度で空気中で長
時間使用しても大きな物性の変化のない重合体
を意味する。 芳香族系重合体とは主鎖のかなりの部分が芳
香族環より成る重合体を意味するが、かかる重
合体は、特定の構造、製造方法に限定されるも
のではない。 パルプ状粒子の製造 本発明のパルプ状粒子の製造に際してはドーソ
ナイトを混合分散した芳香族系重合体溶液を沈澱
させ、パルプ状粒子となす方法を適用できる。ド
ーソナイトは、芳香族系重合体を溶解する際にあ
らかじめ該重合体の溶媒に均一に分散しておいて
も良いし、あるいは芳香族系重合体を溶解した後
得られた溶液に添加しても良い。又、溶液重合に
より芳香族系重合体を得る場合には、重合開始前
や重合途中で添加しても良い。 芳香族系重合体を溶解する溶媒としては、前記
ドーソナイトと実質的に作用せず、かつ水可溶性
の溶媒であれば無機系溶媒でも有機系溶媒でも良
いが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、
N・N−ジメチルホルムアミド、N N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサ
メチルホスホルアミド、テトラメチル尿素等の有
機溶媒が好適である。前記有機溶媒は混合して用
いることができる。又、上記の溶媒に対して、塩
化リチウム、塩化カルシウム等の無機塩を添加す
る事によつて、芳香族系重合体に対する溶解性を
増加せしめた溶媒系を使用する事もできる。 溶液中の芳香族系重合体濃度は重合体種類、重
合体の重合度、ドーソナイトの添加量によつて異
なるが概略2〜18重量%が望ましい。 又、本発明のパルプ状粒子を製造する際に使用
する沈澱剤としては、芳香族系重合体の溶媒とは
混和性であるが、該重合体に対しては非溶媒であ
る液体又は溶液が望ましい。 例えば、芳香族系重合体の溶媒が有機溶媒の場
合は水、グリセリン、エチレングリコール、グリ
セリン−水の混合物、水−有機溶媒の混合物、無
機塩類の水溶液等、無機溶媒の場合は水−無機溶
媒の混合物があげられるが、水系のものが特に好
適である。 又、本発明のパルプ状粒子の製造に際しては、
沈澱剤は高速撹拌を行い、導入した溶液から脱溶
媒すると同時に、剪断作用又は叩解作用を生ぜし
める様にする。剪断作用又は叩解作用が充分生ぜ
しめる様になつていれば、どの様な形の装置でも
使用できるが、高速回転可能な撹拌翼を備えてい
ることが望ましい。 クンク形式、管路撹拌方式のどちらでも良い。 (参考) 本発明のパルプ状粒子はこれ単独でもすぐれた
シートやパルプモールド法による成型品等を得る
ことができるが、他の短繊維と混合して抄紙又は
成型することにより、よりすぐれたシート、成型
品を得ることができる。 パルプ状粒子と短繊維からの抄紙は従来の木材
パルプから製紙する場合のように、長網式あるい
は円網式の製紙機を用いて湿式法により抄紙する
のが良い。 短繊維は耐熱性の繊維であれば、何れでも使用
できるが短繊維の単糸繊度は0.5〜10デニール、
好ましくは1.0〜5デニールである。又短繊維の
長さは1〜30mm、好ましくは2〜20mmである。1
mmより短い場合は得られたシートの機械的性質が
悪くなる傾向が有り、30mmより長い場合には抄紙
の際、繊維の分散が困難となる。 短繊維の例としては次のようなものが挙げられ
る。 (1) 芳香族ポリアミドからなる短繊維。 芳香族ポリアミドは前記に同じ。 (2) 含窒素ポリ複素環状化合物からなる短繊維。 含窒素ポリ複素環状化合物は前記に同じ。 (3) 含窒素ポリ複素環状化合物の前駆体からなる
短繊維。 含窒素ポリ複素環状化合物の前駆体は前記に
同じ。 (4) ポリフエニレンオキサイド、ポリアリーレン
オキサイドからなる短繊維。 (5) 芳香族ポリエステルからなる短繊維。 芳香族ポリエステルとしては、 (イ) ポリエチレン−2・6−ナフタレートおよ
び/又はポリエチレン−2・7−ナフタレー
ト。 (ロ) エチレン−2・6−ナフタレート単位およ
び/又はエチレン−2・7−ナフタレート単
位を85モル%以上含有する共重合ポリエステ
ル。この場合において共重合成分として芳香
族ジカルボン酸を酸成分として用いた共重合
ポリエステルが好ましく用いられる。 (ハ)(i) ポリエチレン−2・6−ナフタレートお
よび/またはポリエチレン−2・7−ナフ
タレートおよび (ii) エチレン−2・6−ナフタレートおよ
び/またはエチレン−2・7−ナフタレー
ト単位を85モル%以上含有する共重合ポリ
エステルを含む混合ポリエステル。 (ニ) ポリエチレンテレフタレート (ホ) エチレンテレフタレート単位を85モル%以
上含有する共重合ポリエステル。この場合に
おいて、共重合ポリエステルの共重合成分と
して芳香族ジカルボン酸を酸成分として用い
た共重合ポリエステルが好ましく用いられ
る。 (ヘ)(i) ポリエチレンテレフタレートおよび/ま
たは (ii) エチレンテレフタレート単位を85モル%
以上含有する共重合ポリエステルを含む混
合ポリエステル。 (6) 無機化合物からなる短繊維。 無機化合物からなる短繊維としては、ガラス
繊維、ロツクウール、鉱滓綿、シリカ繊維、ボ
ーキサイト繊維、カヤナイト繊維、ホウ素系繊
維、チタン酸カリウム繊維、酸化チタン繊維、
マグネシア繊維等の無機繊維、アルミナ、窒化
珪素等のホイスカーがある。 (7) 天然繊維 天然繊維としては、繊維素系繊維、再生繊
維、セルロースアセテート繊維等が好ましい。 これらの短繊維の二種以上を混合して使用する
こともできる。 本発明のパルプ状粒子と短繊維とから抄紙する
場合、パルプ状粒子の量は用途により自由に選ぶ
ことができるが、シートに対して3〜95重量%、
好ましくは5〜90重量%である。 パルプ状粒子の量が3重量%より少い場合は、
抄紙性、絶縁破壊電圧、強伸度等の物性が悪くな
る。また、パルプ状粒子の量が95重量%より多い
場合は含浸性、伸度、耐折性等が悪くなる。 前記の如くして得られた湿潤シートは乾燥後そ
のままで使用に供することもできるが熱プレスま
たは熱ロール等の手段によつて加圧下に加熱する
ことにより、よりすぐれたシート状物とすること
ができる。 加圧する温度はパルプ状粒子および短繊維の種
類等によつて多少異なるが50℃以上の温度が適当
である。50℃より低い温度では、圧着が不充分で
強じんなシート状物が得られないことがある。ま
た350℃より高い温度ではしなやかさがなくなる
傾向にある。 加圧圧力は温度と同様に、パルプ状粒子および
短繊維の結晶性、重合度等によつて多少異なる
が、400Kg/cm2以下が望ましい。400Kg//cm2を越
えると特に高温の場合に、フイルム状となり、し
なやかさがなくなるので好ましくない。 (参考) 成型品の製造 本発明パルプ状粒子単独又は他の短繊維(短繊
維は前記と同じ)と混合した水分散液中に、表面
に多数の小孔を有するかまたは表面が金網状の成
型用金型を浸漬せしめた後金型内部を減圧するこ
とにより、パルプ状粒子又はパルプ状粒子と短繊
維との混合物を金型表面にケーク状に付着せしめ
る。金型表面の小孔はできるだけ小さく、均一に
かつ多数あるのが好適であるが、孔径は500μ以
下であることが好ましく、表面が金網状の場合は
50メツシユ以上、特に70メツシユ以上であること
が好ましい。 上記の様にして得た金型表面に付着したケーク
状付着物を金型から取りはずし、この付着物を約
10Kg/cm2位迄の圧力で圧搾して予備成型する。 かくして得た予備成型品を乾燥した後、最終製
品製造用金型中に入れ加圧下加熱することにより
成型品を得ることができる。 又、予備成型品を乾燥した後、最終製品製造用
金型中に入れ250℃迄の温度、700Kg/cm2以上の圧
力で処理した後、金型からとりはずし更に250〜
350℃の温度で焼結することにより製造すること
もできる。 又、必要に応じて、本発明パルプ状粒子を乾燥
後粉砕して使用することもできる。例えば、補強
繊維、摩擦性能調整剤、フエノール樹脂等と混合
し、公知の方法で成型することにより自動車等に
使用される摩擦材を得ることもできる。 以下実施例で本発明を詳述する。 尚、%、部は特にことわらない限り重量基準で
ある。 実施例 1 芳香族系重合体溶液の作成 水分含有率0.2%のN−メチル−2−ピロリド
ン910部にドーソナイト(昭和炭酸社製)90部を
添加し、撹拌しながら内温が5℃になる迄氷水で
冷却した。次いでポリメタフエニレンイソフタル
アミド(95%硫酸中0.5g/100mlにて30℃で測定
した固有粘度ηinhが1.78)の粉末90部を添加し
均一なスラリー状となした後直ちに温水で加温を
開始し、内温60℃になる迄加温を続け、ドーソナ
イトが分散したポリメタフエニレンイソフタルア
ミドの溶液を得た。 沈澱剤の作成 N−メチル−2−ピロリドン30部に水70部を加
えて沈澱剤とした。 パルプ状粒子の製造 バツフルのついているステーターとタービン翼
型ローターとの組み合せからなり、かつ沈澱剤、
重合体溶液の供給口および沈澱後のパルプ状粒子
スラリー排出口を備えた管路撹拌式連続沈澱機に
前記重合体溶液を0.5Kg/min、沈澱剤15Kg/
min、を同時に供給し、パルプ状粒子スラリーを
排出口からとり出した。この際、沈澱剤の温度は
35℃、ドーソナイトが分散した重合体溶液の温度
は40℃に調節した。又、ローターの回転数は
9600r.p.m.で実施した。得られたパルプ状粒子ス
ラリーを35℃に保つて約30分放置した後、ヌツチ
エ式減圧過機に仕込み、パルプ状粒子スラリー
を過した。(この際、過機の材は150メツシ
ユのステンレス金網を使用したが、液は透明
で、液中にドーソナイトはほとんど検出されな
かつた。この事はドーソナイトがポリメタフエニ
レンイソフタルアミドで被われていることを示す
一つの例である。) 次いで同じヌツチエ式減圧過機を用いイオン
交換水で充分に洗浄した。 かくして得た、ドーソナイトをポリメタフエニ
レンイソフタルアミドで被つたパルプ状粒子につ
きJISP8207の方法に準じて測定したふるいわけ
試験の結果は次のとうりであつた。 24メツシユ:42.8% 48メツシユ:40.4% 80メツシユ:10.2% 150メツシユ:4.1% 150メツシユ通過:2.5% 又、パルプ状粒子を乾燥後、70℃に加温したN
−メチル−2−ピロリドンで処理しパルプ状粒子
中のポリメタフエニレンイソフタルアミドを溶解
し、ドーソナイトのみを取り出し、パルプ状粒子
中のドーソナイトの割合を調べたところ50.0重量
%であり、全く仕込み組成通りであつた。 (参考) このパルプ状粒子2.2g(固型分)と単糸繊度
1.5デニールで長さ7mmに切断した芳香族ポリア
ミド繊維(帝人社製コーネツクス)0.5gを含
む水分散液からタツピースタンダードシートマシ
ンを用いて抄紙したところ金網からの水切れが良
く、抄紙性は良好で斑のない均一なシートが得ら
れた。このシートを105℃で乾燥後290℃、200
Kg/cm2の条件で熱プレスして厚さ約150μmの紙
を得た。この紙の性能は第1表に示したとうりで
あり、いずれも良好であつた。
【表】 比較例 1 実施例1において、ポリメタフエニレンイソフ
タルアミドの溶液の中にドーソナイトを添加しな
いで他は全く同様にして得たパルプ状粒子1.1g
(固型分)と実施例1で用いたと同じドーソナイ
ト1.1g及び実施例1で用いたと同じ芳香族ポリ
アミド繊維0.5gを抄紙の際に水に分散して抄紙
したところ、抄紙金網からドーソナイトの漏洩が
見られ、ドーソナイトの歩留りは75%であつた。
又、シートを乾燥後290℃、200Kg/cm2の条件でプ
レスして得た紙の強伸度は下記のとうりであり充
分と言えるものではなかつた。 引張強度 3.1Kg/mm2 引張伸度 4.5% 実施例 2 実施例1においてポリメタフエニレンイソフタ
ルアミドの溶液に添加するドーソナイトの量を
種々に変更して、他は同様に実施してパルプ状粒
子を得た。 いずれの場合も、ヌツチエ式減圧過機による
過、洗浄の際液は透明でドーソナイトの漏洩
はほとんどなかつた。 次いで、得られたパルプ状粒子2.2g(固型
分)と実施例1で用いた芳香族ポリアミド繊維
0.5gとから実施例1と同様の方法で紙を得た。 これらの紙の性能を第2表に示した。
【表】 第2表においてNo.1は、引張強度は満足すべき
ものであつたが、平衡水分率がやゝ大きく、又、
バーナーで着火し、炎を取り去つた後も残炎が見
られ、耐炎性も充分とは言えなかつた。 又、No.5は重合体溶液の作成に際し、N−メチ
ル−2−ピロリドン中にドーソナイトを添加した
時点で液はほとんど流動性を示さず、次いでポリ
メタフエニレンイソフタルアミドの粉末を加え加
熱溶解したが、溶液の粘度が極度に高くなつてし
まいパルプ状粒子の製造ができなかつた。 実施例 3 重合体溶液の作成 N−メチル−2−ピロリドン中でトリメリツト
酸無水物と4・4′−ジアミノジフエニルメタンを
2:1のモル比で縮合反応させてビスイミド化合
物を作り、次いで上記の4・4′−ジアミノジフエ
ニルメタン1モル当りトリメリツト酸無水物2モ
ルと4・4′−ジフエニルメタンジイソシアネート
3モルを添加してビスイミド化合物と反応させて
ポリアミドイミド(N−メチル−2−ピロリドン
中、対数粘度0.70)を作ることにより、N−メチ
ル−2−ピロリドン中に溶解したポリアミド25%
を含む溶液を得た。(溶液A)別にN−メチル−
2−ピロリドン2350部に実施例1で使用したドー
ソナイト200部を加え、次いでT・K・ホモミク
サー(特殊機化工業製)で30分撹拌してN−メチ
ル−2−ピロリドン、ドーソナイトからなる混合
液を得た。(混合液B) 次に混合液B2550部に溶液A900部を加えて均一
になるまで撹拌し、ポリアミドイミド、N−メチ
ル−2−ピロリドン、ドーソナイトから成る溶液
を得た。(溶液C) 沈澱剤の作成 N−メチル−2−ピロリドン66部に水34部を加
えて簡単に撹拌して沈澱剤とした。 パルプ状粒子の製造 実施例1で使用したと同じ沈澱機に、溶液
C0.5Kg/min、沈澱剤10Kg/minの流量で同時に
供給し、パルプ状粒子スラリーを排出口からとり
出した。この際沈澱剤は30℃、溶液Cは40℃に調
節した。又、ローターの回転数は9600r.p.m.とし
た。 次いで得られたパルプ状粒子を100メツシユの
ステンレス金網を材とするヌツチエ式減圧過
機に入れパルプ状粒子スラリーを過した後、イ
オン交換水を供給して充分にパルプ状粒子の洗浄
を行なつたが、ドーソナイトの漏洩はほとんど見
られなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ドーソナイトと耐熱性を有する芳香族系重合
    体とからなり、前記ドーソナイトを前記耐熱性を
    有する芳香族系重合体で被いかつ連結してなるパ
    ルプ状粒子。 2 芳香族系重合体が全芳香族ポリアミドである
    特許請求の範囲第1項記載のパルプ状粒子。 3 全芳香族ポリアミドが主にメタフエニレンイ
    ソフタルアミド構造単位からなる特許請求の範囲
    第2項記載のパルプ状粒子。 4 ドーソナイトの量がパルプ状粒子全体に対し
    て10〜80重量%である特許請求の範囲第1項〜第
    3項記載のパルプ状粒子。
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