JPS6214502Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はは換気扇、殊に調理場に配設された換
気扇のフイルター用カバーに関するものである。

一般家庭はもとよりレストランや食堂等の調理
場に配設された換気扇は、煙気、油気などが通過
することから換気扇の羽根やフレーム内面が早期
に著しく汚損し、換気効果が低下するばかりでな
く不衛生となり、また汚損した換気扇の洗滌に手
間を要するため長期間放置されがちである。この
ことから最近既に配設されている換気扇の室内側
に不織布等のフイルターが張設されたカバーを装
着する試みがなされている。

しかしながら既設の換気扇はメーカーの相違、
購入時期等により大きさが異なり、汎用されてい
る標準タイプにおいてもフレームの縦横寸法に３
〜５cm程度の差があり、これら既設の換気扇に共
通して取付け使用できるようなフイルターカバー
を作ることは著しく困難とされている。その上換
気扇用のフイルターカバーは取り替え頻度が高い
ことからフイルターカバーの着脱の容易性が要求
され、これらの課題を完全に解決するに至らなく
ても、少なくとも実用上差支えない程に解決され
た換気扇用のフイルターカバーが需要者から強く
要望されている。

本考案は上記した要望に対処してなされたもの
であつて、実質的に使い捨てタイプであり、しか
も換気扇の機種の相違によるフレームの大きさに
ある程度の差があつても適用可能であり、更に着
脱動作の容易な換気扇用のフイルターカバーを提
供するものである。

以下本考案の実施例を示した図面について説明
すると、１はフイルターカバー主体であり、該カ
バー主体１は裏面に熱接着性合成樹脂をコーテイ
ングしたアルミシートを押圧成形して作られ、高
さの小さい角錐台形状の前面が実質的に開放され
た枠状の形態をなしている。該カバー主体１の側
面部２は波形に成形され、該側面部２の前面側端
部を任意の幅寸法でもつて内側に折曲してフイル
ター３の保持面４を形成している。５は前面開口
部を横切つて延びる補強帯であり、この補強帯５
はカバー主体１の成形時に表面開口部が打ち抜か
れる際、この補強帯５に相当する部分だけ残留さ
せることによつて形成されたものであり、したが
つて上記した保持面４と連続している。そしてこ
の補強帯５は表面側に向つて膨出した断面半円形
状に成形され、必要により第３図に示したごとく
プラスチツクの芯材６でもつて更に補強し得るよ
うになつている。なおこの芯材６と補強帯５は押
圧により熱接着されるものである。上記したフイ
ルター３としては不織布、好ましくは熱接着性繊
維が混入された不織布を用し、上記した保持面４
の裏側に熱接着または接着剤でもつて接着されて
いる。更に本考案によるカバー主体１には上記側
面部２の後縁７から外側に向つて折曲形成された
ところの換気扇のフレームへの当接周縁８を有し
ている。この当接周縁８の幅寸法は前記した換気
扇の機種の相違にもとづくフレームの縦横寸法の
誤差を考慮して定められ、一般的な換気扇用とし
て充分適用可能な３〜５cmの幅をなしている。そ
してその中央部には図示したごとく外側に膨出し
た少なくとも１条の折目線９が設けられ、この折
目線９の外側の部分８′はその４隅において角取
りされて外側の部分が容易に折り曲げ得るように
なつている。また更に上記当接周縁８および外側
の部分８′の両側部分には間隔をおいて小孔１
０，１０が設けられこの小孔１０にコイルスプリ
ング１１の端部が止着され、カバー主体１を換気
扇のフレームに取付け得るようになつている。

このように本考案における換気扇用のフイルタ
ーカバーは裏面に熱接着性合成樹脂をコーテイン
グしたアルミシートを押圧成形して、前面開放部
と、該前面開放部の外周縁に同一平面上にして連
設している枠状のフイルター保持面４と、このフ
イルター保持面４の外周縁から後方に向かつて拡
開した側面部２と、該側面部２の後縁から外側に
折曲げられた当接周縁８とからなるカバー主体１
を形成し、このカバー主体１の前面開放部２の裏
面にフイルター３を配設して該フイルター３の外
周部を前記フイルター保持面４に一体に接着さ
せ、さらに、前記当接周縁８の中央部に周縁に平
行な折目線９を設けると共に両側部の当接周縁８
の中央部に換気扇に対する係止用スプリング１１
の取付孔１０を穿設してなるものであつて、カバ
ー主体１はアルミシートによつて作られているか
ら著しく軽量安価であり、又、フイルター３は、
保持面４の裏面にコーテイングされた熱接着性合
成樹脂によつて該保持面４に簡単且つ強固に接着
一体化させることができ、前面開放部に隙間を生
じさせることもなくフイルター効果を向上させる
ことができる。また全体が角錐台形状をなし側面
部２を波形に成形しておけば薄いアルミシートで
あつても必要な強度を保持し、フアンの吸引圧力
に充分耐えることができる。その上、当接周縁８
は３〜５cm程度の幅寸法を有し、その中央部に折
目線９が形成されているから、換気扇のフレーム
１２の縦、横寸法が上記折目線９の縦、横寸法と
ほぼ一致している換気扇に対しては第４図に示し
たごとく、該折目線９から外側の部分８′をフレ
ーム１２の側面に重合するごとく折り曲げ、しか
るのち内側の小孔１０にスプリング１１を係着す
ることによつてカバー主体１をフレーム１２に接
着することができ、また上記フレーム１２が折目
線９の縦横寸法よりも若干大きい場合であつて
も、第５図に示したごとく上記当接周縁８をその
折目線９から折り曲げずにフレーム１２の前面周
縁に沿つて当接させ、その状態でもつて外側の小
孔１０にスプリング１１を係着することにより係
止することによつて装着し使用することができ
る。

したがつて本考案によるフイルターカバーは換
気扇の大きさに若干の差があつても何ら支障なく
使用できるから特に既設の換気扇用として好都合
であると共に換気扇に対してカバー主体１を接着
することなく、スプリング１１の係止によつてカ
バー主体１を装着できるものであるから、その取
付作業が簡単に行えると共に取り外しもワンタツ
チで行えて交換が円滑に行えるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したものであつて、
第１図は斜視図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面
図、第３図は第２図の部分拡大図、そして第４図
および第５図は使用態様を示したそれぞれ斜視図
である。 １はカバー主体、２は側面部、３はフイルタ
ー、４はフイルター保持面、５は補強帯、６は芯
材、７は側面部の後縁、８は当接周縁、９は折目
線、１０は小孔、１１はスプリング、１２は換気
扇のフレーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミシートを押圧成形して、前面開放部と、
   該前面開放部の外周縁に同一平面上にして連設し
   ている枠状のフイルター保持面４と、このフイル
   ター保持面４の外周縁から後方に向かつて拡開し
   た側面部２と、該側面部２の後縁から外側に折曲
   げられた当接周縁８とからなるカバー主体１を形
   成しこのカバー主体１の前面開放部２の裏面にフ
   イルター３を配設して該フイルター３の外周部を
   前記フイルター保持面４に一体に接着させ、さら
   に、両側部の当接周縁８の中央部に換気扇に対す
   る係止用スプリング１１の取付孔１０を穿設して
   なる換気扇用フイルターカバー。