JPS6214481B2 - - Google Patents

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JPS6214481B2
JPS6214481B2 JP58103418A JP10341883A JPS6214481B2 JP S6214481 B2 JPS6214481 B2 JP S6214481B2 JP 58103418 A JP58103418 A JP 58103418A JP 10341883 A JP10341883 A JP 10341883A JP S6214481 B2 JPS6214481 B2 JP S6214481B2
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JP
Japan
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bed
adsorption
hydrogen
gas
pressure
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JP58103418A
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JPS59227701A (ja
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Zenji Hagiwara
Masao Ookubo
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Japan Electronic Materials Corp
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Japan Electronic Materials Corp
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Publication date
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Publication of JPS59227701A publication Critical patent/JPS59227701A/ja
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(イ) 産業上の利用分野 本発明は吸着法を利用する水素ガスの選択的濃
縮および分離精製法に関するものである。さらに
詳しくは本発明は水素ガスを含む混合気体を所謂
圧力サイクル方式(以下PSAと呼称する)で処理
することにより、高純度水素を得る経済的な方法
を提供するものである。 (ロ) 従来技術 水素を含む気体源は多くの工業的分野で広汎に
存在しており、これを原料ガスとして水素を濃縮
したり、また分離〜精製することはエネルギー回
収の工業的見地より見ても意義深いものである。
さて水素源となる原料ガスは廃ガスをはじめとし
て多く存在するが、それの組成は複雑である。水
素原料ガス中には種々の炭化水素系のCH4
C2H6,C3H8,C2H4,C2H2等の気体や、また
CO,CO2,SO2,N2,NH3,H2O等の無機系の気
体が含まれる場合がかなり多く存在している。水
素源として有用な原料ガス源の組成は、はなはな
複雑であり、これを用いて吸着法により水素ガス
の精製や濃縮を経済的に実施するためには、有効
な吸着剤の選定とこれを用いての効率の高い水素
の精製や濃縮のプロセスの確立が技術的にも重要
である。 (ハ) 目的 本発明は高純度の水素ガスを効率よく得ること
ができる水素ガスの選択的濃縮および分離精製法
を提供することを主たる目的としている。 (ニ) 構成 本発明にかかる水素ガスの選択的濃縮または分
離精製法は、 水素を含む混合ガス中の水素を吸着法により選
択的に濃縮または分離、精製するに際して、該混
合ガスの少なくとも一成分に対して選択吸着性を
有する、主としてゼオライト(Z)―活性炭(A)の
複合体の焼成物からなり、それのZ/Aの重量比
が0.25〜8.0の範囲内にある活性化された吸着物
質を充填した吸着床を加圧下に保持した状態で該
混合ガスを通ずることにより、不純成分を選択的
に吸着除去して水素ガスを濃縮〜精製して製品ガ
スとして取り出す第1の吸着工程、 第1工程終了後の加圧下の状態の吸着床と水素
濃縮系を構成している製品水素ガスによる加圧工
程を終了した吸着床とを連結して床間圧力の平均
化を実施して、前者より並流方向に放出される水
素富化部を後者に並流方向に回収して同床の加圧
用に使用する平均化工程、所謂均圧の第2工程、 第2工程終了後の吸着床を向流方向に減圧して
大気圧付近に保持して床内の残留ガスを放出する
第3の減圧工程、 さらに床内を向流方向に低真空に排気して少な
くとも200トール(torr)以下に保持する第4の
排気工程、 同工程を終了した吸着床に対して少なくとも
200トール(torr)以下の排気と製品水素ガスに
よる洗浄(パージ)の併用工程を向流方向に実施
する第5の工程、 同工程を終了した床に対して製品水素ガスによ
る向流方向の加圧を実施する第6の製品水素ガス
加圧工程、 同工程終了後の床と前述の吸着工程終了後の加
圧下の吸着床とを連結して床間圧力の平均化を実
施して後者の床より並流方向に放出される水素ガ
ス富化部を前者の床の加圧用ガスとして並流方向
に使用する所謂第7の床間圧力の平均化工程、 並びに第7工程終了後の吸着床に対して水素を
含む原料ガスを並流方向に導入して所定の吸着圧
まで加圧する第8の原料ガスの加圧工程の8工程
よりなるサイクルを実施することを特徴としてい
る。 具体的にこの方法を実施する場合は水素の濃縮
系を構成しているゼオライト(Z)―活性炭(A)の
複合体(Z/A=0.25〜8.0)よりなる各床に対
して本発明のサイクルを構成する各工程を好まし
い条件下で順次実施すればよい。 本発明のサイクル構成は下記の如く要約され
る。「吸着工程―均圧放出工程(並流方向)―減
圧工程(向流方向)―排気工程(向流方向)―排
気・パージ工程(向流方向)―製品水素ガス加圧
工程(向流方向)―均圧加圧工程(並流方向)―
原料水素ガス加圧工程(並流方向)」 但し、上記のサイクル構成をしている各工程の
括弧内に示した気体の床内の流れの方向は原料水
素ガスの吸着工程における床内の流れの方向を基
準にしている。さらに均圧は既述の如く床間圧力
の平均化の操作であつて、均圧放出は均圧操作実
施時のガスの放出を、さらに均圧加圧は均圧操作
時に放出されるガスによる加圧を表している。 (ホ) 実施例 本発明の方法に従つて連続的に効率よく少なく
とも99.4%以上に水素をえる目的に対しては既述
の8工程よりなるサイクルを水素濃縮系を構成し
ている各吸着床に好ましい条件下で実施すればよ
い。第1吸着工程は再生済みの吸着床を所定の吸
着圧に保持して、原料水素ガス中の不純成分を選
択的に吸着除去して少なくとも99.4%以上、通常
の場合99.9%以上の製品水素ガスを濃縮・精製し
て水素濃縮系外に製品ガスとして取り出す工程で
ある。本吸着工程の吸着圧は少なくとも3Kg/
cm2・G以上に保持することが好ましい。吸着圧を
より大きくすることにより、粗水素ガスの処理容
量は増大し単位時間当たりの製品水素量も多くな
る利点があるが、反面PSAの高圧運転はそれの低
圧運転に比較して動力消費を増大する傾向にな
る。粗水素ガス源として加圧状態のガスの使用が
可能であれば、この点は問題にならない。 さて、前述の吸着工程において、加圧下で水素
混合ガスを処理して一定純度の水素ガスを製品水
素ガスとして取り出した後の吸着床内には、原料
ガスより水素純度に富んだ部分の残留ガスがかな
りの量存在しているので、この水素富化部を他床
へ回収して収率を上昇させる必要がある。このた
めに上記の吸着工程を終了した床と水素濃縮系を
構成している床であつて、既に製品水素ガスによ
る加圧工程を終えた床とを互いに連結して、前者
の床より並流方向に放出される気体成分を後者の
床の加圧用ガスとして並流方向に回収する操作が
実施される。例えば水素を約50%含有する粗水素
ガスを原料として本発明のサイクル構成で吸着圧
を4Kg/cm2・G付近に保持して、正常状態で運転
して製品水素ガスとして99.9%以上の水素を収率
80%で取り出しているPSA系では、前述の均圧工
程(第2工程)終了時の平衡圧は通常1.6〜2.0
Kg/cm2・G付近に存在する。 次に、上記の均圧放出の処理を終えた床は、そ
れの再生のための第3の向流方向の減圧工程に入
る。本工程は排気工程へ入る前の予備的段階であ
り、この工程では単に弁を開放することにより床
内圧力より機械的に減圧して大気圧付近に床内を
保つ単純な操作を機械的に実施している。この工
程で放出される気体成分は水素濃縮系に回収され
ることなしに系外へ放出される。引続き真空ポン
ブを用いて床内を向流方向に排気する第4の排気
工程を実施する。この場合は床の予備的な再生を
実施するので床内の真空度は必ずしも高真空を必
要とせず、動力の経済性を考慮して本方式では少
なくとも200torr以下であればよく、最も好まし
い範囲は150torr以下である。上記の工程を終了
後床内は向流方向の排気とパージを併用した再生
法、所謂排気・パージの第5工程が行われる。こ
の場合、パージに使用される水素ガス量は床の排
気の程度により当然異なつてくる。例えば本発明
の方式で製品水素ガスの純度を99.9%とし、水素
収率を少なくとも75%以上に保つためには上記の
工程の排気を100torr付近で実施した場合、これ
と併用するパージの水素量は製品水素ガス量の30
%以下の使用が好ましく、7〜25%の範囲の使用
は最も望ましいパージ量である。第5の排気・パ
ージ工程を上述の如く実施することにより床の再
生は終了する。 次に、第6の製品水素ガス加圧工程では製品水
素ガスの一部を用いて、これを向流方向に床内に
導入して加圧が行われる。かかる操作を実施する
ことにより床内に残留している若干の不純成分は
より床の入り口付近に移動して、これの吸着帯を
形成するので不純成分の不規則的な拡散を防止す
る効果がある。引続き前述の均圧放出の第2工程
で床内より並流方向に放出される水素富化部の気
体を利用して、床を並流方向に加圧する第7の均
圧加圧工程が実施され床はさらに加圧状態にな
る。 上記の第7工程を終了した床に対しては第8の
原料水素ガス加圧工程を実施する。即ち、原料水
素ガスを並流方向に導入して床内は最終的に所定
の吸着圧に保持されるようになつている。 上述の第7及び第8の工程では製品水素ガスで
加圧状態に保持されている床に対して水素純度の
高い順序でガスによる並流方向の加圧が行われる
ので不純成分の吸着帯の乱れは極力防止されるよ
うになつている。 第1図は、ゼオライト―活性炭の複合体を水素
の精製〜濃縮剤として使用し、これを用いて8工
程からなる本発明のPSA方式で水素の精製〜濃縮
を完全自動方式で具体的に実施する一例として4
分切り替えの5塔構成の水素濃縮系の配置図を示
している。また、関連の工程を第1表に示した。
【表】
【表】 吸着塔46について以下に工程の説明を行う
と、時間0〜240秒の間バルブ1とバルブ2が開
き原料ガス配管53を通して粗水素ガスが加圧状
態で吸着塔46に導入され、製品水素ガス配管5
5を通して製品ガスが取り出される。 時間240〜270秒の間、バルブ3が開き吸着塔4
6と水素加圧が終了した吸着塔48が均圧され、
水素富化ガスが吸着塔48に回収される。 時間270〜330秒の間、バルブ4が開き吸着塔4
6は向流方向に大気圧まで減圧される。 時間330〜570秒の間バルブ5が開き吸着塔46
は向流方向に所定圧まで真空ポンプ51を用いて
排気される。 時間570〜810秒の間、バルブ6とバルブ7が開
き、吸着塔46は真空ポンプ52を用いて所定圧
を保持したままで、水素製品ガスの一部で向流方
向に洗浄される。 時間810〜960秒の間、バルブ8が開き吸着塔4
6は製品水素ガスの一部を用いて所定圧まで加圧
される。 時間960〜990秒の間、バルブ30が開き、吸着
塔46は吸着が終了した塔49と均圧化され、水
素富化ガスを回収する。 時間990〜1200秒の間、バルブ9が開き、吸着
塔46は吸着圧まで原料ガスで加圧される。以上
の8工程を第1表に示す。タイムシーケンスで5
塔工程をずらしながら並行して行つている。 次に、本発明の具体的実施例を説明するが、本
発明はその要旨を越えぬ限り本実施例に限定され
るものではない。 まず、本発明の水素ガスの精製・濃縮に使用し
た吸着剤の製造方法について説明する。 A―型合成ゼオライトの微粉末(1.08Na2O・
A12O3・2.02SiO2・xH2O)乾燥品をそれの無水
物として5Kg採取し、これに活性炭粉末(藤沢薬
品:B―CW;平均粒子径100μm)5Kgを加え
てVミキサーで混合した。次に得られた混合物に
対して無機系の結合剤としてベントナイト微粉末
を20%(2Kg)と有機系の結合剤としてメチルセ
ルロースを2%[7000〜10000cps(2%水溶
液:20℃)]とを加えて水の存在下に湿式混和を
3時間30分行つた。 湿式混和時の含水率は44.3%であつた。かかる
方法で得られた混和物を成型機により1/8″ペレツ
トに成型後、それの乾燥を100〜110℃で行つた。
引続きフラツシヤーを用いて乾燥ペレツトの長さ
の調整を行つて一定の長さの分布に入るようにし
てから、最終的にチツ素雰囲気中で470〜475℃に
3時間30分焼成されて本発明の水素濃縮に関する
実施例に使用される1/8″ペレツトの焼成体が得ら
れた。 これによりえられた水素精製〜濃縮用の1/8″ペ
レツト(焼成済み)のゼオライト(Z)と活性炭
(A)の重量比は、Z/A=0.96であり、それの平均
硬度は7.13Kg/ペレツトであつた。 しかして、本実施例では主としてゼオライト
(Z)と活性炭(A)の複合体より構成される水素の
精製・濃縮剤(上述の製造例より得られた1/8″ペ
レツト吸着剤Z/A=0.96)を使用して既述した
本発明の8工程よりなるPSA方式による水素の精
製・濃縮が実施された。 第2図は本試験に使用した2塔構成の手動式の
水素濃縮試験装置の配置図である。 1の吸着塔(内径42.6mm;長さ2000mm)に対し
ては上述の製造例より得られた水素精製剤1/8″ペ
レツトが各塔当たり1.47Kg充填された。 吸着塔の下部より過熱チツ素ガス(150℃)が
導入されて塔の上部よりの放出ガスの露点が−65
℃に達するまで塔内は活性化された。 本実施例に使用された原料水素ガス(H2=54.5
%;CH4=19.3%;C2H6=19.2%;C3H8=5.8
%;C4H10=1.2%)は配管71を経て2塔構成の
吸着塔61へ導入される。62は製品水素ガス用
流量計であり、63は減圧用の流量計、64は湿
式流量計、65は水素分析計、66は真空ポン
プ、67は連成計、さらに68は精密圧力計であ
る。 本発明の水素ガス濃縮のプロセスで必要とする
加圧用の水素は69の水素ボンベに貯蔵されてお
り、これは70のチヤージタイクを経て2塔構成の
吸着塔へ導入されるようになつている。72は真
空ポンプよりの排ガスの放出配管である。本実施
例では前述の「吸着工程―均圧放出工程(並流方
向)―減圧工程(向流方向)―排気工程(向流方
向)―排気・パージ工程(向流方向)―製品水素
ガス加圧工程(向流方向)―均圧加圧工程(並流
方向)―原料水素ガス加圧工程(並流方向)」の
8工程よりなるサイクルが順次実施された。 実施例の細部を第2表に示す。 実施例1〜3は吸着塔の圧力を4Kg/cm2・Gに
保持し、且つ、排気工程ならびに排気・パージ工
程の塔内の真空度を何れも100torrに保持した場
合である。この場合、均圧工程終了時の塔内の圧
力は約1.8Kg/cm2・Gであつた。また、水素ガス
の加圧工程の水素使用量は何れの例でも2.1Nlで
あつた。上記8工程の一サイクル終了時の製品水
素ガスの収率は、実施例1では78.1%、実施例2
では82.2%、または実施例3では85.0%に達して
いる。何れの実施例でも表記した如く、水素ガス
純度は99.8%に達している。なお、本発明で使用
した水素精製剤1Kg当たりの製品水素ガス量は大
であり、23〜25Nlを示した。 かかる結果は上記の精製剤とPSAを組み合わせ
た本発明の水素精製〜濃縮法が高能率を発揮する
ことを表しているに外ならない。 次に実施例4〜5は吸着圧を4Kg/cm2・Gに保
持し、且つ排気工程ならびに排気・.パージ工程
の塔内の真空度を何れも200torrに設定した場合
である。関連の細部データは第2表に記載されて
いる。上記の2例の実施例では製品水素ガスの収
率は74〜79%であり、また得られた水素ガス純度
は何れも99.5%に達している。 尚、上述の実施例では、水素ガスの選択的濃縮
または分離・精製に際しては主としてゼオライト
(Z)―活性炭(A)の複合体の焼成物からなり、そ
れのZ/A重量比が0.25〜8.0の範囲内にある活
性化された吸着物質を充填した吸着床が使用され
るとして説明したが、この床の代わりに処理対象
とする水素原料ガスの種類と組成によつては、下
記の床構成で合つてもよい。 即ち、上述のゼオライト―活性炭の複合体より
なる床を主な床とし、これにシリカゲルまたはア
ルミナゲル、或いはシリカゲル及びアルミナゲル
を充填した床を副床として併用して本発明の方法
を実施して99.9%以上の水素ガスを得ることも可
能である。この場合、主床構成に使用するゼオラ
イト―活性炭の複合吸着剤に対して副床構成に使
用する前記シリカゲル、アルミナゲル等の吸着剤
の使用量は30%以下が吸着床の効率を上げるため
にも適当である。
【表】
【表】 (へ) 効果 この発明にかかる水素ガスの選択的濃縮及び分
離法によれば次のような効果を得ることができ
る。 (a) 粗水素混合ガス(H2≒50%)を処理して少
なくとも99.5%以上の水素を得ることは極めて
容易であり、また、水素収率を上げることがで
きる。 (b) 使用するゼオライト―活性炭複合体よりなる
吸着剤単位重量あたりの精製水素ガスの収量を
極めて高くすることができる(例えば、水素収
量は19〜24Nl/Kg吸着剤に達している)。 (c) 本発明ではゼオライト―活性炭の複合体を充
填した吸着床をしようしているので、ゼオライ
トのみで構成される吸着塔や、活性炭とゼオラ
イトの2層で構成される吸着塔に比較して、塔
内の熱伝導度が著しく改善され、また、塔内の
温度分布もより均一になる。それ故、本発明で
提案したPSAに基づく水素濃縮系は極めて安定
した運転が完全自動で行える利点がある。 (d) 本発明で使用する水素精製用吸着剤を構成す
る素材の活性炭(A)の真密度は通常1.9〜2.2g/
cm3(見掛密度:0.8〜1.0g/cm3)程度であり、
一方、天然または合成ゼオライト(Z)の真密
度は通常2.0〜2.3g/cm3(見掛密度:0.8〜1.3
g/cm3)程度であるので、両者の混合物を用い
て結合剤存在下に湿式混和を実施した後、成
型、乾燥、焼成することにより活性炭とゼオラ
イトが均一に分散した状態の好ましい複合体組
成物が得られる。それ故、本発明の水素濃縮系
で使用するゼオライト―活性炭複合吸着剤の見
掛け密度、機械的強度は大である。またその発
火点は、ゼオライトの含有に応じて上昇するの
で活性炭のみで吸着剤を構成した場合等と比較
して使用上の安全性が優れている。 (e) 複合吸着剤を構成している活性炭―ゼオライ
トの分散は均一に行われるで、この吸着剤より
構成される吸着床の熱伝導性は良好である。そ
のため、本発明によれば、効率の高いPSA運転
が可能である。 (f) 本発明で使用する活性体―ゼオライト複合体
より構成される吸着床のガスの吸着、脱着は迅
速に行われる。また、それの再生は容易であ
る。従つて、本発明の8工程よりなるサイクル
の所要時間も短縮できるという利点がある。換
言すれば、本発明にかかる方法によれば、水素
の精製・濃縮効率も当然大きくするとができ
る。 (g) 本発明は活性炭―ゼオライト複合体よりなる
吸着床を用いるから、ゼオライトのみの床やゼ
オライトと活性炭の2層構成床に比較して、ガ
スの吸着〜脱着はより迅速に且つ床全体を通じ
て均一に行えて床の効率を高くなる利点があ
る。 従つて、本発明に使用する吸着剤は前述のゼオ
ライトのみの床やゼオライトと活性炭の2層構成
床に比較して、水素を含有する混合気体より水素
を分離、精製、または濃縮する際に必要とする
MTZ(マストランスフアーゾン)の長さをより
短縮する方向に作用する効果がある。それ故、実
際に水素混合ガスを精製、濃縮する際に前述のゼ
オライトのみの床や、ゼオライトと活性炭との2
層構成の床で必要とする床の高さに比較して、本
発明で使用する前述の構成をとる吸着床ではそれ
をより軽減できる利点がある。これはPSA方式で
例えば、気体を処理して精製する際の排気工程等
で見られる床の抵抗をより小さくすることが可能
であり、電力消費を軽減する利点がある。従つ
て、この吸着床より水素濃縮系を構成させて8工
程よりなるPSAサイクルを繰り返す本発明によれ
ば、電力消費の少ない経済的な水素濃縮が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の8工程からなるPSAで水素の
精製・濃縮を具体的に完全自動方式で実施する際
の一例として5塔構成の水素濃縮系の配置図、第
2図は本発明の8工程からなるPSAで水素の精
製・濃縮を手動で具体的に実施する際の2塔構成
の装置の配置図を示している。 1〜45…弁、46〜50は吸着塔、51…真
空ポンプ、52…排気・パージ用の真空ポンプ、
53〜57…配管、61…吸着塔、62…製品ガ
ス用の流量計、63…減圧用の流量計、64…湿
式流量計、65…水素分析計、66…真空ポン
プ、67…連成計、68…精密圧力計、69…水
素加圧用の水素ボンベ、70…水素チヤージタン
ク、71,72…配管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水素を含む混合ガス中の水素を吸着法により
    選択的に濃縮または分離精製するに際して、 該混合ガスの少なくとも一成分に対して選択吸
    着性を有する主としてゼオライト(Z)―活性炭
    (A)の複合体の焼成物からなり、それのZ/A重量
    比が0.25〜8.0の範囲内にある活性化された吸着
    物質を充填した吸着床を加圧下に保持した状態で
    該混合ガスを通ずることにより不純成分を選択的
    に吸着除去して水素ガスを濃縮〜精製して製品ガ
    スとして取り出す第1の吸着工程、 第1工程終了後の加圧下の状態の吸着床と水素
    濃縮系を構成している製品水素ガスによる加圧工
    程を終了した吸着床とを連結して床間圧力の平均
    化を実施して、前者より並流方向に放出される水
    素富化部を後者に並流方向に回収して、同床の加
    圧用に使用する平均化工程、いわゆる均圧の第2
    工程、 第2工程終了後の吸着床を向流方向に減圧し
    て、大気圧付近に保持して床内の残留ガスを放出
    する第3の減圧工程、 さらに床内を向流方向に低真空に排気して少な
    くとも200トール(torr)以下に保持する第4の
    排気工程、 第4の排気工程を終了した吸着床に対して少な
    くとも200トール(torr)以下の排気と製品水素
    ガスによる洗浄(パージ)の併用工程を向流方向
    に実施する第5の工程、 第5の工程を終了した床に対して製品水素ガス
    による向流方向の加圧を実施する第6の製品水素
    ガス加圧工程、 第6工程終了後の床と前述の吸着工程終了後の
    加圧下の吸着床とを連結して床間圧力の平均化を
    実施して後者の床より並流方向に放出される水素
    ガス富化部を前者の床の加圧用ガスとして並流方
    向に使用するいわゆる第7の床間圧力の平均化工
    程、 ならびに第7工程終了後の吸着床に対して水素
    を含む原料ガスを並流方向に導入して所定の吸着
    圧まで加圧する第8の原料ガスの加圧工程の8工
    程よりなるサイクルを実施することを特徴とする
    水素ガスの選択的濃縮および分離精製法。 2 前記第1の吸着工程の吸着圧を少なくとも3
    Kg/cm2・G以上に保持し、第4の排気工程を少な
    くとも150トール(torr)以下に床内を保持する
    まで実施し、さらに第5工程の排気・洗浄(パー
    ジ)の併用工程を少なくとも150トール(torr)
    以下の真空度に床内が保持されるようにしたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の水素ガ
    スの選択的濃縮および分離精製法。
JP58103418A 1983-06-09 1983-06-09 水素ガスの選択的濃縮および分離精製法 Granted JPS59227701A (ja)

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