JPS62130392A - 核燃料再処理施設向きの使用済燃料貯蔵設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】

この発明は、原子炉より取り出された使用済核燃料の再
処理を行う核燃料再処理施設向けの使用済燃料貯蔵設備
に関する。

【従来技術とその問題点】

頭記した核燃料再処理施設では加圧水炉、沸謄水炉、改
良型転換炉等の各種原子炉で使用された種類の異なる使
用済核燃料を多数少は入れて燃料の再処理が行われる。 ところで従来よりこの種の使用済燃料貯蔵設備と略同等
なものが、原子力発電所等の原子炉施設でも炉内から搬
出された使用済燃料の貯蔵設備として使用されている。 ここで従来より原子力発電所等で一般に使用されている
使用済燃料貯蔵設備の構成を第５図、第６図に示す。図
において、１はプール内を冷却水で満たした燃料貯蔵プ
ール、２は燃料貯蔵プールｌと炉側の使用済燃料搬入移
送経路に通じる水路、３は咳水路を走行する燃料の水中
移送台車、４は燃料貯蔵プール１のプール上を走行する
燃料取扱機、５が燃料貯蔵プール１内の底部に据付設置
された固定式の燃料ラックである。なお６は燃料取扱機
４に吊り下げられた燃料、７はプールｌと水路２との間
を仕切るゲートである。上記の構成において、原子炉の
使用済燃料は１体ずつ炉内から取り出され、洗浄等の各
種工程を経て水中台車３で燃料貯蔵プールｌまで移送さ
れる。次いで燃料取扱機４の操作により使用済燃料６を
水中台車３から吊り上げ、プール内で燃料ランクの上方
の水中を移送して燃料ラック５における所定の燃料収納
管の位置まで運び、さらにこの収納管内に吊り降ろして
この位置に収納貯蔵される。 ところで上記したように原子力発電所等の原子炉施設に
おける使用済燃料貯蔵設備では、核燃料は単一種類のも
ののみが取扱われ、かつ使用済燃料は１体ずつ移送され
ることから、燃料貯蔵プールｌ内に据付けた燃料ラック
５は使用済燃料６を１体宛収納する多数の燃料収納管が
折目状に並ぶ燃料収納管の集合体として構成されてプー
ル内の底部に固定的に裾付けられている。 一方、頭記した核燃料再処理施設では加圧水炉。 沸騰水炉等の種類の異なる各種原子炉で使用された多種
多様な使用済燃料を受は入れることから、前記した原子
力発電所で使用されている固定式燃料ラックを装備した
使用済燃料貯蔵設備をそのまま核燃料再処理施設の使用
済燃料貯蔵設備として適用した場合には、次記のような
問題が派生する。 すなわち、 ｉｌｌ核燃料の燃料集合体は原子炉の種類によってその
外形寸法のみならず、燃料の濃縮度の相違により臨界配
列も異なることから、あらかじめ各種核燃料に対応する
種類別の固定式燃料ランクを燃料貯蔵プール内に設備し
ておくか、ないしは貯蔵燃料の種類を変更する場合にそ
の都度核燃料の種類に応じて燃料ラックの改造、据付替
えが必要となってその費用が嵩むことになる。 （２）第５図のように燃料貯蔵プール１内での燃料の移
送は水中で固定式燃料ラック５の上方を移送する必要が
あることから、燃料６を移送する際の吊り上げ高さが高
くなり取扱中に万一燃料が落下した場合に燃料の破損を
招く等、安全性の面での難点がある。 （３）また第５図の構成では、燃料貯蔵プールｌの水深
Ｈが燃料ラック５の高さ寸法りに燃料６の長さ寸法ｌ、
水遮蔽に必要な水深分Ｓ、および燃料６と燃料ラック５
との間の操作上の余裕間隙ｄを加えたものとなり、この
ために燃料貯蔵プール１の深さ、水深が大となり、プー
ルの建造費５冷却水量も多く必要である。 （４）燃料取扱機は多種多様な使用済燃料を１体ずつ直
接掴んで移送取扱いするので、その燃料取扱機４には燃
料の種類別に対応する各種グラブ機構が必要となる他に
燃料移送時間が長く掛かり、多量の燃料を連続して取り
扱う場合の作業能率が低くなる。

【発明の目的】

この発明は上記の点にかんがみなされたものであり、種
類の異なる各種使用済核燃料を貯蔵、取扱う場合のフレ
キシビリティ化が図れ、かつ燃料移送時の作業能率、安
全性も高く、多種多様な核燃料を取り扱う核燃料再処理
施設向きとして好適な使用済燃料の貯蔵設備を提供する
ことを目的とする。

【発明の要点】

上記目的を達成するために、この発明は冷却水を満たし
た燃料貯蔵プールと、該燃料貯蔵プールの水中に浸漬し
てプール内底部の所定場所に並置して移動可能に据付け
られた各独立構造に成る多数の燃料バスケットと、前記
燃料バスケットの据付場所の間を縫って燃料貯蔵プール
内に画成された燃料バスケットの専用移送通路と、およ
び燃料バスケットの移送取扱機とを有し、施設内に搬入
された使用済燃料を燃料バスケット内に収納した状態で
燃料貯蔵プール内での貯蔵、および燃料バスケット取扱
機によるプール内外との間での搬入。 搬出移送を行うように構成したものである。 このように使用済燃料を燃料バスケット内に収納した上
で、この燃料バスケットを単位として設備内での貯蔵５
および移送取扱いを行うことにより、同時に複数体の使
用済燃料を燃料バスケットに収納して移送することが可
能となるので取扱作業の能率を大幅に向上できるし、ま
た各種核燃料を取扱う際にも燃料バスケット取扱機は一
種類で対応できる。またこの燃料バスケットは核燃料の
種類、受は入れ貯蔵計画に合わせてその種類、数量を準
備すればよく、燃料貯蔵のフレキシビリティ化と併せて
初期投資が少なくて済む、さらに燃料貯蔵プール内には
燃料バスケットの据付場所の間を縫って燃料バスケット
の専用移送通路を画成したことにより、従来の固定式燃
料ラック方式のように燃料をプール内でラック上方まで
高く吊り上げる必要がなくなり、取扱上での高い安全性
とともに燃料貯蔵プールの水深を大幅に縮減できる等の
利点が得られる。

【発明の実施例】

第１図および第２図はこの発明の一実施例による使用済
燃料貯蔵設備全体の構成を示す側面図および平面図、第
３図は第１図における燃料バスケットの詳細構造図、第
４図は前記と別な実施例の使用済燃料貯蔵設備の構成を
示す略示平面図である。 まず第１図、第２図において、使用済燃料貯蔵設備は、
プール内を冷却水で満たしかつその底部に個々に独立構
造体として成る多数の燃料バスケット９を所定の据付場
所に並置配備した燃料貯蔵プール８、キャスクに収容し
て再処理施設に搬入された使用済核燃料をキャクスから
取出すための燃料取出ブールｌＯ１燃料貯蔵プールから
搬出した燃料を後段の図示されてない燃料剪断工程設備
へ移送する中継プール１１、および燃料貯蔵プール８上
を走行する燃料バスケット取扱機１２等を主要部として
構成されている。なお１３はプール１０．１１に設備し
た燃料取扱機、１４は中継プール１１と後段設備との間
を走行する燃料移送用の水中台車、１５はプール８と１
０．および１０と１１との間を仕切るゲートである。さ
らに図示例の燃料貯蔵プール８内にはＡ、Ｂで示す二つ
のブロックに分けて燃料バスケット９を並置する据付場
所が指定されており、かつこの燃料バスケット据付場所
ＡとＢとの間を縫って前記燃料取出プール１０．中継プ
ール１１へ通じる燃料バスケットの専用移送通路８１が
画成されている。 次に前記した燃料バスケット９の詳細構造を第３図によ
り説明する。燃料バスケット９は核燃料の種類２寸法に
対応して燃料を１体宛収納する複数の収納管９１を内蔵
装備した剛性構造の箱形容器９２としてなり、その頂部
中央には燃料バスケット取扱機１２のグラブと結合し合
うハンドリングヘッド９３が形成されている。かかる燃
料バスケット９は１基ごとに独立した構造体として作ら
れており、燃料貯蔵プール内での貯蔵状態では、燃料貯
蔵プール内底部に指定された前記Ａ、Ｂの据付場所に固
定設置された折目状の基台８２の上に位置決めして並置
搭載されている。なお８３は基台８２のアンカーボルト
である。また燃料バスケット９はあらかじめ核燃料の種
類別に分けて構成されており、その容器９２内に装備し
た燃料収納管９１のサイズおよびその配列ピッチは核燃
料の種類１寸法およびその臨界配列に対応して設定され
ている。例えば図示例は沸騰水炉用燃料を収納する燃料
バスケットであり、容器９２の内部には縦横に並べて総
数９本の燃料収納管９１が収容配備されている。これに
対して例えば燃料寸法、臨界配列も大きい加圧水炉用燃
料を収納する燃料バスケットの場合には、同じサイズの
容器９２内に総数４本の燃料収納管９１を配備した構造
となる。 次に上記構成の使用済燃料貯蔵設備による使用済核燃料
の取扱操作に付いて述べる。まず原子力発電所等から核
燃料再処理施設に搬入された使用済燃料は、キャスクに
収容したまま天井クレーン等の移送機により燃料取出プ
ール１０まで運ばれてプール内に吊り降ろされ、このプ
ール内でキャスクの蓋を開いた後に燃料取扱機１３によ
り燃料をプール内に置かれている燃料バスケット９の燃
料収納管内に吊り降ろして収納する。この操作を繰り返
して１基の燃料バスケット９内に所定本数の燃料が収納
されると、次に燃料バスケット取扱ａ１２を操作して使
用済燃料の収納されている燃料バスケット９を吊り上げ
、ゲート１５を通って燃料貯蔵プール８内に搬入し、さ
らにプール内の専用移送通路８１に沿って所定の据付場
所まで移送した上で基台８２の上にｉ！置し、この位置
で貯蔵する。なお専用移送通路８１から据付場所Ａ、Ｂ
における指定の番地までは据付場所を横移動して奥から
順番に置いて貯蔵する。また使用済燃料を燃料貯蔵プー
ル８の貯蔵位置から搬出して後段の燃料剪断工程設備に
移送する場合には、前記と同様に燃料バスケット取扱Ｊ
、１１２の操作で使用済燃料を燃料バスケット９に収納
したまま燃料バスケットを専用移送通路８１を通って中
継プール１１に移し、次いで燃料取扱機１３により燃料
バスケット９から燃料６を取出して水中台車１４に移し
替える。なおここで空になった燃料バスケット９は再び
燃料貯蔵プール８ないし燃料取出プールｌＯへ戻される
。この燃料貯蔵プール８内での移送の際には、燃料バス
ケット９はプール内の左右に指定された据付場所Ａ、　
Ｂに並ぶ燃料バスケットの間を縫って専用移送通路８１
上を移送するので、第５図で述べた従来方式のように燃
料を固定式燃料ラックから引き抜いてその上方まで吊り
上げる必要がなく、その取扱性。 安全性が向上する。またこれにより燃料貯蔵プール８の
水深Ｈは第１図に示すように、燃料バスケット９の高さ
寸法ｌに水遮蔽に要する水深Ｓを加えた深さがをれば充
分であり、したがって燃料貯蔵プール８の建造費、冷却
水量も従来設備と比べて大幅に縮減できることになる。 なお燃料貯蔵プール８内に据付ける燃料バスケット９の
種類、数量は、再処理施設での燃料受入れ、貯蔵計画に
合わせて定めればよく、かつ受は人燃料の種類の大幅な
変更がある場合にも、燃料貯蔵プール内に据付ける燃料
バスケットの必要数をその燃料種類に対応する燃料バス
ケットに置き換えればよく、かつその据付位置の指定変
更も臨機応変に並び替えることで対処できてフレキシビ
リティ化が図れる。 次に第４図に燃料貯蔵容量の大きな使用済燃料貯蔵設備
の実施例を示す、この実施例では先記した実施例の燃料
貯蔵プール８の複数基を組合せて構成したものであり、
燃料取出プール１０と燃料中継プール１】との間を結ん
で構成された共通移送通路ｉ６の両側に分岐して複数基
の燃料貯蔵プール８が配列するようにして設備全体が構
築されている。 なお１７は前記の共通移送通路１６内を走行する燃料バ
スケット移送用の水中台車である。かかる構成により受
は入れ燃料の容量増大化さらには増設も可能となる。

【発明の効果】

以上述べたようにこの発明によれば、冷却水を満たした
燃料貯蔵プールと、該燃料貯蔵プールの水中に浸漬して
プール内底部の所定場所に並置して移動可能に据付けら
れた各独立構造に成る多数の燃料バスケットと、前記燃
料バスケットの据付場所の間を縫って燃料貯蔵プール内
に画成された燃料バスケットの専用移送通路と、および
燃料バスケットの移送取扱機とを有し、施設内に搬入さ
れた使用済燃料を燃料バスケット内に収納した状態で燃
料貯蔵プール内での貯蔵、および燃料バスケット取扱機
によるプール内外との間での搬入。 搬出移送を行うように構成したことにより、従来の原子
炉施設等に採用されている固定式燃料ラック方式の使用
済燃料貯蔵設備と比べて、（１）多種多様な燃料数およ
びその受入数にも容易に対応して自由な燃料の貯蔵、ｙ
ａ人、搬出および貯蔵位置の変更等が実施できる。 （２）設備内での燃料取扱を燃料バスケア）単位で行う
ので、同時に複数体の燃料を燃料バスケットに収納して
取扱作業を進めることができ、その作業能率の向上と併
せて燃料バスケット取扱機も１種類で済む。 （３）燃料貯蔵プール内での燃料バスケットの移送はプ
ール内底部に画成された燃料バスケットの専用移送通路
を通じて行うようにしたので、燃料バスケットの移送に
伴う吊り上げ高さを低くでき、移送取扱作業の安全性を
高めることができる。 （４）燃料バスケットの移送吊り上げ高さが低いことか
ら、これに対応して燃料貯蔵プールの水深を浅くして構
築でき、その建造費、冷却水量の縮減化が図れる。 （５）燃料バスケットを単位として使用済燃料の取扱を
行う方式であることから、再処理施設の建設当初でのバ
スケット準備数量を再処理施設での燃料受入、貯蔵計画
に合わせて決定すればよく、初期投資が少なくて済む等
の経済的利点も得られる等、多種多様な核燃料を受は入
れて再処理を行う再処理施設向きとして実用性の高い使
用済燃料貯蔵設備を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの発明の一実施例による使用済
燃料貯蔵設備の全体構成を示す側面図および平面図、第
３図は第１図における燃料バスケットの燃料貯蔵プール
内据付状態を示した構成斜視図、第４図は前記と異なる
実施例による使用済燃料貯蔵設備全体の概要平面図、第
５図および第６図は従来の原子炉施設で採用されている
使用済燃料貯蔵設備の側面図および平面図である０図に
おいて、 ８：燃料貯蔵プール、９：燃料バスケット、１２：燃料
バスケット取扱機、８１：燃料バスケットの専用移送通
路、９１：燃料収納管、９３：ハンドリングヘッド、Ａ
、Ｂ：燃料貯蔵プール内に指定された燃料バスケットの
据付場所。 Ｉｌ“ 第２図 第３図 第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）核燃料再処理施設に搬入された使用済核燃料を貯蔵
   する使用済燃料貯蔵設備であって、冷却水を満たした燃
   料貯蔵プールと、該燃料貯蔵プールの水中に浸漬してプ
   ール内底部の所定場所に並置して移動可能に据付けられ
   た各独立構造に成る多数の燃料バスケットと、前記燃料
   バスケットの据付場所の間を縫って燃料貯蔵プール内に
   画成された燃料バスケットの専用移送通路と、および燃
   料バスケットの移送取扱機とを有し、施設内に搬入され
   た使用済燃料を燃料バスケット内に収納した状態で燃料
   貯蔵プール内での貯蔵、および燃料バスケット取扱機に
   よるプール内外との間での搬入、搬出移送を行うように
   構成したことを特徴とする核燃料再処理施設向きの使用
   済燃料貯蔵設備。 ２）特許請求の範囲第１項記載の使用済燃料貯蔵設備に
   おいて、各燃料バスケットはそれぞれ種類別核燃料に対
   応する複数の燃料収納管と、燃料バスケット取扱機に結
   合される頂部のハンドリングヘッドとを装備しているこ
   とを特徴とする核燃料再処理施設向きの使用済燃料貯蔵
   設備。