JPS6212315B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6212315B2
JPS6212315B2 JP23908283A JP23908283A JPS6212315B2 JP S6212315 B2 JPS6212315 B2 JP S6212315B2 JP 23908283 A JP23908283 A JP 23908283A JP 23908283 A JP23908283 A JP 23908283A JP S6212315 B2 JPS6212315 B2 JP S6212315B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stainless steel
plating
plated
cathode
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP23908283A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60131996A (ja
Inventor
Shoji Shiga
Hitoshi Kato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP23908283A priority Critical patent/JPS60131996A/ja
Publication of JPS60131996A publication Critical patent/JPS60131996A/ja
Publication of JPS6212315B2 publication Critical patent/JPS6212315B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はステンレス鋼にPd、Ag、Cu、Sn等の
金属メツキを施した被メツキステンレス鋼とその
製造方法に関するものであり、特に精密電機、電
子部品用に好適な被メツキステンレス鋼に関する
ものである。 ステンレス鋼にはオーステナイト系、フエライ
ト系、マルテンサイト系、析出硬化系などがある
が、いずれも機械的強度などの物理的特性にすぐ
れており表面に強固な不働態化被膜を保有してい
るため耐食性にも優れているので工業的に広く使
用されている。 しかしこの不働態被膜は電子部品用途には電気
接続の半田付けに極めて有害であるため、予め少
くとも電気接続部には異種金属特にAg、Pd、
Cu、Sn等をメツキしておくことが通例である。 メツキは通常電気メツキにより行われるが、イ
オンプレーデイングのスパツタリングなどの物理
メツキも実用されている。 これらのメツキの際前記不働態被膜の存在はス
テンレス鋼とメツキ金属との金属結合を不可能に
するため、この被膜を予め除去しなければならな
い。 不働態被膜を除去するには通常濃厚混酸で溶解
処理したり硫酸又は塩酸溶液中でカソード的に還
元したりすることが行われている。 しかし、これらの方法によつてもなお密着充分
なメツキが得られない場合が多く、この方法に加
えてNiストライクメツキを施すことが行われて
いる。 Niストライクメツキの方法としては
NiCl2240g/、HCl 80〜120g/溶液中で2〜
20A/dm2の電流密度で2〜4分間カソード処理
し厚さ4000Å以上、通常は1μ程度のNiストラ
イクメツキを行うことが普通である。(「ステンレ
ス鋼便覧」昭和51年日刊工業新聞社刊による。) しかし、このようなNiストライクメツキは工
数を要し、煩雑であるばかりでなく実用上種々の
問題点を有している。 これを代表的な電子部品の1つである小型スイ
ツチ用バネ接点として使用されているAgをメツ
キしたオーステナイト系ステンレス鋼の例によつ
て説明する。 この材料はプレス成型による曲げや、接点部の
絞り加工に耐え、かつ、約300〜400℃の高温に達
する端子半田付の高温環境に耐えて、長期間に亘
り、微弱電流条件で良好な電気接触性を発揮せね
ばならずかつ経済性の面から高価なAgを節約す
るためできるだけ薄いAgメツキを施すことが要
求されている。 しかし前記の通常の方法による被メツキステン
レス鋼ではこのような要求に充分応じられない場
合が多い。 本発明者はその理由がプレス工程における強度
の変形によるAgメツキ層の割れであり、又高温
加熱でのAgメツキ層の剥離脆化現象によるもの
であることを確認している。 即ちAgメツキ層の割れ部は電食の原因となり
腐食性成物による著しい接触抵抗増大となる。 Agメツキ層の剥離は高温加熱工程で固体Ag層
中をO2が透過してNiストライクメツキ層表面に
到達してその表面を酸化し、AgとNi間の金属結
合を切断するためである。 この現象はAg2Oが熱分解する180〜190℃以上
の温度では不可避である。 Ag以外の金属ではO2の固体拡散は実用上問題
とならないが薄い金属メツキに不可避のピンホー
ルを通してO2によりNi表面が酸化され、同様な
結果を招くことが多い。 Ni表面の酸化によるメツキ界面の接合強度の
低下は加工変形時のメツキ層の割れや更にはメツ
キ層の剥離を招く。 以上述べたメツキ層の割れと剥離の二大欠陥が
いずれもNiストライクメツキ層の存在に起因し
ていることが明らかになつている。 即ち、硬質のNiストライクメツキ層から割れ
のクラツクが発生し薄い上部のメツキ層を貫通す
ることは、Niストライクメツキを施さないAgメ
ツキステンレス鋼との曲げ試験の比較観察より明
きらかになつているのである。 本発明は以上のような状況に鑑みてなされたも
のであり、特に電子部品材など高性能高信頼性を
要求される用途に適した被メツキステンレス鋼と
その製造方法を開発したもので、被メツキステン
レス鋼としては金属メツキされた被メツキステン
レス鋼において金属メツキ層と素地ステンレス鋼
との中間に厚さ300〜1200Åのニツケル中間層を
有することを特徴とする被メツキステンレス鋼で
あり、その製造方法としては素地ステンレス鋼を
カソードとしニツケル又はニツケル合金をアノー
ドとし50g/以上の遊離塩酸を含む溶液を電解
液として0.5A/dm2以上の陰極電流密度で電解
を行い素地ステンレス鋼表面に厚さ300〜1200Å
のニツケル中間層を析出させた後この素地ステン
レス鋼に金属メツキを施すことを特徴とする被メ
ツキステンレス鋼の製造方法である。 まず、本発明被メツキステンレス鋼について説
明する。 本発明被メツキステンレス鋼は従来のNiスト
ライクメツキ後に金属メツキした被メツキステン
レス鋼に比較すると中間層となるNi層が著しく
薄いのが特徴であるが、このことが金属メツキ層
の割れの防止や耐食性を顕著に向上する効果があ
るのは次の理由による。 即ち薄いNi中間層は、曲げや絞りなどの厳し
い加工条件においても割れ難いばかりでなく、例
え割れてもそのクラツクが微細なため上部の金属
メツキ層に伝幡することがない。 上記の薄いNi層を生成させるのには電気メツ
キやイオンプレーデイングスパツタリングなどの
方法が適用できるがいずれの方法によつたとして
も2次元核の生成成長に依るものであるから微細
なピンホールは不可避である。にも拘らず、従来
の被メツキステンレス鋼よりも耐食性が向上する
のは前記の高温時、透過拡散O2によるNi中間層
の表面酸化が厚いNi中間層の場合より薄いNi中
間層の方が起こり難いためと考えられる。これは
薄い中間層の方がステンレス素地との拡散が起こ
り易く耐酸化性の層に変化すると推されるが、そ
の理由は明らかでない。 Ni中間層の厚さを300〜1200Åと限定したの
は、300Å未満ではNi中間層の存在による半田付
性向上や、メツキ層とステンレス鋼素地との金属
結合力を向上する効果が少く、1200Åを越えると
従来のものと比較して金属メツキ層の割れ剥離を
減少させる効果が少くなるからである。 本発明におけるNi中間層はNi100%相に限定さ
れるものでなく、Niに少量の他成分が混入して
いてもNiの特性は得られる。次に本発明被メツ
キステンレス鋼の製造方法として、最も経済的か
つ確実な方法である電気メツキ方法について述べ
る。 脱脂などの通常の前処理を経た清浄な素地ステ
ンレス鋼をカソードとし遊離塩酸(以下HClと略
す。)50g/以上を含む溶液中でNi又はNi含有
合金をアノードとし、0.5A/dm2以上の陰極電
流密度でこのステンレス鋼をカソード還元処理す
る。この方法によればステンレス鋼の不働態化被
膜の還元剥離と前記Ni中間層の析出とが同一工
程で行われるので極めて能率的であるばかりでな
く、一度活性化されたステンレス鋼表面の再酸化
の危険が全くないので品質、性能上も極めて優れ
ている。陰極電流密度が0.5A/dm2未満、HClが
50g/未満の場合は、いずれもカソード還元、
Ni中間層析出が満足にできず不都合である。 アノードとしては高価なNiよりも安価なNi―
Fe合金やNi含有のステンレス鋼などを用いるの
が、実用的である。 カソード還元処理液中のNiの濃度は特に限定
する必要はないが、実用上は0.1〜100g/が適
当である。0.1g/より低濃度では電流効率が低
下して効率が悪く、100g/より高濃度ではNi
塩(NiCl2など)が析出してメツキ作業ができな
い。この処理液はあらかじめNiイオンを添加し
ておく場合もあるがアノードから溶出して来る
Niイオンによつて濃度が適当なものとなる場合
が多い。これはアノードから溶出したNiイオン
は電流効率からいつて100%カソードに析出する
ものではないからである。アノードにステンレス
鋼を用いた場合でもNiは電気化学的にFe、Crよ
りも優先的にカソードに析出する。 又処理時間は浴組成にもよるが多くの場合10秒
〜5分、通常1分以内で充分な場合が多い。 ここで析出するNi中間層の実体は未だ解明さ
れていないがNi単体或いはNiを主とした合金層
と推せられる。 このカソード還元−Ni析出処理に引き続き水
洗してから所望の金属メツキをすることにより本
発明被メツキステンレス鋼は製造される。 金属メツキは青化浴によるAgメツキ、青化浴
や硫酸浴によるCuメツキ、アンミン錯塩浴によ
るPdメツキなどが行われている。 次に本発明を実施例により更に詳しく説明す
る。 実施例 1 小型キースイツチ用バネ接点としてAg2μメツ
キSUS301条(0.085mm厚×7.05mm巾)を連続メツ
キ製造した。 まず素地であるSUS301条をNaOH水溶液中で
カソード脱脂し、次にHCl 110g/水溶液中で
この条をカソード、他のSUS301条をアノードと
して陰極電流密度7.5A/dm2で各種カソード還
元処理してからAgCN3g/、KCN50g/浴中
でAgストライクメツキ(5A/dm2×2sec)し、
続いてAgCN45g/、KCN90g/浴中で2μ
Agメツキ(1A/dm2×3分)した。なお上記カ
ソード還元処理液は予め約2時間ならし電解され
たものを使用した。 本品につき、密着性と、特に端子部の半田付け
などの高温加工工程での耐熱性を試験するため
380℃×1時間の大気加熱前後のテープ剥離試験
を行つた。JIS D0202に準じ、カツターナイフで
碁盤の目状に切り目を入れてから、ポリエステル
接着テープを用いて剥離試験した。又、実際スイ
ツチ接点をプレス成型してJIS Z―2371の塩水噴
霧試験を4時間行つてから水洗乾燥して接点部を
50gr荷重でAu板に接触させ接触抵抗を実測し
た。なお、接点部は0.7mmφで、高さ0.4mmの半円
状絞り加工された。 第1表に各種カソード処理別に試験した結果を
示す。第1表中、厚さはメツキ表面のArスパツ
タリングを併用したオージエ電子分光分析により
実測した。 又、第1表中には、従来法例として、カソード
脱脂後10%H2SO4浴中で2.5A/dm2×1分カソー
ド還元処理後、NiCl2240g/、HCl 100g/浴
中で10A/dm2×2分のNiストライクメツキ処理
してから前記のAgメツキを施した例(No.8)も
入れた。又、本発明法条件を実証するため、本実
施例と同一浴で電流密度を本発明製造方法の限定
外として試験した例(No.7)も併記した。
【表】 第1表から明らかな如く、本発明被メツキステ
ンレス鋼(No.1〜4)はいずれも加熱前後のいず
れにおいてもテープ剥離が無く、従来品より優れ
ており、接触抵抗も従来品よりはるかに小さく優
れている。 これに対し、Ni中間層の厚さが本発明の限度
外であるもの(No.5、6、7)はテープ剥離を生
じており、接触抵抗も大きい。 実施例 2 耐熱試験用ICソケツト用コネクター接点とし
てPdメツキSUS304条(0.15mm厚×25mm巾)を製
造した。 まず素地SUS304条を10%NaOH水溶液中でカ
ソード脱脂後HCl75g/水溶液でカソードと
し、別のSUS304条をアノードとし陰極電流密度
3.5A/dm2で50秒間カソード処理してから水洗
し、引続き日進化成製PNP80浴(PH8、9)を用
いて0.5A/dm2でPd―15Ni合金メツキを0.8μ厚
さに施した。本品を用いて常法によりICソケツ
ト用コネクターにプレス加工した。 比較のため従来法として実施例1で用いたNi
ストライクメツキ方法によりSUS304条から同様
にPd―15Ni合金メツキステンレス鋼を得、これ
からICソケツト用コネクターを製造した。 両コネクターを60℃×95%R.H雰囲気中で1000
時間加湿処理してから、Auメツキピンを挿入し
て、実施例1と同様な方法で接触抵抗を測定し
た。又200℃大気条件で1000時間処理してから同
様に接触抵抗を測定した。その結果を第2表に示
す。
【表】 第2表から明らかな如く、本発明品は加湿後も
加熱後も従来品より接触抵抗が著しく小さく電子
部品材として要求される厳しい環境でのすぐれた
電気接触性を長期に亘り保持できることがわか
る。 以上述べた如く本発明は電子部品などの高性
能、高信頼性を条件とする精密加工部材などに最
適な被メツキステンレス鋼とその経済的な製造方
法を提供するもので電子工業上顕著な効果を奏す
るものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属メツキされた被メツキステンレス鋼にお
    いて、金属メツキ層と素地ステンレス鋼との中間
    に厚さ300〜1200Åのニツケル中間層を有するこ
    とを特徴とする被メツキステンレス鋼。 2 素地ステンレス鋼をカソードとし、ニツケル
    又はニツケル合金をアノードとし、50g/以上
    の遊離塩酸を含む溶液を電解液として0.5A/d
    m2以上の陰極電流密度で電解を行い素地ステンレ
    ス鋼表面に厚さ300〜1200Åのニツケル中間層を
    析出させた後、該素地ステンレス鋼に金属メツキ
    を施すことを特徴とする被メツキステンレス鋼の
    製造方法。
JP23908283A 1983-12-19 1983-12-19 被メツキステンレス鋼及びその製造方法 Granted JPS60131996A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23908283A JPS60131996A (ja) 1983-12-19 1983-12-19 被メツキステンレス鋼及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23908283A JPS60131996A (ja) 1983-12-19 1983-12-19 被メツキステンレス鋼及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60131996A JPS60131996A (ja) 1985-07-13
JPS6212315B2 true JPS6212315B2 (ja) 1987-03-18

Family

ID=17039557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23908283A Granted JPS60131996A (ja) 1983-12-19 1983-12-19 被メツキステンレス鋼及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60131996A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0765222B2 (ja) * 1988-12-05 1995-07-12 新日本製鐵株式会社 均一被覆性及び被覆層の密着性にすぐれた高耐食性Snめっき鋼板の製造法
JP4728571B2 (ja) * 2003-10-31 2011-07-20 古河電気工業株式会社 可動接点用銀被覆ステンレス条の製造方法
JP5391214B2 (ja) * 2011-01-31 2014-01-15 古河電気工業株式会社 可動接点用銀被覆ステンレス条及びこれを用いたスイッチ
WO2022249336A1 (ja) * 2021-05-26 2022-12-01 住友電気工業株式会社 電線および電線の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60131996A (ja) 1985-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI225322B (en) Terminal having ruthenium layer and a connector with the terminal
CN1898415B (zh) 用于可移动触点的覆有银的不锈钢带及其制造方法
JP3467527B2 (ja) 接点材料及びその製造方法
JP3519727B1 (ja) コネクタ端子およびそれを有するコネクタ
JP3519731B1 (ja) 端子、それを有する部品および製品
JP6086531B2 (ja) 銀めっき材
JP3442764B1 (ja) コネクタ端子およびコネクタ
JPS6212315B2 (ja)
EP2902533A1 (en) Silver plating material and method for manufacturing same
JP2011099128A (ja) めっき部材およびその製造方法
JPH0119000B2 (ja)
JP3519726B1 (ja) 端子およびそれを有する部品
JP3276765B2 (ja) チップ固定抵抗器の電極端子形成方法
KR102075469B1 (ko) 커넥터 및 이의 제조방법
US4028064A (en) Beryllium copper plating process
US2370108A (en) Method of making bimetal bond
JPS6123789A (ja) ステンレス鋼の貴金属メツキ方法
JPH0154438B2 (ja)
JP2009099550A (ja) 可動接点用銀被覆複合材料およびその製造方法
JPH0368794A (ja) 銀メッキステンレス鋼の製造方法
JPH048883B2 (ja)
JP4552550B2 (ja) 錫めっき皮膜の製造方法
JPS5836071B2 (ja) 銀メッキ鉄及び鉄合金の製造方法
JPS6150160B2 (ja)
JP2009084590A (ja) 金属めっきステンレス鋼板材の製造方法