JPS6212103B2 - - Google Patents

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JPS6212103B2
JPS6212103B2 JP6618781A JP6618781A JPS6212103B2 JP S6212103 B2 JPS6212103 B2 JP S6212103B2 JP 6618781 A JP6618781 A JP 6618781A JP 6618781 A JP6618781 A JP 6618781A JP S6212103 B2 JPS6212103 B2 JP S6212103B2
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JP
Japan
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polymer
container
olefin
lid
olefin polymer
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Application number
JP6618781A
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English (en)
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JPS57183966A (en
Inventor
Tadahiko Kuzura
Masaki Morotomi
Yotaro Tsutsumi
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP6618781A priority Critical patent/JPS57183966A/ja
Publication of JPS57183966A publication Critical patent/JPS57183966A/ja
Publication of JPS6212103B2 publication Critical patent/JPS6212103B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は引剥し可能なヒートシールによる密封
構造を有する密封容器の改良に関し、より詳細に
は引剥し面(ピール面)にフエーザリングを残す
ことなしに開封が可能な密封容器に関する。 絞り成形で一体に形成された底部、側壁部及び
フランジ部から成る無継目容器本体と、この容器
本体のフランジ部に対してヒートシールされた蓋
体とから成る密封容器は、プリン、ゼリー、水よ
うかん、ミルク等の種々の食品を充填し、保存す
る用途に広く使用されている。 このタイプの密封容器においては、ヒートシー
ラントとなる樹脂乃至は樹脂組成物をアルミ箔等
の基体上に設けた積層体が使用され、容器本体フ
ランジ部と蓋体との間でヒートシールによる密封
が行われるが、容器本体フランジ部と蓋体との間
に確実な密封が行われる一方で、開封に際して
は、両者のヒートシール面で手による引剥しが容
易に行われるようなものであること即ち易開封性
(ピーラブル)であることが望まれている。 従来、使用されているヒートシーラントの内、
ホツトメルト接着剤は易開封性という目的には大
体満足し得るものであるが、このホツトメルト接
着剤はワツクスのような低融点成分を含有するこ
とに関連して、耐熱性に乏しく、内容物を熱間充
填し、或いは充填後の密封容器を殺菌する場合に
は確実な密封を保証することは到底困難である。 一方、ポリエチレンやポリプロピレンの如きヒ
ートシール性の同種の樹脂同志をヒートシールす
る場合には、上記熱処理に耐える確実な密封を行
なうことが可能であるが、この場合にはヒートシ
ール強度が例えば4000g/1.5cm以上もの高い値
となり、手によりヒートシール界面での剥離を行
うことは到底困難となる。 このため、例えば特公昭46−35513号公報、特
公昭47−35876号公報に認められる通り、シート
シールすべきオレフイン系重合体層の一方或いは
両方に、種々のエラストマーやオレフイン系共重
合体を予めブレンドすることにより、ヒートシー
ル界面での剥離強度を、易剥離性接着と呼ばれる
500乃至2500g/1.5cmの範囲に調節することが行
われている。 しかしながら、このようなオレフイン系重合体
のブレンド物を蓋体のヒートシーラントとして使
用した場合には、蓋体を引剥した後、容器本体の
フランジ部から開口部にかけて、羽毛状のヒート
シーラントの破片が残存するという現象、即ちフ
エーザリングが生じ、密封包装体の購入者に内容
物乃至は容器の変質を生じているのではないかと
いう不安感、不快感を与え、また商品価値を損う
という問題がある。 従つて本発明の目的は、密封信頼性と易開封性
との組合せを有し、しかも開封に際してヒートシ
ール面からのフエーザリングの発生が有効に解消
されたシートシール構造のフランジ付密封容器を
提供するにある。 本発明の他の目的は、熱間充填や加熱殺菌等の
熱処理条件下でも確実な密封信頼性が得られると
共に、ヒートシール条件の変動や前述した熱処理
によつてヒートシール強度の大巾な変動が回避さ
れ、常に易開封性のヒートシールが保証されるフ
ランジ付密封容器を提供するにある。 本発明によれば、絞り成形で一体に形成された
底部、側壁部及びフランジ部から成る無継目容器
本体と、該容器本体のフランジ部に対してヒート
シールされた蓋体とから成る密封容器において、
前記フランジ部の上面及び前記蓋体の対応する下
面は、主たる構成単量体がエチレンまたはプロピ
レンでしかも互いに同種であるオレフイン系重合
体(A)で構成され、且つフランジ部上面と蓋体下面
とは、前記オレフイン系重合体(A)と同種のオレフ
イン系重合体(B)と、主たる構成オレフイン単量体
を異にするオレフイン系重合体(C)とのブレンド物
から成るフランジの巾を越えない巾の介在層を介
してヒートシールされていることを特徴とする密
封容器が提供される。 本発明を添付図面に基ずいて詳細に説明する。 本発明の密封容器の一具体例を示す第1図及び
第2図において、容器本体1は金属素材の絞り成
形で形成されており、底部2、底部に連なる側壁
部3、及び側壁部の上端に連なるフランジ部4か
ら成つている。容器本体1のこれらの部分は一体
にしかも無継目のものとして形成されていて、リ
ジツト乃至はセミリジツドであり、底部2及び側
壁部3で囲まれる空間が内容物収容部5となつて
いる。 この容器本体1の開口部を覆い且つその周辺部
がフランジ部4と係合するように蓋体6が施さ
れ、容器本体1と蓋体6とは、フランジ部4にお
いて、後に詳述する積層構造を介してヒートシー
ルされ、これにより密封されている。 この容器本体1のフランジ部4には、これに強
固に熱接着された酸乃至は酸無水物変性オレフイ
ン樹脂の層7を備えている。また蓋体6はオレフ
イン系重合体の層8を内面材とした可撓性積層シ
ートから成つており、この具体例では、内面材8
は金属箔9の内面側に貼付られ、金属箔9の外側
には保護樹脂層10が設けられている。 本発明の重要な特徴は、このフランジ部上面層
7及び蓋体の内面材8を、主たる構成単量体がエ
チレンまたはプロピレンでしかも互いに同種であ
るオレフイン系重合体(A)とすると共に、これら
を、前記オレフイン系重合体(A)と同種のオレフイ
ン系重合体(B)と、主たる構成オレフイン単量体を
異にするオレフイン系重合体(C)とのブレンド物か
ら成る細巾の介在層11を介してヒートシールさ
せることに存する。 即ち、本発明において、確実な密封信頼性を有
し、しかも加熱殺菌等の熱処理にも耐えるヒート
シールによる密封構造を形成させるには、フラン
ジ部上面層7も蓋体内面材8も、主たる構成オレ
フイン単量体が同種であるオレフイン系重合体か
ら成るものでなければならないのである。本明細
書において、同種であるとは、主たる構成単量体
を共通にしていることを意味し、例えば内面材8
が結晶性プロピレン系重合体である場合には、酸
乃至は酸無水物変性オレフイン系樹脂層7も主た
る構成オレフイン単量体がプロピレンから成るも
のでなければならず、また内面材8がポリエチレ
ンである場合には、前記変性オレフイン系樹脂層
7も主たる構成オレフイン単量体がエチレンから
成るものでなければならないということである。 更に、このように熱処理に耐えるヒートシール
を行いながら、しかもヒートシール強度を易開封
性接着と呼ばれるる500乃至2500g/1.5cmの範囲
に維持するためには、オレフイン系重合体(A)同志
を、オレフイン系重合体(A)と同種のオレフイン系
重合体(B)と、主たる構成オレフイン単量体がこれ
とは異種のオレフイン系重合体(C)とのブレンド物
層11を介してヒートシールすることも極めて重
要となる。即ちオレフイン系重合体(A)がプロピレ
ン系重合体である場合には、重合体(B)としてプロ
ピレン系重合体、重合体(C)としてこれとは異種の
オレフイン系重合体、例えばエチレン系重合体が
夫々使用される。これは重合体(A)がエチレン系重
合体の場合にも全く同様である。 このブレンド物において、重合体(B)と重合体(C)
とは85:15乃至20:80、特に75:25乃至50:50の
重量比で存在するのが、ヒートシール強度を上記
範囲に維持する上で望ましい。 本発明においては、このブレンド物を、フラン
ジ上面層7と蓋体内面材8との間に細巾の層1
1、即ちフランジの巾を越えない巾の層として介
在させることにより、開封時におけるフエーザリ
ングの発生を有効に防止し得る。即ち、前述した
ブレンド物の層11を介してヒートシールされた
密封部を引剥しによつて開封するときには、一般
に蓋体内面材8とブレンド物層11との間の界面
乃至はこれに近接した部位でのブレンド物層の凝
集破壊できれいに引剥しが行われる。従来のヒー
トシール構造体において、開封時にフエーザリン
グが発生するのは、蓋体の内面材がヒートシール
部で凝集破壊し、この凝集破壊がヒートシール部
の剥離方向末端で停止することなく更に進行し、
この凝集破壊による起毛状破片がヒートシール部
に残ることによるものと認められる。これに対し
て、本発明によれば、前述した如く、引剥しに際
して、蓋体内面材8の凝集破壊が有効に阻止され
ると共に、ブレンド物層11自体もフランジ部4
の巾を越えない巾に設けられているため、起毛状
破片の発生、即ちフエーザリングの発生が有効に
防止されるのである。 本発明において、フランジ付容器本体1の金属
素材としては、各種表面処理鋼板、例えばブリ
キ、電解クロム酸処理鋼板等や、アルミ等の軽金
属を挙げることができる。これらの金属素材を、
打抜プレス成形や、絞りポンチと絞りダイスとの
組合せにより絞り成形等に賦して、第1図及び第
2図に示す形状のフランジ付無継目容器とする。
容器の形状は円形で且つ側壁部はテーパー状とな
つていることが成形の上で好ましいが、勿論、オ
ーバル形、矩形等の形状とすることができる。容
器本体の厚みは、0.5乃至0.1mmの範囲がよく、底
部径/素材径の比として定義される絞り比は、
0.3乃至0.8の範囲とすることが望ましい。打抜プ
レス加工では、絞り加工と同時にフランジ加工が
同時に行われるが、フランジ加工はそれ自体公知
の手段で絞り加工と別個に行つてもよい。 上述したフランジ付容器本体は未塗装の状態で
も使用し得るが、耐腐食性の点からは、内面及
び/又は外面に保護塗膜を設けることが望まし
く、保護塗膜としては、エポキシ−フエノール系
塗料、エポキシ−ウリア系塗料、エポキシ−メラ
ミン系塗料、スチレン化エポキシエステル系塗
料、ビニル系塗料、アクリル系塗料、エポキシ−
アクリル系塗料、メラミン−アクリル系塗料、ポ
リエステル系塗料、エポキシ−ビニル系塗料等の
公知の罐用塗料が使用される。 本発明の目的に好適な変性オレフイン系樹脂
は、カルボキシル基やその無水物を、1乃至600
特に10乃至300ミリイクイバレント(meq)/100
g重合体の濃度で含有し、次の方法で製造され
る。 先ず、幹乃至は基体となるオレフイン系樹脂と
しては、熱封緘可能で、しかも好適にはレトルト
殺菌に耐え得る公知の結晶性オレフイン樹脂、例
えば低、中、乃至高密度のポリエチレン、アイソ
タクテイツクポリプロピレン、ポリブテン−1・
4−メチルペンテン−1、結晶性エチレン−ブロ
ピレン共重合体等のポリオレフイン或いはこれら
のブレンド物等が使用される。ポリオレフインの
耐衝撃性や場合によつてブロツキング性を改善す
るために前記結晶性オレフイン樹脂にポリイソブ
チレン、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、
エチレンブロピレンゴム等のエラストマーの少
量、例えば1〜30重量%を配合することができ
る。 結晶性オレフイン樹脂の分子量は、フイルムを
形成するに足るものであればよく、一般にメルト
インデツクス(MI)が0.05乃至100g/10分、特
に0.1乃至50g/10分のものが好適に使用され
る。 変性に用いる酸乃至はその無水物としては次の
ものが単独或いは2種以上の組合せで使用され
る。 A エチレン系不飽和カルボン酸: アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フ
マル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン
酸、5−ノルボルネン−2・3−ジカルボン
酸。 B エチレン系不飽和無水カルボン酸: 無水マレイン酸、無水シトラコン酸、5−ノ
ルボルネン−2・3−ジカルボン酸無水物、テ
トラヒドロ無水フタル酸。 変性処理は、グラフト共重合、末端処理等の公
知の手段で、前記単量体をオレフイン系樹脂の主
鎖又は側鎖に導入することにより行われる。例え
ば、オレフイン樹脂から成る幹ポリマーと酸基含
有エチレン系不飽和単量体とを、ラジカル開始剤
或いはラジカル開始手段の存在下に接触させるこ
とにより、容易に変性オレフイン樹脂とすること
ができる。 蓋体は、オレフイン系重合体から成る内面材を
備えた可撓性積層体であれば、任意のものを用い
ることができる。オレフイン系重合体としては、
例えばアイソタクテイツクポリプロピレン、エチ
レン含有量15モル%以下、特に10乃至3モル%の
結晶性プロピレン・エチレン共重合体の如き結晶
性プロピレン系重合体や低−、中−或いは高密度
のポリエチレンが好適に使用される。 この内面材を設ける基体としては、アルミ箔、
鉄箔、ブリキ箔、鋼箔等の金属箔;2軸延伸ポリ
エチレンテレフタレート、2軸延伸ナイロンフイ
ルム、2軸延伸ポリプロピレンフイルム等の高強
力樹脂フイルム、或いはこれらの積層体が使用さ
れる。基体が金属箔である場合には、内面材を設
けた側と反対側の面に前記高強力フイルムや有機
塗膜を保護層として設けるのがよい。 本発明において、熱間充填、加熱殺菌等の見地
からはオレフイン系重合体から成る内面材は結晶
性プロピレン系重合体から成ることが望ましく、
これに対応して、変性オレフイン樹脂層も主たる
構成オレフイン単量体がプロピレンであるものが
使用される。 ブレンド物層としては、結晶性プロピレン系重
合体とエチレン系重合体とを前述した量比で含有
するものが好適に使用される。エチレン系重合体
としては、低−、中−或いは高密度ポリエチレン
の他に、エチレン−酢酸ビニル重合体、エチレン
−アクリル共重合体、イオン架橋エチレン系共重
合体(アイオノマー)等も使用し得る。 両重合体のブレンドは、溶融混練によつて行う
ことが好ましいが、ドライブレンドや、分散媒を
用いた湿式混合でも十分本発明の目的を達成でき
る。 第1図乃至第2図の密封容器を製造するには、
前述した酸変性オレフイン系樹脂を、容器本体の
フランジ部上に施し、次いでこの上に前述したブ
レンド物を施こして、複層のヒートシーラント層
を形成させる。例えば、これらの樹脂の微粒子
は、水や有機溶媒に分散可能であるので分散液の
形でフランジの溝の中に施こすことができる。勿
論、この際分散液の粘度調整のために、上記分散
媒に可溶な他の樹脂を溶解させておくことができ
る。また、変性オレフイン樹脂やオレフイン樹脂
ブレンド物は、デカリン、熱トルエン、熱キシレ
ン等に可溶であるので溶液の形でフランジの溝に
施こすこともできる。これらの溶液乃至分散液中
の熱封着性樹脂の濃度は、10乃至80重量%、特に
30乃至60重量%とすることが有利である。溝内に
施した樹脂溶液乃至は分散液を乾燥して溶媒を除
去し、次いでその融点以上の温度に加熱してフラ
ンジ溝内に強固に密着したヒートシーラント層と
する。この場合、変性オレフイン層をフランジ部
に強固に密着させた後、ブレンド物を施こしても
よく、またウエツト・オン・ドライの代りに、ウ
エツト・オン・ウエツトの塗布方式と、それに続
く乾燥−融解処理とを採用することもできる。 溶液乃至分散液の形で、これらの樹脂を施こす
代りに、静電粉体塗装、熔射、熔融押出、周状プ
リフオームの形でこれらの樹脂を施しても勿論よ
い。 変性オレフイン樹脂層は、10乃至300μ、特に
20乃至100μの厚みに設けるのがよく、またブレ
ンド物層は10乃至300μ、特に20乃至50μの厚み
に設けるのがよい。 また、ブレンド物層の巾は、フランジ部の巾を
越えないという範囲内でかなり大巾に変化させ得
るが、密封信頼性の点からは、一般に2乃至10
mm、特に3乃至6mmの範囲とするのが望ましい。 容器本体1内に内容物を熱間或いは冷間で充填
し、必要により雰囲気を水蒸気、窒素等置換した
後、容器本体1に蓋体6を、フランジ側ブレンド
樹脂層11と蓋側内面材8とが対面するように重
ね合わせ、フランジ部を加圧下に加熱することに
より熱封着を行う。この加熱温度は両者の樹脂の
融点以上の温度であり、加圧は一般に1乃至10
Kg/cm2ゲージの圧力下で行う。この熱封着操作
は、例えばヒートシールバー、高周波誘導加熱等
のそれ自体公知の熱封着手段を用いて容易に行う
ことができる。 本発明による熱封着部は、熱間充填、熱湯殺
菌、レトルト殺菌等の殺菌操作に耐えることがで
き、高度の密封信頼性を有していることと相俟つ
て、食品類を長期にわたつて安定に保存し得ると
いう利点を有するものである。 本発明は、更に第1図及び第2図に示した金属
素材から成る絞り容器のみならず、オレフイン系
重合体(A)のフイルム乃至はシート、或いはオレフ
イン系重合体(A)を内面材とした積層シートの絞り
加工で形成された容器にも等しく適用できる。 この構成の具体例を示す第3図において、容器
本体1aは、前述したフイルム乃至はシートを、
真空熱成形、プラグアシスト成形、圧空成形等に
付することにより形成されている。この容器本体
1aのフランジ部4表面はオレフイン系重合体(A)
から成つており、この上にやはり前に説明したオ
レフイン系樹脂ブレンド物の層11が直接設けら
れ、このブレンド物の介在層11を介して、蓋体
6と容器本体1aとのヒートシールが行われる。 フイルム乃至はシートの真空熱成形は、オレフ
イン系重合体の融点以上の温度で行われ、一方、
プラグアシス成形、圧空成形等は、オレフイン系
樹脂の延伸可能温度で行われ、この後者の場合に
は、容器本体の器壁に一軸乃至は二軸方向への分
子配向を与えることが可能となる。 この場合にも、殺菌類の高温での熱処理を可能
とするという見地からは、容器壁のオレフイン系
重合体(A)は、結晶性プロピレン系重合体であるこ
とが望ましく、これに対応して蓋材の内面材も同
種のプロピレン系重合体とする。 積層シートの場合、オレフイン系重合体以外の
層は、例えば金属箔や、オレフイン系重合体以外
の熱可塑性樹脂、例えばポリエステル、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリスチレン等から構成
することができる。 本発明を次の例で説明する。 実施例 1 一方の面に印刷が施こされ、他方の面に変性ビ
ニル系塗料が塗布されたクロム酸処理鋼板
(TFS)から直径110mmの円形のブランクを打抜
き、プレス成形によつて直径が50mmの底部、テー
パーを持つた高さ30mmの側壁部及び直径が75mmで
巾6mm、かつ周状に巾2.5mm、深さ0.3mmの溝を有
するフランジ部から成る第1図の断面図のような
成形容器本体を作製した。 次に、前記成形容器本体フランジ溝部に、密度
が0.90g/c.c.、融点が164℃、カルボニル基濃度
が180meq/100g重合体の無水マレイン酸変性ポ
リプロピレン・パウダーの芳香族系溶媒分散液
(固形分35wt%)をノズルから吐出させて巾2.5
mm、厚さ100μmに塗布した。さらに密度が0.90
g/c.c.、融点が164℃のポリプロピレン・パウダ
ー50wt%と密度が0.951g/c.c.、融点が132℃の高
密度ポリエチレン・パウダー50wt%の芳香族系
溶媒分散液(固形分35wt%)をノズルから吐出
させて前記成形容器本体フランジ部の無水マレイ
ン酸変性ポリプロピレンの塗布面上に巾2.5mm、
厚さ100μmで塗布した。次に、185℃に保持され
た焼付オーブン内を4分間通過させることにより
溶媒を蒸発させると共に無水マレイン酸変性ポリ
プロピレンをフランジ溝部に接着せしめ、フラン
ジの表面層がポリプロピレン/ポリエチレンのブ
レンド層である成形容器本体を得た。 このようにして得られた容器本体に水ようかん
を充填し、構成が12μ2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレート/50μアルミニウム箔/70μポリプロ
ピレンのラミネート材から成るタブ部を有する直
径が75mmの円形の蓋材をポリプロピレン層が内面
となるように温度250℃、圧着時間1秒のヒート
シール条件で容器本体フランジ部に熱融着させ
た。これをレトルト釜により120℃、1.5Kg/cm2
30分間加熱殺菌した。この場合、フランジ・シー
ル部からの漏れは全く認められなかつた。 次に、密封信頼性試験として、前記レトルト殺
菌済の成形容器100個を、嫌気性芽胞細菌クロス
トリジウムパストリアヌムの芽胞体を主とする芽
胞懸濁液(芽胞濃度107個/ml)中、24時間浸漬
後、30℃の恒温庫中に2週間保存して、内容物の
腐敗状況とガス発生の有無をしらべた。その結
果、腐敗品数、ガス発生品数共に0個であつた。 さらに、レトルト殺菌処理後の密封容器を蓋タ
ブ部から剥離開封したところ、開封は容易であつ
た。また剥離開封後のフランジ部にはフエザーリ
ングは全く見られず、フランジ表面は均一な状態
であつた。また、フランジ部と蓋材とのシール強
度をフランジ全周について6点測定したところ、
最大値1.6Kg/1.5cm、最少値1.4Kg/1.5cm、平均
値1.5Kg/1.5cmであり、接着性は均一であつた。 実施例 2〜5 表1に示す容器本体材料を用いて、表1に示す
ような容器外観でフランジ部を有する容器を成形
し、フランジ部に表1に示す樹脂材料によりブレ
ンド物介在層及び必要に応じてフランジ部上面接
着層を形成することにより容器本体を作製した。
これら各々の容器本体に表3に示す内容品を充填
し、表2に示す材料構成による蓋体を表3に示す
ヒートシール条件で容器本体フランジ部に熱融着
させた。次いで、これらの充填密封容器を表3に
示す条件により加熱殺菌処理した。この場合、フ
ランジ・シール部からの内容品の漏れは全く認め
られなかつた。 次に、実施例1と同様の方法により各々100個
について密封信頼性試験を行つたところ、腐敗品
数、ガス発生品数共に0個であつた。 また、フランジ部と蓋材とのシール強度をフラ
ンジ全周について6点測定して平均した値を表3
に示す。 さらに、夫々のレトルト殺菌済の密封容器の蓋
タブ部から開封したところ、剥離は容易であり、
剥離面は均一でフエザーリングは全く認められな
かつた。 比較例 1 実施例1において、フランジ部に無水マレイン
酸変性ポリプロピレンのみを200μmの厚さで塗
布した容器本体を用い、蓋材としてシール層が密
度0.90g/c.c.、融点164℃のポリプロピレン50wt
%と密度0.951g/c.c.、融点132℃の高密度ポリエ
チレン50wt%のブレンド物から成り、構成が12
μ2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/50μア
ルミニウム箔/70μ2元ブレンド層のラミネート
材から打抜かれたタブ部を有し、直径が75mmで円
形のもの用いたところ、耐レトルト性、密封性に
は全く問題がなかつた。しかしながら、タブ部か
ら開封したところ、開封は容易であつたが、容器
本体フランジ部に糸引き、すなわちフエザーリン
グが発生した。
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例である密封容器の
構造を示す断面図であり、第2図は、第1図の容
器本体の平面図であり、第3図は、本発明の他の
実施例である密封容器の構造を示す断面図であつ
て、 引照数字1は密封容器の容器本体、2は底部、
3は側壁部、4はフランジ部、5は内容品収容
部、6は蓋体、7は酸無水物オレフイン樹脂層、
8は内面材、9は金属箔、10は保護樹脂層、1
1はブレンド物介在層、12は高強力樹脂フイル
ム層をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 絞り成形で一体に形成された底部、側壁部及
    びフランジ部から成る無継目容器本体と、該容器
    本体のフランジ部に対してヒートシールされた蓋
    体とから成る密封容器において、前記フランジ部
    の上面及び前記蓋体の対応する下面は、主たる構
    成単量体がエチレンまたはプロピレンでしかも互
    いに同種であるオレフイン系重合体(A)で構成さ
    れ、且つフランジ部上面と蓋体下面とは、前記オ
    レフイン系重合体(A)と同種のオレフイン系重合体
    (B)と、主たる構成オレフイン単量体を異にするオ
    レフイン系重合体(C)とのブレンド物から成るフラ
    ンジの巾を越えない巾の介在層を介してヒートシ
    ールされていることを特徴とする密封容器。 2 前記オレフイン系重合体(B)と、主たる構成オ
    レフイン単量体を異にするオレフイン系重合体(C)
    とは、 B:C=85:15乃至20:80 の重量比でブレンド物中に含有される特許請求の
    範囲第1項記載の容器。 3 前記無継目容器本体は、金属素材の絞り加工
    で形成されたリジツド乃至セミリジツド容器であ
    り、該容器本体のフランジ部上面には、これに熱
    接着された酸乃至酸無水物変性オレフイン樹脂層
    が設けられており、前記蓋体はオレフイン系重合
    体(A)を内面材とした可撓性積層体である特許請求
    の範囲第1項記載の容器。 4 オレフイン系重合体(A)の内面材が結晶性プロ
    ピレン系重合体から成り、酸乃至酸無水物変性オ
    レフイン樹脂層が酸乃至酸無水物変性プロピレン
    系重合体から成る特許請求の範囲第3項記載の容
    器。 5 前記無継目容器本体は、オレフイン系重合体
    (A)のフイルム乃至はシート或いはオレフイン系重
    合体(A)を内面材とした積層シートの絞り加工で形
    成された容器であり、前記蓋体はオレフイン系重
    合体(A)を内面材とした可撓性積層体である特許請
    求の範囲第1項記載の容器。 6 容器本体のオレフイン系重合体(A)及び蓋体の
    オレフイン系重合体(A)が共に結晶性プロピレン系
    重合体である特許請求の範囲第5項記載の容器。 7 前記ブレンド物が結晶性プロピレン系重合体
    とエチレン系重合体とを85:15乃至20:80の重量
    比で含有する特許請求の範囲第4項または第6項
    記載の容器。 8 エチレン系重合体がポリエチレン、エチレン
    −酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル共重
    合体或いはイオン架橋エチレン系共重合体である
    特許請求の範囲第7項記載の容器。
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