JPS62121036A - 複合管の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、外層管と内層管の間に断熱等を主目的として
中間層を設けてなる複合管の製造方法に関し、殊に比較
的簡単な操作・手順で芯ずれのない複合管を製造する方
法に関するものである。

［従来の技術］ 地中埋設管や屋内・外の露出配管等に使用される断熱パ
イプとしては、外層管と内層管の間に発泡プラスチック
、発泡無機材料、無機質繊維等の断熱材を充填したもの
が汎用されており、内・外層管としては鋼管、銅管、ス
テンレス管、プラスチック管、ＦＲＰ管等が使用目的に
合わせて選択使用される。また断熱層の薄いものでは防
音或は遮音等の目的で使用されることもある。

ところでこの様な複合管を製造する方法としては、（１
）特開昭５１−１１４７５９号、特公昭５９−４９８８
５号および特公昭５９−５３８５６号に開示されている
ように、外層管内に内層管を同心的に挿入しくこのとき
芯ずれ防止用のスペーサーを適当数介在させておく）、
シかる後両管の間に発泡樹脂や発泡セメント等の発泡硬
化型断熱材を注入して断熱中間層を形成する方法、或は
（２）特公昭５８−３８１７号に開示されているように
、内層管の外周に断熱材を被覆した後、該断熱材の外周
側に押出成形法によって外層管を被覆するか、該断熱材
の外周側にロール成形やテープ巻き等の方法で外層管を
形成する方法、が知られている。

［発明が解決しようとする問題点］ 前記（１）の方法では、（ａ）スペーサーの精度や発泡
の不均一性に影響されて外層管と内層管の芯ずれが生じ
易い、（ｂ）均一発泡を行なうことが困難であり部分的
に空洞ができることがある、（Ｃ）加工速度が遅く生産
性が低い、といった難点があり、一方前記（２）の方法
では、外層管や中間層の材質・形状が制限されるといフ
た問題がある。

本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって
、その目的は、内・外層管および中間層の材質・形状に
よる制限をうけず、管の全長に豆って内・外層管の芯ず
れを生じることがなく、しかも簡単な方法で前述の様な
構造の複合管を製造することのできる技術を提供しよう
とするものである。

［問題点を解決する為の手段コ 上記の目的を達成することのできた本発明の方法は、外
層管と内層管の間に中間層を設けた複合管の製造方法に
おいて、外層管、内層管及び圧縮変形可能な中間層構成
部材をそれぞれ別々に製造しておき、外層管内周に中間
層構成部材を下記ＩＩ］式の関係を満たす様に装着して
複層部材を形成した後、該複層部材を圧縮し下記［ＩＩ
　］式の関係を満たす様に該複層部材の内径を拡径させ
て内層管を挿入し、次いで上記圧縮を解除するところに
要旨を有するものである。

内層管外径〉複層部材内径　　・・・［Ｉ］内層管外径
≦複層部材内径　　・・・［ｎ　］［作用］ 本発明の具体的な構成は後記実施例で詳述する通りであ
るが、その構成及び作用の概要は次の通りである。

即ち本発明では、中間層構成部材として圧縮変形可能な
素材を用い、内層管、外層管及び中間層構成部材をそれ
ぞれ別々に製造しておき、これらを相互に嵌合すること
により複合管として仕上げるものであるが、本発明では
まず外層管の内周に中間層構成部材を装着して複層部材
を形成し、次いで該複層部材の内周側へ内層管を挿入す
る手順が採用される。この場合の複層部材の形成に当た
っては、前記［１１式に示す如く内層管の外径ｄ１と複
層部材の内径ｄ２がｄ、＞ｄ２の関係を満たす様なもの
を準備する。そして内層管と複層部材の組付けに当たっ
ては、複層部材の内周面側に圧縮力を作用させ前記［１
１１式に示す如くその内径を内層管の外径６２以上の値
ｄ３にまで拡径させることにより、複層部材内周側への
内層管の挿入をスムーズに遂行し得る様にしている。そ
して該挿入作業が完了した後複層部材内周面側にかけて
おいた前記圧縮力を解除すると、複層部材内層側の中間
層構成部材は復元力によって元の内径ｄ２に戻ろうとす
るが、前述の如く内層管の外径ｄ１は複層部材の元の内
径ｄ２よりも大きい為、内層管は中間層構成部材により
外周面側から抱き締められた状態となり、各構成部材が
一体となって芯ずれ等のない優れた品質の複合管を得る
ことができる。

以下実施例図面に沿って本発明の構成及び作用効果を詳
細に説明する。

［実施例］ 第１図は本発明の基本的な実施例を示す工程説明図であ
り、第１図（Ａ）に示す如く内層管１、中間層構成部材
２及び外層管３を準備しておき、まず第１図（Ｂ）に示
す如く外層管３内へ中間層構成部材を挿入して複層部材
Ａを作製する。このとき、複層部材Ａの内径ｄ２は内層
管１の外径ｄｉよりも小さくなる様にする。次いで第１
図（Ｃ）に示す如く複層部材Ａの内周側から任意の方法
で圧縮力を作用させることにより、その内径ｄ、が内層
管１の外径ｄ、以上になるまで拡径させた状態で内層管
１を挿入する。そして挿入完了後複層部材Ａに与えられ
ていた前記圧縮力を解除すると、中間層構成部材２は復
元力により縮径する。但し、前述の如く内層管１の外径
ｄ１は複層部材Ａの元の内径ｄ２よりも大径に形成され
ているので、中間層構成部材２が復元・縮径した状態で
はその内周面が内層管１の外周面に密着した後、更に内
層管１を外周側から抱き締める力を残した状態で内層管
１により縮径が阻止される。その結果、複層部材Ａと内
層管１は該抱き締め力により一体化され、しかも該抱き
締め力の反力によって中間層構成部材２の外周側には外
層管３内周面方向への圧接力も生じることとなり、結局
内層管１及び外層管３は中間層構成部材２を介して相互
に密着一体化することになる。

上記の工程からも明らかな様に中間層構成部材２は、最
終的に内層管１を外周面側から抱き締める力を残した状
態で該内周面に密着しマ隼′るものでなければならず、
その為には中間層構成部材２を外層管３内へ挿入した状
態、即ち複層部材Ａの状態でｄｌ　＞ｄ２の関係を満足
する様にしておかなければならない。即ちｄ１≦ｄ２で
ある場合は複層部材Ａの内周面と内層管１外周面との間
に圧接力が生じず、また該圧接力に伴う反力として中間
層構成部材２の外周面と外層管３内周面との圧接力も生
じないので、三者を相互に密着一体化させることができ
ない。

次に中間層構成部材２の外径ｄ４と外層管３の内径ｄｓ
の関係については、両者の挿入容易性を考えればｄ４≦
ｄ、とすべきであるが、中間層構成部材２を外周側から
圧縮して外径を縮径させて挿入するという本発明方法を
採用すれば、元々の寸法関係がｄａ＞ｄｓである場合で
も挿入作業をスムーズに行なうことができ、且つこの場
合は中間層構成部材２と外層管３の密着一体化を一層確
実にすることができるので好ましい。

上記の様に本発明では中間層構成部材２の流体圧による
圧縮・拡径と圧縮解除時の復元力を有効に活用するとこ
ろに最大の特徴を有するものであり、中間層構成部材２
の素材としては当然のことながら圧縮変形可能な弾性を
有するものを使用する必要があり、素材としては、ポリ
エチレンフオーム、ビニルフオーム、ウレタンフオーム
、ラバーフオーム等の発泡プラスチック（独立気泡及び
連続気泡の何れも可）及びロックウール、グラスウール
等の無機質繊維等が挙げられる。また内層管１及び外層
管３としては、使用目的に応じて鋼管、鋼管、ステンレ
ス管等の金属管やプラスチック管、ＦＲＰ管等を任意に
選択して使用することができる。

上記３種の構成素材は、基本的には中間層構成部材２の
復元力により内層管１外面及び外層管３内面に圧接して
一体性が高められているが、必要によって各接合面に合
成ゴム系或はエポキシ系等の接着剤、ゴム系、アクリル
系共重合物等からなる粘着剤或はホットメルト系接着剤
等を介在させてやれば、三者の一体性を一段と高めるこ
とができる。

次に複層部材Ａ内への内層管１の挿入手段を主体にして
、本発明の実施例を更に具体化して説明する。

第２図は本発明の実施例を示す概略工程説明図であり、
まず第２図（Ａ）に示す如く、外層管３内へ中間層構成
部材２（本例では独立気泡を有するプラスチックフオー
ムが用いられる）を挿入して複層部材Ａを作製した後、
その−万端に、加圧ラインＰに接続された管端封鎖部材
４を気密的に装着すると共に、他方端には内層管１の挿
入口５を設けた管端封鎖ガイド６を装着して該挿入口５
内に内層管１の先端部を嵌入し、該内層管１の他方端は
密栓７により封鎖しておく。次いで加圧ラインＰの開閉
弁Ｖを開いて複層部材Ａの内周面側へ加圧気体（通常は
加圧空気）を送ると、第２図（Ｂ）に示す如く複層部材
Ａは内周面側からの圧縮力を受けて拡径する。従ってこ
の状態で管端封鎖ガイド６の挿入口５から内層管１を挿
入すれば、挿入作業を抵抗なくスムーズに行なうことが
できる。面図では管端封鎖部材４に加圧ラインＰを接続
して加圧する様にしたが、同様の趣旨で管端封鎖ガイド
６や密栓７に加圧ラインを接続して複層部材Ａの拡径を
行なってもかまわない。

そして内層管１の挿入を完了した後は、加圧ラインＰを
大気に開放し或は管端封鎖部材４を取り外して複層部材
Ａ内を放圧すると、第２図（Ｃ）に示す如く中間層構成
部材２が復元・縮径してその内面は内層管１の外周面に
圧着して一体化し、且つこの圧着力に伴って生ずる外周
方向の反力によって中間層構成部材２の外周面は外層管
３の内周面に密着し、三者が一体となった複合管が得ら
れる。この場合、中間層構成部材２や内・外層管１．３
の接合面にホットメルト型等の接着剤を塗布しておき、
上記処理の後複合管全体を加熱して上記接触面を接着す
る様にすれば、中間層構成部材２の弾発力と接着力が相
まつ−て三者の一体性を一段と高めることができる。ま
た上記の例では中間層構成部材２として独立気泡を有す
るプラスチックフオーム製のものを用いた例を示したが
中間層構成部材２として連続気泡のプラスチックフオー
ムや無機質繊維等を使用する場合は、その内周面及び両
端面に非通気性のスキン層を形成しておくことにより、
上記と全く同様の加工法を適用することができる。

第３図は本発明の他の実施例を示す概略工程説明図であ
り、本例では連続気泡を有するプラスチックフオームや
無機質繊維等からなる中間層構成部材２が使用される。

即ち本例では、内周面及び一方側先端面に非通気性スキ
ン膜８を被覆してなる中間層構成部材２を用いるものと
し、これを外層管３内へ挿入して複層部材Ａを作製した
後、その−万端を第３図（Ａ）に示す如く、吸引ライン
Ｑに接続した吸引部材９に装着する。次いで中間層構成
部材２の管肉部を吸引して減圧すると、複層部材Ａは内
周面側の大気圧によって第３図（Ｂ）に示す如く薄肉化
すると共に内径が拡大し、内層管１の挿入を抵抗なくス
ムーズに行ない得る様になる。そして内層管１を挿入し
た後は、吸引ラインＱを大気に開放し或は吸引部材９を
取り外すと、中間層構成部材２の管肉部は大気を吸引し
て復元し、第３図（Ｃ）に示す如くその内面は内層管１
の外周面に密接すると共に、該密接力の反力により中間
層構成部材２の外周面は外層管３の内周面に密接し、三
者は一体的に組付けられることになる。この場合、スキ
ン層構成材としてホットメルト型の接着性フィルムを使
用し、最終段階で加熱融着させることも勿論有効である
。

第４図は、フリーピストン１０を内蔵した管状加工装置
１１を用いる例を示しており、第４図（Ａ）に示す如く
外層管３内に中間層構成部材（独立気泡型）２を挿入し
てなる複層部材Ａと内層管１を加工装置１１内に装入し
、まずＸ方向から圧縮空気を吹込んで装置１１内を昇圧
する。そうすると複層部材Ａは内周面側からの空気圧を
受けて第４図（Ｂ）に示す如く内径が拡大する。

従ってこの状態でＹ方向から更に高い圧力を加えてフリ
ーピストン１０を矢印Ｆ方向へ移動させると、内層管１
を中間層構成部材２内へスムーズに挿入することができ
る。そして挿入完了後装置１１内を放圧して常圧に戻す
と、第４図（Ｃ）に示す如く中間層構成部材２の内周面
は復元・縮径して内層管１の外周面に密着する。尚本例
では独立気泡型の中間層構成部材２を用いる場合の例を
示したが、中間層構成部材２が無機質繊維や連続気泡型
の発泡プラスチックである場合は、中間層構成部材２を
非通気性のフィルムに封入して外層管３内へ挿入し、或
は外層管３内に挿入された中間層構成部材２の両端面及
び内周面に非通気性のスキン層を形成して同様の操作を
行なえばよい。

尚上記の例では何れも中間層構成部材２として管状物を
用いる方法を説明してきたが、上記の方法を変形すれば
、例えば第５図（Ａ）、（Ｂ）（複合管の横断面図）に
示す如く内層管１と外層管３の間に部分的に中間層構成
部材２の充填された複合管を製造したり、或は第６図（
Ａ）、（Ｂ）（一部破断側面図）に示す如く中間層構成
部材２を螺旋状に充填した構成としたり、任意の空隙部
１２を有する中間層を形成することも可能である。

第７．８図は、加圧又は減圧による中間層構成部材の変
形量を調べた結果を例示するグラフであり、第７図は中
間層構成部材として独立気泡型の発泡ポリエチレンを用
い、第２図に示す方法に準じて複層部材を加圧した場合
における空気圧と管肉厚さの関係を示している。第７図
からも明らかな様に、独立気泡型の発泡ポリエチレンの
場合は、約１．２　Ｋｇｆ　／　ｃｍ２の圧力を加える
だけで中間層の肉厚を７０％にまで減することができ、
それに伴う複層部材内径の拡径により内層管の挿入を容
易に行ない得ることが分かる。尚該発泡ポリエチレンの
場合、中間層構成部材は加圧解除（放圧）と殆ど同時に
元の形状に復元する。また第８図は、中間層構成部材と
してロックウール及びグラスウールを用い、第３図の方
法に準じて減圧処理した場合における真空度と管肉厚さ
の関係を示したものであり、両者共５６０〜６６０　ｍ
ｍＨｇの真空度を与えることによって中間層構成部材の
管肉は６５〜８０％程度に減じ、それに伴う複層部材内
径の拡径により内層管の挿入は非常に容易となる。また
放圧後は３０〜６０秒程度で元の寸法に復帰することを
確認している。但し本発明で採用される加圧若しくは減
圧の程度は、中間層構成部材の材質や圧縮代等によって
任意に設定すべきものであり、本発明の技術的範囲に制
限を加える性格のものではない。

［発明の効果］ 本発明は以上の様に構成されており、圧縮変形可能な弾
性を有する中間層構成部材の材料特性を有効に活用する
ことにより、複合管措成部材の挿入組付は作業を著しく
簡素化すると共に、芯ずれ等がなく一体性の高い複合管
を容易に製造し得ることになった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の基本的な製造手順を示す工程説明図、
第２．３．４図は本発明の実施例を示す縦断面説明図、
第５．６図は本発明により得られる複合管の他の例を示
す横断面図及び一部破断側面図、第７図は空気圧と中間
層肉厚変化の関係を示すグラフ、第８図は真空度と中間
層肉厚変化の関係を示すグラフである。 Ａ・・・複層部材 １・・・内層管　　　　　２・・・中間層構成部材３・
・・外層管　　　　　４・・・管端封鎖部材５・・・挿
入口　　　　　６・・・管端封鎖ガイド７・・・密栓　
　　　　　８・・・非通気性スキン膜９・・・吸引部材
　　　　ｌＯ・・・管状加工装置１１・・・フリーピス
トン

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 外層管と内層管の間に中間層を設けた複合管の製造方法
   において、外層管、内層管及び圧縮変形可能な中間層構
   成部材をそれぞれ別々に製造しておき、外層管内周に中
   間層構成部材を下記［ I ］式の関係を満たす様に装着
   して複層部材を形成した後、該複層部材を圧縮し下記［
   II］式の関係を満たす様に該複層部材の内径を拡径させ
   て内層管を挿入し、次いで上記圧縮を解除することを特
   徴とする複合管の製造方法。 内層管外径＞複層部材内径…［ I ］ 内層管外径≦複層部材内径…［II］