JPS6212035B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は印字動作を電子制御回路の制御により
実行する電子式タイプライターに関し、その目的
とするところは、印字動作に伴なう一文字分のキ
ヤリツジ駆動量を印字する文字の種類に関係なく
一定とする定量送りモード若しくは印字する文字
の種類に応じて変更する可変量送りモードのいず
れにおいても所定の印字動作を実行し得るととも
に、印字された文字を粘着性テープよりなる消字
用リボンにより消字するに際しても適切なキヤリ
ツジ駆動量を選択して好適な消字動作を実行し、
仕上りの良好なタイプ文書を得ることができる電
子式タイプライターを提供するにある。以下、図
面を参照して本発明を詳細に説明する。

第１図は本発明に係る電子式タイプライターの
概略構成を示す電子的ブロツク図であり、図中、
キーボード１０は多数の文字、記号キー１１、機
能キー（消字用キー１２及びバツクスペースキー
１３のみ図示）並びに後述するキヤリツジ駆動回
路３４によるキヤリツジ送り量を設定するための
送り量切替スイツチ１４が設けられており、同ス
イツチのＰはパイカピツチ送り（１／10インチ送
り）、Ｅはエリートピツチ送り（１／12インチ送
り）、FPは微少量送り（１／15インチ送り）の各
定量送りを夫々実行するために操作されるもので
あり、PSはいわゆるプロポーシヨナル・スペー
スと称せられ、印字する文字記号の種類に応じて
送り量を異ならせる印字動作に先行して操作され
るものである。

上記キーボードの各キーの操作状態並びに送り
量切替スイツチ１４の設定内容を検出し、後述す
る各種動作を制御するための電子制御回路２０は
マイクロプロセツサー並びに記憶装置（ROM、
RAM）を主体として構成され、各種制御動作を
所定のプログラムに従い実行するものであるが、
同様な構成のものが既に数年来この種の電子式タ
イプライターに採用され、商品化されているの
で、ここではその構成の詳細な説明は省略する。

印字ヘツド駆動回路３１は電子制御回路２０か
らの出力信号に基き、花弁型タイプホイール上の
所定の活字を印字位置に運ぶためにパルスモータ
４１を回転駆動するように構成され、ハンマー駆
動回路３２は上記活字選択動作に応じて電子制御
回路２０より出力される制御信号に基き印字ハン
マーで印字位置に保持された活字を叩打せしめる
ためにソレノイド４２を励磁するように構成さ
れ、インクリボン駆動回路３３は前記印字ハンマ
ーの叩打動作に伴ない電子制御回路２０より出力
される制御信号に基きカーボンリボンを叩打され
る活字と印字用紙間に持ち上げ、保持するために
ソレノイド４３を励磁するように構成され、キヤ
リツジ駆動回路３４は印字動作に伴ない、或いは
キーボードのスペースキー、キヤリツジリターン
キー若しくはタブキー等の機能キーの操作に応じ
て夫々電子制御回路から出力される制御信号に基
き印字ヘツドを印字行に沿つて駆動するためのリ
ニアパルスモータ４４を励磁するように構成さ
れ、このキヤリツジ駆動回路３４に対して電子制
御回路２０は前記送り量切替スイツチ１４の設定
並びに印字されるべき文字の種類或いは現在位置
とタブ設定位置若しくはレフトマージン位置との
差に応じて所定の送り量に相当する数のパルス信
号を出力するようになつている。紙送り駆動回路
３５は改行動作のために電子制御回路２０より出
力される制御信号に基き印字用紙を印字行と直交
する方向に駆動するパルスモータ４５を回転駆動
するように構成され、リフト制御回路３６はキー
ボードの消字用キー１２の操作並びにそれに後続
する文字、記号キー１１の操作に伴ない実行され
るべき消字動作のために電子制御回路２０より出
力される消字制御信号に基き叩打される活字と印
字用紙との間に消字用リボンを持ち上げ、保持す
るためにソレノイド４６を励磁するように構成さ
れている。

消字動作について更に詳述すると、電子制御回
路２０は一印字行分の印字文字データ（略100文
字分程度）を一旦記憶し得るバツフアメモリを有
し、任意の印字行の印字動作時において改行用の
キーが操作されるまではその印字行の先頭からの
印字データを全て記憶しており、消字動作のため
に消字用キー１２が操作されると電子制御回路２
０は直前に印字された文字に対応して記憶されて
いるデータ信号に基き印字ヘツド駆動回路３１、
ハンマー駆動回路３２及びリフト制御回路３６に
制御信号を出力し、消字すべき文字、記号に対応
する活字と消字用リボンによる消字動作を実行す
るとともに、キヤリツジ駆動回路３４を制御して
印字ヘツドを一文字分バツクスペースさせる。こ
のバツクスペース動作は送り量切替スイツチ１４
がＰ、Ｅ若しくはEPの定量送りモードに設定さ
れている場合は定量のキヤリツジ後退動作として
実行され、同切替スイツチ１４がPSに設定され
ている場合は消字される文字に応じて予め決めら
れた可変量のキヤリツジ後退動作が実行される。

可変量のキヤリツジ駆動について第２図を参照
しながら説明すると、切替スイツチ１４がPSに
設定され、活字ホイールをそのためのものに変換
してタイプ文書を各文字の幅が種類に応じて異な
る自然な形のものに作成し得る、いわゆるプロポ
ーシヨナル印字動作時では本発明に係る電子式タ
イプライターのキヤリツジは次のように駆動され
る。

今、文字占有幅が７／60インチに定められた文
字Ｗを印字したとすると、キヤリツジの印字位置
中心は第２図の点ａで示す位置に保持された状態
であり（このタイプライターは文字印字前に一文
字分スペースする型のものである）、次に文字占
有幅が３／60インチに定められた文字Ｉを印字す
る時、前記電子制御回路２０は先に印字した文字
Ｗと次に印字すべき文字Ｉとの各文字占有幅、
７／60インチと３／60インチとの相加平均値の
５／60インチだけキヤリツジを駆動し、第２図の
点ｂで示す位置に運び文字Ｉを印字する。そし
て、次に文字占有幅が５／60インチの文字Ａを印
字する場合は同じく文字Ｉ、Ａの各占有文字幅よ
り４／60インチのキヤリツジ駆動を行ない図中点
Ｃの位置で文字Ａを印字する。

次に、このプロポーシヨナル印字動作時におけ
る印字した文字を消去する場合の動作について説
明すると、第２図にて文字Ａを印字した後に文字
Ａ、Ｉを順次消去していく場合には、先に述べた
通り消字用キー１２が操作されると電子制御回路
２０が最後に印字した文字Ａ、Ｉに対応するコー
ド信号をバツフアレジスタより検出し、文字Ａに
対する前述した消字動作を実行するとともに、文
字Ａ、Ｉの占有文字幅に対応する量だけキヤリツ
ジをバツクスペース駆動し、図中点C′より点b′に
示す位置へ移動させる。更に消字用キー１２が操
作されると文字Ｉが消字され、文字Ｉ、Ｗの占有
文字幅に対応するキヤリツジ駆動が実行され図中
点b′よりa′へキヤリツジが移動される。尚、印字
文字列の途中に消字すべき文字が存在する場合に
は、バツクスペースキー１３を順次操作すれば、
電子制御回路２０はバツフアレジスタ内の印字デ
ータ信号の検出位置を順次変更しながら印字され
た文字に対応するバツクスペース量の駆動制御信
号をキヤリツジ駆動回路３４に発し、その都度正
確な印字位置上にキヤリツジを移動せしめ、遂に
は消字すべき文字位置に的確にキヤリツジを運
ぶ。その後の消字動作は前述したと同様に行なわ
れる。

また、前述した一印字行分のバツフアレジスタ
が確保されない場合でも一文字分のレジスタがあ
れば、略同様のプロポーシヨナル印字若しくは消
字動作が実行出来る。即ち、その場合は印字した
文字データを次の印字データが到来するまでレジ
スタに保持させ所望のキヤリツジ送り量を算出す
ればよく、また消字動作は印字用紙上の最終印字
文字を順次消去するものに制限されるが、消字用
キーを操作した後消字すべき文字、記号に対応す
るキーを操作するものとし、更に消字用キーの操
作で一旦レジスタの内容をクリアし、その後の文
字、記号キーの操作に対応して消字した文字デー
タをレジスタ内に一旦保持させ、次の消字文字デ
ータとの間でバツクスペース量を微調整するよう
に構成すればよい。

以上詳述したように本発明に係る電子式タイプ
ライターは、特に電子制御回路のプログラム制御
に基き、印字すべき文字、記号の種類に応じて設
定された量だけ対応するキヤリツジ前進移動を実
行するとともに、消字リボンを使用する消字動作
においても正確な位置で所望の文字訂正動作が実
行できるものであり、マイクロプロセツサー及び
ROM、RAMを主構成要素とする限りにおいては
構造的に何ら付加することなく実施し得、このよ
うな電子式タイプライターを実現した本発明の奏
する効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る電子式タイプライターの
概略構成を説明するための電子的ブロツク図、第
２図はその印字動作並びに消字動作の各一例の説
明図である。 図中１０はキーボード、１４は送り量設定装
置、２０は電子制御回路、４１，４２，４３は印
字へツドを構成するパルスモータ、ソレノイド、
ソレノイド、４４はキヤリツジ駆動装置を構成す
るキヤリツジ駆動回路、リニアパルスモータ、４
６は消字装置を構成するソレノイドである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 多数の文字、記号キーを有するキーボード
   と、 キーボードの文字、記号キーの操作に対応して
   所定の活字による印字用紙上への打印動作を行な
   うための印字ヘツドと、 印字ヘツドと印字用紙を相対的に前進後退移動
   させるためのキヤリツジ駆動装置と、 印字ヘツドの打印動作に伴なうキヤリツジ駆動
   装置の一文字分の各駆動量を、打印される活字の
   種類に関係なく一定とする定量送りモードと、打
   印される活字の種類に応じて変更する可変量送り
   モードとに切替設定される送り量設定装置とを備
   え、前記キーボードの各文字、記号キーを操作し
   た際に前記送り量設定装置の設定内容に基いて定
   量送り若しくは可変量送りにてキヤリツジ駆動さ
   れるとともに印字ヘツドが制御される電子式タイ
   プライターにおいて、 キーボードに設けられた消字用キーと、 キーボードの文字、記号キーから入力される印
   字文字データを一旦記憶し得るバツフアメモリ
   と、 キーボードの消字用キーの操作に伴ない消字用
   リボンを打印される活字と印字用紙間に位置せし
   めるための消字装置と、 前記送り量設定装置が可変量送りモードに設定
   された状態で印字された文字、記号を消去すべく
   消去キーが操作されたことを検出したとき、前記
   消字装置と印字ヘツドを制御して消字動作を行わ
   せるとともに、その消字動作の後に前記バツフア
   メモリに記憶された文字データの文字占有幅に対
   応する量だけキヤリツジ後退動作を行わせるよう
   キヤリツジ駆動装置を制御する電子制御回路とを
   備えることを特徴とする電子式タイプライター。