JPS62118944A - 鋳物の鋳造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋳物の鋳造方法に関し、特に金型内に注入さ
れた溶湯が一旦分流した後再び合流して製品を鋳造する
鋳物の鋳造に関する。

〔従来の技術〕

例えば車両に用いられるアルミニウム合金のディスクブ
レーキ用キャリパの鋳造の場合、金型の湯口から注入さ
れた溶湯が金型内に形成された中子の上方で一旦分流し
た侵中子の下方で合流してシリンダ部を形成する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、溶湯の合流部では両方から流入する溶湯が干
渉し合って合流部の滞留エアがスムースに抜けない問題
があり、特に２ボツトタイプのキャリパでは両シリンダ
に挟まれたＩり内部のエア抜ぎに苦慮していた。

そこで本発明は、溶湯の合流部のエア抜きをスムースに
して製品の歩留りを向上させることを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的達成の為本発明は、金型内に注入された溶湯が
一旦分流した後再び合流して製品を鋳造する鋳物のｖＩ
造において、前記金型の溶湯が合流する部所に融点の低
い耐熱高分子系有機物を塗布して溶湯を注入することを
特徴としている。

〔作　用〕

これにより、溶湯の熱で有機物が蒸発する際に上昇気流
が発生し、この上昇気流に誘引されて合流部の滞留エア
がスムースに金型の揚り部へ上昇する。

〔実施例〕

以下、本発明を自動二輪車のディスクブレーキ用キャリ
パを成形する鋳造方法に適用した一実施例を図面に基づ
いて説明する。

第１図及び第２図に示すキャリパ本体１は、本実施例の
鋳造方法により成形される鋳造品で、他の鋳造金型で形
成されるカバ一体２との組合わせにより、２ボツトタイ
プの分割型キャリパ３が構成される。

このキャリパ本体１は、作動ビス１−ンを内挿するシリ
ンダ１ａ、１ａや、摩擦パッドを吊持するハンガービン
の挿通孔１ｂを形成した作動部１Ｃと、原作動部となる
カバ一体２を連結する連結ピンの挿通孔１ｄ、１ｄを形
成したブリッジ部１ｅ、及び車体取付は用の取付は部１
ｆ、１ｆとからなり、更に上記作動部１Ｃの外部には、
作動液導入用のボス部１ｇとブリューダ用のボス部１ｈ
が一体形成されている。

キャリパ本体１を成形する鋳造金型４は、固定金型５と
可動金型６とからなる分割型で、両金型５．６の接合面
５ａ、　６ａには、自動二輪車のフロント及びリア用の
２つのキャリパ本体を同時に成形する凹部５ｂ、６ｂが
左右に２個づつ設けられ、該凹部５ｂ、６ｔ）は上記キ
ャリパ１のシリンダ１ａや挿通孔１ｂ等を形成する中子
を一体に備えると共に、両凹部５ｂ、６ｂの突合わせに
より、キャリパ本体１．１を成形する２つの成形空間部
７．７が形成される。

各成形空間部７の上部には、両金型５．６の突合わせに
より、接合面５ａ、６ａに形成した溝部５ｃ、６ｃとで
揚り孔８が形成され、銭湯り孔８の上部には、金型上面
に開口する半円孔５ｄ、６ｄとで大径孔が形成される。

また両成形空間部７゜７間には、横方向の半円孔５ｅ、
６ｅとからなる湯道９が形成され、該湯道９の中間上部
には、半円孔５ｆ、６ｆで形成される湯口孔１０が設け
られると共に、上記揚り孔８，８には揚り管１１゜１１
が、また湯口孔１０には湯口管１２がそれぞれ固着され
ている。

揚り管ｉｉ、１１及び湯口管１２は、スリーブ半体１３
ａと、該半体１３ａを金型５，６へ固定するための取付
はブラケット１３ｂとから形成される半割体１３を、各
金型５，６の上面にボルト１４で固定したもので、両金
型５，６の接合により、半割体１３，１３が対向してス
リーブが形成され、また揚り管１１を揚り孔８上部の大
径孔上面に取付けることにより、揚り管１１のスリーブ
と揚り孔８とが接続されると共に、ブラケット１３ｂ、
１３ｂが大径孔の上面を閉塞して空気所熱層１５が形成
される。

上記固定金型５の上面及び背面には、冷却フィン１６が
それぞれ２個づつ突設され、可動金型６内には、冷却管
１７が螺着されている。

この冷却フィン１６及び冷却管１７は、成形時のキャリ
パ本体１の厚肉部の冷却を促進して、他の均厚部分の凝
固速度との周速化を図り、該キャリパ本体１の全体を均
等に凝固するためのもので、冷部フィン１６は、固定金
型５に圧入される駒１８と、該駒１８上に螺着される複
数の駒１９とからなり、駒１８の上部に駒１９を接触面
積を増減しながら多段に組合わせることにより、所望の
冷却効率に調節して冷部フィン１６を形成する。

冷却管１７は、管体１７ａ内に穿設した２本の通孔１７
ｂ、１７ｂの外端に、それぞれボース２０．２０を接続
して形成して冷ｆＪｌＩ回路を形成し、該冷却経路内に
、エアまたはエアと水の混合流体を流通せしめて冷ｌＪ
ｌを行なう。また管体１７ａのホース接続側周には、冷
却管１７を回動するための回動レバー２１が固設され、
該レバー２１を回動して管体１７ａの内端と、ネジ孔２
２の底部との間隙２３を変更することにより、冷却効率
を調節することができる。

上記冷却フィン１６は、鋳造成形されるキャリパ本体１
の各部分のうち、他の均厚部分より厚肉で凝固の遅い作
動液導入用のボス部１ｑの上面及び背面に、また冷却管
１７は、Ｊ！！擦パッドを取付けるハンガービンの挿通
孔１ｂの前面に、それぞれ近接して設けると共に、厚肉
部が他の均圧部分と同様に凝固するよう、冷却フィン１
６及び冷却管１７を調節して、冷却効率を設定する。

尚、２４は加圧ピストンである。

次に、本実施例の鋳造金型４による成形を説明すると、
先ず、可動金型６のシリンダ１ａ、１ａを形成する中子
２５間に融点の低い耐熱高分子系有機物、例えばオルト
リン酸トリクレジルを塗布し、固定金型５及び可動金型
６を突合せて成形空間部７．７を形成し、湯口管１２か
ら溶湯を注入する。

湯口管１２から注入された溶湯は、湯道９で左右に分岐
して各成形空間部７，７に入り、中子２５の上方で左右
に分流した後、中子２５の下方を回って中子２５．２５
間で合流し、キャリパ本体］の両シリンダ１ａ、Ｉａを
区画する厚肉部１１を形成し、成形空間部７．７内を充
填して、揚り管１１．１１に揚る。

この際、中子２５の上方から流入する溶湯と、中子２５
の下方から流入する溶湯とが中子２５゜２５間で干渉し
合うが、中子２５に塗布された融点の低い耐熱高分子系
有機物が溶湯の熱により蒸発して上昇気流となり、合流
部の滞留エアを誘引して上昇し、揚り管１１．１１から
外部へＩＡ出される。

そして、キャリパ本体１，１の表面が凝固したのち、揚
り管１１，１１内の溶湯を加圧ピストン２４で加圧する
ことにより、キャリパ本体１，１の未凝固部を加圧して
組織を高密度に均一化し、引は巣の発生を防止する。ま
た、各キャリパ１が凝固する際には、冷却フィン１６及
び冷却管１７が、厚肉部の熱の一部を奪って全体が均一
に凝固される。

〔発明の効果〕

本発明は上記のように、金型内に注入された溶湯が一旦
分流した後再び合流して製品を鋳造する鋳物の鋳造にお
いて、前記金型の溶湯が合流する部所に融点の低い耐熱
高分子系有機物を塗布して溶湯を注入するので、溶湯の
熱で有機物が蒸発する際に上昇気流が発生し、この上昇
気流に合流部の滞留エアが誘引されてエア抜きがスムー
スに行え、製造効率と品質を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示し、第１図はキャリパ本体の
斜視図、第２図はキャリパ本体とこれに組合わせ形成さ
れるカバ一体の断面図、第３図は鋳造金型の斜視図、第
４図は同じく断面図、第５図は固定金型の正面図である
。 １・・・キャリパ本体　　１ａ、ｌａ・・・シリンダー
！・・・厚肉部　　３・・・分割型キャリパ　　４・・
・鋳造金型　　５・・・固定金型　　６・・・可動金型
７・・・成形空間部　　８・・・揚り孔　　９・・・湯
道１０・・・湯口孔　　ゴー・・・揚り管　　１２・・
・湯口管１３・・・半割体　　１５・・・空気断熱層　
　１６・・・冷朗フィン　　１７・・・冷却管　　１８
．１９・・・駒２３・・・間隙　　２４・・・加圧ピス
トン　　２５・・・中子

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、金型内に注入された溶湯が一旦分流した後再び合流
   して製品を鋳造する鋳物の鋳造において、前記金型の溶
   湯が合流する部所に融点の低い耐熱高分子系有機物を塗
   布して溶湯を注入することを特徴とする鋳物の鋳造方法
   。