JPS6211498Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、商店、スーパーマーケツト等におい
て、任意の角度を設けて陳列棚を連設し、この陳
列棚の連設角部の出角、入角の両方に、何ら特別
な部材を用いることなく棚板を安全確実に取り付
けて、商品を陳列することのできる角度を設けて
連設する陳列棚の角部支柱装置に関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来は、陳列棚を角度を設けて連設すると、連
設角部の出角、入角には棚板を取り付けることな
く空所を形成して、商品を陳列することはなかつ
たが、近時の売場スペースの有効利用化に伴い、
陳列棚の連設角部に、連設角度に応じて予め角度
の設定された特殊な形状の角部支柱を立設し、こ
の角部支柱に、ブラケツトを取り付けることによ
り、出角あるいは入角の一方に棚板を取り付けて
商品を陳列した。

［本考案が解決しようとしている問題点］ 従来技術では、角部支柱の連設角度が予め設定
され、一旦角度を設定して陳列棚を連設すると、
角部支柱を取り替えなければ連設角度を変更する
ことができず、また、角部支柱が特殊な形状を有
するため、その製作加工が面倒であり、さらに、
従来の角部支柱では、出角、入角の両方に棚板を
取り付けることはできなかつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、角度を設けて２方向に並べて所要間
隔をもつて立設した、角管状の複数本の支柱の前
後面に、縦方向に並ぶ多数の縦長孔を穿設し、該
各縦長孔のいずれかに基端部を係合させることに
より、各支柱の前方と後方に向けてブラケツトを
取り付けるとともに、等高位置で相隣る左右のブ
ラケツト間に棚板の両側端を受支させて架設して
なる角度を設けて連設する陳列棚において、連設
角部に、少なくとも３本の支柱を隣接させて立設
し、隣接する各支柱の互いに対向する後角部同士
を縦軸をもつて回動自在に枢着するとともに、隣
接する各支柱の対向側面の要所に係合孔を各穿設
し、隣接する各支柱を、各縦軸をもつて連設角度
に応じた方向に向けて回動させ、隣接する各支柱
の対向側面間に形成された上下方向をなす複数の
Ｖ字状溝に、該各Ｖ字状溝とほぼ同形をなして対
応する閉塞杆を嵌合して各Ｖ字状溝を閉塞し、か
つ、各閉塞杆の両側壁の要所に外方に向けて突設
した係合片を、隣接する各支柱の対向側面の対応
する係合孔に係合させることにより、隣接する各
支柱を回動不能に固定した角部支柱を構成するこ
とにより、上記問題点を解決するようにした。

［実施例］ 以下、添付図面に基いて、直交する角度を設け
て２方向に陳列棚を連設する本考案の実施例につ
いて具体的に説明する。

直交する角度を設けて２方向に並べて、角管状
の複数本の支柱１が、所要間隔をもつて立設さ
れ、各支柱１の前後面には、縦方向に並ぶ左右２
列の互いに等高をなす多数の縦長孔２が穿設され
ている。

２方向に並べた複数本の支柱１の角部位置に
は、、３本の支柱１ａ，１ｂ，１ｃが隣接して立
設され、隣接する各支柱１ａ，１ｂ，１ｃの互い
に対向する後角部同士は、各支柱１ａ，１ｂ，１
ｃの対向側面の後部に固着した蝶着金具３の縦軸
４をもつて回動自在に枢着され、該各縦軸４をも
つて、隣接する各支柱１ａ，１ｂ，１ｃにおける
両側位置の支柱１ａ，１ｃは互いに直交する方向
に向けられ、中央位置の支柱１ｂは、両側位置の
支柱１ａ，１ｃの内角に対し各45゜の角度に向け
られ、隣接する各支柱１ａ，１ｂ，１ｃの対向側
面間に上下方向のＶ字状溝を形成しているととも
に、対向側面の要所には、縦方向に並ぶ複数の係
合孔５が穿設されている。

各支柱１の前後面の等高をなす各縦長孔２に、
ブラケツト６の基端部に設けた下向鉤片７を係合
させることにより、各ブラケツト６が各支柱１の
前方と後方に向けて取り付けられ、等高位置で相
隣る左右のブラケツト６，６により長方形の棚板
８の両側端部を受支している。

各支柱１間には、前後の棚板８を仕切るパネル
９が張設されている。

１０は、隣接する各支柱１ａ，１ｂ，１ｃの対
向側面間に形成された複数のＶ字状溝と対応する
閉塞杆でＶ字状溝の前面開口幅と前壁を等幅と
し、この前壁の両側縁より後内方に向けて側壁を
連成してＶ字状溝とほぼ同形の三角柱状をなし、
両閉塞杆１０，１０の両側壁における上記隣接す
る各支柱１ａ，１ｂ，１ｃの対向側面の各係合孔
５に対応する個所には、下向鉤状の係合片１１が
外方に向けて突設されている。

両閉塞杆１０，１０は、各係合片１１を対応す
る係合孔５に係合することにより、各支柱１ａ，
１ｂ，１ｃの対向側面間に形成されたＶ字状溝に
嵌合して取り付けられており、Ｖ字状溝を閉塞す
るとともに、各支柱１ａ，１ｂ，１ｃが縦軸４を
もつて回動することを阻止している。

１２は、連設角部の前方の出角に架設されるほ
ぼ扇形をなす出角棚板で、上記各棚板８と同様
に、両側端部を受支する両ブラケツト６，６の基
端部の下向鉤片７，７を、両側位置の支柱１ａ，
１ｃの前面の所要の縦長孔２に係合することによ
り取り付けられているとともに、中央位置の支柱
１ｂの前面の縦長孔２に基端部７を係合したブラ
ケツト６により、出角棚板１２の中央部下面を受
支して、出角棚板１２に撓みを生じることを防止
している。

１３，１３は、連設角部の後方の入角に直交し
て架設される２枚の入角棚板で、両入角棚板１
３，１３は、長方形の一側辺が45゜の角度で切削
された斜辺を有して対向しており、各斜辺側端部
を受支するブラケツト６の基端部の下向鉤片７を
中央位置の支柱１ｂの後面の所要の縦長孔２に係
合することにより取り付けられている。

なお、上記実施例では、両入角棚板１３，１３
を２枚の棚板としたが、平面視ほぼく字形をなす
大型の１枚の棚板とし、その中央部下面を、中央
位置の支柱１ｂの後面に取り付けたブラケツト６
で受支させることにより、撓みを生じることのな
いように取り付けてもよい。

［本考案の効果］ 本考案装置によれば、隣接する各支柱１ａ，１
ｂ，１ｃの後角部同士を枢着する縦軸４をもつ
て、各支柱１ａ，１ｂ，１ｃを所望の角度方向に
向けて容易に回動させることにより、陳列棚を任
意の角度を設けて連設することができ、また、角
部支柱を構成する各支柱１ａ，１ｂ，１ｃが縦軸
４をもつて枢着連結されているとともに、各支柱
１ａ，１ｂ，１ｃの対向側面間に形成される各Ｖ
字状溝を閉塞して出角棚板１２の後縁から陳列物
が落下することを防止する各閉塞杆１０の両側壁
の各係合片１１が、各支柱１ａ，１ｂ，１ｃの対
向側面の各係合孔５に係合して、各支柱１ａ，１
ｂ，１ｃを回動不能に固定しているから、地震等
の外力が陳列棚に加えられたとしても、各支柱１
ａ，１ｂ，１ｃの相対位置、角度が変動して、連
設角部のブラケツト６や出角、入角棚板１２，１
３が変形したり脱落することがなく安全確実に取
り付けることができ、さらに、角部支柱は、角管
状の支柱をもつて構成され、製作加工も容易であ
るとともに、隣接する各支柱１ａ，１ｂ，１ｃを
用いて、連設角部における出角、入角の両方に出
角、入角棚板１２，１３を取り付けて商品を陳列
し、売場スペースを有効に利用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案装置の一実施例を示す陳列棚
の斜視図、第２図は、同じく陳列棚の要部拡大平
面図、第３図は、同じく要部を示す拡大分解斜視
図である。 １……支柱、１ａ，１ｃ……両側位置の支柱、
１ｂ……中央位置の支柱、２……縦長孔、３……
蝶着金具、４……縦軸、５……係合孔、６……ブ
ラケツト、７……下向鉤片、８……棚板、９……
パネル、１０……閉塞杆、１１……係合片、１２
……出角棚板、１３……入角棚板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 角度を設けて２方向に並べて所要間隔をもつて
   立設した、角管状の複数本の支柱の前後面に、縦
   方向に並ぶ多数の縦長孔を穿設し、該各縦長孔の
   いずれかに基端部を係合させることにより、各支
   柱の前方と後方に向けてブラケツトを取り付ける
   とともに、相隣る左右のブラケツト間に棚板を架
   設してなる角度を設けて連設する陳列棚におい
   て、 連設角部に、少なくとも３本の支柱を隣接させ
   て立設し、隣接する各支柱の互いに対向する後角
   部同士を縦軸をもつて回動自在に枢着するととも
   に、隣接する各支柱の対向側面の要所に係合孔を
   穿設し、隣接する各支柱の対向側面間に形成され
   た上下方向をなす複数のＶ字状溝に、該各Ｖ字状
   溝とほぼ同形をなして対応する閉塞杆を嵌合し、
   かつ、各閉塞杆の両側壁の要所に外方に向けて突
   設した係合片を、隣接する各支柱の対向側面の係
   合孔に係合させることにより、隣接する各支柱を
   回動不能に固定したことを特徴としてなる角度を
   設けて連設する陳列棚の角部支柱装置。