JPS62102801A - 選択透過性複合中空繊維 - Google Patents

選択透過性複合中空繊維

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JPS62102801A
JPS62102801A JP23961685A JP23961685A JPS62102801A JP S62102801 A JPS62102801 A JP S62102801A JP 23961685 A JP23961685 A JP 23961685A JP 23961685 A JP23961685 A JP 23961685A JP S62102801 A JPS62102801 A JP S62102801A
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hollow fiber
membrane
copolymer
spinning
layers
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JP23961685A
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Kazusane Tanaka
和実 田中
Tatsuo Nogi
野木 立男
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Toray Industries Inc
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  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は溶質透過性と耐汚染性および機械的特性に優れ
た選択透過性複合中空繊維に関するものである。
(従来の技術) 近年、半透膜の分離操作への応用は、医療や産業の各分
野において目覚ましい発展を遂げている。
そのために膜の機能に対する要望も一段と強まり、これ
までの簡単な分離から、分画特性の優れた選択的分離、
さらには膜が被処理物質によって汚染され、その処理機
能が経時的に劣化しないような耐汚染性の要求が高まっ
ている。特に医療分野においては、生体への影響をでき
るだけ少なくするような優れた生体適合性などが要求さ
れている。
このような要望にたいして、種々の新規な膜素材やその
改善によるアプローチが、天然あるいは合成の高分子材
料で積極的に行なわれている。我々も既に性能および耐
汚染性に優れた中空繊維を提案した(特開昭60−22
901 )。しかしながら一般的にはこのように膜の機
能性を高めるとその機械的特性が失われやすい。すなわ
ち、この様な機能を有する共重合体は、その化学構造の
故に非常に高い親水性を示し、そのために優れた溶質透
過性と耐汚染性を有している。−ところがその特性を活
かすために共重合率を増加すると膜の含水率も大きくな
り、その機械的特性がしだいに低下してくる。また、一
般的に膜の性能を高めるために、その膜厚を薄くするこ
とが行なわれる。膜厚を薄くすると、その濾過流路を短
くすることになり、濾過速度が大きくなると同時に、溶
質の選択透過性が向上し、膜の分画特性がよくなる。と
ころがこの場合にも、膜の透過性能を追及すれば必然的
にその機械的特性が犠牲になる。またその製造法も複雑
になるなど、コスト面での負担も大きくなるという問題
がめった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らはこの様な状況に鑑み、膜の性能と機械的特
性を両立させるべく鋭意研究を重ねた結果、2層以上の
異なった膜成分からなる複合中空繊維により優れた溶質
透過性、耐汚染性とともに、機械的特性をも兼ね備えた
ものが得られることを確認し、本発明に到達した。
(問題点を解決するための手段) 本発明は以下の構成を有する。
1、繊維の半径方向に化学的あるいは構造的に不連続な
2層以上からなる中空繊維であって、該中空繊維を構成
するポリマーがポリアクリロニトリルもしくはその共重
合体、またはポリメチルメタクリレートもしくはその共
重合体からなる選択透過性複合中空繊維。
(ここで化学的に不連続とは、相接する2層が、その組
成において少なくとも1つの化学的成分の占める比率の
差が0.2モル%以上または1重量%以上であり、構造
的に不連続とは、相接する2層を構成する素材において
下記に定義される平均細孔径の比が0.9以下もしくは
1.11以上であることをいう。) 膜厚    ・ 限外濾過速度: ml/hr、 mmHo、 m膜中の
空孔の体積 空孔率   :         xioo(%)膜の
体積 2、中空繊維を構成する層の少なくとも1成分が、親水
性ビニル七ツマ−を0.2〜25モル%含む共重合体(
I)からなる特許請求の範囲第1項記載の選択透過性複
合中空繊維。
3、中空繊維を構成する層の少なくとも1成分が、重合
度5以上のポリエチレンオキサイド単位を1重量%以上
有する成分からなる共重合体(II)を含む特許請求の
範囲第2項記載の選択透過性複合中空繊維。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明を構成する中空繊維において、選択透過性複合中
空繊維としての特性を付与するためには、少なくとも2
つ以上の層を形成していることが不可欠である。例えば
、優れた選択透過性や耐汚染性などの機能性と中空繊維
化や、モジュール化および耐実用性などの機械的特性と
を同時に満足させることは難しい。これらを両立させる
ことが本発明の目的である。このためには、2M間にお
いて化学的に不連続であることが必要である。
ここで化学的に不連続とは、相接する2層を構成する組
成において、少なくとも1つの化学的成分の占める比率
の差が0.2モル%以上または1重量%以上でおること
を意味する。つまり、相接する2Mを形成する共重合成
分の割合は、2層間においてその差が0.2モル%以上
または1重量%以上でなければ、それぞれの機能性や機
械的特性を十分に発揮できないことになる。
本発明の中空繊維は、構成する層の少なくとも一成分が
下記する親水性ビニルモノマーを含む共重合体(I>が
好ましく用いられる。
ここで親水性ビニルモノマーとは単独重合した後、水溶
性ないし20’Cにおける飽和含水率が少なくとも2.
5%を示す親水性の重合体になるビニルモノマーをいう
このような親水性ビニルモノマーとしては、アクリロニ
トリルもしくはメチルメタクリレートと共重合可能な、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリ
ルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシプロルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート
、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート
、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メチルビニル
ケトン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、酢酸アリ
ル、アリルアルコール、エチルアクリレート、メチルア
クリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホ
ン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、マレイン酸、p−ス
チレンスルホン酸やこれらの塩およびジメチル(2−メ
タクリロキシエチル)フェニルアンモニウム塩化物、カ
ルボキシメチル ル)ジメチルアンモニウム塩化物、(2−メタクリロキ
シエチル)トリメチルアンモニウム塩化物などである。
もちろんより優れた性能を1qるために、このような親
水性ビニルモノマーを2種以上混合して用いることも可
能である。
共重合体(I>中における共重合成分の親水性ビニルモ
ノマーの含有量は0.2〜25モル%の範囲でおる。0
.2モル%未満では充分な性能を発揮し得ないし、25
モル%を越えると、共重合体成分によってはポリアクリ
ロニトリルやポリメチルメタクレートとの相溶性が低下
したり、水中への溶出現象が生じたりする場合もある。
通常は0、5〜15モル%の範囲で使用するのが望まし
い。
また、本発明の中空繊維は構成する層の少なくとも一成
分が下記するような共重合体(II)を含むものも好ま
しく用いることができる。この共重合体(II)とは共
重合体(1)中にポリエチレンオキサイドを含む共重合
体であって、例えば一般式(1) %式% で必られされるアクリル酸、またはメタクリル酸エステ
ルるいおるいは一般式(2) であられされるビニルモノマー−アクリロニトリルまた
はメチルメタクリレートとの共重合体でおる。これらの
付加重合性化合物の製法は公知−、−あり、その重合性
炭素−炭素二重結合により容易に重合でき、ポリエチレ
ンオキサイド単位を有する高分子組成物を効率よく、ま
た再現性よく形成することが出来る。
本発明の中空繊維を構成する素材の少なくとも一つに含
有される共重合体(II)中の重合度n≧5のポリエチ
レンオキサイド単位は少なくとも1重量%以上でおるこ
とが好ましい。すなわちポリエチレンオキサイド単位の
重合度がn<5であり、またその含有率が1重量%未満
の場合には、本発明の目的とする性質のうちで、優れた
溶質透過性、耐汚染性等の特長を発揮するにはやや不十
分でおる。好ましいポリエチレンオキサイド単位の重合
度は9〜300、特に好ましくは20から200であり
、また好ましいポリエチレンオキサイド単位の含有率は
3〜90重量%である。
またポリメチルメタクリレートに関しては、通常のシン
ジオタクチック−ポリメチルメタクリレートとともに、
グリニア試薬を用いて重合したアイソタクチック−ポリ
メチルメタクリレートを用いて、いわゆるステレオコン
プレックスを形成させることも可能である。ざらにイオ
ン性の共重合体によって形成されるイオンコンプレック
スも本発明において利用可能である。
一方、例えば膜の選択透過性を高くするために、膜を薄
くし、その膜自体によって、分離装置を構成する場合、
膜の機械的特性が低いために、困難を来たすことがある
。そのために、透過に影響のないような粗な構造の膜に
よって、分離膜を支持することが可能である。また、例
えば粗な構造の膜中に吸着剤などの活性物質を充填し、
緻密な膜によって、活性物質の漏洩を阻止して、選択透
過性膜として利用することもできる。かかる場合に、構
造的にみて不連続であることが必要である。つまり、あ
い接する層を構成するそれぞれの膜が後述する算出式に
よって求められる平均細孔径の比が0.9以下、1.1
1以上、好ましくは0.8以下、1.25以上でなけれ
ば、前に記したような効果を発揮できない。
膜厚    ・ 限外濾過速度: ml/hr、mmHg、 7d膜中の
空孔の体積 空孔率   :         X100(%)膜の
体積 次に本発明の選択透過性複合中空繊維を得る紡糸原液を
調製するための溶媒としては、これらの原料ポリマーを
溶解するものでおって、特に水と置換できるものが好ま
しく選ばれる。
例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
、ジメチルスルホキシド等が挙げられるが、その他の溶
媒についてもポリマーの溶解と最終的に水による置換が
可能であれば、充分使用することができ、これらを2種
以上組合せて用いることも可能である。
また膜の孔径を制御する目的で、紡糸原液中に水、ホル
ムアミド、アルコール類(ブタノール、エチレングリコ
ール、グリセリンなど)、尿素、塩化カルシウム等の非
溶媒や、ポリオキシエチレンエーテルラウリルアルコー
ルなどの界面活性剤を添加することもできる。ただし、
複合中空繊維を強固に形成させるためには、ポリマーど
うじの接着性も重要なポイントであり、それぞれの層に
供給される原液の条件は必ずしも無制限ではない。
紡糸原液のポリマー濃度に関しては、濾過速度の大きい
膜を得るためには低い濃度にして粗な構造にすることが
行なわれる。またポリマー濃度の高い原液では、蜜な構
造の濾過速度の低い膜になるが、膜厚を薄くして透過性
を高めることが可能であり、濃度の低い原液と高い原液
との組合せも可能である。さらに中空繊維の表面構造を
制御する目的で、ポリマーの溶媒や他の、水と置換可能
な添加剤などを、最外層および、または最内層から吐出
することも可能である。
第1図に本発明の選択透過性複合中空繊維を)qるのに
用いられる複合中空口金の一例を示す断面図を示した。
第1図において1は機能性薄膜としての成分流入孔、2
は多孔性支持膜としての成分流入孔、3は中空部の流体
流入孔である。
紡糸原液を口金から吐出する場合は、なめらかな糸条形
成と同時に中空繊維形態保持についても充分考慮しなけ
ればならない。安定に吐出するためには原液の粘度は重
要な因子であり、このため口金温度を調節して吐出時の
原液粘度を制御することも可能でおる。通常、工程中で
延伸を行なわない場合は凝固浴でほぼ中空繊維の寸法が
決定される。そのため一般的な溶液紡糸、いわゆる湿式
紡糸や乾式紡糸を用いることもできるが、目標寸法に比
べて大きな口径の中空口金を使用する場合には、紡糸原
液を一旦空中へ吐出し、しかる復に凝固浴へ浸漬、凝固
させる、いわゆる乾湿式紡糸法は有効な手段でおる。
中空繊維形態保持のためには、中空繊維の内部に液体を
注入することが行なわれる。注入される液体としては、
例えば、該紡糸原液の溶媒および水やアルコール類など
の凝固剤、あるいはこれらの混合物、水に可溶なポリマ
ーやこれらの混合物、あるいは該共重合体やそれとの混
合物の非溶媒であるような疎水性の液体、例えばn−オ
クタン、流動パラフィンなどの脂肪族炭化水素、ミリス
チン酸イソプロピルのような脂肪酸エステルなども使用
できる。
また吐出糸条が空中での温度変化によってゲル化したり
、凝固によって速やかに強固な構造を形成する場合には
、自己吸引や圧入によって窒素ガスや空気などの不活性
気体を用いることができる。
この様な気体注入法は工程上からも非常に有利な方法で
ある。温度変化によってゲル化をおこすような原液系の
場合には、乾式部分において冷風を吹きつけ、ゲル化を
促進させることも出来る。この場合中空部分いわゆる乾
式部の長さは3Qmm以上になる。また温度変化によっ
てゲル化しない、あるいは急激な粘度上昇を伴わない原
液で、凝固のみによって中空繊維形態を保持しようとす
る場合には乾式部の長さを短くすることが望ましい。
乾式部の長さが長すぎる場合には、中空比(外径に対す
る内径の割合)の小さな中空繊維になり、注入圧を上げ
ていくと目標の中空比に達する前に局部的な膨らみが生
じてしまう。また短すぎる場合には急激なドラフトがか
かることになり紡糸が不安定になるので、通常、乾式部
の長さは1mm以上100mm、好ましくは3mm以上
5Qmmの範囲に設定する。
凝固は通常、水やアルコール類などの凝固剤、または紡
糸原液を構成している溶媒との混合物からなる。凝固浴
の組成はその凝固性によって、紡糸安定性や中空繊維の
膜構造に大きく影響する。
紡糸原液に対して凝固性が高い場合には、中空繊維の膜
部分に巨大ボイドが発生しやすい。また凝固性が低くな
ると中空繊維形態の保持が困難になるため、原液特性と
もあわせて適切な組成にしなければならない。凝固浴の
温度はその凝固性を大きく支配し、膜の透過性にも重要
な要因となっている。すなわち浴の温度が高くなると透
過性は大きくなる。このため目標の透過性能に対し、前
記の凝固浴組成と適切な条件で組合わされる。
凝固俊、充分な水洗を行なってから、含水状態の中空繊
維が乾燥によってその膜構造を破壊されないように、膜
構造内部の水をグリセリンあるいはエチレングリコール
などに置換する。さらに必要に応じてグリセリン水溶液
などを用いて熱処理を施し、寸法安定性を付与すること
もできる。
[実施例] 次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これ
によって本発明が限定されるものではない。
実施例で得られた中空繊維を光学顕微鏡にて側面観察し
、内径および膜の各層の厚みを測定した。
さらに該中空繊維を有効膜面積約45cm2 (20c
mx 30本)のガラス管ミニチュアミジュールを作成
し、37℃の恒温槽中で中空繊維の内側から水圧をかけ
、外側へ透過する一定時間あたりの濾過量と、有効膜面
積、膜間圧力差から濾過速度を算出した。
機械的特性は、テンシロン(東洋ボールドウィン社製:
UTM−I[1)を用いて、強力、強度、伸度、ヤング
率などを測定した。また中空繊維の寸法や濾過速度など
を用いて次式により、膜の空孔率、平均細孔径を算出し
た。
3183XQXPC/ρ 空孔率(%)=             X100(
ID+WT> xWTxV Q :吐出速度 (g/min > PC:紡糸原液濃度(%) ρ :ポリマー密度(Q/cr+f) ■D:内径 (μm) WT:膜厚 くμm) V :紡糸速度 (m/min ) 膜厚    ・ 限外濾過速度: ml/hr、 mmHg、 m2実施
例1 アクリロニトリルとメトキシポリエチレングリコールメ
タクリレート(”Mloo−G” :エチレンオキサイ
ド部分の重合度100、分子量4500、東邦化学(株
)/新中村工業(株)製)との共重合体(ポリエチレン
オキサイド含有率は30重量%)63qをジメチルスル
ホキシド237q中に架橋防止剤ハイドロキノンモノメ
チルエーテル30m!l]と共に加え、70℃で8時間
撹拌溶解した。得られた紡糸原液(A>の粘度は70’
Cで770ポイズ(落球粘度:J l5−X8803)
であった。一方ジメチルスルホキシド中で共重合したア
クリロニトリル97モル%、アクリル酸メチル2モル%
、アリルスルホン酸ソーダ1モル%の共重合体溶液から
、ポリマー濃度22%(落球粘度70℃で120ボイス
)の紡糸原液(B)を得た。第1図に示したような三重
管構造を有する紡糸口金の外側スリットの流入孔2から
紡糸原液(B)を0.96!j/min (7)割合で
、マタ内側スリットの流入孔1から紡糸原液(A>を0
.35g/minの割合で吐出し、同時に中央の流入孔
3には圧力3QmmAqで窒素ガスを導入して空中に吐
出した。この糸条を乾式部の長さ5mmにして、ジメチ
ルスルホキシド23%水溶液からなる15°Cの凝固浴
に浸漬し、凝固せしめた。さらに水洗の後、熱処理によ
る緻密化を防止するため、70%グリセリン水溶液で置
換したあと、85°Cの70%グリセリン水溶液で5%
の弛緩熱処理を行なった。
最後に’19m/minの紡糸速度で巻き取って、中空
繊維のサンプルを得た。該中空繊維を側面から先順観察
した結果、内径は254μm、内層部および外層部の膜
厚はそれぞれ10tim、22μmであった。またこの
中空繊維の強度は1.2kg/m7Fl。
伸度は133%、ヤング率は60kq/mmで充分な硬
さを有し、テストポンプで測定した中空繊維の破裂圧は
13.7気圧であった。さらに該中空繊維を用いて、有
効膜面積480m2のガラス管モジュールを作成して、
37°Cで測定した水の濾過速度は5.3ml/hr、
mmHg、m2でIP)ッた。該モジュールを用いて膜
間圧力差ゼロで測定した尿素およびビタミン812の溶
質透過膜抵抗はそれぞれ11゜6、B g min/c
mで、優れた溶質透過性を保持していた。ざらに1%ア
ルブミン水溶液還流前後の水濾過速度保持率は、はとん
ど100%と耐汚染性も高い値を示した。
比較例1 実施例1で示したポリエチレンオキサイド含有紡糸原液
(A)のみを0.96g/minで紡糸口金の内側スリ
ットの流入孔1から吐出し、実施例1と同様の方法で紡
糸を行ない、内径241μm、膜厚28μmの中空繊維
をサンプリングした。
得られた中空繊維の水濾過速度は4.4nsl/hr。
mmHg、m2、尿素およびビタミンB12の透過膜抵
抗は11.5.128 min/cmでアルブミン水溶
液還流前後の水濾過速度保持率もほとんど100%と高
い値を示したが、中空繊維の強度1.0kg/m尻、伸
度160%、ヤング率24 kg/m尻と柔かく、破裂
圧も5.1気圧と低いものでめった。
実施例2 グリニア試薬で重合したアイソタクチック−ポリメチル
メタクリレート(以下iso−PMMAと略)25C]
とラジカル重合法で得られたシンジオタクチックポリメ
チルメタクリレート(以下5yn−P MMAと略)5
0C]、およびメチルメタクリレートとp−スチレンス
ルホン酸ソーダとのラジカル重合によるp−スチレンス
ルホン酸ソーダを2.7モル%含有する共重合体75g
とを、ジメチルスルホキシド350Cl中に110℃で
溶解して紡糸原液(C)(落球法粘度:890ポイズ/
120’C)を1qだ。一方、上記のiso−PMMA
 17 gと、S’/n−PMMA 83 gとをジメ
チルスルホキシド400CIに、同様に溶解し、紡糸原
液(D)を得た。
(落球法粘度:1720ボイズ/110押し)。
これらの紡糸原液を110’C115時間保温静置脱泡
後、実施例1と同様の紡糸装置を用いて、乾湿式紡糸を
行なった。内層の流入孔1には紡糸原液(C)を0.3
2J/min (7)割合で、外層(7)流入孔2には
紡糸原液(D>を1 、129/minの割合で吐出し
、同時に中央の流入孔3には40mmAqの圧力で窒素
を注入した。乾式部では冷風を吹付けて、糸条のゲル化
を促進させ中空形態を保持しながら、170mm下のジ
メチルスルホキシド10%水溶液からなる凝固浴へ導い
た。次に、水洗を行なって、グリセリン水溶液で置換し
た後、弛緩熱処理を行なって19m/minで巻き取っ
た。得られたサンプルを実施例1と同様に評価した結果
、中空繊維の内径は204μm、内層の膜厚は15μm
1外層は30μmであった。ざらに濾過速度は4、4m
l/hr、mmH(1,m2であり。、中空繊維の強力
は38CJ、伸度は52%で選択透過性膜として充分実
用に耐えるものであった。
第2図に実施例2によって得られた本発明の選択透過性
複合中空繊維断面の走査型顕微鏡写真を示した。
第2図において、4は外層、5は内層、6は中空部でお
る。
一方、紡糸原液(C)(D>をそれぞれ単独に。
0.59!l]/minおよび1 、12(J/min
で吐出し、同様に紡糸を行なって、表のようなサンプル
を得た。
これらの膜の平均細孔径の比は0.33であった。
比較例2 実施例2で得られた単独紡糸原液からのサンプこれらの
サンプルは機械的特性あるいは透析膜としての選択透過
性において劣るものであり、これらの単独で紡糸したも
のと比較して、実施例2における複合中空繊維の効果が
認められた。
(発明の効果) 本発明の選択透過性複合中空繊維は化学的おるいは構造
的に繊維の半径方向に不連続な二層以上の構造からなる
ので機械的特性に優れ、なおかつ溶質透過性や耐汚染性
などの優れた特性により、その選択透過性に応じて、逆
浸透、透析、限外濾過、気体分離などの目的に利用でき
る。したがって、目的に応じて必要な共重合体を選び、
適切な原液および紡糸、後処理条件を設定することによ
って、任意に膜の特性を調節する事ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の選択透過性複合中空繊維を得るのに用
いられる複合中空口金の一例を示す断面図、第2図は実
施例2によって1qられた本発明の選択透過性複合中空
繊維の一部を示す断面走査型顕微鏡写真である。 1:機能性薄膜としての成分流入孔 2:多孔性支持膜としての成分流入口 3:中空部の流体流入口 4:外層 5:内層 6:中空部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、繊維の半径方向に化学的あるいは構造的に不連続な
    2層以上からなる中空繊維であって、該中空繊維を構成
    するポリマーがポリアクリロニトリルもしくはその共重
    合体、またはポリメチルメタクリレートもしくはその共
    重合体からなる選択透過性複合中空繊維。 (ここで化学的に不連続とは、相接する2層が、その組
    成において少なくとも1つの化学的成分の占める比率の
    差が0.2モル%以上または1重量%以上であり、構造
    的に不連続とは、相接する2層を構成する素材において
    下記に定義される平均細孔径の比が0.9以下もしくは
    1.11以上であることをいう。) 平均細孔径(Å)=21.5√[(膜厚・限外濾過速度
    )/空孔率]膜厚:μm 限外濾過速度:ml/hr.mmHg.m^2空孔率:
    (膜中の空孔の体積/膜の体積)×100(%)2、中
    空繊維を構成する層の少なくとも1成分が、親水性ビニ
    ルモノマーを0.2〜25モル%含む共重合体( I )
    からなる特許請求の範囲第1項記載の選択透過性複合中
    空繊維。 3、中空繊維を構成する層の少なくとも1成分が、重合
    度5以上のポリエチレンオキサイド単位を1重量%以上
    有する成分からなる共重合体(II)を含む特許請求の範
    囲第2項記載の選択透過性複合中空繊維。
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