JPH053335B2 - - Google Patents

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JPH053335B2
JPH053335B2 JP63131013A JP13101388A JPH053335B2 JP H053335 B2 JPH053335 B2 JP H053335B2 JP 63131013 A JP63131013 A JP 63131013A JP 13101388 A JP13101388 A JP 13101388A JP H053335 B2 JPH053335 B2 JP H053335B2
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JP
Japan
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membrane
resin
semipermeable membrane
formula
water
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JPH01299610A (ja
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Masashi Yoshida
Katsuhisa Suzuki
Masaaki Yoshikawa
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Nikkiso Co Ltd
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Nikkiso Co Ltd
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Priority to EP89109280A priority patent/EP0344581B1/en
Priority to ES89109280T priority patent/ES2045253T3/es
Priority to US07/358,290 priority patent/US4957942A/en
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Priority to US07/516,939 priority patent/US4983293A/en
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/48Polyesters
    • B01D71/481Polyarylates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/66Polymers having sulfur in the main chain, with or without nitrogen, oxygen or carbon only
    • B01D71/68Polysulfones; Polyethersulfones

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は半透膜およびその製造方法に関し、さ
らに詳しくは、腎疾患あるいは薬物中毒等の治療
を目的とした血液浄化、特に血液透析療法あるい
は血液濾過透析療法に用いる半透膜およびその製
造方法に関する。 [従来の技術および課題] 従来、半透膜はたとえば工業分野ではビール、
ジユース、牛乳等の濃縮、精製、海水の脱塩、排
水処理等に使用され、医療分野では、血液透析療
法、血液濾過透析療法で用いる人工透析器等に使
用されている。 前記半透膜の素材としては、セルロース、セル
ロースエステル、ポリアクリロニトリル、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリビニルアルコール、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド等
が使用されていた。また近年になつては、エンジ
ニアリングプラスチツクとして開発されたポリス
ルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリア
リレート樹脂等の素材もその機械的強度、耐熱
性、耐薬品性、さらには良好な生体適合性を有す
ることから医療分野においても半透膜材料として
利用されるようになつてきた。 一般に、ポリアリレート樹脂またはポリスルホ
ン樹脂において、それらを単一成分で血中老廃物
や水等の透過性に優れた半透膜に形成しようとす
るには、表面の著しい緻密化を押えると共に断面
構造が透過性を妨げることのない構造にすること
が要求される。つまり、厚さ方向の断面構造は、
連続した貫通細孔を有する網目状組織、いわゆる
フイブリル構造であることが望ましい。すなわ
ち、ボイド構造もしくは貫通細孔の少ない、いわ
ゆるスポンジ構造を形成しないことが重要であ
る。 ところが、ポリアリレート樹脂またはポリスル
ホン樹脂を、それぞれ単一成分で半透膜にしたも
のは、これらの樹脂に特有な分子間凝集力の強さ
から、膜表面が著しい緻密構造となり、しかも膜
の断面方向の構造はポリマーが大きく欠落したボ
イド構造あるいはスポンジ構造になりやすい。ま
たこれらの膜は、血中老廃物や水等の透過性も低
く、ボイドが表面に貫通するなどの膜欠点も現わ
れ、機械的強度も低いものとなつている。 そこで、これらの問題点を解決するために、従
来からさまざまな方法が採用されている。 その例として、特開昭61−293502号、特開昭61
−20085号および特開昭62−47367号公報に記載さ
れるように、半透膜材料として用いるポリスルホ
ン樹脂とその溶剤とに塩化リチウム、塩化カルシ
ウム等の金属塩やポリビニルピロリドン、ポリ酢
酸ビニル、ポリエチレングリコール等の水溶性高
分子等の添加剤、あるいは水、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、エチレングリコール
等の非溶剤または膨潤剤を加えた製膜原液を使用
する方法等がある。すなわち、これらの添加剤、
非溶剤、膨潤剤等を適当量加えるのは、膜の表面
構造、断面構造を制御するためである。 しかしながら、前記公報に記載された半透膜
は、透水量が比較的に少なくてアルブミンの分画
も優れたものであるが、半透膜形成後に前記添加
剤、非溶剤あるいは膨潤剤を完全に除去する必要
がある。と言うのは、このような添加剤等を有す
る半透膜を使用して血液透析を実行した場合、血
中にこれら添加剤が溶出して患者に悪影響を及ぼ
すことがあるからである。 またポリスルホン樹脂を使用した半透膜の例と
して、特開昭61−245805号、特開昭61−197006号
および特開昭61−238834号公報に記載された半透
膜は、機械的性質に優れたものではあるが、膜の
透水量および孔径が大きいので、この半透膜を血
液透析療法に使用した場合には、血中の有用物も
濾過されてしまうと言う問題点がある。 一方、ポリアリレート樹脂を半透膜に使用した
例として、特公昭58−27964号及び特公昭58−
34166号公報に記載の技術がある。 前記公報に記載の半透膜は、いずれも、分画分
子量が小さくて分子量6000〜20000程度のポリエ
チレングリコールの排除率が大きいものである。 このような半透膜は、血液透析療法に使用した
場合、尿素、クレアチン、尿酸等の低分子量物質
の除去が可能であるが、長期透析患者に高率で発
症するアミロイド症の原因物質とされているβ2
ミクログロブリン(分子量11800)を高率で除去
するのは困難である。 本発明は前記事情に基いてなされたものであ
る。 すなわち、本発明の目的は、連続した貫通細孔
を有する網目状組織、いわゆるフイブリル構造を
有し、アルブミン等の濾過を高率で阻止すること
ができるが、β2−ミクログロブリン等の有害物は
有効に濾過することができる半透膜およびその製
造方法を提供することにある。 ところで、血液等の液体の濾過等に使用される
半透膜とは全く異なる技術分野に属するガス選択
性透過膜として、特開昭59−127602号公報には、
式; で示される繰り返し単位を有する芳香族ポリエス
テルと、式; (ただし、式中Qはたとえば−SO2−であり、
Zはたとえば である。) で表わされる繰り返し単位を有する重合体の、少
なくとも一種との混合物からなるガス選択性透過
膜が開示されている。 前記公報によると、ガス選択性透過膜の構造は
平均孔径が0.001〜0.01μmである緻密層を有する
非対称孔径構造であるとされ、その具体的構造
は、内孔が膜表面に対して垂直に底面にまで伸び
たボイド構造であり、かつ規則的に配列してお
り、内孔を仕切る壁のスポンジ構造もより緻密と
なつているものである。すなわち、前記ガス選択
性透過膜の構造は、非対称孔径構造であると言う
点および内孔が細長く成長したボイド構造である
と言う点で不均一なフイブリル構造ではない。 これは、製膜原液を凝固させる方法として、非
溶剤または水に浸漬するか、または製膜原液を流
延後加熱し溶剤を一部蒸発させることに拠るもの
と推定される。 前記公報はガス選択性透過膜に関するものであ
り、前記公報の記載によれば、芳香族ポリエステ
ルと混合する重合体の混合比率が1:1に近ずく
程平均孔径が増大し、表面緻密層も乱れてガスの
透過性は大きくなるが、ガス選択透過性は低下す
る。これは、異種重合体同士の混和性の低下が最
大となるためとされており、混合比率が1:1近
辺では好ましくないと明記されている。 [前記課題を達成するための手段] 前記目的を達成するための請求項第1項に記載
の構成は、ポリアリレート樹脂とポリスルホン樹
脂とを主たる膜素材とし、透水性が1500ml/m2
hr・mmHg以下であり、かつ牛血清アルブミンの
阻止率が80%以上であり、かつチトクロームCの
阻止率が40%以下であることを特徴とする半透膜
である。 前記ポリアリレート樹脂は式(1) (ただし、式中、R1およびR2は炭素数が1〜
5の低級アルキル基であり、前記R1およびR2
それぞれ同一であつても相違していても良い。) で表わされる繰り返し単位を有する樹脂であり、
前記ポリスルホン樹脂は、式(2) (ただし、式中、R3およびR4は炭素数が1〜
5の低級アルキル基であり、前記R3およびR4
それぞれ同一であつても相違していても良い。)
で表わされる繰り返し単位を有する樹脂および/
または式(3) で表わされる繰り返し単位を有する樹脂であるの
が好ましい(請求項第2項)。 前記半透膜は、中空糸状であるのが好ましい
(請求項第2項)。 また、請求項第4項に記載の構成は、前記ポリ
アリレート樹脂と前記ポリスルホン樹脂との合計
量を10〜25重量%の割合で含有する製膜原液と、
水を30〜80容量%の割合で有する芯液としての有
機溶媒溶液とを、二重管紡糸口金から凝固液に吐
出して中空糸状の半透膜を製することを特徴とす
る半透膜の製造方法である。 次に本発明に係る半透膜の製造方法と共に、本
発明に係る半透膜について詳述する。 本発明の半透膜は、所定構造のポリアリレート
樹脂とポリスルホン樹脂とからなる。 本発明において好ましいポリアリレート樹脂
は、式(1)で表わされる繰り返し単位を有する。 (ただし、式中、R1およびR2は炭素数が1〜
5の低級アルキル基であり、前記R1およびR2
それぞれ同一であつても相違していても良い。)
前記R1およびR2としては、たとえばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基な
どが挙げられる。好ましいR1およびR2は、メチ
ル基である。 本発明におけるポリアリレート樹脂は、前記式
(1)で表わされる繰り返し単位を主たる繰り返し単
位とする限り特に制限はないが、好ましくは、分
子量として20000〜50000程度のものである。 次に、前記ポリスルホン樹脂として好ましいの
は、式(2); (ただし、式中、R3およびR4は炭素数が1〜
5の低級アルキル基であり、前記R3およびR4
それぞれ同一であつても相違していても良い。)
で表わされる繰り返し単位および式(3); で表わされる繰り返し単位の少なくともいずれか
を有するポリスルホン樹脂Bである。 前記R3およびR4で示される低級アルキル基と
しては、前記R1およびR2についての低級アルキ
ル基と同様である。 本発明におけるポリスルホン樹脂は、前記式(2)
および/または、前記式(3)で表わされる繰り返し
単位を主たる繰り返し単位とする限り、特に制限
はないが、好ましくは分子量として20000〜40000
程度のものである。 本発明における半透膜は、前記ポリアリレート
樹脂Aと前記ポリスルホン樹脂Bとを含有するも
のであり、その含有重量比A/Bとしては、通常
0.1〜10であり、特に0.3〜4が好ましい。前記含
有重量比が前記範囲を外れると、半透膜の構造が
フイブリル構造でなくなつたりすることがある。 本発明における半透膜は、透水性が1500ml/
m2・hr・mmHg以下である。この透水性がこの値
を越えると、アルブミンの阻止率が低下するとア
ルブミンの損失が大きくなつてしまう。 ここで、前記透水性は、前記モジユールに、窒
素加圧下の蒸留水を送水することにより透水量を
測定し、式 Lp=K/a・h・p ただし、 Lp:透水性(ml/m2・hr・mmHg) K:透水量(ml) a:有効膜面積(m2) h:透水時間(hr) p:濾過圧力(mmHg) で算出される値により表示される。 また、本発明における牛血清アルブミン阻止率
は、80%以上であり、好ましくは90%以上であ
り、またチトクロームCの阻止率は40%以下であ
り、チトクロームCの阻止率が高くなると、透析
療法においてβ2−ミクログロブリンの除去が困難
になる。 ここで、アルブミンおよびチトクロームCの阻
止率は、濾液中のアルブミンにつき、濾液の濃
度、モジユール入口の濃度、およびモジユール出
口の濃度を測定し、式 R=(1−2C1/C2+C3)×100 ただし、 R:阻止率(%) C1:濾液の濃度 C2:モジユール入口の濃度 C3:モジユール出口の濃度 で算出することにより求めることができる。 本発明の半透膜は、平膜状、チユーブ状、中空
糸状のいずれの形であつても良いが、作成するモ
ジユールの形状、製膜の容易性等と上述の紡糸上
の利点とを考えあわせれば、中空糸状の半透膜が
好ましい。 本発明の半透膜はフイブリル構造を有すると共
に、アルブミン等の血中有用物の濾過を有効に阻
止すると共にβ2−ミクログロブリン程度の分子量
を有する有害物質を濾過することができると言う
優れた特性を有する。したがつて、本発明の半透
膜を中空糸状にして血液透析療法に使用するのが
最も適切である。 かかる優れた特性を有する中空糸糸状の半透膜
は、本発明の方法により製造することができる。 以下に本発明の製造方法を説明する。 本発明の方法では、好ましくは前記ポリアリレ
ート樹脂と前記ポリスルホン樹脂との合計量を、
10〜25重量%、好ましくは12〜20重量%の割合で
有機溶媒に溶解し、製膜原液を先ず調製する。 ここで前記濃度が10重量%よりも低いときに
は、膜強度が低下し、実用に耐え難く、また25重
量%よりも高いときには膜の空隙率が低下するこ
とにより、その膜性能が低下し、また製膜原液が
ゲル化し易くなるので実用的ではない。このとき
に、粘度の調製、膜強度の向上等の目的で、ポリ
アリレートに親和性の高いポリエステル樹脂、ポ
リアミド樹脂等を、本発明の目的を阻害しない範
囲で加えることも可能である。 前記有機溶媒としては、前記ポリアリレート樹
脂およびポリスルホン樹脂に対して良溶媒であれ
ば特に制限がなく、たとえばテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンな
どを挙げることができる。これらの中でもN−メ
チル−2−ピロリドンが好ましい。 混合に際し、前記製膜原液における前記ポリア
リレート樹脂Aとポリスルホン樹脂Bとの混合重
量比は、半透膜における前記両樹脂の混合重量比
が前述[A/B=0.1〜10、好ましくは0.3〜4]
の通りになるように調製すれば良い。 また製膜原液調製は前記ポリアリレート樹脂と
ポリスルホン樹脂を一種類づつ順次、前記有機溶
媒に溶解しても良いが、ポリアリレート樹脂とポ
リスルホン樹脂とを、先に混合し、一時に溶解し
ても良い。 前記有機溶剤に前記ポリアリレート樹脂と前記
ポリスルホン樹脂とを溶解する際の温度は、通常
30〜100℃であり、好ましくは50〜80℃である。 前記製膜原液の調製に当たり、本発明では添加
剤として非溶剤、膨潤剤、水溶性高分子等を加え
ても、フイブリル構造を有する半透膜の製造は可
能であるが、特に必要とするものではない。 次に、前記製膜原液を所定形状の膜体に成形す
る必要がある。 本発明における均一なフイブリル構造を形成さ
せるための凝固液は、水単独よりも樹脂溶解に使
用した有機溶媒と水との混合溶媒の方が、より好
ましい。すなわち水の含有量が多過ぎる場合に
は、膜の断面方向にボイド構造が発現しやすくな
り、また水の含有量が少な過ぎるとフイブリルが
太く、粗になり過ぎてしまうと同時に、凝固が遅
くなり、製膜が困難になるからである。本発明に
おける凝固液は、有機溶媒に対する水の濃度を30
〜80容量%、好ましくは40〜70容量%で含有する
のが望ましい。 混合する有機溶媒としては、樹脂に対する良溶
媒たとえばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N
−メチル−2−ピロリドン等を使用することがで
きるが、好ましいのは、N−メチル−2−ピロリ
ドンである。また凝固速度の調整のためには、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、グリ
セリン等のアルコール類やエチレングリコール、
プロピレングリコール等のグリコール類を加えて
も良い。 中空糸状の半透膜は、前記製膜原液を二重管紡
糸口金を用いて芯液と共に前記凝固液中へ吐出
し、製膜原液を中空糸状に凝固することによつて
製造することができる。 前記二重管紡糸口金は、たとえば、血液透析器
を設計するに際し、それに用うべき中空糸状半透
膜の内径および外径を形成させうるものであれ
ば、特に制限されるものではない。 製膜原液を吐出するときの前記二重管紡糸口金
の温度は、0〜80℃とするが、好ましくは0〜15
℃の範囲である。すなわち、製膜原液の安定性や
粘度等を適正に保つためである。 前記芯液は、その組成として、凝固液と同じ有
機溶媒、ほぼ同じ濃度範囲の液を使用することが
好ましい。 また、製膜原液を吐出する際には、二重管紡糸
口金を凝固液に接触させて直接、凝固液中に吐出
させることもできるが、凝固液面から一定の空間
を設ける方が好ましい。その空間として、凝固液
面から二重管紡糸口金までの距離を、たとえば5
〜100mmにするのが良く、そのほうが紡糸しやす
い。 次に、紡糸した半透膜を有機溶媒の除去をする
ために水洗いし、その後、乾燥する。 乾燥した半透膜はモジユール化後、エタノー
ル、メタノール等の有機溶剤を用いて賦活する。
モジユール化後の半透膜は、前記賦活剤を水で置
換して使用する。ただし、乾燥する前にグリセリ
ン等の水溶性の物質を半透膜に添加し、乾燥を行
えば前記賦活は要しない。 前記のようにして得られる本発明に係る半透膜
は、ポリアリレート樹脂とポリスルホン樹脂との
混合樹脂からなり、膜表面に0.05μmを越える平
均細孔径を有さず、しかも膜の断面方向に、均一
なフイブリル構造を形成し、しかも良好な透水性
を有すると共に、たとえばアルブミン等の物質に
対しては高い阻止率を有し、かつβ2−ミクログロ
ブリン程度の分子量物質については高い濾過性を
有する優れた特性を有する。 [実施例] 次に本発明の実施例を示して本発明を更に具体
的に説明する。 (実施例 1) 前記式(1)においてR1およびR2がメチル基であ
るポリアリレート樹脂[以下、PAと略称する。]
((株)ユニチカ製、商品名;Uポリマー 「U−
2030」)と前記式(3)で示されるポリスルホン樹脂
[以下、PESと略称する。](ICI社製、商品名;
Victrex 「4800P」)とをN−メチルピロリドン
[以下、NMPと略称する。]に加え、60℃に加熱
しながら溶解して製膜原液を調製した。このと
き、樹脂濃度は17重量%であり、PAとPESとの
混合重量比は1:1であつた。 二重管紡糸口金の内側より芯液(NMP50容量
%、水50容量%)を、外側より前記製膜原液を吐
出し、空気中を20〜50mm通過させた後、凝固液中
に導いて凝固させ、中空糸膜を得た、二重管紡糸
口金の温度は7〜8℃、凝固液組成はNMP60容
量%、水40容量%の混合液とした。 得られた中空糸膜を水洗、乾燥し、有効膜面積
0.15m2のモジユールを作成した。 得られた膜体につき、走査型電子顕微鏡[以
下、SEMと略称する。]にて膜の表面および断面
(厚み方向)の観察を行なうと共に、作成したモ
ジユールを用いて、蒸留水の透水性、ならびに、
牛アルブミン(分子量66000)、および馬チトクロ
ームC(分子量12300)を成分とする濾液を調製
し、その各成分の阻止率を求めた。 前記各成分についての透水性は、前述の式によ
り求めた。 前記阻止率は、濾液の各成分につき前述の式に
より算出した。 SEM観察においては、膜の断面写真である第
1図に示すように、断面方向においての膜構造は
連続した貫通孔を有する網目状構造すなわちフイ
ブリル構造であつた。 実験結果を第1表に示す。 (実施例 2) 前記実施例1と同様の製膜原液、凝固液および
濾液を用い、芯液の組成をNMP55容量%、水45
容量%とし、実施例1と同様に中空糸膜を製造、
モジユール化して、蒸留水の透水性、濾液成分の
阻止率をもとめた。 また得られた膜につき前記実施例1と同様にし
てSEM観察した。 結果を第1表に示す。 (実施例 3) PAとPESの混合樹脂濃度が16重量%、
NMP84重量%であり、PAとPESとの混合比が、
1:1である製膜原液を実施例1と同様に調製
し、芯液を実施例1と同じ組成にし、NMP60%
および水40%からなる混合液を凝固液に用いて中
空糸膜を製造して同様に蒸留水の透水性、濾液成
分の阻止率をもとめた。 また得られた膜につき前記実施例1と同様にし
てSEM観察した。 結果を第1表に示す。 (比較例 1) PESをNMPに20重量%の濃度になるように溶
解して製膜原液を作成し、二重管紡糸口金の内側
から芯液(NMP50容量%の水溶液)を、外側か
ら前記製膜原液を吐出し、その他は前記実施例1
と同様の条件にて中空糸を製造した。得られた中
空糸の膜断面をSEMで観察した結果を図面代用
写真である第2図にて示した。膜の断面にはボイ
ドが多数認められると共にスポンジ構造であつ
た。 この中空糸を使用してモジユールを作成し、そ
の透水性、牛アルブミンおよび馬チトクロームC
の阻止率を求め、その結果を第1表に示した。 (比較例 2) 実施例1におけるのと同様の製膜原液にて芯液
(NMP75容量%の水溶液)を用いて中空糸を作
成した。 得られたこの中空糸を用いてモジユールを作成
し、透水性、ならびに牛アルブミンおよび馬チト
クロームCの阻止率を求めてその結果を第1表に
示した。 (比較例 3) 実施例1におけるのと同様の製膜原液にて芯液
(水)を用いて中空糸を作成した。 得られたこの中空糸を用いてモジユールを作成
し、透水性、ならびに牛アルブミンおよび馬チト
クロームCの阻止率を求めてその結果を第1表に
示した。
【表】 [発明の効果] 本発明によると、ポリアリレート樹脂とポリス
ルホン樹脂とを含有するので、機械的強度の大き
なしかも透水性に優れたフイブリル構造を有し、
しかも特定の透水率および特定の牛血清アルブミ
ン阻止率を有するので、β2−ミクログロブリン等
の血中有害物質の濾過性が高いと共にアルブミン
等の有用物質の阻止率も高いと言う優れた膜特性
を備えた半透膜を提供することができた。 また、本発明の方法によると、前記優れた膜特
性を有する半透膜を、添加剤、非溶剤、膨潤剤等
を使用することなく、簡単に製造することことが
できた。 したがつて、本発明による半透膜は、馬チトク
ロームC(分子量12300)の透過率が非常に高いこ
とから、それらよりも分子量の小さい、長期透析
患者のあいだで高率に発生している関節痛の原因
であるβ2−ミクログロブリン(分子量11800)を
効率よく除去することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた膜の断面を走査型
電子顕微鏡観察にて撮影してなる図面代用写真、
および第2図は比較例1で得られた膜の断面を走
査型電子顕微鏡観察にて撮影してなる図面代用写
真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリアリレート樹脂とポリスルホン樹脂とを
    主たる膜素材とし、透水性が1500ml/m2・hr・mm
    Hg以下であり、牛血清アルブミンの阻止率が80
    %以上であり、かつチトクロームCの阻止率が40
    %以下であることを特徴とする半透膜。 2 前記ポリアリレート樹脂は式(1) (ただし、式中、R1およびR2は炭素数が1〜
    5の低級アルキル基であり、前記R1およびR2
    それぞれ同一であつても相違していても良い。) で表わされる繰り返し単位を有する樹脂であり、
    前記ポリスルホン樹脂は、式(2) (ただし、式中、R3およびR4は炭素数が1〜
    5の低級アルキル基であり、前記R3およびR4
    それぞれ同一であつても相違していても良い。)
    で表わされる繰り返し単位を有する樹脂および/
    または式(3) で表わされる繰り返し単位を有する樹脂である前
    記請求項第1項に記載の半透膜。 3 前記半透膜が中空糸状である前記請求項第1
    項に記載の半透膜。 4 ポリアリレート樹脂とポリスルホン樹脂との
    合計量を10〜25重量%の割合で含有する製膜原液
    と、水を30〜80容量%の割合で有する芯液として
    の有機溶媒溶液とを、二重管紡糸口金から凝固液
    に吐出して中空糸状の半透膜を製造することを特
    徴とする半透膜の製造方法。
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