JPS6210005Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、棒材を自動的に一定量だけ送り出す
自動送り出し装置に関する。

多軸自動盤のようにストツクされた多数の棒材
を一本ずつ自動的に加工する加工機械がある。こ
のような機械では棒材を一定量だけ加工機械へ送
り込んだ後に送り込まれた部分の加工が行われ
る。したがつてこのような機械には正確に一定量
だけ棒材を送り出すことの出来る自動送り出し装
置が必要となる。棒材は連続的に送り出されるた
め送り出し量に多少でもバラツキが生じると製品
加工後に不良品として処理され、したがつて素材
の無駄となりこの僅かな長さの違いによる不良品
が累積され多大な損失となる。

そこで本考案はこのようなことのないように棒
材を正確に一定量だけ送り出す自動送り出し装置
を提供するものである。かかる目的を達成する本
考案の構成は、棒材の移動ライン近傍に具えられ
るとともに棒材の移動ライン上への供給後移動ラ
イン上に位置し棒材の当接後移動ライン外へ出る
ストツパと、移動ライン上に供給される棒材を前
記ストツパに当接するまで移動ライン上を移動さ
せる位置決めシリンダと、前記ストツパに当接後
の前記棒材を移動ライン上で前記移動方向へ更に
一定量だけ送り出す送り出しシリンダとを具えた
ことを特徴とする。

以下、本考案を図面に示す一実施例に基づいて
詳細に説明する。

本考案は、棒材を一旦所定の位置まで移動させ
て位置決めしたあと一定量だけ送り出すことによ
つてすべての棒材の送り出し量を一定にするもの
である。本実施例では六軸自動盤に自動送り出し
装置としてのバーフイーダを用いたものを示す。

第１図は六軸自動盤の全体図であり、１は一定
量送り込まれた棒材を加工する機械本体、２は本
考案によるバーフイーダ本体で機械本体１へ棒材
を一定量だけ送り込む機能をもつ。第２図におい
て９，１１，１２は棒材１０を前記バーフイーダ
本体２へ供給する供給装置を構成し、９は棒材１
０を整列させてストツクするワークストツカ、１
１はシリンダ１２を出入させることによつて正転
逆転し棒材１０を一本ずつバーフイーダ本体２へ
供給するローダである。

以下にバーフイーダ本体２の説明をする。本実
施例の六軸自動盤は第２図中、キヤリヤ１３が一
定時間毎に60゜ずつ左回転を行なう。即ち図中
6POSの位置において、キヤリヤ１３に具えた図
示しない主軸のコレツトチヤツクで棒材１０を掴
み、そのままキヤリヤ１３が左へ60゜回転し
1POSの位置にくる。ここでは第１段階の加工を
終え、順に2POS→3POS→4POS→5POSへ回転し
て夫々異なる加工を行ない、5POSで加工が完了
する。6POSでは新しい棒材１０が供給され前記
のように加工の準備がされる。このとき前述のよ
うにコレクトチヤツクで棒材１０を掴むが、掴む
位置はバーフイーダ本体２による棒材１０の送り
出し量によつて決まる。

この棒材１０を送り出す移動ラインとしての
6POSの位置にストツパとしての素材位置決めヘ
ツド７が具えられる。素材位置決めヘツド７は、
第３図〜第５図に示すようにアーム８に取り付け
られる。１７はストツパスクリユーで素材位置決
めヘツド７に内蔵されたソケツト１８に螺入して
いる。１９はプランジヤであり素材１０により前
記ストツパスクリユー１７と前記ソケツト１８と
が矢印の方向に押し込まれると、該ソケツト１８
の外周傾斜面によりプランジヤ１９が押し上げら
れ鋼球２０を介してエアスイツチ２１が作動す
る。この素材位置決めヘツド７は前記ローダ１１
の回転と連動しており、棒材１０が6POSに供給
されると同時に前記アーム８が回転して素材位置
決めヘツド７が6POS上に位置する。

前記ローダ１１によつて１本ずつ供給される棒
材１０を6POSの位置へ送り込むために次のよう
な構造となつている。即ち第２図、第６図に示す
ようにシヤトル１４が具えられる。該シヤトル１
４はシリンダ１５によつて駆動され、シヤトル１
４が開いた後にローダ１１が正転する。よつてワ
ークストツカ９上の棒材１０が１本だけシユート
１６を転がつて6POS位置のキヤリヤ１３内へ入
りシヤトル１４が閉じる。

バーフイーダ本体２には6POS位置に供給され
る棒材１０を前記ストツパスクリユー１７に当接
するまで6POS上を移動させる位置決め手段とし
てのシリンダ６と、該ストツパスクリユー１７に
当接後の該棒材１０を6POS上で前記移動方向へ
更に一定量だけ送り出す送り出し手段としてのシ
リンダ５とが具えられる（第１図、第６図、第８
図、第９図参照）。第１図に示すようにシリンダ
６のロツドにはシリンダ５のロツドが連結され、
該シリンダ５にはプツシヤ３が固定される。該プ
ツシヤ３はガイドロツド４に案内されキヤリヤ１
３の長手方向へ移動自在となつている。ワークス
トツカ９上の棒材１０が6POSの位置へ供給され
るとシリンダ６のロツドが後退し、第１図中右方
向へプツシヤ３が棒材１０を押していく。このと
き6POS上に位置している素材位置決めヘツド７
のストツパスクリユー１７に棒材１０が当接する
と前記エアスイツチ２１の働きによりシリンダ６
にブレーキがかかる。そして素材位置決めヘツド
７が6POSの外へ出た後にシリンダ５のロツドが
後退し、該シリンダ５のロツドは一定量のみ前
進・後退する構造となつているので、プツシヤ３
により棒材１０は更に右へ押され棒材１０の先端
は所定の位置で停止する。図示しないリミツトス
イツチによりプツシヤ３の前進端が検出されると
逆にシリンダ５及び６のロツドが共に前進する。
そして図示しないリミツトスイツチによりプツシ
ヤ３の後退端が検出されシリンダ５と６のロツド
は停止する。

斯る自動送り出し装置の作用を第１２図に基づ
いて説明する。動作説明は図中〜の順に行な
う。通常加工に必要な棒材１０の送りは図示し
ないストツクフイードカムで行なわれる。棒材
１０がなくなると棒材なし検出リミツトスイツチ
により機械本体１はサイクル停止する。シリン
ダ１５の作動後シリンダ１２が作動するためシヤ
トル１４が開いてその後ローダ１１が正転する。
したがつて棒材１０が１本だけ6POS位置に供給
される。このときローダ１１と連動するアーム８
が正転し素材位置決めヘツド７が6POS上に位置
する。シヤトル１４が閉じたのち、シリンダ６
のロツドが後退しプツシヤ３が棒材１０を移動さ
せる。該棒材１０が素材位置決めヘツド７のス
トツパスクリユー１７に当接する。素材位置決
めヘツド７のエアスイツチ２１の働きでシリンダ
６にブレーキがかかつて止められる。このとき同
時にローダ１１とアーム８が逆転し、素材位置決
めヘツド７は6POSの外へ出る。このとき棒材１
０の前進端がチエツクされ所定の位置に該棒材１
０が停止することとなる。前記エアスイツチ２１
によりシリンダ５のロツドが一定量だけ後退し、
棒材１０が機械本体１に向かつて一定量だけ送り
出される。プツシヤ３の前進端を図示しないリ
ミツトスイツチが検出しシリンダ６のブレーキが
切れて今度は逆にシリンダ５及び６のロツドが共
に前進する。そしてプツシヤ３の後退端をリミツ
トスイツチが検出してシリンダ５と６のロツドが
停止する。以上で１サイクルが完了する。

以上、一実施例を図面とともに説明したように
本考案によれば棒材等を所定の長さだけ正確に送
り出すことができるので、工作機械等に使用すれ
ば製品が全長不足等により不良となつて素材が無
駄になることもない。また、本考案によれば、棒
材の先端位置を揃える位置決め手段及び棒材を一
定量送り出す送り出し手段に共にシリンダ装置を
用いているので、装置の全体的な構造の簡素化、
コンパクト化を図ることができ、且つシリンダの
ストロークを移用して容易に高精度な定量送り出
しが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第１２図は本考案に係る自動送り出し
装置を使用した六軸自動盤の一実施例に係り、第
１図は全体図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、
第３図は第１図のＥ−Ｅ矢視図、第４図は第３図
のＩ−Ｉ矢視図、第５図は第１図又は第４図にお
けるＤ部の拡大図、第６図は第１図のＢ−Ｂ断面
図、第７図は第６図のＣ−Ｃ断面図、第８図は第
１図のＨ−Ｈ矢視図、第９図は第１図のＪ−Ｊ矢
視図、第１０図、第１１図は夫々第２図のＦ−
Ｆ、Ｇ−Ｇ矢視図、第１２図は動作線図である。 図面中、１は機械本体、２はバーフイーダ本
体、３はプツシヤ、４はガイドロツド、５，６，
１２，１５はシリンダ、７は素材位置決めヘツ
ド、８はアーム、９はワークストツカ、１０は棒
材、１１はローダ、１３はキヤリヤ、１４はシヤ
トル、１６はシユート、１７はストツパスクリユ
ー、１８はソケツト、１９はプランジヤ、２０は
鋼球、２１はエアスイツチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 棒材の移動ライン近傍に具えられるとともに棒
   材の移動ライン上への供給後移動ライン上に位置
   し棒材の当接後移動ライン外へ出るストツパと、
   移動ライン上に供給される棒材を前記ストツパに
   当接するまで移動ライン上を移動させる位置決め
   シリンダと、前記ストツパに当接後の前記棒材を
   移動ライン上で前記移動方向へ更に一定量だけ送
   り出す送り出しシリンダとを具えたことを特徴と
   する自動送り出し装置。