JPS6186116A

JPS6186116A - 多刃フライスカツタ−

Info

Publication number: JPS6186116A
Application number: JP20472084A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Okunishi; 弘奥西; Yoshiya Shino; 篠　惠也; Toshio Okuda; 奥田　敏男; Soichi Sato; 宗一佐藤
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 1984-09-29
Filing date: 1984-09-29
Publication date: 1986-05-01

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は多刃フライスカッターに関し、一層詳細にはフ
ライスカッターを構成する力・７ターボデイの外周部に
段部を形成し、この段部に間断なくＬ字状のチップを配
設し、精密切削に適するように構成すると共に切削時に
切刃とワークとの間で生ずる切削抵抗に依拠する応力の
力の方向を変位させることによってチップ全体としての
浮き上がりを防止するように構成した多刃フライスカッ
ターに関する。

軸に嵌着した円形状の刃物を回転させ、一方、ワークに
所定速度の送りを与えて前記刃物によりワークを切削す
るフライス盤、すなわち、ミリングマシンが多数用いら
れている。

従来技術において、このフライス盤の切削機能を達成す
るフライスはフライス本体と刃部とが一体的に形成され
ているものと、フライス本体と刃部とが分離構成されて
いるものとに部分することが出来る。

そこで、前者においては切削されるべきワークの数が多
いと刃先の損耗を招来し、その刃先だけの交換の必要性
がある場合であってもフライス全体を取り替えなければ
ならないという欠点がある。また、ワークの種類が相違
すれば、そのワークに対応してフライス自体の交換が要
求されることは勿論であり、そのためには前記ワークの
種類に応じて多種類のフライスを用意しなければならな
い不都合がある。

一方、後者に関連して、近年では米国特許第３．７０１
，１８７号に開示されているように、フライスの刃先部
分に当該刃に対応するチップを着脱自在に取り付け、こ
れによってチップか損耗した際であってもそのチップ部
分だけを交換する方式が考えられる。

然しなから、この技術では、一つのフライスに固着され
るチップの数に制約があるし、取付スペースも極めて大
きく取らざるを得ない難点がある。従って、一つのフラ
イス本体に取り付けられるチップの数は些程に多くなら
ない。さらに、チップをボルトを介して取り付ける場合
において、ワークに対する切削を開始すると切刃との間
に生ずる極めて大きな切削抵抗が前記ボルトに直接負荷
としてかかることになる。このため、この切削抵抗に十
分に耐え得る程の剛性を有するボルトを用意しなければ
ならない。

このことは、必然的にボルトが所定の太さ並びに長さを
有しなければならないことを意味し、従って、チップに
対するボルトの占有面積が極めて大きくなる。すなわち
、チップ自体も前記ボルトに対応させて相対的に大きく
なることになり、チップ間の距離も増大するためにチッ
プはワークに対して断続切削を施すようになる。

結局、この種のフライス盤では精度の高い切削が不可能
となる欠点を露呈する。

そこで、本発′明者等は鋭意考究並びに工夫を重ねた結
果、フライス盤を構成するカッターボディの外周部に円
周溝を形成し、この円周溝にＬ字状のチップをボルト等
を介して間断なく装着し、前記り字状のチップの屈曲部
分を切刃としてカッターボディよりワーク側へと突出す
るように構成すれば、容易に多刃化が可能となり精密切
削に好適な、しかも、切削時に切削抵抗によって生ずる
応力が切刃に付与されたとしてもＬ字状のチップは互い
に隣接する他のチップに対して力の方向を変位させて伝
達し、従って、チップ自体の浮き上がりが防止される。

このため、当該チップを係着するボルト自体も・極めて
小さなもので済み、さらに、チップあく摩耗乃至折損し
たとしても前記ボルトを弛緩することによって容易に交
換が可能であるために保守管理が容易となり、加えて、
維持費も低度で済む多刃フライスカッターが得られ、前
記の不都合が一掃されることを究明した。

従って、本発明の目的は取り扱いが簡単で且つ精密切削
に適し、しかも、切削抵抗によって生ずる応力を他のチ
ップに分与することによってチップ自体の浮、き上がり
が阻止出来、さらにまた、チップの摩耗乃至折損に対し
てはその交換が極めて簡単に行われる多刃フライスカッ
ターを提供するにある。

前記の目的を達成するために、本発明はフライス盤を構
成する円盤状のカッターボディの外周部に周回する段部
を坦威し、前記段部にＬ字状のチップをその屈曲部分を
切刃部とするように間断なくしかも着脱自在に装着する
ことを特徴とする。

次に、本発明に係る多刃フライスカッターについて好適
な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に
説明する。

第１図において、参照符号１０は円盤状のカッターボデ
ィを示し、このカッターボディ１０の中央部分には後述
するようにフライス盤本体から延在する回転軸の端部が
連結される。このように孔１２が形成されることによっ
てリング状に構成されるカッターボディ１０の本体中央
部には所定間隔離間して複数の取付用孔１４が穿設され
る（第２図参照）。次に、前記カッターボディ１０の外
周縁部には周回する段部１６が刻設され、この段部１６
はその底部に鋸歯状のチップ係合突部１８を含む。すな
わち、前記チップ係合突部１８は傾斜面１８ａを存し、
その中央部分にボルト挿通用の孔部１８ｂを穿設し、な
お、互いに隣接するチップ係合突部１８の間には略水平
の溝部１８ｃが形成される。

そこで、以上のように構成されるカッターボディＩＯに
チップ２０が装着される。チップ２０は第３図から容易
に諒解されるように、Ｌ字型を構成する。すなわち、チ
ップ２０は互いに屈曲する水平脚部２０ｃと垂直脚部２
０ｄとを有し、前記水平脚部２０ｃの上面中央部分には
垂直方向に延在するボルト挿通用の孔部２０ａが形成さ
れる。そして、このチップ２０の前記水平脚部２０ｃと
垂直脚部２０ｄとが接合する部分は、この場合、切刃２
０ｂを構成する。一方、このようにして形成される垂直
脚部２０ｄの前面部２０ｅは、第４図ａに示すように、
回転切削方向Ａに対して所定の角度θ変位した傾斜面と
なり、また、水平脚部２０ｃによって形成される後面部
２０ｆも同様の角度θを有する傾斜面として形成してお
く。チップ２０の材質はワークに対応して種々選択が可
能であるが、例えば、立方晶窒化硼素、あるいは、場合
によっては、ダイヤモンドで構成してもよい。

以上のように構成されるチップ２０はボルト２２を介し
て前記カッターボディ１０に装着される。

すなわち、チップ２０の孔部２０ａにボルト２２の先端
部を挿入し、前記ボルト２２の端部をさらにチップ係合
突部１８の孔部１８ｂへと螺入する。この結果、チップ
２０はカッターボディ１０に対してしっかりと緊締固着
されることになる。なお、この場合、前記ボルト２２は
そのヘッド部分をワークに対して突出させないために、
レンチ用の孔部のあるものを選択しておくと好適である
。

このようにしてチップ２０がカッターボディ１０に対し
て緊締される結果、チップ２０の水平脚部２０ｃはチッ
プ係合突部１８の傾斜面１８ａに当接し、一方、垂直脚
部２０ｄは前記水平溝１８ｃに嵌合する。しかも、チッ
プ２０を前記のように夫々のチップ係合突部１８に係着
する結果、全体としては、当該チップ２０は段部１６を
埋めつくし、水平脚部２０ｃの後面部２０ｆは隣接する
チップ２０の垂直脚部２０ｄの前面部２０ｅへと当接す
ることになる。

以上のようにしてチップ２０をカッターボディｌＯに対
して間断なく装着し、次いで、こめカッターボディ１０
をスピンドル２４から延在するフランジ２６！へと係着
する。すなわち、カッターボディ１０に穿設された孔部
１４に図示しないレンチを利用してボルト２８を螺入し
、さらに、このボルト２８の先端部を前記フランジ２６
に形成された螺孔２６ａへと螺入する。この結果、チッ
プ２０を固着したカッターボディ１０はフランジ２６と
しっかりと結合するごとになる。

本発明に係る多刃フライスカッターは基本的には以上の
ように構成されるものであって、次にその作用並びに効
果について説明する。

先ず、スピンドル２４を図示しない回転駆動源によって
高速度で回転させると、それと一体的なフランジ２６も
回転し、このフランジ２６にボルト２８を介して固着さ
れたカッターボディｌＯも回転するに至る。この時、カ
ッターボディ１０にはチップ２０が係着されており、し
かも、このチップ２０の切刃２０ｔ）は前記カッターボ
ディ１０の平面部よりも外方へ、すなわち、図において
垂直方向上方へと突出しているために、送り込まれるワ
ークに対して切削を開始することになる。換言すれば、
切刃２０ｂはワークに接し、ワークを切削すると共にそ
れによって生じた切屑はチップ２０の水平脚部２０Ｃの
上面が若干傾斜しているためにこれを逃げ溝として外部
へ放出されることになる。すなわち、孔部１２を介して
切削油が導出されるとこの切削油の外方への流れにのっ
て切削屑は前記水平脚部２０ｃの上面を前記切削油と共
に外部へと排出されることになる。なお、この場合、前
記のように、図示しないワークに対してチップ２０が切
削を開始すると、それによって当然に切削抵抗を惹起す
る。そこで、この切削抵抗に関する応力は直接にチップ
２０にもたらされる。然しながら、チップ２０は前記の
通り隣接するチップとの間では水平脚部２０ｃの後面部
２０「が他のチップ２０の垂直脚部２０ｄの前面部２０
ｅに傾斜して当接しているために、前記のように切削に
よって生じた応力はその力の方向を変位されて次段のチ
ップ２０に対して伝達される。

すなわち、第４図すに示すように、切削によって生じた
応力Ｆはｆｌとｆ２のカに分けることが出来、従って、
ｆｌは前記の通り夫々のチップに対して力を分与する効
力を生じ、一方、ｆ２はチップ２０自体を下方へと押さ
え込む作用を営む。この結果、前記切削抵抗によって生
しだ力Ｆは却って千ノブ２０の浮き上がりを阻止するよ
うに作用することになる。結局、千ノブ２０はカッター
ボディ１０に周回しているために＋ｉｉｊ記のように切
削抵抗によって生じた応力は夫々のチップ２０に対して
分与され、従って、この応力が一つのチップのボルト２
２に対して大きなＶ５　ｇＭを与えることはない。

ところで、以上のようにして通常状態においてワークに
対して切削を行うわけであるが、チップが摩耗乃至折損
した場合には次の手順で新たなチップをワークに待機さ
せることが出来る。

すなわち、チップ２０を固定しているホルト２２を弛緩
し一旦脱挿して後、このチップ２０を摩耗乃至折損して
いない新たなチップと交換する。新たなチップはボルト
２２を再びカッターボディ１０に螺入することによって
容易に緊締固着される。

第５図に本発明に係るフラ１“スカノターの別の実施例
を示す。実質的にはこの実施例はチップ２０の別態様を
示す。従って、前記実施例と同一の参照符号は同一の構
成要素を示すものとする。

そこで、本実施例ではチップ２０は本体部分３０と切刃
部分３２とに分離構成され、前記本体部分３０には鋼製
の材料を使用し、一方、切刃部分３２には立方品窒化硼
素若しくはダイヤモンド等の本体とは別の切削能力に優
れた材料を固着している。このように構成する結果、切
削能力を倍加することが出来ると共に材料費を節約する
ことが可能となるチップが得られ、しかも経済的にも頗
る好適である。

さらに第６図に本発明のフライスカッターの別の実施例
を示す。この場合も前記と同様に同一の参照符号は同一
の構成要素を示すものとする。

そこで、本実施例では水平溝部１８ｃに代わる溝部４０
をさらに矢印Ｂで示す回転方向前方にまで夫々延在させ
、少なくともこの溝部４０が隣接するチップ間において
水平脚部と垂直脚部の端部とを夫々中空状に配置する構
成を採用している。

このように構成した結果、チップ相互間に若干のサイズ
の誤差があったにせよこの溝部においてそれを十分に吸
収して容易に取り付けを行うことが可能となる。すなわ
ち、当初のチップの取り付けの際並びにチップの損傷に
よる交換も煩雑となることは回避される。

本発明によれば、以上のようにフライスカッターにＬ字
型のチップを間断なく敷きつめるように配設し、切削の
際に生ずる応力をこのＬ字形状のチップによって力の方
向を変位させて分与し、しかも、一方においてはその力
をさらにチップ自体の浮き上がりを阻止するように利用
している。このためにチップを固着するためのボルトも
ただ単に位置決めにのみに使用することが出来、従って
、チップ自体の剛性を頗る増大させることが出来る。こ
の結果、切刃部分の増大と相俟って切削効率が向上し、
さらにまた、前記の通りチップ自体が連設されて多刃化
か図られるためにその切削の際には限りなく砥石に近い
精密な連続切削が可能となる。

以上、本発明に係るフライスカッタ一ついて好適な実施
例を挙げて説明したが、本発明はこの実施例に限定され
るものではなく、例えば、本発明の構成は側面フライス
にも応用可能である等、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において種々の改良並びに設計の変更がなされ得ること
は勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るフライスカッターの斜視図、第２
図は本発明に係るフライスカッターのチップとカッター
ボディとフランジとスピンドルとの結合関係を示す一部
省略縦断面図、第３図は本発明に係るチップの斜視図、
第４図ａは本発明に係るチップをカッターボディに装着
した状態の側面説明図、第４図すは切削抵抗に係る力の
方向を示す説明図、第５図は本発明に係るフライスカッ
ターのチップの別の実施態様を示す斜視図、第６図はさ
らに本発明に係るフライスカッターのカッターボティの
別の実施態様を示す一部省略側面図である。１０・・カッターボディ　１２．１４・・孔１６・・段
部　　　　　　１８・・チップ係合突部２０・・チップ
　　　　　２２・・ホルト２４・・スピンドル　　　２
６・・フランジ２８・・ボルト３０・・本体部分３２・・切刃部分　　　　４０・・溝部出願人代理人　
　弁理士　千葉　剛宏：″（−〜よＦｉｇ、４ａＦｉｇ、４ｂ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）フライス盤を構成する円盤状のカッターボディの
外周部に周回する段部を形成し、前記段部にＬ字状のチ
ップをその屈曲部分を切刃部とするように間断なくしか
も着脱自在に装着することを特徴とする多刃フライスカ
ッター。
（２）特許請求の範囲第１項記載のフライスカッターに
おいて、Ｌ字状のチップは回転切削方向に対して所定角
度変位した前面部と前記角度に等しい後面部とを有し、
隣接するチップ相互間において前記後面部を前記前面部
に当接してチップを位置決めすることからなる多刃フラ
イスカッター。
（３）特許請求の範囲第１項または第２項記載のフライ
スカッターにおいて、カッターボディの外周部に周回す
る段部は水平溝部と傾斜面とを有する鋸歯状形状で構成
されてなる多刃フライスカッター。
（４）特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記
載のフライスカッターにおいて、チップはその屈曲部に
材質の異なる切刃を装着してなる多刃フライスカッター
。
（５）特許請求の範囲第３項記載のフライスカッターに
おいて、カッターボディはＬ字状のチップを構成する垂
直脚部と水平脚部の接合部に対し水平溝部を形成してな
る多刃フライスカッター。