JPS6183458A - 燃料噴射ポンプの噴射量制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はディーゼルエンジン等の燃料噴射式１ンジンに
使用される燃料噴射ポンプの噴射量制御装置に関し、特
にエンジン加速時のガクガク振動対策に関する。

〈従来の技術〉 ディーゼルエンジン等において使用される従来の例えば
分配型の燃料噴射ポンプを第６図により説明する。即ち
、燃料は機関駆動される送油ポンプ１　（図には横断面
図を併記しである）によりポンプハウジング２内のポン
プ室３に供給される。

ポンプハウジング２に取り付けたプランジャバレル４に
はポンプ兼分配用プランジャ５が摺動自在に挿入され、
このプランジャ５は周知の如く往復並びに回転運動せし
められる。

プランジャ５が図で左行する吸入行程にある場合は、ポ
ンプ室３の燃料が吸入通路６から吸入溝７を介して圧力
室８に吸入され１、プランジャ５が右行する圧送行程に
移ると、圧力室８の燃料は圧縮されつつ分配溝９から圧
送通路１０に送出され、デリバリバルブ１１を経て図示
しない噴射ノズルから気筒内に噴射される。ここで、圧
送通路１０は円周方向に気筒数に対応する数だけ等間隔
に形成され、プランジャ５の往復・回転運動に伴って所
定の順序で各気筒に噴射される。

プランジャ５のポンプ室３側に存する基部には噴射量制
御部材として機能するコントロールスリーブ１２が摺動
自在に嵌挿してあり、プランジャ５のカントオフポート
１３がコントロールスリーブ１２の内周面から外れてポ
ンプ室３に開口すると、圧力室８の燃料がポンプ室３に
流出して噴射路りとなる。従って、コントロールスリー
ブ１２の位置調整によって噴射路り、即ち噴射量を制御
でき、例えばコントロールスリーブ１２を図で右方に移
動させれば噴射量が増加する。

このコントロールスリーブ１２には支軸１４に中間部を
枢支されたスタートレバー１５の一端部を係合させてあ
り、該レバー１５は他端側において遠心調速装置１６の
作用を受け、スタートスプリング１７を介して支軸１４
に枢支されたテンションレバー１８と係合している。テ
ンションレバー１８にはアクセルとｉｌ！するコントロ
ールレバー１９によってスプリング力を調整されるガバ
ナスプリング２０の弾性イ」勢力をアイドルスプリング
２１を介して遠心調速装置１６の作用方向と反対方向に
作用させである。こうして、遠心調速装置１６の作用力
とガバナスプリング２０の作用力とのバランスによって
テンションレバー１８を位置制御し、これと係合するス
タートレバー１５を介してコントロールスリーブ１２を
位置８周整するのである。

また、前記レバー１５．１８の支軸１４は、不動の固定
軸２２に回動自在に枢支されたコレクタレバー２３の一
端部に保持されており、コレクタレバー２３は該一端部
にてスプリング２４により図で時計方向に付勢され、他
端部がフルロードセットスクリュー（スモークセットス
クリュー）２５の一端部に当接している。従って、フル
ロードセットスクリュー２５の軸方向位置を調整するこ
とにより、コレクタレバー２３を姿勢変化させて支軸１
４の位置を変え、フルロード噴射量を適宜設定してスモ
ークの排出量を調整することができる。

しかしながら、このような従来の燃料噴射ポンプにあっ
ては、エンジンの低回転、低負荷領域から急加速に移行
する際には、噴射量を増加するためにアクセルペダルを
急速度で踏み込んでコントロールレバー１９を引きテン
ションレバ−１８ヲ図で反時計方向に移動させることに
なるが、このテンションレバー１８の移動が鋭敏である
ため、加速のショックが大き過ぎ、車両のパワートレイ
ン系のねじり振動と共振して車両が前後方向に激しく揺
動しながら加速するいわゆるガクガク振動を発生し、運
転性を悪化−すると共に、加速時にかなりの黒煙の排出
を生じるという問題点があった。

そこで本出願人は特開昭５７−３０３３８号公報に見ら
れるように、急加速時の時間に対する燃料増量率を制限
して上記不都合を回避するために、テンションレバーに
対して燃料噴射量増加方向への移動速度のみを抑制する
ダンパ装置を提供し一応所期の成果を収めた。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このものは、加速開始直後から加速終了
時まで通して燃料増量速度を抑制する機能となっていた
から、加速開始時の応答遅れが発生し、これが次のよう
に不都合な現象として現れるおそれがあった。

即ち、第１には、運転者の希望として時にはガクガク振
動が発生しても急加速性能を優先して得たいような場合
がある。このようなときにはその希望に沿えず著しく加
速感を損なうおそれが生しる。また第２には上記ガクガ
ク振動の発生しないような領域例えばアクセルペダルの
チョイ踏み程度の加速領域でもダンパ装置が効いて加速
応答が悪くなり不快感を抱く。第３には高速走行時の加
速である。このときにはアクセルペダルを踏んでも加速
の開始までに応答遅れが生じ、運転性が悪くなるし、走
行状態によっては危険性すら発生し易い。

本発明は上記不都合に鑑み、前記ダンパ装置の作動領域
を制限し、上記各種不都合の発生の少なくとも一部を未
然に防止することを目的とする。

く問題点を解決するための手段〉 そのために本発明ではコントロールレバーの噴射呈増加
方向作動のみ前記テンションレバーの移動速度を抑制す
るダンパ装置と、コントロールレバーの特定作動領域で
前記ダンパ装置のテンションレバー移動速度抑制力を緩
和する抑制力緩和装置と、を設ける。

〈作用〉 これにより抑制力緩和装置の作動領域をコントロールレ
バーの燃料増加作動初期領域に設定すれば、加速初期の
加速応答遅れがなくなって急加速性能の向上が図れるし
、ガクガク振動の発生が少ないアクセルペダルチョイ踏
み程度の加速感が良（なる。また抑制力緩和装置の作動
領域をコントロールレバーの開度大の領域に設定すれば
、高速走行時の加速応答性並びに全開出力が良（なる。

〈実施例） 以下に本発明の実施例を第１図〜第５図に基づいて説明
する。尚、第６図に示す要素と同一要素にはこれと同一
符号を付して説明を省く。

第１図に示す本発明の第１実施例において、テンション
レバー１８の上端は、その右側のポンプハウジング２に
設けたダンパ装置３０に連結されている。該ダンパ装置
３０は、テンションレバー移動速度を緩和する第１及び
第２の抑制力緩和装置を付設している。

ダンパ装置３０は第２図に示すように、ポンプハウジン
グ２内壁に固定されたダンパケース３１内に延びかつ一
端がピン１８ａを介して前記テンションレバー１８の上
端に連結されたロッド３２を有する。

ダンパケース３１は一端がポンプ室３に連通して燃料が
導入され他端はカバー３１ａによって密閉されている。

前記ロッド３２は肩部３３を境にして先端小径部３４と
大径部３５とを有し、大径部３５に隙間３６を有して緩
く嵌合したピストン３７がダンパケース３１内壁をある
程度の油密をもって摺動自由に装着されている一方、小
径部３４には管理された小さな隙間３８を存してピスト
ンシート３９が摺動自由に嵌合している。

そしてピストン３７とピストンシート３９とは、スプリ
ングリテーナ４１に支持されたリターンスプリング４２
と先端のストッパ兼スプリングリテーナ４４に支持され
た抑制力緩和用スプリング４３との弾性付勢力を夫々受
けて油密に圧接する。スプリング４３はリターンスプリ
ング４２に対して設定荷重は充分大となっている。この
圧接の結果、ピストン３７とダンパケース３１との油密
接触とピストンシート３９及び口、ド３２との小隙間３
日とによって、ピストン３７より閉鎖端側のダンパケー
ス３１内に形成されるシリンダＡは緩く密閉された状態
を形成し、ピストン３７の自由な軸方向の移動は抑制（
ダンピングンされる。

尚、ピストンシート３９の図で左行は肩部３３に当接し
て制限される。また図で４５はスナップリングである。

ダンパケース３１のポンプ室３側内壁には所定値に管理
された断面積と軸方向長さの燃料導入溝４８が設けられ
る。

次に上記構成の作用を説明する。

第２図に示す状態が例えばエンジンのアイドル状態とす
る。これによりアクセルペダルを急速に踏み込むと、コ
ントロールレバー１９を介してガバナスプリング２０の
張力が増大し、テンションレバー１８を図で左方（燃料
噴射量増方向）に急速に移動しようとする。このためダ
ンパ装置３０にあっては、ロッド３２が図で急激に左方
に移動されようとする。このときピストン３７とピスト
ンシート３９とがシリンダＡに対して緩く油密を形成す
るため、ピストンシート３９の小隙間で管理された量の
燃料のみがシリンダＡ内に導入されることによりピスト
ン３７は緩慢に移動する。

従って抑制力緩和用のスプリング４３が圧縮されてスト
ッパ兼スプリングリテーナ４４がピストンシート３９に
当接する距離Ｓ１だけテンションレバー１８が容易に燃
料増の方向に移動され、急加速初期の加速応答性を向上
する。尚、この間のスプリング４３の圧縮荷重増はガバ
ナスプリング２０に対して微少なようにセットしである
。

上記から明らかなようにストッパ兼スプリングリテーナ
４４及びスプリング４３は急加速初期におけるダンパ装
置の第１の抑制力緩和装置を構成するものである。

かかる構成により第４図に示すようにカロ速初期のロッ
ド３２の移動距離Ｓ１の領域（テンションレバー開度θ
。−θ、）にあってはダンパ装置がない特性Ｎ１と同様
となり、第５図に示すように急加速特性を示す。

ストッパミスプリングリテーナ４４がピストンシート３
９に当接した後は、アクセルペダルを更に踏み込んでも
、ピストンシート３９とロッドの小径部３４との間の小
隙間３８で管理された量の油がシリンダＡに導かれる分
だけピストン３７とピストンシート３９とが図で左行す
るだけであるから、これと共にロッド３２を介してテン
ションレバー１８が燃料増の方向に左行することとなり
、ガバナスプリング２０が伸長する分だけテンションレ
バー１８の移動速度が抑制され加速応答が遅れる。この
領域が第４図及び第５図で示すテンションレバー開度θ
１〜θ２の領域であり、加速度の抑制はピストンシート
３９の油密度合（小隙間３８の断面積）によって定めら
れる。

従ってダンパ装置を構成するロッド３２．ピストン３７
．ピストンシート３９はダンパ機能を発揮する。

尚、テンションレバー１８の移動速度を管理するには、
上記の如くロッド３２とピストンシート３９間の小隙間
３８の他、ピストン３７とダンパケース３１との間の隙
間及びピストン３７とピストンシート３９との間の油密
度合によっても決定され得る。

アクセルペダルを更に踏み込んでテンションレバー開度
が０２を超え、ピストン３７がアイドル位置から８２だ
け左行し、燃料導入溝４８がピストン３７の右端に臨む
ようになると、シリンダＡの密閉状態が解除されてポン
プ室３内の油がシリンダＡ内に導入される。すると、ピ
ストン３７の左行が急速となり再び前記ダンパ装置のテ
ンションレバー移動速度の抑制力が緩和されてテンショ
ンレバー１８の噴射量増加方向への左行速度が増大しエ
ンジン加速度が増大する（第４図ＮＺ）。その加速度は
燃料導入溝４８の断面積で決定される。

従って上記から明らかなようにピストン３７．ピストン
シート３９及び燃料導入溝４８はダンパ装置によるテン
ションレバーの移動速度抑制力を緩和する第２の抑制力
緩和装置である。そしてこの緩和装置はアクセルペダル
を踏み込んだ高速領域における加速性能（全開出力）を
向上させる利点を有する。

以上のように本実施例における上記加速特性において、
アイドル位置からのストッパ兼スプリングリテーナ４４
の移動距離Ｓ、及びピストン３７の移動距離Ｓ２は、加
速時の噴射量増量分に相当し、Ｓｌを過大にするとガク
ガク振動が発生するし、Ｓｌを過大にすると全体として
の加速感特に高速領域での加速感が損なわれる。従って
Ｓ、はガクガク振動が生じる手前の増量分に止め、Ｓｌ
は全体の加速度が損なわれる以前の段階でシリンダＡの
密閉を解放する様にセットする。このようにすることに
より、運転者は全負荷加速時の加速感を僅かに犠牲にす
るだけで緩加速、中加速時に生じるガクガク振動に遭遇
することなく快い運転が保たれるのである。

加速を終了しアクセルペダルを踏み戻した時には、ガバ
ナスプリング２０の張力が緩んでテンションレバー１８
を介しロッド３２を右行させようとする。

このときにはリターンスプリング４２が容易に縮んでロ
ッド３２と共にピストンシート３９を肩部３３で右方に
押してピストン３７とピストンシート３９とを離間させ
るから、シリンダＡの密閉が容易に解除され、そのため
ピストン３７もまたリターンスプリング４２の弾性力で
素早く右行される。

尚、第３図に示す第２実施例のように燃料導入／＃４８
　ａをダンパケース３１の外壁に設は該燃料導入溝４８
ａをダンパケース３１内壁の前記Ｓ２に相当する適当な
位置に開設してもよい。

上記実施例においてはテンションレバー移動速度を緩和
する第１及び第２の２つの抑制力緩和装置を設けたがい
ずれか一方であってもよく、車両の目的、性能にみあい
コントロールレバーの所定作動領域でダンパ装置のダン
パ機能を緩和するようにしてもよい。

〈発明の効果〉 以上述べたように本発明によると、コントロールレバー
の噴射量増加方向作動のみテンションレバーの移動速度
を抑制するダンパ装置に対し、コントロールレバーの特
定作動領域例えばアイドリングからの急加速初期及び開
度大の領域で前記ダンパ装置のテンションレバー移動速
度抑制力を緩和するようにしたので、加速時に生じる車
両のガクガク振動を防止しつつ必要な領域で急加速性能
或いは全開出力特性等を向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す燃料噴射ポンプの要部
断面図、第２図及び第３図は夫々同上のダンパ装置の実
施例を示す拡大断面図、第４図は本発明の実施例に係る
加速時間とテンションレバー開度とを示す加速特性図、
第５図は同じく機関　。 回転速度Ｎ、と燃料噴射ｆｉＱとを示す加速特性図、第
６図は燃料噴射ポンプの従来例を示す断面図である。 ５・・・プランジャ　　１２・・・コントロールスリー
ブ１６・・・遠心調速装置　　１８・・・テンションレ
バー１９・・・コントロールレバー　　２０・・・ガバ
ナスプリング　　３０・・・ダンパ装置　　３２・・・
ロッド　　３３・・・肩部　　３６・・・隙間　　３７
・・・ピストン　　３８・・・小隙間３９・・・ピスト
ンシート　　４２・・・リターンスプリング４３・・・
スプリング　　４４・・・ストッパ兼スプリングリテー
ナ　　４８．４８ａ・・・燃料導入′ａ　　Ａ・・・シ
リンダ 特許出願人　　日産自動車株式会社 代理人　弁理士　笹　島　　冨二雄 第３図 第４図 １Ｊ　　　門口時間 種間回転速度　ＮＥ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　遠心調速装置の出力端が係合すると共にガバナスプリ
   ングを介してコントロールレバーが係合するテンション
   レバーを燃料噴射量制御部材に係合させ、遠心調速装置
   とガバナスプリングとの力のバランスによりテンション
   レバーを介し噴射量制御部材の位置制御を行って噴射量
   を制御する燃料噴射ポンプにおいて、コントロールレバ
   ーの噴射量増加方向作動のみ前記テンションレバーの移
   動速度を抑制するダンパ装置と、コントロールレバーの
   特定作動領域で前記ダンパ装置のテンションレバー移動
   速度抑制力を緩和する抑制力緩和装置と、を設けたこと
   を特徴とする燃料噴射ポンプの噴射量制御装置。