JPS6183310A - 湿式紡糸における製品引取り方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は湿式紡糸において紡糸後、ローラ等で送り出さ
れる製品を一定速度で引取る製品引取り方法に関するも
のである。

〔従来の技術〕

ポリアクリルニトリル、酢酸セルローズ、ポリアミドな
ど各種化学繊維の紡糸法の一形式として知ら、れている
湿式紡糸は、紡糸原液としてのポリマ溶液をノズルの細
孔から水また・は水と有機溶剤との混合物である凝固洛
中に噴出させ、脱液凝固と延伸とで製品としての糸を形
成させるものであって、この糸はローラの回転等で定速
送りされたのちボビン等で引取られる。この種の糸の引
取り方法としては従来一般にボビン巻、ポット巻等の巻
取法が採用されており、ボビン巻はさらに駆動方法によ
って軸駆動と面駆動とに分類される。このうちの、軸駆
動は、トルクモータのモータ軸、またはこれと駆動連結
された軸にボビンを装着してこのボビンに糸を巻取るも
のであって、巻太りによる糸の張力変化はトルクモータ
の特性によって制御され、糸は常時一定の巻取張力を保
持する。

また、面駆動は、巻取ボビンを装着する軸を非駆動で回
転自在に設け、定速回転の押しローラをボビンに巻取ら
れる糸の局面へ押し付けて摩擦抵抗により糸を巻取るも
のであって、巻太りしても一定張力が保持される。さら
にポット巻は高速１１！１転するケージの中心部へ糸を
送り込み、遠心力で糸をケージの内壁側へ振り回して芯
なし秋に巻取るものであって、この糸を巻返したり使用
したりするときは中心部から引き出される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、以上のような湿式紡糸による糸の引取り
においては、直径が０，１〜２ｍ程度の細い糸を切れな
いように５〜３０／馴の低速でしかもＩＯＰ以下の低張
力で引取らなければならない場合、前述したような従来
における各種の巻取り法では、安定した巻取りを期待す
ることができ力かった。

先ずトルクモータを用いる軸駆動の巻取りにおいては、
生産性やロス低減等のために糸を５００を以上のパッケ
ージで巻取ろうとすると、大馬力のトルクモータを必要
とし、仁の場合には上記のような低速、低張力に調節す
ることが困難であって、張力の過大により糸切れ等が発
生しやすかった。

また馬力の小さいトルクモータを用いると、張力の調節
は可能であるが、モータが発熱して事故の原因となるこ
とがあった。

また、押しローラを用いる面駆動の巻取りにおいては、
巻取り速度が調節しやすい反面、押しローラで糸を傷つ
けるおそれがあり、湿式紡糸の巻取り法としては不向で
ある。

さらに、ポット巻法は、糸の太さや本数が変った場合に
ふ・ける巻取速度や張力の調節がほとんど不可能であり
、各種の糸に適合した巻き姿を得ることが困難であつ／
ζ。

本発明は以上のような点に鑑みなされたもので、比較的
低速、低張力で大祉の製品を安定した状態で引取ること
を可能にした新規な湿式紡糸におりる製品引取り方法を
提供することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

このようか目的を達成するために、本発明においては、
紡糸後、ローラで定速送りさｔ１製品を回転中のケンス
内へ導き、ケンスの半径方向へトラバース装置で往復動
させながらケンス内へ落下させるとともに、この落下製
品を洗浄液で加湿するようにした１、 〔作用〕 このように構成することにより、トラバース装〜３− 置から落下する製品はタンスの回転とトラバース装置の
綾振）との合成により低張力でドーナツ状の巻き姿とな
ってケンス内に集積されるとともに、洗浄液で製品中の
溶媒が抽出され、湿潤状態を保持する。

〔実施例〕

１ｇ１図は本発明に係る湿式紡糸における製品引取り方
法を説明するために示す製品引取り装置の実施例の縦断
面図、第２図は同じく側面図、１ｌｃＢ図は第２図のＡ
Ａ断面図である。これらの図において、全体を符号１で
示す製品引取シ装置としての無芯式巻取機は、形鋼で枠
組形成されて床上に固定されたマシンベース２を備えて
おり、このマシンベース２の片側端部上には、縦長の箱
状に形成されたフレーム３が立設固定されていて、その
上端部へは、図示しない紡糸ノズルから噴出されて脱液
凝固されたのち延伸された複数本（本実施例では例えば
外径１００μのポリアミド糸６本）の糸４が水平方向か
ら導かれている。５はフレーム３上部の仕切板３ａとス
テー３ｂとを連結する枠状のモータ台３ｃＫ固定されて
低速回転するローラ駆動モータであって、第１図に矢印
Ｂで示す方向に回転するモータ軸にはモータプーリ６が
軸着されている。ローラ駆動モータ５の上方には、上下
、左右４個の横ステー７が左右のフレーム側板間に支架
されており、これらの横ステー７上には、前抜１対を１
組とする３組の軸受８が、正面視はぼ正３角形状に配置
されて固定されている。これら３組の各軸受８に軸支さ
れたローラ軸９のフレーム３からの突出部には、片側鍔
付きの引取りローラＩＱ、１１．１２がそれぞれ固定さ
れており、糸４は引取りローラ１０．１１．１２の順に
添接されて下方へ導かれている。そして、各引取りロー
ラ１０，１１．１２はローラ軸９上のプーリとモータプ
ーリ６との間に張架されたベルト１３によって駆動連結
されて回転しており、このうち引取りローラ１１だけは
、同転方向を揃える都合上、ギア！Ｅ）４．、’ｉ５ｂ
を介して駆動されている。こうすることにより、糸４は
常時例えば５〜３０ｍ／分程度の低速度で引取りローラ
１２から下方へ引き出されている。

一方、前記マシンベース２に固定された軸受１４には、
短軸１５が軸支されていてこれにはスプロケット１６が
軸着されており、このスプロケット１６と、フレーム３
内に位ｆｔしてマシンベース２に固定されたケンス駆動
モータ１７のスプロケット１日との間は、駆動チェーン
１９によって駆動連結されている。２０はマシンベース
２に短軸１５と同心状に固定された後述する洗浄液用の
タンクであって、その上端面には、軸受２１が固定され
ており、との軸受２１には、前記短軸１５に溶着された
これと同心のタンス支持管２２の上端部が軸支されてい
る。支持管２２の軸受２１からの突出部には、上方へ開
口する２重底円筒状のケンス受２３が７ランジ接合され
ており、その内部は、底面中心部において支持管２２の
内孔と連通されている。２４は上方へ開口する円筒状に
形成されたケンスであって、ケンス受２３に着脱自在に
嵌合されており、その底部には、洗浄液の透過可能な網
２５がステンレス線、プラスチック線またはプラスチッ
ク被覆線等で形成されて張架されている。そして、ケン
ス２４は、モータ１７で駆動されてケンス受２３と一体
となって例えば１０〜１５回／分程度の低速で回転する
ように構成されている。

このよう々ケンス装置と前記引取りローラ１２との間に
は、落下する糸４を綾振りするトラノクース装［２６が
設けられている。す々わち、フレーム３中段部のステー
２７上にはモータ２８が固定されており、そのモータ軸
には、ロッド２９を第３図に矢印Ｃで示す左右方向へ往
復動させるクランク機構または偏心輪機＄Ｉ（図示せず
）が設けられている。また、フレーム３に固定された上
下一対の軸受３０には、レバー軸３１が軸方向への移動
を規制されて回動自在に軸支されており、このレバー軸
３１の下端部にはわ＼゛ｌｌｌｌ−パ２Ｂで連結されて
ロッド２９の往復動とともに揺動するｌ／バー３２が軸
着されている。３３はレノ；−刺１３１に上下動自在に
支持されたガイド支持レノ；−であって、これには蝶ね
じ３４が螺入されており、ガフ− イド支持レバー３３は、これを８２図に実線と鎖線とで
示す位置へ移動されたのち蝶ねじ３４で固定されるよう
に構成されている。３５はガイド支持レバーに微動調節
自在に装着されたトラバースガイドであって、糸４の落
下径路に位置する中空状のガイドを備えており、とれに
糸４を挿通するととＫより糸４がケンス２４内へ導かれ
てその底部の網２５上に集積されるとともに、ガイド支
持レバー３３を揺動させることにより、集積される糸４
が綾振りされるように構成されている。

さらに、タンス装置には、ケンス２４内に集積される糸
４を洗浄液で加湿する加湿装置の一例として示す循環式
のシャワー装置３Ｂが設けられている。すなわちマシン
ベース２上には、ポンプ３Ｔと角筒状の柱体３Ｂとがフ
レーム３内とフレーム３外とにそれぞれ位置して固定さ
れていて、ポンプ３Ｔと後述するシャワー４５の導入口
４５ａとの間はビニールホースなどの配管３９で接続さ
れており、またポンプ３Ｔと前記タンク２０とは第１図
に示す配管４０によって接続されている。４ｌ−８＝ は柱体３８の上端面にフランジ接合され下端部を柱体３
８内に係入させて直立するシャワー支持管であって、こ
れにはブラケット４２が回動を規制されて−）二下動自
在に支持されており、上下に移動調節したのちは蝶ねじ
４３で固定されている。ブラケット４２には前記配管３
９でボン７’３７　、！：ノ間を接続されたバルブ４４
付きのジャワ〜４５が複数個のノズル４６をケンス２４
内へ係入させて装着されている。また、前記ケンス支持
管２２の下端部には、複数個の孔４Ｔがタンク２０内へ
向って開口されている。そして、タンク２０内にＵ″、
水または水と溶剤との混合液である洗浄液４８が蓄えら
れており、ポンプ３Ｔを運転すると、この洗浄１４８が
ポンプ３７で吸引され、配管４〇−ポンプ３７−配管３
９−導入口４５ａの径路を経てシャワー４５のノズル４
６から集積糸４に噴霧されたのち、網２５の網目とケン
ス支持管２２内を経て孔４Ｔからタンク２０内へ流出し
、前Ｈ【シ径路で循環するように構成されている。洗浄
液４Ｂは糸４に含まれる溶媒を抽出して洗浄するととも
に、不均一な乾燥を避けて湿潤状態でタンス２４内へ落
着かせる役目をしている。なお、トラバース装置２６と
シャワー装置３６とを図の鎖線位置へ上げることにより
ケンス２４をケンス受２３に対して着脱することができ
る。

以上のように構成された無芯式巻取機１による製品引取
り方法を説明する。タンク２０内へ洗浄液４８を蓄えて
ポンプ３Ｔと各モータ５，１Ｔを始動したのち紡糸作業
を開始し、紡糸ノズルから凝固液中に噴出されて脱液凝
固し延伸された糸４を巻取機１へ導いて各引取りローラ
ＩＱ、１１．１２に添接させると、糸４は例えば５〜３
０ｍ／分程度の低速で引き出される。このとき糸４は自
重で落下するので、その張力は０．５Ｆｆ以下である。

糸４をトラバースガイド３５に挿通してタンス２４内へ
落下させると、ケンス２４が回転しており、トラバース
ガイド３５が往復動していることによシ、糸４はケンス
２４の網２５土へドーナツ状に集積される。第４図（ａ
）　、　（ｂ）はケンス２４の１回転につきトラバース
ガイド３５を例えば１．８往復程度させた場合における
糸４の集積状態を示す平面図であって、第４図（ａ）は
ケンス２４が２回転した状態、第４図６）けケンス２４
が２０回回転度した状態を示している。図において明ら
かなように、ケンス２４の１／ｌ！回転ごとにトラバー
スガイド３５の往復動両端位置の位相を円周方向へ少し
ずつずらすようにすれば、糸４が重ならずに無芯のドー
ナツ状に集積される。このとき、タンク２０内の洗浄液
４Ｂが前述した径路で汲み上げられてシャワー４５のノ
ズル４６から噴出しているので、ケンス２４内に集積さ
れた糸４は内部の溶剤を抽出されて洗浄されるとともに
、加湿により不均一な乾燥状態となることなく均一に湿
潤した状態で網２５上に落着く。糸４を加湿した洗浄液
４８は網２５を透過しケンス支持管２２の孔４Ｔからタ
ンク２０内へ還元されて循環する。

このように糸４は自重で落下して集積されるので、その
張力が０．５ｉ程度のきわめて小さい値であり、かつト
ラバースガイド３５以外は無接触であるから、切れたり
傷ついたシすることがない。

そして集積された糸４をその′１ま巻返したり１本ずつ
に分けて巻返したカする場合には、蝶ねじ３４．４３を
弛めてトラバース装置２６とシャワー装置３６とを図の
鎖線位置まで上げたのち、ケンス２４を取り出すか、あ
るいはケンス受け２３内へ収納した１−１巻取尻側から
糸４を引き出す。

この場合、糸４には巻取り時にタフ２２４０１回転につ
いて１回の撚）がかかつているので、この撚りを戻すた
めにケンス２４を逆回転させる必要があるとともに、ケ
ンスの回転数と糸４の引き出し速度との比を巻取り時に
おける比と同じにする必要がある。

第５図は本発明の他の笑施例を示すトラバースガイドの
断面図であって、トラバースガイド５０は、前記トラバ
ースガイド３５と同じく第２図に示すガイド支持レバー
３３に支持されており、外管５０ｍとその内部から下方
へ延びる内管５０ｂとで一体形成されておル、外管５０
ａの導入口Ｓｅｅには、ビニールホースなどの配管が接
続されている。そして、前記の糸４は内管５０ｂ内を通
過してタンス２４内へ導かれており、ｔた導入口５０ｃ
へは洗浄液が送給されている。このように構成されてい
ることにより、液は外管５０ｍと内管５０ｂとの間に充
満したのち矢印で示すようにオーバフローして内管５０
ｂ内へ流入し、内管５０ｂ内を落下する糸４を加湿しか
つ緊張させて液とともに流下させる。これによって糸４
が充分ぬれるとともに、糸４と内管５０ｂの小径ノズル
部内壁との間に液膜ができるので、摩擦が小さくなり、
緊張状態で円滑に流下する。したがってケンス２４内で
の集積がさらに落着き好ましい結果が得られる。々お、
糸４と内管５０ｂの小径ノズル部内壁とのすき間は糸４
の太さによって異碌るが、０．２鰭〜数ｌＩｍあればよ
い。

なお、長時間運転を行なうと、前記シャワー４６を循環
する洗浄液やトラバースガイド５０を流下する洗浄液が
汚れてくるので、この場合には、外部の液供給ラインか
らシャワー４６およびトラバースガイド５０へ液を供給
し、タンク２０内の洗浄液４８はポンプ３７により外部
の回収槽に送られる。

〔発明の効果〕

以上の説明により明らかなように、本発明によれば湿式
紡糸における製品の引取り方法として、紡糸後、ローラ
で定速送りされる製品を回転中のタンス内へ導き、ケン
スの半径方向へトラバース装置で往復動させなからケン
ス内へ落下させるとともに、この落下製品を洗浄液で加
湿するようにしたことにより、トラバース装置から落下
する製品は、ケンスの回転とトラバース装置の綾振りと
の合成により低張力でドーナツ状の巻き姿になって集積
されるので、張力過大で糸が切れたり、回転体との接触
で糸が傷ついたりすることがなく、高品質の糸が得られ
るとともに、巻返し時等における糸の引き出しが容易で
ある。また、巻取りパッケージが大きいので、継ぎ目な
しの長い糸が得られ、品質の向上と作業能率の向上を計
ることができる。さらに、洗浄液による加湿により製品
に含まれる溶媒が抽出されて均一した湿潤状態が保持さ
れ、ケンス内に落着いて集積されるので、糸の品質が向
上する。

【図面の簡単な説明】

蕗１図は本発明に係る湿式紡糸における製品引取り方法
を説明するために示す製品引取り装置の実施例の縦断面
図、第２図は同じく側面図、第３図は第２図のＡＡ断面
図、第４図（ａ）　、　（ｂ）は製品の集積状態を示す
平面図、第５図は本発明の他の実施例を示すトラバース
ガイドの断面図である。 １・・・・無芯巻取機、４・・・・糸、１０゜１１．１
２・・・・引増りローラ、２４−・・−ケンス、２６・
・ｅ・トラバース装置、３５，５０・ｓｌｌ・トラバー
スガイド、３６１Ｉ＠−・シャワー［Ｌ　　４４・・ｅ
＠シャワー、４６・・・・ノズル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 紡糸後定速で引き出される製品を回転する円形容器内へ
   落下させ、落下する製品を円形容器の半径方向へ往復動
   させて円形容器内へドーナツ状に集積するとともに、集
   積中にとの製品を洗浄液で加湿することを特徴とする湿
   式紡糸における製品引取り方法。