JPS6173310A - 脱磁方法 - Google Patents

脱磁方法

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JPS6173310A
JPS6173310A JP19391184A JP19391184A JPS6173310A JP S6173310 A JPS6173310 A JP S6173310A JP 19391184 A JP19391184 A JP 19391184A JP 19391184 A JP19391184 A JP 19391184A JP S6173310 A JPS6173310 A JP S6173310A
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邦夫 荒木
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増森 勇
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F13/00Apparatus or processes for magnetising or demagnetising
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、鋼材の残留磁気を消去するpA磁方法に関
するものである。
〔発明の技術的背景〕
表面傷等の欠陥が問題とされる鋼材の探傷は、一般に磁
気探傷によって行なわれているが、この磁気探傷によっ
て探傷された鋼材には磁気が残っていることが多く、鋼
材に残留磁気があると、鋼材に鉄粉等が付着して鋼材の
加工等に悪影響を及ぼすために、磁気探傷によって探傷
された鋼材は、通常その残留磁気を消去する脱磁を行な
ってから使用されている。
この鋼材の脱磁方法としては、交流減衰法と直流反転法
とがあるが、交流減衰法は、比較的短時間で脱磁が行な
える反面、被脱磁材の肉厚が大きいと、交流電流の表皮
効果により被脱磁材の内部に磁気が残ってしまうという
問題があるので、内部の残留磁気が問題となる場合には
直流反転法が採用されている。
〔背景技術の問題点〕
しかしながら、直流反転法は、被脱磁材をその磁気探傷
時の磁化電流値より若干大きい電流値の電流で磁化し、
次いでこの最初の磁化電流値よりわずかに小さくかつ極
性を反転させた電流により被脱磁材を逆極性に磁化し、
以下同様に磁化電流の極性を交互に反転させるとともに
電流値を段階的に減少させて被脱磁材の磁化の度合いを
徐々に小さくして行くことで被脱磁材の残留磁気を減少
させる方法であり、一般には磁化電流の転極回数は数十
回程度必要であるとされているために、1つの被脱磁材
の脱磁にかなりの時間(30秒程度)を要するという問
題をもっていた。
〔発明の目的〕
この発明は上記のような実情にかんがみてなされたもの
であって、その目的とするところは、被脱磁材を直流電
流により磁化して被脱磁材の脱磁を行なう方法でありな
がら、被脱磁材に対して数回の磁化を行なうだけでその
磁気を消去できるようにした、被脱磁材の脱磁を短時間
で能率よく行なうことができるrIAm方法を提供する
ことにある。
〔発明の概要〕 すなわち、この発明は、被脱磁材を一旦飽和磁化させた
後、あらかじめ被脱磁材のサンプルを磁化試験して求め
ておいた電流値の磁化電流により被脱磁材を逆極性にか
つその残留磁気が最も直線的な分布となるように磁化す
る磁化を1〜数回行ない、この後、あらかじめ残留磁気
分布を直線的な分布とした被脱磁材のサンプルを磁化試
験して求めておいた電流値の磁化電流により被脱磁材を
その残留磁気が最も0に近くなるように逆極性に磁化し
て被脱磁材のl152磁を行なうことにより、上記飽和
磁化と、その後の磁気分布を直線的な分布とする1〜数
回の磁化と、さらにその後の1回の磁化だけで被脱磁材
の磁気を消去させるようにしたものである。
〔発明の実施例〕
以下この発明の一実施例を、!l気分布を直線的な分布
とする磁化を1回とした例について図面を参照し説明す
る。
この脱磁方法は、周知の磁化装置を用い、被脱磁材を直
流電流によりその磁束密度Bの変化が第1図に示すよう
な変化となるように磁化して被脱磁材の脱磁を行なうも
ので、まず、あらかじめ求めてあいた飽和磁化電流を磁
化装置に通電することにより被脱磁材にこれを飽和磁化
させる磁界を作用させて被脱磁材を一旦飽和磁化させ、
その後に、飽和磁化電流と極性を反転させた所定値の二
次磁化電流を前記磁化装置に通電して被脱磁材の残留磁
気分布を直線的な分布とし、さらにその後に、前記三次
磁化電流と極性を反転させた所定値の三次磁化電流を前
記磁化装置に通電して被脱磁材をその残留磁束密度Bが
最もOに近くなるような強さの磁界で逆極性に磁化する
ことにより被脱磁材の脱磁を行なうものである。なお、
この実施例では飽和磁化電流として正の直流電流を用い
て被脱磁材を正極性に飽和磁化させ、二次磁化電流とし
て負の直流電流を用い、三次磁化電流として正の直流@
流を用いて被脱磁材を負極性に磁化させている。
前記被脱磁材を飽和磁化させるための飽和磁化電流と、
被脱磁材の飽和磁化後にこの被脱磁材を逆極性にかつそ
の残留磁気分布を直線的な分布とするように磁化する二
次電流と、被脱磁材をさらに逆極性に磁化するための三
次磁化電流とについて説明すると、第2図は前記磁化装
置に通電する磁化電流の波形を示したもので、11は被
悦脱磁材を飽和磁化させるための飽和磁化電流値、I2
は被脱磁材の飽和磁化後にこの被服は材をその残留磁気
分布を直線的な分布とするように磁化するための二次電
流値、I3は残留磁気分布を直線的な分布とした被11
112磁材をさらに逆極性に磁化するための三次磁化電
流値を示し、またtl 、 I2 。
I3は各磁化電流の通電時間、taは休止時間を示して
いる。
この飽和磁化電流値11と二次磁化電流値I2および三
次磁化電流値■3は、被脱磁材のサンプルを磁化試験し
て決定されるもので、このサンプルの磁化試験は、被脱
磁材の脱磁を行なう磁化装置により次のようにして行な
われる。
まず、磁化装置に正の極性の磁化電流を通電し、この磁
化電流値を徐々に増加させてやる。この磁化電流値を増
加させて行くと、サンプルに作用する磁界の強ざHが大
きくなって行き、これにともなってサンプルの残留磁束
密度Bが第1図に示すように8点(サンプルに最初から
あった残留磁束密度So)からb点に向かって徐々に増
加して行くが、磁界の強さHがある値1−1mを越える
と、磁束密度Bが飽和して、磁界の強さHをそれ以上大
きくしても磁束密度Bは変わらなくなる。このときの磁
気電流値を測定してこの電流値を飽和磁化電流値■1と
する。この飽和磁化電流値11は被In材の材質および
寸法等によって異なるが、例えば長さ80m、直径3馴
のステンレス鋼製シャフト(モータ用のドライブシャフ
ト)の場合は140Aである。
この後、飽和磁化電流を遮断すると、サンプルに作用す
る磁界Hの消去によりサンプルの磁束密度Bは、b点で
の飽和磁束密度BRIから減少して行くが、磁界の強ざ
Hが0となってもサンプルにはある程度の磁束が残って
いる。この残った磁束の密度つまりC点の磁束密度3c
を飽和磁化後の残留磁束密度という。この飽和磁化後の
残留磁束密度Bcは被脱磁材の材質および寸法によって
決まっており、従ってサンプルの最初の残留磁束密度B
oがどのような値であっても、前記飽和磁化を行なえば
サンプルの残留磁束E度は一定の値BCとなる。これは
、サンプルの最初の残留磁束密度が負の極性である場合
も同様であり、この場合も、残留磁束密度−BOがどの
ような値であっても、サンプルを飽和磁化させれば、そ
の磁束密度Bが第1図に破線で示すように−8点から飽
和点すまで増加し、この後磁界Hの消去によりC点まで
減少して残留磁束密度が一定のill B Cとなる。
次に、この飽和磁化後のサンプルを飽和磁化電流と極性
を反転させた二次磁化電流によりその残留磁気と逆極性
に磁化させてその後の残留磁束密度を測定する試験を、
前記二次磁化電流の値を種々の値に選んで実施する。な
お、この二次磁化試験は、飽和磁化させたサンプルを複
数個用意しておいて各サンプルについて二次磁化電流の
値を変えて行なってもよいし、1つのサンプルについて
飽和磁化と二次磁化試験を繰返すことによって行なって
もよい。
このように、飽和磁化後のサンプルを飽和磁化電流と極
性を反転させた二次磁化電流によりその残留磁気と逆極
性に磁化させると、サンプルの残留磁束密度の絶対値は
、第1図に示すようにC点から徐々に減少して逆に負極
性側に増加して行き、この後二次磁化電流を遮断して磁
界を消去すると、サンプルの残留磁束密度の絶対値が減
少して正極性側に近づいて行く。このときの磁界がOと
なった点におけるサンプルの残留磁束密度Bは、二次磁
化時の磁界の強さつまり二次磁化電流の値によって種々
の値となるから、そのうちからサンプルの残留磁気分布
が最も直線的になる二次磁化電流の値を選んで、これを
被脱磁材の飽和磁化後に磁化装置に通電する二次磁化電
流値■2とする。
第3図は、前記ステンレス鋼製シャフトのサンプルを飽
和磁化(飽和磁化電流値11は140A)させた後に、
このサンプルについて上記二次磁化試験を磁化電流値を
種々の値に選んで行なってこのサンプルの磁1気分布を
測定した結果を示したもので、二次磁化電流値■2を一
50A〜−60Aにしたときのサンプル1aの残留磁気
分布が最も直線的な分布となっているから、前記タービ
ンブレードの脱磁に際しては、二次磁化電流値を一50
A〜−60Aの範囲例えば−55Aとすればよい。この
値の二次磁化電流により被脱磁材を磁化すると、被脱磁
材は第1図に示すd点まで負慢性に磁化され、二次磁化
電流を遮断した後の被脱磁材の残留磁束密度はe点の負
慢性の残留磁束密度となる。
なお、第3図を見ると、二次磁化電流値■2を一3OA
にしたときのサンプル1aの残留磁気が最もOに近く、
従って、二次磁化電流値■2を一30Aとしてやればそ
の後の被脱磁材の残留磁束密度を第1図に鎖線で示すよ
うに一度にOに近くすることができるが、・被脱磁材が
前記ステンレス鋼製シャフトのような磁気が抜けにくい
ものの場合は、被脱磁材の中央付近の残留磁気はほとん
どOとなるものの被脱磁材の両端付近の残留磁気は±約
10G(ガウス)と許容値(通常は…見聞が±3〜5G
以下であればよいとされている)を大きく越えるから、
二次磁化電流値I2を一30Aとして二次磁化だけで被
脱磁材の脱磁を行なおうとしても十分な脱磁を行なうこ
とはできないことになる。
次に、残留磁気分布が最も直線的になるように磁化した
二次磁化後のサンプルを二次磁化電流と極性を反転させ
た三次磁化電流によりその残留磁気と逆極性に磁化させ
てその後の残留磁束密度を測定する試験を、前記三次磁
化電流の値を種々の値に選んで実施する。この三次磁化
試験も、サンプルを複数個用意しておいて各サンプルに
ついて三次磁化電流の値を変えて行なってもよいし、1
つのサンプルについて飽和磁化および二次磁化試験と三
次磁化試験を繰返すことによって行なってもよい。
このように、二次磁化後のサンプルを二次磁化電流と極
性を反転させた三次磁化電流によりその残留磁気と逆極
性に磁化させると、サンプルの残留磁束密度の絶対値は
、第1図に示すようにe点から徐々に減少して逆に正極
性側に増加して行き、この後三次磁化電流を遮断して磁
界を消去すると残留磁束密度が減少して行く。このとき
の磁界が0となった点におけるサンプルの残留磁束密度
Bは、三次磁化時の磁界の強さつまり三次磁化電流の値
によって種々の値となるから、そのうちからサンプルの
残留磁気分布が最もOに近くなる三次磁化電流の値を選
んで、これを被服磁材の二次磁化後に磁化装置に通電す
る三次磁化電流lll3とする。
第4図(a)は、前記ステンレス鋼製シャフトのサンプ
ルを二次磁化(二次磁化電流値■2は一55A)させた
後に、このサンプルについて上記三次磁化試験を磁化電
流値を種々の値に選んで行なってこのサンプルの磁磁気
分布を測定した結果を示したもので、三次磁化電流値I
3を+26゜5Aにしたときのサンプル1aの残留磁気
分布はサンプルの全長にわたってほぼ均一分布となり、
また最大残留磁気も約±2Gであって許容値(3〜5G
)内にあるから、前記ステンレス鋼製シャフトの脱磁に
際しては、三次磁化If電流値+26.5Aとすればよ
い。この値の三次磁化電流により被脱磁材を磁化すると
、被脱磁材は第1図に示すe点からf点まで正極性に磁
化され、三次磁化電流を遮断した後の被脱磁材の残留磁
束密度はほぼ0となる。
ここで前記二次磁化において二次磁化電流値■2を被脱
磁材の残留磁気分布が最も直線的になる値に選んだ理由
を説明すると、これは、二次磁化後の残留磁気分布が直
線的な分布となっていないと、三次磁化後の被脱磁材の
残留磁気分布が直線に近い分布とならずにその最大残留
磁気が許容値を越えてしまうからである。
すなわち、第4図(b)および第4図(C)は二次磁化
後の残留磁気分布が直線的な分布となっていないサンプ
ルのうち、二次磁化電流値■2を一80Aに選んで二次
磁化したものと、二次磁化電流値■2を一40Aに選ん
で二次磁化したものについて、三次磁化試験を磁化電流
値を種々の値に選んで行なってこのサンプルのff1i
i気分布を測定した結果を示したもので、この場合も残
留磁気は二次磁化後に残留磁気より小さくなるが、残留
磁気の分布は第4図(a)に比べて変動中の大きい分布
となり、その最大残留磁気も許容値を越えている。
なお、第4図(a)、(b)、(c)の残留磁気値の目
盛りは第3図に対して小さな値にとっている。
すなわち、この実施例の脱磁方法は、被脱磁材の脱磁に
先だって、まず被脱磁材のサンプルについて上記のよう
な試験を行なうことにより、被脱磁材の飽和磁化電流値
11と二次磁化電流11[12と三次磁化電流値■3と
を求めておき、被脱磁材の脱磁を、前記飽和磁化電流値
11により被脱磁材を一旦飽和磁化させてその残留磁束
密度を一定にした後に、前記二次磁化′R電流値2によ
り逆極性に磁化してその残留磁気分布を直線的にし、こ
の後に前記三次磁化電流1!13により被脱磁材を再び
逆極性に磁化してやることで行なうもので、このように
被脱磁材を一旦飽和磁化させて被脱磁材の残留磁束密度
を一定にした後に、前記二次磁化電流値I2により逆極
性に磁化してその残留磁気分布を直線的にしてから前記
三次磁化電流値■3により被脱磁材を再び逆極性に磁化
してやれば、被脱磁材の残留磁束密度が第1因に示すよ
うに最終的にほとんどOとなるとともにその残留磁気分
布も被脱磁材の全長にわたってほぼ均一な直線的分布と
なるから、この実施例の脱磁方法によれば、前記飽和磁
化と二次磁化と三次磁化との3回の磁化を行なうだけで
被脱磁材の脱磁を完了することができる。
なお、上記実施例ではステンレス鋼製のシャフトの脱磁
について説明したが、この脱磁方法はその他の被脱磁材
の脱磁にも利用することができる。
また、磁気が抜けやすい被脱磁材の場合は、その飽和磁
化後に1回の逆極性磁化を行なうだけでその残留磁気を
許容値内にする脱磁を行なうことができるが、このよう
な磁気が抜けやすい被脱磁材の脱磁も上記脱磁方法で行
なえば、さらにその残留磁気を少なくすることができる
。すなわち、例えば長さ43m、巾20am、板厚1.
0IrIRのチタン鋼製タービンブレードは、磁気が抜
けやすいために、これを例えば正の飽和磁化電流(飽和
磁化電流値は100A>で飽和磁化させてから二次磁化
電流値を−8,5Aに選んで磁化すると、この二次磁化
後の残留磁気は約±3.1G程度になるが、このチタン
鋼製タービンブレードの脱磁を上記脱磁方法により二次
磁化電流値I2を一488A、三次磁化電流値■3を+
7.8A(飽和磁化電流値は+100A)に選んで脱磁
すれば、その残留磁気を約±1.0Gとさらに少なくす
ることができる。
さらに、上記実施例では、飽和磁化と二次磁化と三次磁
化との3回の磁化で被脱磁材の脱磁を行なっているが、
磁気が非常に扱けにくい被脱磁材を脱磁する場合は、三
次磁化も残留磁気分布が直線に近くなる磁気電流値を選
んで行なってその後の四次磁化で最終脱磁を行なう等、
被脱磁材の残留磁気分布が直線に近くなるような数回の
磁化を行なってから最後に残留磁気を消去する最終脱磁
を行なえばよく、このように被脱磁材の残留磁気分布が
直線に近くなるような数回の磁化を行なえば、磁気が非
常に抜けにくい被脱磁材もほぼ完全に脱磁することがで
きる。
次に、上記脱磁を行なうための装置について説明すると
、第5図は脱磁装置の回路構成を示したもので、この脱
磁装置は、磁化電源部と、制御部と、磁化装置2(図で
は極間法による磁化装置を示しているが、この磁化装置
2は、コイル法によるものでも、直接通電法によるもの
でもよい)とからなっている。
前記磁化N源部は、磁化装置2に磁化電流を供給するも
ので、この磁化電源部は、3相200V電源に電源電圧
を低電圧(例えば10〜20V)に変圧する主変圧器(
3相複巻形の特殊変圧器)3を接続して大電流回路を構
成するとともに、前記主変圧器3の出力側に正極用3相
サイリスタ4aと負極用3相サイリスタ4bとを並列に
接続したもので、この各サイリスタ4a 、4bは、ゲ
ートユニット5からの信号により0N−OFFされるよ
うになっており、また、このサイリスタ4a。
4bからなる整流回路の出力は分流器6を介して磁化装
[2に供給されるようになっている。なお、7は前記分
流器6に接続された電流計である。
一方、前記制御部は、マイクロコンピュータ(以下マイ
コンと略称する)8を利用して磁化装置2に供給する磁
化電流の極性および電流値と通電時間等を制御するもの
で、マイコン8には磁化装置2への通電回数(飽和磁化
から最終磁化までの磁化回数)と、各通電時の電流値(
サンプルの磁化試験により求めた各磁化電流値)と、各
磁化電流の通電時間およびその間の休止時間等の脱磁モ
ードが設定されている。
このマイコン8には、前記分流器6から取出された磁化
N流がプリアンプ9およびA/Dコンバータ10を介し
て磁化電流値信号として入力されるようになっており、
マイコン8は、入力された磁化電流値信号と、プログラ
ミングにより設定された磁化電流値とを比較し、その出
力をD/Aコンバータ11および出力アンプ12を介し
てゲートユニット5に与えて磁化装H2に供給する磁化
電流値を制御する。
13はシーケンス制御を行なうためのプログラマブルコ
ントローラ(シーケンサ)であり、このプログラマブル
コントローラ13は、マイコン8からディジタルl10
(アウトプット/インプット)14およびアイソレータ
15を介して入力される転極指令によりゲートユニット
5に転極信号を与えるようになっており、さらにゲート
ユニット5には、マイコン8からディジタルl1014
およびアイソレータ15を介して通電の開始および遮断
を制御するゲート0N−OFF信号が与えられるように
なっている。
この脱磁装置による被脱磁材の脱磁を前記マイコン8の
動作を示した第6図のフローチャートを参照して説明す
ると、マイコン8は脱磁開始指令により最初に磁化装置
2に通電する磁化電流の極性(例えば正極性)を選択し
、その極性の初期通電電流値を電圧値に変換して出力す
る。この信号はD/Aコンバータ11および出力アンプ
12を介してゲートユニット5に送られる。
次いでマイコン8はゲートON信号を出力するこのゲー
トON信号は、ディジタルl1014およびアイソレー
タ15を介してゲートユニット5に与えられ、ゲートユ
ニット5は、正極用3相サイリスタ4aのゲートにマイ
コン8から入力される電圧(初期通電電流に対応する電
圧)を印加してこの正極用3相サイリスタ4aをONさ
せる。これにより、磁化装置2に正極用3相サイリスタ
4aで整流された正極磁化電流が通電され、被脱磁材1
の磁化が開始される。
この後、マイコン8は、正極用3相サイリスタ4aのゲ
ートに入力する電圧をあらかじめ設定された漸増カーブ
にもとづいて小刻みに増加させるゲート位相漸増を行な
い、1段階のゲート位相漸増を行なうごとに、分流器6
からプリアンプ9およびA/Dコンバータ10を介して
入力される磁化電流値を読み込んであらかじめ設定され
た飽和磁化電流値■1と比較し、磁化電流値が設定飽和
磁化電流値11になるまでゲート位相漸増を繰返す。
そして、磁化電流値が設定飽和磁化電流値11になると
、マイコン8はゲート位相をその値にホールドして通電
タイムカウントを開始し、タイマタイムアツプ後直ちに
ゲートOFF信号をゲートユニット5に与えて正極用3
相サイリスタ4aを○FFさせる。従って、磁化装置2
により磁化される被脱磁材1は、その磁化電流値が飽和
磁化電流値■1となってから、あらかじめ設定された時
間t1つまり被脱磁材1を完全に飽和磁化させるのに必
要な時間だけ磁化される。なお、この被脱磁材1の磁化
に要する時間は被脱磁材1の材質および寸法等によって
異なるが、前述したステンレス鋼製シャフト等の場合は
0.5秒程度で十分である。
また、マイコン8は前記ゲートOFF信号の出力後直ち
に休止タイムカウントを開始し、タイマタイムアツプ後
(休止時間Taは0.011秒程に設定しておけば十分
である)後、所定の通電回数の通電を完了したかを判断
して、所定回数の通電を完了していない場合には、次に
磁化装置2に通電する磁化電流の極性を最初に磁化装置
2に通電した磁化電流と逆極性(負極性)に選択(極性
反転)し、以下前記と同様にして磁化装@2への通電を
制御する。なお、この二次磁化電流の通電は、負極用3
相サイリスタ4bのゲートにマイコン8から入力される
電圧(初期通電電流に対応する電圧)を印加してこの負
極用3相サイリスタ4bをONさせることによって行な
われ、また磁化電流値はあらかじめ設定された二次磁化
電流fillf12どなるように制御される(通電時間
t2は飽和磁化時の通電時間t1と同じでよい)。
以下、最終磁化までの制御は、上記動作の繰返しによっ
て行なわれる。
すなわち、このmta装置は、上記のようにマイコン8
を利用して、あらかじめ設定したプログラムにもとづい
て被脱磁材1のp62磁を行なうもので、この脱磁装置
によれば被脱磁材の脱磁を自動的にかつ短時間(数秒程
度)で行なうことができる。
なお、上記実施例では被脱磁材の最初の磁化つまり飽和
磁化を正極性の磁化電流で行なっているが、これと逆に
被脱磁材の最初の磁化を負極性の磁化電流で行なっても
よいし、また脱磁の制御は手動で磁化電流値および通電
時間をコントロールして行なってもよい。
〔発明の効果〕
この発明によれば、被脱磁材を直流電流により磁化して
被脱磁材の脱磁を行なう方法でありながら、被脱磁材に
対して数回の磁化を行なうだけでその磁気を消去するこ
とができ、従って被脱磁材の脱磁を短時間で能率よく行
なうことができる。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の一実施例を示したもので、第1図はこ
の発明の脱磁方法による被脱磁材の磁束密度の変化を示
す磁化曲線図、第2図は磁化電流の波形図、第3図は飽
和磁化後の被脱磁材を種々の電流値の二次磁化電流で二
次磁化した後の被脱磁材の残留磁気分布図、第4図は二
次磁化後の被脱磁材を種々の電流値の三次磁化電流で三
次磁化した後の被脱磁材の残留磁気分布図、第5図およ
び第6図はこの発明の脱磁方法を実施するための脱滋装
置の一例を示す脱磁装置の回路図およびその動作のフロ
ーチャートである。 b・・・飽和点、■1・・・飽和磁化電流値、■2・・
・二次磁化電流+1,13・・・三次磁化電流値。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 第1図 第2図 +1 第3図 a

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 被脱磁材を直流電流により磁化して被脱磁材の脱磁を行
    なう方法であって、被脱磁材を一旦飽和磁化させた後、
    あらかじめ被脱磁材のサンプルを磁化試験して求めてお
    いた電流値の磁化電流により被脱磁材を逆極性にかつそ
    の残留磁気が最も直線的な分布となるように磁化する磁
    化を1〜数回行ない、この後、あらかじめ残留磁気分布
    を直線的な分布とした被脱磁材のサンプルを磁化試験し
    て求めておいた電流値の磁化電流により被脱磁材をその
    残留磁気が最も0に近くなるように逆極性に磁化して被
    脱磁材の脱磁を行なうことを特徴とする脱磁方法。
JP19391184A 1984-09-18 1984-09-18 脱磁方法 Granted JPS6173310A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011040609A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Takaoka Electric Mfg Co Ltd 直流を用いた変圧器鉄心の消磁方法およびその装置
JP2011038924A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Takaoka Electric Mfg Co Ltd 変圧器故障判定器
JP2011216630A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Takaoka Electric Mfg Co Ltd 変圧器鉄心の残留磁束密度制御方法およびその装置

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