JPS6161100A - 放射線像変換パネルおよびその製造法 - Google Patents

放射線像変換パネルおよびその製造法

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JPS6161100A
JPS6161100A JP18221284A JP18221284A JPS6161100A JP S6161100 A JPS6161100 A JP S6161100A JP 18221284 A JP18221284 A JP 18221284A JP 18221284 A JP18221284 A JP 18221284A JP S6161100 A JPS6161100 A JP S6161100A
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北田 明
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、輝尽性蛍光体を利用する放射線像変換方法に
用いられる放射線像変換パネルに関するものである。さ
らに詳しくは、本発明は、支持体とこの上に設けられた
輝尽性蛍光体を含有支持する結合剤からなる蛍光体層と
を有する放射線像変換パネルに関するものである。
[発明の技術的背景および従来技術] 放射線像を画像として得る方法として、従来より銀塩感
光材料からなる乳剤層を宥する放射線写真フィルムと増
感紙との組合わせを用いる、いわゆる放射線写真法が利
用されている。最近、上記放射線写真法に代る方法の一
つとして、たとえば特開昭55−12145号公報など
に記載されているような、輝尽性蛍光体を用いる放射線
像変換方法が注目されるようになった。この放射線像変
換方法は、輝尽性蛍光体を有する放射線像変換パネル(
蓄積性蛍光体シート)を利用するもので、被写体を透過
した放射線、あるいは被検体から発せられた放射線を該
パネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、そののちに輝尽性蛍
光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起光)で時系
列的に励起することにより、該輝尽性蛍光体中に蓄積さ
れている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光)として放
出させ、この蛍光を光電的に読み取って電気信号を得、
得られた電気信号を画像化するものである。
上述の放射線像変換方法によれば、従来の放射線写真法
による場合に比較して、はるかに少ない被曝線量で情報
量の豊富な放射線画像を得ることができるという利点が
ある。従って、この放射線像変換方法は、特に医療診断
を目的とするX線撮影等の直接医療用放射線撮影におい
て利用価値の非常に高いものである。
上記放射線像変換方法に用いる放射線像変換パネルは、
基本構造として、支持体とその片面に設けられた蛍光体
層とからなるものである。なお、この蛍光体層の支持体
とは反対側の表面(支持体に面していない側の表面)に
は一般に、透明な保all膜が設けられていて、蛍光体
層を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から保護してい
る。
蛍光体層は、輝尽性蛍光体とこれを分散状態で含有支持
する結合剤とからなるものであり、輝尽性蛍光体はX線
などの放射線を吸収したのち、可視光線および赤外線な
どの電磁波(励起光)の照るものである。従って、被写
体を透過した、あるいは被検体から発せられた放射線は
、その放射線量に比例して放射線像変換パネルの蛍光体
層に吸収され、放射線像変換パネル上には被写体あるい
は被検体の放射線像が放射線エネルギーの蓄積像として
形成される。この蓄積像は、上記電磁波で時系列的に励
起することにより輝尽発光として放射させることができ
、この輝尽発光を光電的に読み取って電気信号に変換す
ることにより放射線エネルギーの蓄積像を画像化するこ
とが可能となる。
これまで、放射線像変換パネルにおいて蛍光体層は一般
に、輝尽性蛍光体の粒子と結合剤とを適当な溶剤に加え
て蛍光体が結合剤溶液に均一に分散した塗布液を用意し
、この塗布液をドクターブレード、ロールコータ−など
を用いて支持体上に直接塗布したのち乾燥することによ
り、あるいは別のシートに塗布して形成した蛍光体層を
支持体と接合することにより、支持体上に付設されてい
る。従って、輝尽性蛍光体粒子は蛍光体層中にほぼ均一
に分散して存在しており、蛍光体層表面にも蛍光体粒子
が存在して表面には微小な凹凸が形成されている。
このようにして形成された蛍光体層表面の輝尽性蛍光体
を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から保護し、そし
てパネル表面を平面化するために1通常の放射線像変換
パネルにおいては蛍光体層表面に透明な高分子物質から
なる溶液を塗布することにより、あるいは別途形成した
透明な薄膜を接着剤等を用いて接合することにより、保
護膜を設けている。
放射線像変換方法は、上述のように非常に有利な画像形
成方法であるが、この方法に用いられる放射線像変換パ
ネルも上記従来の放射線写真法に用いられる増感紙と同
様に、高感度であってかつ画質(鮮鋭度、粒状性など)
の良好な画像を与えるものであることが望まれている。
しかしながら、保護膜が設けられた放射線像変換パネル
においては、蛍光体層と保護膜との界面で光(励起光)
の散乱が生じやすく、特に接着剤層を介して蛍光体層上
に保!1111を付設した場合には、蛍光体層、接着剤
層および保護膜の各層の界面で光の散乱が生じるために
、得られる画像は画質が低下しがちであった。
一方、上記界面における輝尽発光光の散乱は、パネル表
面(保護膜表面)からの光の読出し効率を低下させるた
めに、放射線像変換パネルの感度低下の一因となってい
た。
また、放射線像変換パネルは一般に繰返し使用されるも
のであるが、接着剤層を介して蛍光体層上に保護膜を付
設した場合には、使用回数の増加につれて接着剤層が機
械的にあるいは熱的に劣化しやすく、結果として保護膜
が剥離する傾向にあった。すなわち、蛍光体層と保護膜
との密着強度が充分でなく、繰返し使用に際してパネル
の耐久性に欠けるという問題があった。
[発明の目的] 本発明は、画質の向上した画像を与える放射線像変換パ
ネルを提供することをその目的とするものである。
また、本発明は、感度の向上した放射線像変換パネルを
提供することもその目的とするものである。
さらに、本発明は、機械的強度の向上した放射線像変換
パネルを提供することもその目的とするものである。
上記の目的は、支持体と、この上に設けられた輝尽性蛍
光体を含有支持する結合剤からなる蛍光体層とを有する
放射線像変換パネルにおいて、該蛍光体層が支持体側の
輝尽性蛍光体が存在する部分とパネル表面側の輝尽性蛍
光体が実質的に存在しない部分とから構成されることを
特徴とする本発明の放射線像変換パネルにより達成する
ことができる。
また、」二記の目的は、 (1)輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液と輝尽性
蛍光体を含有しない結合剤溶液とを、該輝尽性蛍光体を
分散してなる結合剤溶液が支持体側となるように支持体
表面に同時に重層塗布するl ことを特徴とする本発明の放射線像変換、<ネルの製造
法、および、 (2)輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液と輝尽性
蛍光体を含有しない結合剤溶液とを、平面シート上に該
輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液がシート側とな
るように同時に重層塗布して蛍光体層を形成したのち、
該蛍光体層をシートから分離して支持体上に付設するこ
とを特徴とする放射線像変換パネルの製造法 により達成することができる。
なお、本発明において蛍光体層のパネル表面側とは、蛍
光体層の支持体に接する側とは反対側を意味する。
[発明の効果] 本発明は、輝尽性蛍光体と結合剤とからなる放射線像変
換パネルの蛍光体層において、輝尽性蛍光体粒子を支持
体側の一定領域内にのみ分散状態で存在させ、一方、パ
ネル表面側の一定領域内には実質的に蛍光体粒子を存在
させないことにより、蛍光体層自体に従来の保護膜の機
能をもたせ、これにより得られる画像の画質の向上、パ
ネルの感度の向上および機械的強度の向上など緒特性の
顕著な向上を実現するものである。
従来においては一般に、蛍光体粒子が均一に分散した結
合剤溶液(塗布液)を通常の塗布方法によって支持体上
に塗布することにより蛍光体層の形成が行なわれていた
結果、蛍光体粒子は結合剤により蛍光体層全体に渡って
分散状態で含有支持されていた0本発明においては、蛍
光体粒子を分散してなる塗布液と蛍光体粒子を含まない
結合剤溶液とを該塗布液を支持体側に配置して同時に支
持体」二に重層して塗布することにより、蛍光体層の深
さ方向に蛍光体粒子が存在しない部分と蛍光体粒子が分
散状態で存在する部分とを形成することができる。
すなわち、蛍光体粒子が蛍光体層の支持体側の一定領域
に分散状態で存在し、それと反対のパネル表面側の一定
領域には実質的に存在しない蛍光体層が形成され、かつ
得られた蛍光体層は平坦な表面を有するために、このパ
ネル表面側の蛍光体粒子が実質的に存在しない部分は、
蛍光体を化学的変質および物理的衝撃から保護するため
の保護膜と同様の役割を果たすことができる。従って、
従来のように蛍光体層上にさらに保護膜を設ける必要が
なく、放射線像変換パネルの製造工程を簡略化すること
ができる。
また、本発明の放射線像変換パネルは保護膜の付設によ
る新たな界面が形成されることがないので、その界面で
の励起光の散乱が生じることがなく、鮮鋭度および粒状
性など画質の向上した画像を得ることができる。同時に
、その界面での蛍光の散乱も生じることがないから、画
質の向上とともに感度も増大させることができる。
従来においては保護膜の付設(ラミネート)に際して蛍
光体層表面と保護膜との間に塵埃が付着しがちであり、
付設操作に注意を要していたが、本発明においてはこの
ような問題が生じることがない、このことによっても、
高画質の画像を得ることが容易となるものである。
さらに、本発明においては、たとえ結合剤の組成が蛍光
体粒子の存在する部分と存在しない部分とで異なること
があっても蛍光体層自体は連続的な一層であるから、従
来のように保護膜と蛍光体層との密着強度が充分でない
ために、あるいは接着剤層が劣化するために保護膜が蛍
光体層から剥離するといった問題が生じることもない。
[発明の構成] 以上述べたような好ましい特性を持った本発明の放射線
像変換パネルは、たとえば、次に述べるような方法によ
り製造することができる。
本発明の特徴的な要件である蛍光体層は、基本的に輝尽
性蛍光体の粒子を含有支持する結合剤からなる層である
輝尽性蛍光体は、先に述べたように放射線を照射した後
、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが、
実用的な面からは波長が400〜900nmの範囲にあ
る励起光によって300〜500nmの波長範囲の輝尽
発光を示す蛍光体であることが望ましい0本発明の放射
線像変換パネルに用いられる輝尽性蛍光体の例としては
、米国特許第3.859.527号明細書に記載されテ
ィるSrS:Ce、Sm、SrS:Eu。
Sm、Th02 : E r、およびLa2O2S:E
u、Sm、 特開昭55−12142号公報に記載されているZnS
:Cu、Pb、BaO*xAl2O3:Eu(ただし、
0.8≦X≦10)、および、Ml0・xsI02:A
(ただし、MWはMg、Ca、Sr、Zn、Cd、また
はBa−t’あり、AはCe、Tb、Eu、Tm、Pb
、置、Bi、またはMnであり、Xは、0.5≦X≦2
.5である)、 特開昭55−12143号公報に記載されている  (
B  &  1−  z  −y  、  M  g 
 X  、  Ca  y  )   F  X  :
aE ua+ (ただし、XはC見およびBrのうちの
少なくとも一つであり、Xおよびyは、O<x+y≦0
.6.かツx y # Oテあり、aは、104≦a≦
5×10″4である)、 特開昭55−12144号公報に記載されているLnO
X:xA(ただし、LnはLa、Y、工6 Gd、およびLuのうちの少なくとも一つ、XはC1お
よびBrのうちの少なくとも一つ、AはCeおよびTb
のうちの少なくとも一つ、そして、Xは、O<x<0.
1である)、 特開昭55−12145号公報に記載されている(B 
a l−X 、 M2+X) FX : y A (た
だし、M2+はMg、Ca、S r、Zn、およびcd
のうちの少なくとも一つ、XはC1,Br、および工の
うちの少なくとも一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、
DV、Pr、Ho、Nd、Yb、およびErのうちの少
なくとも一つ、モしてXは、O≦X≦0.6、yは、0
≦y≦0.2である)、特開昭55−160078号公
報に記載されているM”FX*xA:yLn [ただし
、MlはBa、Ca、Sr、Mg、Zn、およびCd(
7)うちの少なくとも一種、AはBed、MgO,Ca
O,S ro、BaO1ZnO,AJ1203、Y2O
3、La2O3、In2O3,5i02、TiO2、Z
 ro2、GeO2、S n02、Nb2o5、Ta2
05、およびT h O2(7)うちの少なくとも一種
、LnはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、 Pr、 H
o、 Nd、 Yb、 Er、 Sm、およびGdのう
ちの少なくとも一種、XはC見、Br、および工のうち
の少なくとも一種であり。
Xおよびyはそれぞれ5X 10”’≦X≦0.5、お
よび0くy≦0.2である]の組成式で表わされる蛍光
体、 特開昭56−116777号公報に記載されてし)る(
Bal−2,M”x)F2*aBaX2:yEu、zA
[ただし、Mlはベリリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうちの
少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素のうちの
少なくとも一種、Aはジルコニウムおよびスカンジウム
のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、および2
はそれぞれ0.5≦a≦1.25.0≦X≦1.101
≦y≦2 X 10−’、およびO<z≦10−である
]の組成式で表わされる蛍光体。
特開昭57−23673号公報に記載されている  (
B  l1L1−X  、  M”  x)   F 
 2  @  aB  aX2  :yEu、zB[た
だし、Mlはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうちの少な
くとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素のうちの少な
くとも一種であり、a、x、y、および2はそれぞれ0
.5≦a≦1.25、O≦X≦1.10”’≦y≦2×
10−’、および0<z≦2XIO−’である]の組成
式で表わされる蛍光体、 特開1]157−23675号公報に記載されている(
Bat−x 、M”x) F2 e aBaX2 :y
Eu、zA[ただし、M軍はベリリウム、マグネシウム
、カルシウム1ストロンチウム、亜鉛。
およびカドミウムのうちの少なくとも一種、Xはax素
、臭素、および沃素のうちの少なくとも一種、Aは砒素
および硅素のうちの少なくとも一種であり、&、X、Y
、および2はそれぞれ0.5≦a≦1.25.0≦X≦
1.10″≦y≦2×10−’、およびO<z≦5X1
0−’である]の組成式で表すされる蛍光体。
特開昭58−69281号公報に記載されているM”O
X:xCe[ただし1M冨はPr、Nd、  Pm、 
 Sm、  Eu、  Tb、Dy、Ho、  Er、
Tm、Yb、およびBlからなる群より選ばれる少なく
とも一種の三価金属であり、XはC1およびBrのうち
のいずれか一方あるいはその両方であり、XはO<x<
0.1である]の組成式で表わされる蛍光体。
特開昭58−206678号公報に記載されているB 
ax−xMx、yLxxFX: yEu” [ただし、
MはLi、Na、に、Rb、およびCsからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表わし:Lは
、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、G
d、Tb、Dy、Ho、Er、 Tm、 Yb、 Lu
、 Aft、 Ga、In、およびTlからなる群より
選ばれる少なくとも一種の三価金属を表わし;Xは、C
1、Br、およびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲンを表わし;そして、Xは10”’≦X≦
0.5、yは0くy≦0.1である]の組成式で表わさ
れる蛍光体、 特開昭59−27980号公報に記載されているBaF
XsxA:yEu−[ただし、Xは、CJI、Br、お
よび■からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり;Aは、テトラフルオロホウ酸化合物の焼成物
であり;そして、Xは104≦X≦o、t、yはo<y
≦0.1である]の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭59−47289号公報に記載されているBaF
XsxA:yEu−[ただし、Xは、0文、Br、およ
び■からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン
であり;Aは、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロ
チタン酸およびヘキサフルオロジルコニウム酸の一価も
しくは二価金属の塩からなるヘキサフルオロ化合物群よ
り選ばれる少なくとも一種の化合物の焼成物であり;そ
して、xは10′≦X≦0.1、yはo<y≦0.1で
ある]の組成式で表わされる蛍光体。
特開昭59−56479号公報に記載されているB a
 FX * x N aX’:aE u−[ただし、X
およびX′は、それぞれCfL、Br、およびIのうち
の少なくとも一種であり、XおよびaはそれぞれO<x
≦2.および0<a≦0.2である]の組成式で表わさ
れる蛍光体、 特開昭59−58480号公報に記載されているM璽F
X* xNaX’:yEu−: zA [ただし、Ml
は、Ba、Sr、およびCaからなる群より選ばれる少
なくとも一種のアルカリ土類金属であり;xおよびX′
は、そlnぞhCl、B r、および工からなる群より
選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、V、
Cr、Mn、Fe、Co、およびNlより選ばれる少な
くとも一種の遷移金属であり;そして、Xは0<x≦2
、yはo<y≦0.2、および2はO(z≦10″4で
ある]の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭59−75200号公報に記載されているM”F
Xs aM”X’ @ bM’ 冨x” 2 * cM
”X”、、、xA、yEul+[ただし、MlはBa、
Sr、およびCaからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ土類金属であり;MlはLi、Na、に、
Rh、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ金属であり;M″はBeおよびMgからな
る群より選ばれる少なくとも一種の二価金属であり;M
璽はAl、Ga、In、およびTlからなる群より選ば
れる少なくとも一種の三価金属であり;Aは金属酸化物
であり;XはC皇、Br、およびIからなる群より選ば
れる少なくとも一種のハロゲンであり;X’、X”、お
よびX′″°は、F、C見。
Br、および■からなる群より選ばれる少なくとも一種
のハロゲンであり;そして、aはO≦a≦2、bはO≦
b≦104.cはO≦C≦104、かつa+b+C≧1
01であり;XはO<x≦0.5、yはo<y≦0.2
である]の組成式で表わされる蛍光体、 などを挙げることができる。
上記の輝尽性蛍光体のうちで、二価のユーロピウム賦活
アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体および希土
類元素付活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体は高輝度
の輝尽発光を示すので特に好ましい、ただし、本発明に
用いられる輝尽性蛍光体は上述の蛍光体に限られるもの
ではなく、放射線を照射したのちに励起光を照射した場
合に。
輝尽発光を示す蛍光体であればいかなるものであっても
よい。
蛍光体層の結合剤の例としては、ゼラチン等の蛋白質、
デキストラン等のポリサッカライド、またはアラビアゴ
ムのような天然高分子物質;および、ポリビニルブチラ
ール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチルセル
ロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、ポリ
アルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニルφ酢酸ビニ
ルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセテートブ
チレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエステルな
どような合成高分子物質などにより代表される結合剤を
挙げることができる。このような結合剤のなかで特に好
ましいものは、ニトロセルロース、線状ポリエステル、
ポリアルキル(メタ)アクリレート、ニトロセルロース
と線状ポリエステルとの混合物およびニトロセルロース
とポリアルキル(メタ)アクリレートとの混合物である
なお、これらの結合剤は架橋剤によって架橋されたもの
であってもよい。
蛍光体層は、たとえば、次のような方法により支持体上
に形成することができる。
まず上記の輝尽性蛍光体と結合剤とを適当な溶剤に添加
し、これを充分に混合して、結合剤溶液中に蛍光体粒子
が均一に分散した塗布液(I)を調製する。
塗布液調製用の溶剤の例としては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパツール、n−ブタノールなどの低級ア
ルコール;メチレンクロライド、エチレンクロライドな
どの塩素原子含有炭化水素;アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級ア
ルコールとのエステル;ジオキサン、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコール七ツメチル
エーテルなどのエーテル;そして、それらの混合物を挙
げることができる。
塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との混合比は、目
的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類など
によって異なるが、一般には結合剤と蛍光体との混合比
は、1:1乃至1 : 100(重量比)の範囲から選
ばれ、そして特に1:8乃至1:40(重量比)の範囲
から選ぶことが好ましい。
なお、塗布液には、該塗布液中における蛍光体の分散性
を向上させるための分散剤、また、形成後の蛍光体層中
における結合剤と蛍光体との間の結合力を向上させるた
めの可塑剤などの種々の添加剤が混合されていてもよい
、そのような目的に用いられる分散、剤の例としては、
フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、親油性界面活性
剤などを挙げることができる。そして可塑剤の例として
は、燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフェ
ニルなどの燐酸エステル;フタル酸ジエチル、フタル酸
ジメトキシエチルなどのフタル酸エステル;グリコール
酸エチルフタリルエチル、グリコール酸ブチルフタリル
ブチルなどのグリコール酸エステル;そして、トリエチ
レングリコールとアジピン酸とのポリエステル、ジエチ
レングリコールとコハク酸とのポリエステルなどのポリ
エチレングリコールと脂肪族二塩基酸とのポリエステル
などを挙げることができる。
さらに、塗布液には、画像の鮮鋭度を向上させる目的で
、輝尽性蛍光体の励起光波長領域における平均反射率が
、輝尽性蛍光体の輝尽発光波長領域における平均反射率
よりも小さいような反射特性を有する着色剤が含有され
ていてもよい、そのような着色剤としては、たとえば、
特開昭55−163500号公報および特開昭57−9
6300号公報に開示されているような着色剤を挙げる
ことができる。あるいは、同じく画像の鮮鋭度を向上さ
せる目的で、塗布液には特開昭55−146447号公
報に記載されているような白色粉体が含有されていても
よい。
次に、結合剤のみを適当な溶剤に溶解した塗布液(II
)を調製する。
結合剤としては、上記の結合剤の他に、セルロース誘導
体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニル
ホルマール、メラミン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂
などを挙げることができる。塗布液(II)に用いられ
る結合剤は、塗布液(I)に用いられる結合剤と同一で
あってもよいし、あるいは全く異なっていてもよい、た
だし、塗布液(I)の結合剤と相溶性のある結合剤であ
る必要がある。また、放射線像変換パネル表面の防傷性
などの点からは塗布液(II)の結合剤は比較的硬いも
のであることが好ましく、一方、機械的強度などの点か
らは塗布液(IF)の結合剤は塗布液(I)の結合剤と
同一であることが好ましい。
また、溶剤としては、上記の溶剤を用いることができ、
塗布液(I)に用いられる溶剤と同一であってもよいし
、あるいは異なっていてもよい。
ただし、塗布液(I)および(II)が重層されてなる
塗膜の乾燥速度を一致させる必要から、互いに相溶性の
ある溶剤を用いることが望ましい。
さらに、塗布液(II)には上記塗布液(I)に用いら
れる各種の分散剤、可塑剤1着色剤などが含有されてい
てもよい。
上記のようにして調製された塗布液(I)と塗布液(I
I)とを、塗布液(I)を支持体側に配置して支持体の
表面に均一に、同時に重層塗布することにより塗布液の
塗膜を形成する。この塗布操作は、たとえば、二連式ホ
ッパー型塗布装置を用いることにより行なうことができ
る。
塗布液(I)および塗布液(II)の塗布量は、目的と
する放射線像変換パネルの特性、塗布液の粘度、結合剤
と蛍光体との混合比などによって異なるが、通常は10
0:1乃至1:1 (体積比)の範囲から選ばれ、好ま
しくは10:1乃至1:1の範囲である。
ついで、形成された支持体側の塗布液(n)の塗膜およ
びその上に形成された塗布液CI)の塗膜を徐々に加熱
することにより乾燥して、支持体上への蛍光体層の形成
を完了する。このようにして形成された蛍光体層は、支
持体側の蛍光体粒子が分散状態で存在する部分と、パネ
ル表面側の蛍光体粒子が実質的に存在しない部分とから
構成され、電子顕微鏡等で視覚的に観察しても肩部分に
は境界面がなく、一層の蛍光体層を形成している。
蛍光体層は、必ずしも上記のように支持体上に塗布液を
直接塗布して形成する必要はなく、たとえば、別にガラ
ス板、金属板、プラスチックシートなどの平面シート上
に塗布液を上述のようにして同時重層塗布することによ
り蛍光体層を形成した後、これを支持体上に押圧するか
、あるいは接着剤を用いるなどして支持体と蛍光体層と
を接合してもよい。
あるいは、蛍光体層自体が自己支持性である場合には、
上記支持体を特には設ける必要はない。
蛍光体層の層厚は、目的とする放射線像変換パネルの特
性、蛍光体の種類、結合剤と蛍光体との混合比などによ
って異なるが1通常は20ILm乃至1mmとする。た
だし、この層厚は50乃至500gmとするのが好まし
い、また、このうちパネル表面側の輝尽性蛍光体が実質
的に存在しない部分は約3乃至20pmの厚さを有する
ことが好ましく、支持体側の輝尽性蛍光体が存在する部
分とパネル表面側の輝尽性蛍光体が実質的に存在しない
部分との比率は、層厚で100:1〜5:1の範囲にあ
ることが好ましい。
本発明において使用する支持体は、従来の放射線写真法
における増感紙の支持体として用いられている各種の材
料あるいは放射線像変換パネルの支持体として公知の各
種の材料から任意に選ぶことができる。そのような材料
の例としては、セルロースアセテート、ポリエステル、
ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド
、トリアセテート、ポリカーボネートなどのプラスチッ
ク物質のフィルム、アルミニウム箔、アルミニウム合金
箔などの金属シート、通常の紙、バライタ紙、レジンコ
ート紙、二酸化チタンなどの顔料を含有するピグメント
紙、ポリビニルアルコールなどをサイジングした紙など
を挙げることができる。ただし、放射線像変換パネルの
情報記録材料としての特性および取扱いなどを考慮した
場合、本発明において特に好ましい支持体の材料はプラ
スチックフィルムである。このプラスチックフィルムに
はカーボンブラックなどの光吸収性物質が練り込まれて
いてもよく、あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質
が練り込まれていてもよい。
前者は高鮮鋭度タイプの放射線像変換パネルに適した支
持体であり、後者は高感度タイプの放射線像変換パネル
に適した支持体である。
公知の放射線像変換パネルにおいては、支持体と蛍光体
層の結合を強化するため、あるいは放射線像変換パネル
としての感度もしくは画質(鮮鋭度、粒状性)を向上さ
せるために、蛍光体層が設けられる側の支持体表面にゼ
ラチンなどの高分子物質を塗布して接着性付与層とした
り、あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質からなる
光反射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収性物
質からなる光吸収層を設けることも行なわれている0本
発明で用いられる支持体についても、これらの各種の層
を設けることができ、それらの構成は所望の放射線像変
換パネルの目的、用途などに応じて任意に選択すること
ができる。
さらに、特開昭58−200200号公報に記載されて
いるように、得られる画像の鮮鋭度を向上させる目的で
、支持体の蛍光体層側の表面(支持体の蛍光体層側の表
面に接着性付与層、光反射層あるいは光吸収層などが設
けられている場合には、その表面を意味する)には、微
細な凹凸が均質に形成されていてもよい。
次に本発明の実施例および比較例を記載する。
ただし、これらの各側は本発明を制限するものではない
、なお、以下の各側で「部」は特に記載のない限り「重
量部」を表わす。
[実施例1] ポリウレタン樹脂(デスモラック4125、住友バイエ
ルウレタン■製)、ニトロセルロース(R9−120、
ダイセル化学工業■製)および燐酸トリクレジルをメチ
ルエチルケトンとイソプロピルアルコールとの混合物に
添加したのち、プロペラミキサーを用いて溶解して結合
剤溶液[塗布液(■)]を調製した。
次に、上記塗布液(It)に輝尽性の二価ユーロピウム
賦活弗化臭化バリウム蛍光体(BaFBr:Eu2+)
の粒子、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール
および群青(顔料: PB−100、第一化成工業■製
)を混合分散させて蛍光体分散液[塗布液(I)]を調
製した。塗布液(I)および塗布液(I[)の組成を下
記に示す。
よ りaFBr:Eu”蛍光体    Boo   部ポリ
ウレタン樹脂         54.6部ニトロセル
ロース          5.9部群青      
        0.024部燐酸トリクレジル   
       1・9部メチルエチルケトン     
  182   部イソプロピルアルコール     
 27  部■ ポリウレタン樹脂        204  部ニトロ
セルロース         22  部燐酸トリクレ
ジル          7・0部メチルエチルケトン
       493  部イソプロピルアルコール 
     74  部次に、カーボン練り込みポリエチ
レンテレフタレートシート(支持体、厚み:250μm
)をガラス板上に水平に置いて、塗布液(f)および塗
布液(If)を第1図に示すような二連式ホッパー型塗
布装置を用いて、支持体上に同時に重層塗布した。
すなわち、第1図において、二連式ホッパー型塗布装置
lの右側導入部2には塗布液(I)を注入し、左側導入
部3には塗布液(n)を導入した。導入部l、2の下部
開口部の長さはそれぞれ0.500mmおよび0015
0mmであった。
支持体5の置かれたガラス板4を矢印8の方向に1.0
m/分の速度で移動させながら、下部開口部から塗布液
CI)および(II)を支持体5上に同時に重層塗布し
て、塗布液(I)の塗膜6および塗布液(n)の塗膜7
を形成した。
そして塗布後に、塗膜の形成された支持体を乾燥器内に
入れ、この乾燥器の内部の温度を25℃から100℃に
徐々に上昇させて50分間塗膜の乾燥を行なった。この
ようにして支持体上に蛍光体層を形成し、支持体および
蛍光体層から構成された放射線像変換パネルを製造した
この放射線像変換パネルの蛍光体層について。
走査電子顕微鏡を用いてその断面写真をとった結果を第
2図に示す。
第2図から明らかなように、上述のようにして同時重層
塗布により形成された蛍光体層は、支持体側の蛍光体粒
子が高密度で存在する部分と、パネル表面側の蛍光体粒
子が実買的に存在しない部分とから構成されていた。ま
た、その二つの部分は連続的であって何ら境界面を形成
していなかった。
また、断面写真から、支持体側の蛍光体粒子が存在する
部分の厚さは約350gmであり、バネル表面側の蛍光
体粒子が存在しない部分の厚さは約7弘mであった。
[比較例1] 実施例1において、実施例1の塗布液(1)のみを用い
、二連式ホッパー型塗布装置の導入部1(下部開口部の
長さ:0.500mm)のみを使用すること以外は、実
施例1と同様の方法により支持体」二に層厚が約350
 pmの蛍光体層を形成した。
次に、この蛍光体層の上にポリエチレンテレフタレート
の透明フィルム(保護膜、厚みニアpm、ポリエステル
系接着剤が付与されているもの)を接着剤層側を下に向
けて置いて90〜100℃の加熱ロールを用いて圧着す
ることにより、透明保護膜を付設し、支持体、蛍光体層
および透明保護膜から構成された放射線像変換パネルを
製造した。
実施例1および比較例1で得られた各放射線像変換パネ
ルを、次に記載する画像鮮鋭度試験、画像粒状性試験、
感度試験および密着強度試験により評価した。
(1)画像鮮鋭度試験 放射線像変換パネルに、管電圧80KVpのX線をMT
pチャートを通して照射したのち、He−Neレーザー
光(波長:632.8nm)で走査して蛍光体粒子を励
起し、蛍光体層から放射される輝尽発光を受光器(分光
感ll5−5の光電子増倍管)で受光して電気信号に変
換し、これを画像再生装置によって画像として再生して
表示装置にMTF’チャートの画像を得た。得られた画
像より変調伝達関数(MTF)を測定し、空間周波数2
サイクル/ m mにおけるMTF値で表示した。
(2)画像粒状性試験 放射線像変換パネルに、管電圧80KVp、線量10m
HのX線を照射したのち、He−Neレーザー光(波長
:832.8nm)で走査して蛍光体粒子を励起し、蛍
光体層から放射される輝尽発光を受光!I(分光感度S
−5の光電子増倍管)で受光して電気信号に変換し、こ
れをフィルムスキャナーによって通常の写真フィルムに
記録し、得られた画像の粒状度を写真濃度D= 1.2
.空間周波数0.4〜5本/ m mにおけるRMS値
で表示した。
(3)感度試験 放射線像変換パネルに、管電圧80KVPのX線を照射
したのち、He−Neレーザー光(波長:632.8n
m)で励起して感度を測定した。
(4)密着強度試験 放射線像変換パネルをIgloommに裁断した試験片
の蛍光体粒子が存在する部分と蛍光体粒子が存在しない
部分との境目付近(または、蛍光体層と保1111との
境界面)に切り込みを入れた。そして、このように調製
した試験片の蛍光体粒子不存在の部分(または保護膜部
分)と、支持体および蛍光体粒子が存在する部分(また
は蛍光体層)とを引き離すように引張ることにより密着
強度を測定した。測定は、テンシロン万能型引張試験機
(東洋ボールドウィン社製のUTM−4−20)を用い
て、引張り速度10mm/分にて両部分を互いに直角方
向に引張ること(90°剥離)により行ない、蛍光体粒
子不存在の部分(または保護膜部分)が10mm剥離し
た時に働いている力F(g/Cm)により密着強度を表
示した。
得られた結果を第1表に示す。
第1表 実施例1    比較例1 鮮鋭度    36%     35%粒状性   0
.85X 10−   0.85X 10′4相対感度
   130     120密着強度  剥離しない
    剥離した(  2 5 0 gnet以上) 
    (90g/c腸)第1表から明らかなように5
本発明の放射線像変換パネル(実施例1)は、従来の放
射線像変換パネル(比較例1)と比較して、感度が高く
、鮮鋭度および粒状性において優れた画像を与え、かつ
密着強度においても優れていた。
[実施例2] 実施例1において、結合剤としてポリウレタン樹脂の代
りにポリアクリル樹脂(クリスコー)P−1018Q!
3.大日本インキ化学工業■製)を用い、また溶剤とし
てイソプロピルアルコールを用いないこと以外は実施例
1の方法と同様の処理を行なうことにより、下記の組成
を有する塗布液(I)および(II)を用意した。
■ BaFBr:Eu−蛍光体    650  部ポリア
クリル樹脂         21  部ニトロセルロ
ース          2.4部群青       
       0.026部燐酸トリクレジル    
      2,4部メチルエチルケトン      
 219  部■ ポリアクリル樹脂         98  部ニトロ
セルロース         11  部燐酸トリクレ
ジル         11  部メチルエチルケトン
       680   部次に、上記塗布液CI)
およびCTI’)を用いて、二連式ホッパー型塗布装置
の導入部の下部開口部の長さをそれぞれ0.460mm
および0゜120mmとすること以外は実施例1の方法
と同様の処理を行なうことにより、支持体および蛍光体
層から構成された放射線像変換パネルを製造した。
この放射線像変換パネルの蛍光体層について走査電子顕
微鏡を用いて得られた断面写真から、蛍光体層は、支持
体側の蛍光体粒子が高密度で存在する部分とパネル表面
側の蛍光体粒子が実質的に存在しない部分とから構成さ
れ、そしてその両部分は連続的であって何ら境界面を形
成していなかった。また、断面写真から、支持体側の蛍
光体粒子が存在する部分の厚さは約350 pmであり
、パネル表面側の蛍光体粒子が存在しない部分の厚さは
約71Lmであった。
[比較例2] 比較例1において、実施例2の塗布液(I)を用い、二
連式ホッパー型塗布装置の導入部lの下部間口部の長さ
を0.450mmとすること以外は比較例1の方法と同
様の処理を行なうことにより、支持体上に同厚の蛍光体
層を形成した。
次いで、比較例1の方法と同様の方法で保護膜を圧着付
設することにより、支持体、蛍光体層および透明保護膜
から構成された放射線像変換パネルを製造した。
[実施例3] 実施例1において、結合剤としてポリウレタン樹脂(デ
スモコール530、住友バイエルウレタン■製)、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体(UCARsolutio
n vinyl VYHH,Union Carbid
e Carp。
製)およびニトロセルロースを用い、可塑剤として燐酸
トリブチルを用い、また溶剤としてイソプロピルアルコ
ールを用いないこと以外は実施例1の方法と同様の処理
を行なうことにより、下記の組成を有する塗布液(I)
および(If)を用意した。
BaFBr:Eu2+蛍光体    600  部ポリ
ウレタン樹脂          8  部塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体   6  部ニトロセルロース
          6  部群青         
     0.024部燐酸トリブチル       
    1.3部メチルエチルケトン       2
29  部■ ポリウレタン樹脂         30  部塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体  22.5部ニトロセルロ
ース         22.5部燐酸トリブチル  
         5  部メチルエチルケトン   
    720  部次に、上記塗布液(I)および(
n)を用いること以外は実施例1の方法と同様の処理を
行なうことにより、支持体および蛍光体層から構成され
た放射線像変換パネルを製造した。
この放射線像変換パネルの蛍光体層について走査電子顕
微鏡を用いて得られた断面写真から、蛍光体層は、支持
体側の蛍光体粒子が高密度で存在する部分とパネル表面
側の蛍光体粒子が実質的に存在しない部分とから構成さ
れ、そしてその両部会は連続的であって何ら境界面を形
成していなかった。また、断面写真から、支持体側の蛍
光体粒子が存在する部分の厚さは約3501Lmであり
、パネル表面側の蛍光体粒子が存在しない部分の厚さは
約7gmであった。
[比較例3] 比較例1において、実施例3の塗布液(I)を用いるこ
と以外は比較例1の方法と同様の処理を行なうことによ
り、支持体上に同厚の蛍光体層を形成した。
次いで、比較例1の方法と同様の方法で保護膜を圧着付
設することにより、支持体、蛍光体層および透明保護膜
から構成された放射線像変換パネルを製造した。
実施例2.3および比較例2.3で得られた各放射線像
変換パネルを前記と同様の試験により評価した。得られ
た結果を第2表に示す。
第2表 実施例2    比較例2 鮮鋭度    38%     36%粒状性   0
.85X 10−   1.BX 10−相対感度  
 120      io。
密着強度  剥離しない    剥離した( 250 
g/c腸以上)   (85g八1へ実施例3    
比較例3 鮮鋭度    36%     35%粒状性   0
.75X 10′0.90X 10″4相対感度   
130     115密着強度  剥離しない   
 剥離した( 250 g/cm以上)   (95g
/am)第2表から明らかなように、本発明の放射線像
変換パネル(実施例2および3)は、従来の放射線像変
換パネル(比較例2および3)と比較して、感度が高く
、鮮鋭度および粒状性において優れた画像を与え、かつ
密着強度においても優れていた。
[実施例4] ポリアクリル樹脂(クリスコートP−1018GS、大
日本インキ化学工業■製)をメチルエチルケトンに溶解
してポリアクリル樹脂溶液を調製した。また、ニトロセ
ルロース(R9−120,ダイセル化学工業■製)をメ
チルエチルケトンに溶解してニトロセルロース溶液を調
製した。二価ユーロピウム賦活弗化臭化バリウム蛍光体
の粒子をメチルエチルケトンに分散したのち、この分散
液に上記ポリアクリル樹脂溶液およびニトロセルロース
溶液を加え、さらに群青(顔料; PB−100、第一
化成工業■製)および燐酸トリクレジルを添加し、プロ
ペラミキサーを用いて蛍光体が均一に分散した塗布液(
I)を調製した。
次に、ニトロセルロース、ポリアクリル樹脂。
燐酸トリクレジルおよびメチルエチルケトンをプロペラ
ミキサーを用いて均一に混合して塗布液(If)を調製
した。塗布液(I)および塗布液(II)の組成を下記
に示す。
■ BaFBr:Eu2+蛍光体    400   部ポ
リアクリル樹脂         10   部ニトロ
セルロース          2  部群青    
         0.013部燐酸トリクレジル  
        0.7部メチルエチルケトン    
   148   部■ ポリアクリル樹脂         11  部ニトロ
セルロース         62  部燐酸トリクレ
ジル          7.3部メチルエチルケトン
       420   部次に、上記塗布液(I)
および(n)を用いること以外は、実施例1の方法と同
様の処理を行なうことにより、支持体および蛍光体層か
ら構成された放射線像変換パネルを製造した。
この放射線像変換パネルの蛍光体層について走査電子顕
微鏡を用いて得られた断面写真から、蛍光体層は、支持
体側の蛍光体粒子が高密度で存在する部分とパネル表面
側の蛍光体粒子が実質的に存在しない部分とから構成さ
れ、そしてその両部会は連続的であって何ら境界面を形
成していなかった。また、断面写真から、支持体側の蛍
光体粒子が存在する部分の厚さは約348#Lmであり
、パネル表面側の蛍光体粒子が存在しない部分の厚さは
約7pmであった。
[比較例4] 比較例1において、実施例4の塗布液(I)を用いるこ
と以外は比較例1の方法と同様の処理を行なうことによ
り、支持体」二に層厚が約348μmの蛍光体層を形成
した。
次いで、比較例1の方法と同様の方法で保護膜を圧着付
設することにより、支持体、蛍光体層および透明保護膜
から構成された放射線像変換パネルを製造した。
[実施例5] 実施例4において、塗布液(II)の結合剤としてポリ
アクリル樹脂の代りにポリウレタン樹脂(デスモラック
4125、住友バイエルウレタン■製)を用い、また溶
剤としてさらにイソプロピルアルコールを添加すること
以外は実施例4の方法と同様の処理を行なうことにより
、下記組成を有する塗布液(n)を調製した。
■ ポリウレタン樹脂        150   部ニト
ロセルロース          9.4部゛燐酸トリ
クレジル          4.7部メチルエチルケ
トン       298.6部イソプロピルアルコー
ル      54  部次に、実施例4の塗布液(I
)および上記塗布液(II)を用いること以外は、実施
例4の方法と同様の処理を行なうことにより、支持体お
よび蛍光体層から構成された放射線像変換パネルを製造
した。
この放射線像変換パネルの蛍光体層について走査電子顕
微鏡を用いて得られた断面写真から、蛍光体層は、支持
体側の蛍光体粒子が高密度で存在する部分とパネル表面
側の蛍光体粒子が実質的に存在しない部分とから構成さ
れ、そしてその両部会は連続的であって何ら境界面を形
成していなかった。また、断面写真から、支持体側の蛍
光体粒子が存在する部分の厚さは約350gmであり、
パネル表面側の蛍光体粒子が存在しない部分の厚さは約
7μmであった。
[比較例5] 比較例1において、実施例5の塗布液(I)を用いるこ
と以外は比較例1の方法と同様の処理を行なうことによ
り、支持体上に同厚の蛍光体層を形成した。
次いで、比較例1の方法と同様の方法で保護膜を圧着付
設することにより、支持体、蛍光体層および透明保護膜
から構成された放射線像変換パネルを製造した。
実施例4.5および比較例4.5で得られた各放射線像
変換パネルを前記と同様の試験により評価した。なお、
粒状性試験において照射したX線の線量は0.1mRで
あった。得られた結果を第3表に示す。
第3表 実施例4    比較例4 鮮鋭度   37.5%   37.0%粒状性   
2.55X 10−   2.8X 10−相対感度 
  130     110密着強度  剥離しない 
   剥離した( 250 g/CI以上)   (9
3g/am)実施例5    比較例5 鮮鋭度    36%     36%粒状性   2
.45X 10−   2.70X 10−相対感度 
  140     120密着強度  剥離しない 
   剥離した( 250 g/c腸以上)   (9
0g/cm)第3表から明らかなように、本発明の放射
線像変換パネル(実施例4および5)は、従来の放射線
像変換パネル(比較例4および5)と比較して、感度が
高く、鮮鋭度および粒状性において優れた画像を与え、
かつ密着強度においても優れていた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の放射線像変換パネルの製造法に使用
される塗布装置の一例である二連式ホッパー型塗布装置
の概略断面図である。 1:二連式ホッパー型塗布装置、2:右側導入部[塗布
液(I)]、3:左側導入部[塗布液(II)]、4ニ
ガラス板、5:支持体、6:塗布液(I)の塗膜、7:
塗布液(II)の塗膜、8:矢印 第2図は、本発明の放射線像変換パネルの蛍光体層につ
いて、走査電子顕微鏡を用いて得られた部分断面写真で
ある。 図面の浄書(内容に変更なし) 明細書の「発明の詳細な説明」の欄を下記の如く補正致
します。 手続補正書 昭和59年10月110 1、事件の表示 昭和59年 特許願 第182212号2、発明の名称 放射線像変換パネルおよびその製造法 3、補正をする者 事件との関係     特許出願人 名 称  (520)富士写真フィルム株式会社4、代
理人 住 所  東京都新宿区四谷2−14ミツヤ四谷ビル8
階6、補正により増加する発明の数    な し7、
補正の対象   明細書の「発明の詳細な説明」の欄手
続補正書(方式) (1)5頁19行目のr放射線像変換パネル」の後に1
およびその製造法Jを挿入する。 (2)6頁2行目から同頁3行目の「放射線像変換パネ
ルjの後にrおよびその製造法」を挿入する。 (3) 30頁13行目のrしてもよい、Jの後に下記
の記載を挿入する。 「なお、この場合に塗布液(I)を平面シート側に配置
して重層塗布を行なうのが好ましいが、逆に塗布液(I
I)を平面シート側に配置して重層塗布を行ない、得ら
れた蛍光体層の塗布液(I)に相当する側が支持体と接
するように蛍光体層と支持体とを接合することも可能で
ある。1 以  上 昭和60年 2月190

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、支持体と、この上に設けられた輝尽性蛍光体を含有
    支持する結合剤からなる蛍光体層とを有する放射線像変
    換パネルにおいて、該蛍光体層が支持体側の輝尽性蛍光
    体が存在する部分とパネル表面側の輝尽性蛍光体が実質
    的に存在しない部分とから構成されることを特徴とする
    放射線像変換パネル。 2、上記支持体側の輝尽性蛍光体が存在する部分とパネ
    ル表面側の輝尽性蛍光体が実質的に存在しない部分との
    比率が、100:1〜5:1の範囲にあることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の放射線像変換パネル。 3、上記蛍光体層の結合剤の組成が、蛍光体層の深さ方
    向に異なっていることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の放射線像変換パネル。 4、上記蛍光体層の結合剤の組成が、支持体側の輝尽性
    蛍光体が存在する部分と、パネル表面側の輝尽性蛍光体
    が実質的に存在しない部分とで異なっていることを特徴
    とする特許請求の範囲第3項記載の放射線像変換パネル
    。 5、上記蛍光体層の支持体側の輝尽性蛍光体が存在する
    部分のみが実質的に、該輝尽性蛍光体の励起光波長領域
    における平均反射率が該輝尽性蛍光体の輝尽発光波長領
    域における平均反射率よりも小さい着色剤により着色さ
    れていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    放射線像変換パネル。 6、輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液と輝尽性蛍
    光体を含有しない結合剤溶液とを、該輝尽性蛍光体を分
    散してなる結合剤溶液が支持体側となるように支持体表
    面に同時に重層塗布することを特徴とする放射線像変換
    パネルの製造法。 7、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液の塗布
    量と輝尽性蛍光体を含有しない結合剤溶液の塗布量との
    体積比が、100:1〜1:1の範囲にあることを特徴
    とする特許請求の範囲第6項記載の放射線像変換パネル
    の製造法。 8、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液および
    輝尽性蛍光体を含有しない結合剤溶液における結合剤が
    、共に同一組成を有するものであることを特徴とする特
    許請求の範囲第6項記載の放射線像変換パネルの製造法
    。 9、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液および
    輝尽性蛍光体を含有しない結合剤溶液における結合剤が
    、互いに異なる組成を有するものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第6項記載の放射線像変換パネルの製
    造法。 10、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液およ
    び輝尽性蛍光体を含有しない結合剤溶液における溶剤が
    、互いに相溶性があることを特徴とする特許請求の範囲
    第6項記載の放射線像変換パネルの製造法。 11、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液が、
    該輝尽性蛍光体の励起光波長領域における平均反射率が
    該輝尽性蛍光体の輝尽発光波長領域における平均反射率
    よりも小さい着色剤を含有することを特徴とする特許請
    求の範囲第6項記載の放射線像変換パネルの製造法。 12、輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液と輝尽性
    蛍光体を含有しない結合剤溶液とを、平面シート上に該
    輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液がシート側とな
    るように同時に重層塗布して蛍光体層を形成したのち、
    該蛍光体層をシートから分離して支持体上に付設するこ
    とを特徴とする放射線像変換パネルの製造法。 13、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液の塗
    布量と輝尽性蛍光体を含有しない結合剤溶液の塗布量と
    の体積比が、100:1〜1:1の範囲にあることを特
    徴とする特許請求の範囲第12項記載の放射線像変換パ
    ネルの製造法。 14、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液およ
    び輝尽性蛍光体を含有しない結合剤溶液における結合剤
    が、共に同一組成を有するものであることを特徴とする
    特許請求の範囲第12項記載の放射線像変換パネルの製
    造法。 15、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液およ
    び輝尽性蛍光体を含有しない結合剤溶液における結合剤
    が、互いに異なる組成を有するものであることを特徴と
    する特許請求の範囲第12項記載の放射線像変換パネル
    の製造法。 16、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液およ
    び輝尽性蛍光体を含有しない結合剤溶液における溶剤が
    、互いに相溶性があることを特徴とする特許請求の範囲
    第12項記載の放射線像変換パネルの製造法。 17、上記輝尽性蛍光体を分散してなる結合剤溶液が、
    該輝尽性蛍光体の励起光波長領域における平均反射率が
    該輝尽性蛍光体の輝尽発光波長領域における平均反射率
    よりも小さい着色剤を含有することを特徴とする特許請
    求の範囲第12項記載の放射線像変換パネルの製造法。
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