JPS6159617B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6159617B2
JPS6159617B2 JP54044297A JP4429779A JPS6159617B2 JP S6159617 B2 JPS6159617 B2 JP S6159617B2 JP 54044297 A JP54044297 A JP 54044297A JP 4429779 A JP4429779 A JP 4429779A JP S6159617 B2 JPS6159617 B2 JP S6159617B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
reaction
water
oligoesters
glycols
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54044297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55139339A (en
Inventor
Toshio Yoshikawa
Toshihiro Inaike
Kazunori Tamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP4429779A priority Critical patent/JPS55139339A/ja
Publication of JPS55139339A publication Critical patent/JPS55139339A/ja
Publication of JPS6159617B2 publication Critical patent/JPS6159617B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、ジカルボン酸類とグリコール類と
アクリル酸類とからオリゴエステルアクリレート
類を製造する方法の改良に関するものである。 近年、オリゴエステルアクリレート類は、塗
料、インキ、接着剤、感光性樹脂、プラスチツク
改質剤などの分野で広く利用されるようになつて
きたが、悪臭、皮ふや目への刺激性があるなどの
難点がある。また、オリゴエステルアクリレート
類は、これを例えば紫外線硬化型の塗料、インキ
などの反応性の希釈剤として使用した場合、比較
的可撓性のすぐれた硬化物を与えるが、いまだ満
足できる程度のものになつていない。 従来、オリゴエステルアクリレート類を製造す
る方法は、(イ)ジカルボン酸類とグリコール類とア
クリル酸類とを混合し、エステル化触媒の存在下
に一段で縮合反応させる方法、(ロ)グリコール類の
アクリル酸モノエステルと二塩基酸無水物とをエ
ステル化触媒の存在下に反応させる方法など多数
知られている。 例えば、(イ)の方法によつて、ジカルボン酸、そ
の酸無水物およびその酸のアルキルエステルなど
のジカルボン酸類1モルとグリコール類2モルと
アクリル酸類2モルとをエステル化触媒の存在下
に反応させると、次の一般式()、 〔ただし、式中のR1は、ジカルボン酸類から
カルボキシル基、
【式】アルキルエス テル基などを除いた残基、R2はグリコール類か
ら水酸基を除いた残基、Rは水素またはメチル基
およびnは整数を示す。〕 で表わされるオリゴエステルアクリレート類が得
られる。 しかしながら従来公知の方法では、悪臭、皮ふ
や目への刺激性などが少なく、また満足できる程
度の可撓性を与えるオリゴエステルアクリレート
類を製造することは困難であつた。 この発明者らは、前記欠点の少ないオリゴエス
テルアクリレート類を容易に製造できる方法を開
発することを目的として鋭意研究を行なつた。 その結果、従来公知の方法、例えば前記(イ),(ロ)
などの方法で製造したオリゴエステルアクリレー
ト類中には、かなりの量のアクリル酸類および前
記一般式()中の縮合度nが0であるグリコー
ル類のアクリル酸ジエステルが約5重量%以上も
の量で含まれており、これらが悪臭および皮ふや
目への刺激性を増大させ、また可撓性を低下させ
る大きな原因になつていること、特定のジカルボ
ン酸類とグリコール類とを反応させてオリゴエス
テル類を生成させた後、水洗し、次いでオリゴエ
ステル類とアクリル酸類とを反応させてオリゴエ
ステルアクリレート類を生成させる方法をとる
と、得られるオリゴエステルアクリレート類はそ
の大部分が縮合度n=1〜3のもので、アクリル
酸類およびグリコール類のアクリル酸ジエステル
などをほとんど含有せず、反応性の希釈剤として
好適に使用できるオリゴエステルアクリレート類
を容易に製造できることなどを知り、この発明に
到達した。 すなわち、この発明は、 (A) フタル酸および/またはフタル酸誘導体と次
の一般式()および/または() HO(−CH2)−lOH () HO(−CH2CH2−O)−nH () (ただし、式中lは5〜8の整数を示し、m
は2〜5の整数を示す。) で表わされるグリコール類とを、エステル化触
媒の存在下に反応させてオリゴエステル類を生
成させる工程、 (B) 前記(A)工程で生成させたオリゴエステル類を
水で洗浄して、未反応のグリコール類を除去す
る工程、および (C) 前記(B)工程で洗浄されたオリゴエステル類
を、エステル化触媒および重合防止剤の存在下
に、アクリル酸類と反応させてオリゴエステル
アクリレート類を生成させる工程、 からなることを特徴とするオリゴエステルアクリ
レート類の製造法に関するものである。 この発明においては、前記(A)工程と(C)工程の2
段でエステル化反応を行なうこと、および(A)工程
で生成させたオリゴエステル類を水で洗浄する(B)
工程が重要であり、この発明の方法によると、得
られるオリゴエステルアクリレート類中の縮合度
nが0である成分のグリコール類のアクリル酸ジ
エステルの含有量を1.5重量%以下にまで、ま
た、アクリル酸類の含有量も1重量%以下にまで
容易にすることができ、また、可撓性のすぐれ
た、悪臭、皮ふや目の刺激性のほとんどないオリ
ゴエステルアクリレート類を容易に製造できると
いう大きな特長がある。 次に、この発明の方法を各工程別に具体的に説
明する。 (A) 工 程 この発明の方法に使用するグリコール類は、
前記一般式()および()で表わされるグ
リコール類であり、これら以外の例えばエチレ
ングリコール、ブタンジオールなどではこの発
明の目的を達成することが困難である。前記一
般式()および()で表わされるグリコー
ル類の代表的なものは、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ペ
ンタンジオール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル などである。 また、この発明の方法に使用するジカルボン
酸は、フタル酸および/またはフタル酸誘導体
であり、これら以外の例えば、アジピン酸、マ
レイン酸などは不適当である。 この発明において、フタル酸としては、o−
フタル酸、m−フタル酸およびp−フタル酸が
使用できる。 またフタル酸誘導体としては、フタル酸無
水物、フタル酸の低級アルキルエステル、お
よびフタル酸、フタル酸無水物およびフタル
酸の低級アルキルエステルの水素化物が使用で
きる。 のフタル酸無水物の代表的なものとして
は、o−フタル酸無水物、m−フタル酸無水物
およびp−フタル酸無水物が挙げられる。 のフタル酸の低級アルキルエステルの代表
的なものとしては、o−フタル酸、m−フタル
酸およびp−フタル酸とメチルアルコール、エ
チルアルコール、n−プロピルアルコールおよ
びn−ブチルアルコールなどとのジエステルま
たはモノエステルが挙げられる。 のフタル酸の水素化物の代表的なものとし
ては、ヘキサヒドロ−o−フタル酸、ヘキサヒ
ドロ−m−フタル酸、ヘキサヒドロ−p−フタ
ル酸、Δ−テトラヒドロ−o−フタル酸、4
−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチル−
Δ−テトラヒドロフタル酸などが挙げられ
る。 のフタル酸無水物の水素化物の代表的なも
のとしては、ヘキサヒドロ−o−フタル酸無水
物、ヘキサヒドロ−m−フタル酸無水物、ヘキ
サヒドロ−p−フタル酸無水物、Δ−テトラ
ヒドロ−o−フタル酸無水物、4−メチルヘキ
サヒドロフタル酸無水物、4−メチル−Δ
トラヒドロフタル酸無水物などが挙げられる。 のフタル酸の低級アルキルエステルの水素
化物の代表的なものとしては、前記フタル酸の
水素化物とメチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコールおよびブチルアル
コールなどのジエステルまたはモノエステルが
挙げられる。 また、この発明において、3,6−エンドメ
チレンテトラヒドロフタル酸、3,6−エンド
メチレン−Δ−テトラヒドロフタル酸、3,
6−エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水
物、3,6−エンドメチレン−Δ−テトラヒ
ドロフタル酸無水物なども、フタル酸誘導体と
して使用することができる。 フタル酸および/またはフタル酸誘導体(A
−1)とグリコール類(A−2)とを縮合反応
させる際のモル比((A−2)/(A−1))
は、通常、1.3〜20、好ましくは1.7〜10であ
る。モル比が前期範囲よりさいと、縮合度nの
大きいオリゴエステル類の生成量が多くなり、
このオリゴエステル類から得られるオリゴエス
テルアクリレート類の分子量および粘度が大き
くなつて希釈剤としての用途に適さなくなる。
また、前記範囲より大きいと、次の(B)工程で、
未反応グリコール類の除去に要する水の量が多
くなるので好ましくない。 前記フタル酸および/またはフタル酸誘導体
とグリコール類とは、それ自体公知のエステル
化触媒例えば、(i)酸触媒、(ii)スズ、鉛およびチ
タン等の金属塩触媒などの存在下にエステル化
反応させる。 (i)の酸触媒としては、p−トルエンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、クロルベンゼンスル
ホン酸、ナフタリンスルホン酸、硫酸、塩酸な
どが挙げられる。 (i)の酸触媒の使用量は、フタル酸および/ま
たはフタル酸誘導体とグリコール類との総使用
量100重量部に対して、0.1〜10重量部、好まし
くは0・5〜5重量部が適当である。使用量が
前記範囲よりも少ないと、フタル酸および/ま
たはフタル酸誘導体とグリコール類との脱水縮
合反応速度が低く、また、多いと脱水縮合反応
速度の制御が困難になる。 (iii)のスズ、鉛およびチタン等の金属塩触媒と
しては、ジブチル錫オキシド、シユウ酸第1
錫、塩基性炭酸鉛、酸化鉛、テトラブトキシチ
タン、テトライソブトキシチタン、およびテト
ライソプロピルオキシチタンなどが挙げられ
る。 (ii)のスズ、鉛およびチタン等の金属塩触媒の
使用量は、フタル酸および/またはフタル酸誘
導体とグリコール類との総使用量100重量部に
対して、0.001〜1重量部、好ましくは0.005〜
0.1重量部が適当である。使用量が前記範囲よ
りも少ないと、フタル酸および/またはフタル
酸誘導体とグリコール類とのエステル化反応の
速度がおそく、また、多いとエステル化反応の
速度の制御が困難になり、さらに最終目的生成
物であるオリゴエステルアクリレート類中に金
属塩が不純物として含まれるおそれがある。 エステル化の反応温度は、グリコール類、フ
タル酸、フタル酸誘導体およびエステル化触媒
の種類などによつても異なるが、通常70〜240
℃の範囲内である。 例えば、エステル化触媒として、前記(i)の酸
触媒を用いるときのエステル化の反応温度は、
通常、70〜140℃であり、前記(ii)のスズ、鉛お
よびチタン等の金属塩触媒を用いるときのエス
テル化の反応温度は、通常、150〜240℃であ
る。 (A)の工程においては無溶媒でエステル化反応
を行なうこともできるが、エステル化反応の進
行と共に生成する水を効率よく除去するために
は、エステル化反応を行なうに際し、水と共沸
する溶媒を用いるのが好ましい。溶媒の代表的
なものとしては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、シクロヘキサン、n−ヘキサンおよびイソ
プロピルエーテルなどの有機溶媒が挙げられ
る。溶媒は、前記溶媒の2種以上を混合して用
いてもよい。溶媒の使用量は、フタル酸およ
び/またはフタル酸誘導体とグリコール類との
総使用量100重量部に対して30〜300重量部が好
ましい。 エステル化反応は、一般にはフタル酸およ
び/またはフタル酸誘導体とグリコール類とを
反応容器に仕込み、ついでエステル化触媒を加
えて、加熱撹拌し、反応により生成した水また
はアルコールを分離器により反応容器から除去
しながらエステル化反応を行なう。エステル化
反応は、反応混合物の酸化が5.0mgKOH/g以
下、好ましくは2.0mgKOH/g以下になつた時
点で終了させるのが望ましい。 この(A)工程では、後記一般式()で表わさ
れるオリゴエステル類が生成するが、反応混合
物中には縮合度n=0である未反応のグリコー
ル類が含まれている。 (B) 工 程 (A)工程で生成させたオリゴエステル類は、こ
れを水洗して未反応のグリコール類を除去す
る。水洗によつて未反応のグリコール類は容易
に除去することができる。 水洗操作は、水洗後に得られる油層をガスク
ロマトグラフイーや液体クロマトグラフイーで
分析して油層中のグリコール類の含有率がオリ
ゴエステル類100重量部に対して1.5重量%以下
になるまで行なうのが好ましい。 オリゴエステル類を水洗してグリコール類を
除去するこの(B)工程により、特に未反応のグリ
コール類を前記1.5重量%以下にまで除去する
ことにより次の工程での副反応を抑制すること
ができ、またオリゴエステルアクリレート類中
の縮合度nがoである成分を1.5重量%以下に
まですることができる。 (A)工程で生成するオリゴエステル類は、次の
一般式()で示されるが、(B)工程の水洗で縮
合度n=oの未反応グリコール類は除去され
る。 〔ただし、式中R3はジカルボン酸(フタル
酸および/またはフタル酸誘導体)からカルボ
キシル基、
【式】およびアルキルエ ステル基を除いた残基、R4は一般式()およ
び()で表わされるグリコール類から水酸基を
除いた残基、およびnは整数を示す。) (C) 工 程 (B)工程で水洗したオリゴエステル類は、これ
を、鉱酸、スルホン化物など、それ自体公知の
エステル化触媒および重合防止剤の存在下にア
クリル酸類と反応させ、後記一般式()で表
わされるオリゴエステルアクリレート類を生成
させる。 この発明の方法で使用するアクリル酸類とし
てはアクリル酸、およびメタクリル酸が挙げら
れる。 アクリル酸類の使用量は、(B)の工程で得られ
るオリゴエステル類の水酸基1モルに対してア
クリル酸類が0.9〜1.3モルになるような量が適
当である。アクリル酸類の使用量が前記範囲よ
りも多いと、目的とするオリゴエステルアクリ
レート類中のアクリル酸類の含有量が1重量%
よりも多くなるので好ましくない。アクリル酸
類の使用量が前記範囲よりも少ないと、オリゴ
エステルの末端が水酸基のままで残る量が多く
なり、反応性の希釈剤として使用したとき光硬
化速度や光硬化後の物性等が悪くなる。 エステル化触媒としては、硫酸、塩酸およびホ
ウ酸などのような鉱酸、p−トルエンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸およびポリスチレンのス
ルホン化物である陽イオン交換樹脂などのような
スルホン化物が挙げられる。 エステル化触媒の使用量は、(B)工程で水洗した
オリゴエステル類およびアクリル酸類の総使用量
100重量部に対して通常0.1〜10重量部の範囲内が
好ましく、0.5〜5重量部が特に好ましい。エス
テル化触媒の使用量が前記範囲よりも少ないと、
反応が進行せず、また、前記範囲よりも多いと、
反応の制御および反応混合物からのエステル化触
媒の除去が困難になる。 なお、エステル化触媒として(A)の工程で用いる
ことのできる(ii)のスズ、鉛、チタンなどの金属塩
触媒は、この工程における反応条件下では触媒作
用が小さいのでこれらはあまり適当でない。 重合防止剤としては、公知のものを用いること
ができ、具体例としては、2,5−ジ−tert−ブ
チルハイドロキノン、p−tert−ブチルカテコー
ル、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ハイド
ロキノンおよびフエノチアジンなどが挙げられ
る。 重合防止剤の使用量は、オリゴエステル類とア
クリル酸類との総使用量に対して5〜
10000ppm、好ましくは10〜3000ppmが適当であ
る。重合防止剤の使用量が前記範囲より少ない
と、重合反応が併発し、反応生成物はゲル化し易
くなる。また、重合防止剤の使用量を前記範囲よ
り多くしても、多くすることによる格別の効果が
ない。 反応温度は、(A)工程で生成させたオリゴエステ
ル類、使用するアクリル酸類などの種類によつて
も異なるが、通常150℃以下であり、好ましくは
80〜120℃である。反応温度が150℃より高いと、
重合反応が併発するので好ましくない。 この(C)工程においても、エステル化反応の進行
と共に生成する水を効率よく除去するために、エ
ステル化反応を行なうに際し、水と共沸する溶媒
を用いることができる。溶媒の種類、使用量は(A)
の工程と同様である。 (C)工程のエステル化反応は、一般にはオリゴエ
ステル類とアクリル酸類とを反応容器に仕込み、
エステル化触媒および重合防止剤を加えて加熱撹
拌することによつて行なう。反応は、反応混合物
の酸価および留出水の量を測定し、酸価が一定に
なり、かつ、留出水が出なくなつた時点で終了さ
せるのが好ましい。反応終了後、水洗し、さらに
微量の揮発性成分を減圧下で除去すると、目的と
するオリゴエステルアクリレート類が得られる。 (C)工程で生成するオリゴエステルアクリレート
類は、次の一般式()で示され、このオリゴエ
ステルアクリレート類は、縮合度n=1〜3のも
のが大部分を占め、n=0のものおよびアクリル
酸類などはほとんど含まれていない。 〔ただし、式中R3,R4およびnは前記一般式
()の場合と同じ意味を示し、Rは水素または
メチル基を示す。〕 この発明の方法によると、悪臭、皮ふや目のか
ぶれ、可撓性低下などの一因となつている縮合度
nが0である成分、およびアクリル酸類などの含
有量がきわめて少ないオリゴエステルアクリレー
ト類を容易に製造することができる。 次に、この発明の実施例および比較例を示す。 なお、可撓性の評価、アクリル酸類の含有量、
オリゴエステルアクリレート類の縮合度分布の測
定は、次の方法により行なつた。 (イ) 可撓性の評価 オリゴエステルアクリレート類100重量部と
ベンゾインメチルエーテル2重量部との混合物
を、厚さ2mmの2枚のガラス板の間に挿入した
厚さ0.2mmのスペーサー中に流し込み、このガ
ラス板を、紫外線照射装置〔岩崎電機製、
UEO31−341型〕の照射板上を4m/分の速度
で通過させることにより、硬化させた後、ガラ
ス板およびスペーサーを取りはずし、得られた
硬化物(フイルム)を180度に折りまげて割れ
るか、割れないかを判定することにより行な
い、可撓性の良否を、フイルムがすぐに割れた
場合は×印で、やや抵抗があるが割れた場合は
△印で、また割れない場合は○印で示した。 (ロ) アクリル酸の含有量の測定 ガスクロマトグラフ〔島津製作所製:商品名
「GC−4BPT」〕を用いて行なつた。 なおガスクロマトグラフでの測定条件とし
て、カラムの内径は3mmおよび長さは2mm、充
填剤:60〜80メツシユのTENAX・GC〔和光
純薬製〕、カラム温度は155℃、キヤリヤーガス
はヘリウムである。 (ハ) 縮合度分布の測定 クロロホルムを溶媒とし、内径20mm、長さ
600mmのステンレスカラム〔昭和電工製;商品
名「ShodexH202」〕を充填した液体クロマト
グラフ〔日立製作所製;商品名「液体クロマト
グラフ635型」〕を用いて行なつた。 実施例1および2 (A) 工 程 撹拌機、温度計、窒素吹込管、還流冷却管お
よび水分離器の付いたフラスコに、第1表に記
載の無水o−フタル酸、グリコール類、p−ト
ルエンスルホン酸およびトルエンを加えて、窒
素雰囲気下で撹拌下に還流加熱し、オリゴエス
テル類を生成させた。反応により生成した水
は、水分離器を通してフラスコから除去した。
反応開始後、反応混合物の酸価を追跡し、水が
留出しなくなり、酸価が一定になつたところで
エステル化反応を終了した。 (B) 工 程 ついで、このオリゴエステル類を含む反応混
合物を室温にまで冷却後、分液ロートを用いて
第1表に示す量と回数の水により反応混合物を
洗浄し、未反応のグリコール類を除去した。 水洗したオリゴエステル類からエバポレータ
ーによりさらに低沸点物を除去し、釡残として
オリゴエステル類を得た。このオリゴエステル
類中の未反応のグリコール類の含有量(重量
%)およびアセチル化法で定量したオリゴエス
テル類の水酸基当量を第1表に示す。 (C) 工 程 撹拌機、温度計、空気吹込管、還流冷却管お
よび水分離器の付いたフラスコに、第1表に記
載の前記(B)工程で得たオリゴエステル類、アク
リル酸、溶媒、p−トルエンスルホン酸、重合
防止剤および着色防止剤を加え(ただし、実施
例2は着色防止剤を使用しなかつた。)、高重合
物の生成を防止するために空気を吹き込みなが
ら撹拌下に還流加熱し、エステル化反応を行な
いオリゴエステルアクリレート類を生成させ
た。反応開始後、反応混合物の酸価を追跡し、
水が留出しなくなり、酸価が一定になつた時点
で反応を終了した。反応混合物を水洗した後、
減圧蒸留してオリゴエステルアクリレート類を
得た。このオリゴエステルアクリレート類の縮
合度分布およびアクリル酸の含有量(重量
%)、オリゴエステルアクリレート類の臭およ
び刺激の有無、および各例で得られたオリゴエ
ステルアクリレート類を原料にして得たフイル
ムの可撓性の評価を行なつた結果を第4表に示
す。
【表】
【表】 実施例3および4 (A) 工 程 撹拌機、温度計、窒素吹込管、還流冷却管お
よび水分離器の付いたフラスコに、第2表に記
載のフタル酸誘導体、グリコール類およびジ−
n−ブチルスズオキシドを加え、窒素雰囲気下
で撹拌下に第2表記載の反応温度に加熱し、オ
リゴエステル類を生成させた。反応により生成
した水又はメタノールは、水分離器を通してフ
ラスコから除去した。反応開始後、反応混合物
の酸価を追跡し、水又はメタノールが留出しな
くなり、酸価が一定になつたところでエステル
化反応を終了した。 (B) 工 程 ついで、このオリゴエステル類を含む反応混
合物を室温にまで冷却後、反応混合物にクロロ
ホルム300mlを加えて得た混合物を第2表に示
す量と回数の水で洗浄し、未反応のグリコール
類を除去した。 水洗後、ロータリーエバポレーターによりク
ロロホルム、低沸点物を除去し、釡残としてオ
リゴエステル類を得た。 このオリゴエステル類中の未反応のグリコー
ル類の含有量(重量%)およびアセチル化法で
定量したオリゴエステル類の水酸基当量を第2
表に示す。 (C) 工 程 撹拌機、温度計、空気吹込管、還流冷却管お
よび水分離器の付いたフラスコに、第2表に記
載の前記(B)工程で得たオリゴエステル類、アク
リル酸、溶媒、p−トルエンスルホン酸および
ハイドロキノンを加え、高重合物の生成を抑制
するために空気を吹き込みながら撹拌下に還流
加熱し、エステル化反応を行なつた。反応開始
後、反応混合物の酸価を追跡し、水が留出しな
くなり、酸価が一定になつた時点で反応を終了
した。次いで、反応混合物を水洗した後、減圧
蒸留してオリゴエステルアクリレート類を得
た。このオリゴエステルアクリレート類の縮合
度分布、アクリル酸の含有量(重量%)、オリ
ゴエステルアクリレート類の臭および刺激性の
有無、および各例で得られたオリゴエステルア
クリレート類を原料にして得たフイルムの可撓
性の評価を行なつた結果を第4表に示す。
【表】
【表】 実施例5〜9 (A) 工 程 撹拌機、温度計、窒素吹込管、還流冷却管お
よび水分離器の付いたフラスコに、第3表に記
載のフタル酸誘導体、グリコール類、p−トル
エンスルホン酸およびトルエンを加えて、窒素
雰囲気下で撹拌下に還流加熱し、オリゴエステ
ル類を生成させた。反応により生成した水は、
水分離器を通してフラスコから除去した。反応
開始後、反応混合物の酸化を追跡し、水が留出
しなくなり、酸価が一定になつたところでエス
テル化反応を終了した。 (B) 工 程 ついで、このオリゴエステル類を含む反応混
合物を室温にまで冷却後、分液ロートを用いて
第3表に示す量と回数の水により反応混合物を
洗浄し、未反応のグリコール類を除去した。 洗浄後の反応混合物は、トルエンを除去する
ことなくそのまま次の(C)工程に用いた。 (C) 工 程 撹拌機、温度計、空気吹込管、還流冷却管お
よび水分離器の付いたフラスコに、前記(B)の工
程で得た水洗後の反応混合物、第3表に記載の
アクリル酸類、p−トルエンスルホン酸、溶媒
および重合防止剤(ただし、実施例5において
は、さらに亜リン酸1.5gおよび次亜リン酸1.5
g)を加え、高重合物の生成を防止するために
空気を吹き込みながら撹拌下に還流加熱し、エ
ステル化反応を行ないオリゴエステルアクリレ
ート類を生成させた。反応開始後、反応混合物
の酸価を追跡し、水が留出しなくなり、酸化が
一定になつた時点で反応を終了した。反応混合
物を水洗した後、減圧蒸留してオリゴエステル
アクリレート類を得た。このオリゴエステルア
クリレート類の縮合度分布およびアクリル酸の
含有量(重量%)、オリゴエステルアクリレー
ト類の臭および刺激の有無、および各例で得ら
れたオリゴエステルアクリレート類を原料にし
て得たフイルムの可撓性の評価を行なつた結果
を4表に示す。
【表】
【表】 実施例 10 (A) 工 程 撹拌機、温度計、窒素吹込管、還流冷却管、
および水分離器の付いたフラスコに、フタル酸
164.0g、1,6−ヘキサンジオール295.0g、
ジ−n−ブチルスズオキシド0.230gを加え、
窒素雰囲気下で撹拌下にて反応温度190℃に加
熱し、オリゴエステル類を生成させた。反応に
より生成した水は、水分離器を通してフラスコ
から除去した。反応開始後、反応混合物の酸価
を追跡し、水が留出しなくなり、酸化が一定に
なつたところでエステル化反応を終了した。 (B) 工 程 ついで、このオリゴエステル類を含む反応混
合物を室温にまで冷却後、反応混合物にトルエ
ン150gを加え、500mlの水で3回洗浄した。 洗浄後の反応混合物(1,6−ヘキサンジオ
ール含有量0.7重量%)は、トルエンを除去す
ることなくそのまま次の(C)工程に用いた。 (C) 工 程 撹拌機、温度計、空気吹込管、還流冷却管お
よび水分離器の付いたフラスコに、前記(B)の工
程で得た水洗後の反応混合物426g、アクリル
酸79g、p−トルエンスルホン酸4.7g、トル
エン400gおよびフエノチアジン0.015gを加
え、空気を吹き込みながら撹拌下に還流加熱
し、エステル化反応を行ないオリゴエステルア
クリレートを生成させた。反応開始後、反応混
合物の酸価を追跡し、水が留出しなくなり、酸
価が一定になつた時点で反応を終了した。反応
混合物を水洗した後、減圧蒸留して釡残として
オリゴエステルアクリレート321gを得た。こ
のオリゴエステルアクリレートの縮合度分布お
よびアクリル酸の含有量(重量%)、臭いおよ
び刺激の有無および硬化後のフイルムの可撓性
の評価を行なつた結果を第4表に示す。 比較例 1 撹拌機、温度計、空気吹込管、還流冷却管およ
び水分離器の付いたフラスコに、無水o−フタル
酸66.7g、1,5−ペンタンジオール98.4g、ア
クリル酸68.1g、p−トルエンスルホン酸4.28
g、トルエン230gおよびハイドロキノン0.345g
を加えて、空気を吹き込みながら撹拌下還流加熱
した。反応により生成した水を、水分離器を通し
てフラスコから除去した。反応開始後、反応混合
物の酸価を追跡し、水が留出しなくなり、酸価が
一定になつたところで反応を終了した。 反応混合物を室温にまで冷却後、分液ロートを
用いて反応混合物を同容積の水で数回洗浄した。 水洗後の反応混合物を2mmHg、60℃で減圧蒸
留することにより低沸点物を除去し、釡残として
オリゴエステルアクリレートを得た。 このオリゴエステルアクリレートの縮合度分
布、アクリル酸含有量(重量%)、オリゴエステ
ルアクリレートの臭および刺激の有無、およびこ
のオリゴエステルアクリレートを原料にして得た
フイルムの可撓性の評価を行なつた結果を第4表
に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) フタル酸および/またはフタル酸誘導体
    と次の一般式()および/または() HO(−CH2)−lOH () HO(−CH2CH2−O)−nH () (ただし、式中lは5〜8の整数を示し、m
    は2〜5の整数を示す。) で表わされるグリコール類とを、エステル化触
    媒の存在下に反応させてオリゴエステル類を生
    成させる工程、 (B) 前記(A)工程で生成させたオリゴエステル類を
    水で洗浄して、未反応のグリコール類を除去す
    る工程、および (C) 前記(B)工程で洗浄されたオリゴエステル類
    を、エステル化触媒および重合防止剤の存在下
    に、アクリル酸類と反応させてオリゴエステル
    アクリレート類を生成させる工程、 からなることを特徴とするオリゴエステルアクリ
    レート類の製造法。
JP4429779A 1979-04-13 1979-04-13 Preparation of oligoester acrylate Granted JPS55139339A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4429779A JPS55139339A (en) 1979-04-13 1979-04-13 Preparation of oligoester acrylate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4429779A JPS55139339A (en) 1979-04-13 1979-04-13 Preparation of oligoester acrylate

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55139339A JPS55139339A (en) 1980-10-31
JPS6159617B2 true JPS6159617B2 (ja) 1986-12-17

Family

ID=12687564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4429779A Granted JPS55139339A (en) 1979-04-13 1979-04-13 Preparation of oligoester acrylate

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55139339A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0341051A (ja) * 1989-07-07 1991-02-21 Idemitsu Petrochem Co Ltd アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55139339A (en) 1980-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6284119A (ja) 放射線橋かけ可能な希釈剤
US4076727A (en) Cyclic acetal acrylates or methacrylates and processes for preparing same
US5741829A (en) Radiation-curable acrylates with built-in photoinitiators
US4281172A (en) Acrylyl esters of polyester-polyether copolymers
US4059721A (en) Stabilized acrylic acid esters of polyhydric alcohols and a process for their preparation
US2675367A (en) Bis(4-beta-hydroxyalkoxyphenyl) ketones and polyesters prepared therefrom
JPS6159617B2 (ja)
US3520839A (en) Hexadienol and hexadienal derivatives
US5268489A (en) Production of unsaturated cycloaliphatic esters and derivatives thereof
US4321406A (en) Vinylcyclopropane monomers and oligomers
WO2011106212A1 (en) Vinyl-containing compounds and processes for making the same
US5798434A (en) Monomer mixture and method for the preparation thereof
JPS58140044A (ja) 不飽和化合物およびその製造法
JP3648636B2 (ja) 活性エネルギー線硬化樹脂用反応性希釈剤及びその製造法
JP7167538B2 (ja) エステル組成物、(メタ)アクリレート組成物、エステル組成物の製造方法、(メタ)アクリレート組成物の製造方法
WO1999002482A1 (fr) Composes a base d'ether et procede de production
JP2915212B2 (ja) 脂環式エポキシドの製造方法
EP0909752B1 (en) Di(meth)acrylates
CZ336892A3 (en) Substituted 1,5-pentadiols and process for preparing thereof
JP3443780B2 (ja) フェノキシポリアルキレングリコールアクリレートの製造方法
JPS5978193A (ja) エチレン性不飽和化合物およびその製造法
JPH03236349A (ja) 二官能性(メタ)アクリル酸エステルおよびその製造法
JP2847211B2 (ja) 高炭素数ジオール混合物及びそのジオール混合物の不飽和脂肪族カルボン酸エステル
JPH10259202A (ja) サイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステルの製法及びサイクロデキストリンの(メタ)アクリル酸エステル
JP3637421B2 (ja) 新規アクリルモノマーおよびその製造法