JP3637421B2 - 新規アクリルモノマーおよびその製造法 - Google Patents

新規アクリルモノマーおよびその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明の背景
本発明は、エステル残基中に鎖状カーボネート構造を有する新規な(メタ)アクリル酸エステル系モノマーおよびその製造法に関する。
【0002】
(メタ)アクリル酸エステルの重合体の物理的および化学的性質は、重合体のペンダント基となるエステル残基によって左右される。本発明は、エステル残基中にカーボネート構造を有し、共重合により生成したポリマーへ該構造に基く独特の性質を与えることができるアクリルポリマーを提供する。
【0003】
本発明の開示
本発明によれば、式I
【化3】
(式中、Rは水素またはメチル、R,Rは独立に炭素数2〜8のアルキレン鎖、Rは炭素数20までの1級アルコール残基、mは0または1〜6の整数、nは1〜100の整数であるがmが0の場合は2〜100の整数である。)を有するアクリルモノマーが提供される。
本発明はまた、該アクリルモノマーの製造法に関する。この方法は、式II
【化4】
(式中、R,R,R,mおよびnは前記に同じ。)を有するモノアルコールを、アクリル酸もしくはメタクリル酸の反応性誘導体によってアシル化することよりなる。
【0004】
好ましい実施態様
本発明のアクリルモノマーの合成方法を工程に従って詳しく説明する。
1.モノアルコールの製造
式II
【化5】
のモノアルコールは、式R4 OH(R4 は前記に同じ。)のアルコール、又は該アルコールのラクトン付加体、式
【化6】
(式中、mは1〜6の整数、R3 ,R4 は前記に同じ。)により、式III
【化7】
の脂肪族環状カーボネートを開環(重合)することによって合成することができる。
【0005】
式ROHのアルコールは、Rがアルキル基であるメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、ステアリルアルコールなど、Rがグリコールモノアルキルエーテル残基であるエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、Rがアルケニルであるアリルアルコール、Rがアルキニルであるプロパルギルアルコール、Rがアラルキルであるベンジルアルコールなどである。
【0006】
これらアルコールのラクトン付加体は、常法により、典型的にはε−カプロラクトンであるラクトンを該アルコールで開環することにより合成することができる。また該アルコールを開始剤としてε−カプロラクトンを開環付加重合して得られる一官能ポリカプロラクトンオリゴマーを製造することもできる。ε−カプロラクトンが好ましいが、エナントラクトン、β−プロピオラクトン、ジメチルプロピオラクトン、ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、クロトラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトンなども用いることができる。
【0007】
他方の原料である環状脂肪族カーボネートは、グリコールとジアルキルカーボネートとの反応によって得られるポリマーを解重合する方法(特開平2−56356号公報参照)、または対応するアルキレンオキシドと二酸化炭素の反応によって合成することができる。環状カーボネートは、5員環,6員環または7員環構造を有し、その具体例は5員環としてエチレンカーボネート、6員環として1,3−プロピレンカーボネートおよびネオペンチルグリコールカーボネート(5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−オンとも命名し得る。)および7員環として、1,4−ブタンジオールカーボネート等が含まれる。ネオペンチルグリコールカーボネートが好ましい。その理由は本化合物は工業的に容易に入手し得る原料から比較的短いステップで合成可能であり、通常の状態で安定であるが触媒の存在下比較的緩和な条件下アルコールまたはそのラクトン付加体と開環付加反応するからである。
【0008】
前記モノアルコールまたはそのラクトン付加体に対する環式脂肪族カーボネートの仕込量はモル比で1:0.5以上であればよい。1:1より過剰に仕込むときは、少なくとも一部の環式カーボネートが順次開環付加重合する。
【0009】
環状カーボネートの開環付加反応に用いる触媒としては、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウレート、モノブチルトリクロロスズ、ジブチルジクロロスズ、トリブチルモノクロロスズ、ヒドロキシブチルスズオキシド等の有機スズ化合物、さらには、塩化第1スズ、臭化第1スズ、ヨウ化第1スズ等を用いることができる。さらに、リンタングステン酸、ケイタングステン酸も用いることができる。また、アンバーリスト15Eのような強酸性陽イオン交換樹脂、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、硫酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のブレーンステッド酸が挙げられる。また、ブレーンステッド酸陰イオンオニウム塩として、窒素、イオウ、リンまたはヨードのオニウム塩が挙げられる。以下にそれらの典型例をいくつか挙げる。
【0010】
(i)4級アンモニウム塩型化合物:
N,N−ジメチル−N−ベンジルアニリニウム六フッ化アンチモン
N,N−ジエチル−N−ベンジルアニリニウム四フッ化ホウ素
N,N−ジエチル−N−ベンジルピリジニウム六フッ化アンチモン
N,N−ジエチル−N−ベンジルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸
N,N−ジメチル−N−(4−メトキシベンジル)ピリジニウム六フッ化アンチモン
N,N−ジエチル−N−(4−メトキシベンジル)ピリジニウム六フッ化アンチモン
N,N−ジエチル−N−(4−メトキシベンジル)トルイジニウム六フッ化アンチモン
N,N−ジメチル−N−(4−メトキシベンジル)トルイジニウム六フッ化アンチモン
(ii)スルホニウム塩型化合物:
トリフェニルスルホニウム四フッ化ホウ素
トリフェニルスルホニウム六フッ化アンチモン
トリフェエルスルホニウム六フッ化ヒ素
アデカCP−66(旭電化工業製)
アデカCP−77(旭電化工業製)
トリ(4−メトキシフェニル)スルホニウム六フッ化ヒ素
ジフェニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウム六フッ化ヒ素
(iii)ホスホニウム塩型化合物:
エチルトリフェニルホスホニウム六フッ化アンチモン
テトラブチルホスホニウム六フッ化アンチモン
(iv)ヨードニウム塩型化合物:
ジフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素
ジ−4−クロロフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素
ジ−4−ブロムフェニルヨードニウム六フッ化ヒ素
ジ−p−トリルヨードニウム六フッ化ヒ素
フェニル(4−メトキシフェニル)ヨードニウム六フッ化ヒ素
【0011】
上に挙げたオニウム塩の陰イオン成分が例えば酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸等の芳香族カルボン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、または過塩素酸などの陰イオン成分に置換したオニウム塩を用いてもよい。
【0012】
また、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムなどのアルキルアルカリ金属、Li−、Na−、K−エチラート、−ブチラート、−イソブチラート、−t−ブチラート、−オクチラートなどのアルカリ金属アルコラートなども有効な触媒である。また、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジブチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン等のアミン類も有効な触媒である。
【0013】
触媒の添加量は、1ppm〜50,000ppm、好ましくは5〜5000ppmである。
【0014】
触媒の添加量が1ppmより少なくなると重合反応速度がきわめて遅く、実用的な意味を持たず、逆に50,000ppmより多くなると脱炭酸やエステル交換による副反応が多く発生するようになり好ましくない。
【0015】
反応温度は、出発原料であるモノアルコールおよび触媒の種類にもよるが、一般に室温ないし150℃の温度である。
【0016】
反応は、無溶媒もしくはベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル、アセトニトリル、ニトロベンゼン、ニトロメタンなど非プロトン性有機溶媒中で行うことができる。
【0017】
溶剤を使用するのは、反応終了後の系内の反応粗液の粘度を低下させる効果があり、かつ、系内を均一にすることにより反応中の温度コントロールなどを容易にするためである。溶剤の使用量は、5〜80重量%、好ましくは10〜50重量%である。
【0018】
溶剤の使用量が80重量%より多くなると反応が遅くなるため好ましくない。逆に溶剤の使用量が5重量%より少なくなると粘度低下の効果が少ない。
【0019】
通常、反応は溶媒、モノアルコール、環状カーボネート化合物および触媒を反応器に仕込み、次いで前記のような温度範囲へ上昇させる。
【0020】
脂肪族環式カーボネートの付加反応の終点は、NMRまたはガスクロマトグラフィーで行い、通常は脂肪族環式カーボネートの濃度が1%以下になった時点を反応の終点とみなす。
【0021】
2.アシル化
工程1により合成したモノアルコールをアクリル酸もしくはメタクリル酸の反応性誘導体によってアシル化することにより、本発明のアクリルモノマーが得られる。アシル化は反応性誘導体としてアクリル酸またはメタクリル酸の低級アルキルエステルを使用し、エステル交換反応によって達成することができる。この反応には硫酸、p−トルエンスルホン酸等のプロトン酸、三フッ化ホウ素、塩化第1スズのようなルイス酸、またはアンバーリスト15Eのような強酸性陽イオン交換樹脂を触媒として使用するのが好ましい。また、好ましくは副生するメタノール等のアルコールを系外へ除去して反応を進める。
【0022】
反応は、反応時間の短縮と重合防止の見地から副生するメタノール等の沸点以上150℃以下で実施するのが好ましい。アシル化はまた、アクリル酸またはメタクリル酸のハライド、好ましくはクロライドを使用して達成することもできる。この場合は、副生するハロゲン化水素を結合するため、少なくとも当量のピリジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどの3級アミン、またはジシクロヘキシルアミンなどの2級アミンを存在させるのが好ましい。
【0023】
反応は、反応時間の短縮と重合防止の見地から副生するメタノール等の沸点以上150℃以下で実施するのが好ましい。アクリル酸またはメタクリル酸の熱重合を防止するため、重合禁止剤、例えばハイドロキノンおよびそのメチルエーテル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、3−ヒドロキシチオフェノール、α−ニトロソ−β−ナフトール、p−ベンゾキノン、2,5−ジヒドロキシ−p−キノン、銅塩等、特にハイドキノンおよびそのメチルエーテルの微量を系へ添加して置くのが好ましい。
【0024】
3.モノマーの精製
反応生成物は種々の方法で精製することができる。一般的には反応混合物をベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒に溶かし、水洗するのが好ましい。反応生成物が酸触媒を含む場合は、水洗の前にアルカリで洗浄する。陽イオン交換樹脂を触媒として使用した場合は、単に濾過するだけでよい。洗浄または濾過後、液は溶媒や低沸点不純物を除去するため減圧蒸留に付される。この際使用した溶媒に応じ、適当な温度および圧力を選択すべきであることはいうまでもない。
【0025】
このようにして得られたモノマーは、単独または他のモノマーとの共重合により、鎖状カーボネートペンダント基を有するポリマーの原料として有用である。例えば、本発明のアクリルモノマーとの共重合により、ポリマーの耐油性、耐熱性、低温度耐衝撃性などの物性を改善することができる。
【0026】
実施例1
(環状カーボネートの開環反応)温度計、冷却管、攪拌装置を備えた4つ口フラスコにメタノール84g、ネオペンチルグリコールカーボネート169g、反応触媒としてアンバーリスト15E30.3gを入れ、メタノール還流下2時間反応させた。
【0027】
反応をNMRにより追跡したところ、カーボネートの反応率は97.8%であった。
【0028】
NMRでは0.735〜0.908ppmに見られるピークは、ネオペンチルグリコールカーボネートの開環によるメチル基、1.139ppmに見られるピークは、未反応のネオペンチルグリコールカーボネートのメチル基を支持する。3.129〜3.162ppmに見られるピークは、メタノール付加物の末端の水酸基に隣接したメチレン基及び未反応のメタノールのメチル基を支持する。
【0029】
3.672〜3.675ppmに見られるピークは、メタノール付加物のメチル基、3.845〜3.847ppmに見られるピークは、ネオペンチルグリコールカーボネートの開環によるメチレン基、4.079ppmに見られるピークは、未反応ネオペンチルグリコールカーボネートのメチレン基を支持し、得られた生成物はメタノールによりネオペンチルグリコールカーボネートが開環した生成物であることが支持される。繰り返し単位数0.5。
【0030】
(エステル化)滴下漏斗、空気導入管、温度計、冷却管、攪拌装置を備えた4つ口フラスコにメタノールのネオペンチルグリコールカーボネート付加体56g、ピリジン27g、溶剤として1,2−ジクロロエタン50g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.0276gを入れ、攪拌した。滴下漏斗にメタアクリル酸クロライド36g、溶剤として1,2−ジクロロエタン36gを入れ、30分間かけて滴下した。窒素を通じながら20℃で3時間反応させた。
【0031】
反応をNMRにより追跡したところ、メタノールのネオペンチルグリコールカーボネート付加体の反応率は67.4%であった。
【0032】
NMRでは0.810〜0.992ppmに見られるピークは、メタアクリル酸エステル化物のネオペンチルグリコールカーボネートのメチル基及び未反応のメタノールのネオペンチルグリコールカーボネート付加体のメチル基を支持する。1.877〜1.927ppmに見られるピークは、エステル化物のメタアクリル基のメチル基及び未反応メタアクリル酸クロライドのメタアクリル基のメチル基を支持する。
【0033】
3.129ppmに見られるピークは、未反応のメタノール付加物の末端の水酸基に隣接したメチレン基、3.318ppmに見られるピークはエステル化物のエステル基に隣接したメチレン基、3.672〜3.677ppmに見られるピークは、エステル化物のメチル基及び未反応のメタノール付加物のメチル基を支持する。3.845〜3.847ppmに見られるピークは、未反応のメタノール付加物のメチレン基、3.933〜3.950ppmに見られるピークはエステル化物のカーボネート基に隣接したメチレン基を支持する。5.673〜6.041ppmに見られるピークは、エステル化物のメタアクリル基及び未反応のメタアクリル酸クロライドのメタアクリル基と推定され、得られた生成物はメタアクリル酸クロライドによりメタノールのネオペンチルグリコールカーボネート付加体がエステル化された生成物であることが支持される。
【0034】
実施例2
(開環反応)実施例1と同様の反応装置にメタノール19.2g、ネオペンチルグリコールカーボネート390g、反応触媒としてアンバーリスト15E14gを入れ100℃で4時間反応させた。
【0035】
反応をNMRにより追跡したところ、カーボネートの反応率は97.0%であった。繰り返し単位数4.9。
【0036】
(エステル化)実施例1と同様の反応装置にメタノールのネオペンチルグリコールカーボネート5モル付加体200g、ピリジン29.7g、溶剤として1,2−ジクロロエタン50g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.0693gを入れ、攪拌した。滴下漏斗にメタアクリル酸クロライド30.6g、溶剤として1,2−ジクロロエタン31gを入れ、反応容器中に30分間かけて滴下した。窒素を通じながら20℃で3時間反応させた。
【0037】
反応をNMRにより追跡したところ、メタノールのネオペンチルグリコールカーボネート5モル付加体の反応率は79.0%であった。
【0038】
実施例3
(開環反応)実施例1と同様の反応装置にn−ブチルアルコール7.4g、ネオペンチルグリコールカーボネート130g、反応触媒としてp−トルエンスルホン酸0.19gを入れ100℃で4時間反応させた。
【0039】
反応をNMRにより追跡したところ、カーボネートの反応率は98.1%であった。繰り返し単位数10。
【0040】
(エステル化)実施例1と同様の反応装置にn−ブチルアルコールのネオペンチルグリコールカーボネート10モル付加体373.7g、ピリジン29.7g、溶剤として1,2−ジクロロエタン50g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.0693gを入れ、攪拌した。滴下漏斗にメタアクリル酸クロライド30.6g、溶剤として1,2−ジクロロエタン31gを入れ、反応容器中に30分間かけて滴下した。窒素を通じながら20℃で3時間反応させた。
【0041】
反応をNMRにより追跡したところ、n−ブチルアルコールのネオペンチルグリコールカーボネート10モル付加体の反応率は73.4%であった。
【0042】
実施例4
(開環反応)実施例1と同様の反応装置にイソプロピルアルコール60g、ネオペンチルグリコールカーボネート130g、反応触媒としてジブチルスズオキシド2.49gを入れ60℃で8時間反応させた。
【0043】
反応をNMRにより追跡したところ、カーボネートの反応率は96.4%であった。繰り返し単位数1。
【0044】
(エステル化)空気導入管、温度計、溶媒溜去用冷却管、攪拌装置を備えた4つ口フラスコにイソプロピルアルコールのネオペンチルグリコールカーボネート1モル付加体190g、メタクリル酸メチル200g、反応触媒としてp−トルエンスルホン酸1.9g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.0117gを入れ窒素を通じ、溜出分を除きながら100℃で6時間反応させた。
【0045】
反応にNMRにより追跡したところ、イソプロピルアルコールのネオペンチルグリコールカーボネート1モル付加体の反応率は81.2%であった。
【0046】
実施例5
(開環反応)実施例1と同様の反応装置にステアリルアルコール27.1g、ネオペンチルグリコールカーボネート65g、反応触媒としてトリエチルアミン0.10gを入れ60℃で8時間反応させた。
【0047】
反応をNMRにより追跡したところ、カーボネートの反応率は96.0%であった。繰り返し単位数5。
【0048】
(エステル化)実施例4と同様の反応装置にステアリルアルコールのネオペンチルグリコールカーボネート5モル付加体92g、メタクリル酸メチル20g、反応触媒としてp−トルエンスルホン酸0.19g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.00336gを入れ窒素を通じ、溜出分を除きながら100℃で6時間反応させた。
【0049】
反応をNMRにより追跡したところ、ステアリルアルコールのネオペンチルグリコールカーボネート5モル付加体の反応率は75.4%であった。
【0050】
実施例6
(開環反応)実施例1と同様の反応装置にn−ブチルアルコールのε−カプロラクトン1モル付加体18.8g、ネオペンチルグリコールカーボネート13g、反応触媒としてp−トルエンスルホン酸0.19gを入れ空気を通じながら20℃で6時間反応させた。
【0051】
反応をNMRにより追跡したところ、カーボネートの反応率は91.8%であった。カーボネートの繰り返し単位数1。
【0052】
(エステル化)実施例4と同様の反応装置にn−ブチルアルコールのε−カプロラクトン1モル付加体のネオペンチルグリコールカーボネート1モル付加体15.9g、メタクリル酸メチル10g、反応触媒としてp−トルエンスルホン酸0.095g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.00777gを入れ窒素を通じ、溜出分を除きながら100℃で6時間反応させた。
【0053】
反応をNMRにより追跡したところ、n−ブチルアルコールのε−カプロラクトン1モル付加体のネオペンチルグリコールカーボネート付加体の反応率は74.2%であった。

Claims (6)

  1. 式I
    (式中、Rは水素またはメチル、R,Rは独立に炭素数2〜8のアルキレン鎖、Rは炭素数20までの1級アルコール残基、mは0または1〜6の整数、nは1〜100の整数であるがmが0の場合は2〜100の整数である。)を有するアクリルモノマー。
  2. mが0であり、Rが2,2−ジメチル−1,3−プロピレン鎖であり、nが2〜20の整数である請求項1のアクリルモノマー。
  3. が1,5−ペンチレン鎖であり、mが1〜3の整数であり、Rが2,2−ジメチル−1,3−プロピレン鎖であり、nが1〜20の整数である請求項1のアクリルモノマー。
  4. 式II
    (式中、R,Rは独立に炭素数2〜8のアルキレン鎖、Rは炭素数20までの1級アルコール残基、mは0または1〜6の整数、nは1〜100の整数であるがmが0の場合は2〜100の整数である。)を有するモノアルコールと、アクリル酸もしくはメタクリル酸の反応性誘導体と反応させることを特徴とする請求項1のアクリルモノマーの製造法。
  5. アクリル酸もしくはメタクリル酸の反応性誘導体は低級アルキルエステルである請求項4のアクリルモノマーの製造法。
  6. アクリル酸もしくはメタクリル酸の反応性誘導体は酸ハライドである請求項4のアクリルモノマーの製造法。
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KR101061939B1 (ko) * 2007-12-12 2011-09-05 주식회사 엘지화학 편광판용 아크릴계 점착제 조성물

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