JPS6158957B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気ヒータ内蔵の高周波加熱装置に関
するもので、その目的とするところは、ドアの加
熱室側の透明スクリーン部において、電気ヒータ
使用時のオーブンとしての効率を向上させるとと
もに省エネルギー化を実現させようとするにあ
る。

従来から電気ヒータを加熱室内に設置するもの
にあつては、調理の出来具合を見えるように透明
ガラスをはめた窓等を設けていた。高周波加熱装
置の場合も同様で、両者が一体となつた電気ヒー
タ内蔵の高周波加熱装置においても金属メツシユ
やパンチングメタル等によつて加熱室内の電波が
漏れないようにし、且つその電波シールド体（電
波遮蔽用スクリーン）をはさむように強化ガラス
等の透明体によつて、強度と熱気と水蒸気等の遮
蔽をしていた。しかし、電気ヒータ使用時におい
ては、金属製電波遮蔽用スクリーンがあつても、
透明スクリーンが加熱されたり、さらにドアが加
熱され、又透明スクリーンより外部に熱気がもれ
ることがあり、ドア開閉用のハンドルを耐熱性材
料にするとか、ハンドルとドアとのスキマをハン
ドルをにぎりと共にドアにふれないスペースにす
るとか、遮蔽物を設けるスペースを必要としてい
た。又、機器自体より熱がもれるので、機器設置
場所の部屋の温度を上昇させたり、機器使用の意
欲さえも低下させていた。さらに、電気ヒータ使
用時の出来上り状態を良くしたり、調理時間を短
縮しようとすると、どうしても電気ヒータ自身を
平面的にくまなく輻射熱が照射される構成にしな
くてはならず、又ヒータの入力を高める必要も生
じていた。

本発明は、上記のような従来の欠点を改善し、
ドアに内蔵した熱反射板によつて外部への熱気も
れを遮断しようとするものであり、以下一実施例
として示した図面に基いてその構成を説明する。

１は電気ヒータ内蔵の高周波加熱装置の本体で
この本体１内部に加熱室２がある。３は上面ヒー
タ、４は下面ヒータ、５はマグネトロンで、それ
ぞれ加熱室２内に配置されており、載置台６上に
食品７を載せ料理する。この加熱室２の前面には
開閉自在に軸支されたドア８があり、このドア８
には開閉用のハンドル９を設けた。尚ドア８の詳
細な構成は第３図に示すようになつている。１０
はドア外装板１１はドア裏板で、このドア外装板
１０とドア裏板１１の取付板１２はスポツト溶接
されている。ドア裏板の取付板１２とドア裏板１
１との間には、パンチングメタルや金属メツシユ
でできた電波遮蔽用スクリーン１３がはさみこま
れて、加熱室２からドア外装板１０の中央部にあ
る加熱室２ののぞき窓部１４よりの電波漏洩を遮
断している。ドア外装板１０とドア裏板１１とに
よりチヨークを形成し加熱室２と開口周辺前板１
５と、ドア裏板１１との隙間よりの電波漏洩を防
いでいる。ドア外装板１０とドア裏板１１とで構
成されるチヨーク開口にはチヨーク開口カバー１
６が取付けられ、ゴミ等が入るのを防いでいる。

次に、本発明の要部としての熱反射板部につい
て述べる。電波遮蔽スクリーン１３の加熱室２側
には強化ガラス等の耐熱度のある内部透明体１７
の端面保護兼押え強度用の内ゴム１８をドア裏板
１１によつて押えて取りつけている。そして、電
波遮蔽スクリーン１３の外側には、ドア外装板１
０の溝部に強化ガラス等の耐熱度のある外部透明
体１９を設けている。そして、この外部透明体１
９の内側に金属製熱反射板群２０ａ，２０ｂ，２
０ｃ…が支点２１ａ，２１ｂ，２１ｃ…を中心と
して回動自在に軸支されている。熱反射板群は多
数の細長い平行板が集まつてドアののぞき窓部全
体を覆うようになつており、この熱反射群のそれ
ぞれの他端は低誘電体損失性の合成樹脂材料等の
連結棒２２へ軸２３ａ，２３ｂ，２３ｃ…を介し
てそれぞれ連結されている。この連結棒２２の一
端は外部から操作可能な操作つまみ部２４のつい
ているつまみ棒２５に連結支点部２６で連結さ
れ、つまみ棒２５は支点２７で回動自在になつて
いる。第３図の実線で示した状態は、熱反射板群
２０ａ，２０ｂ，２０ｃ…が操作つまみ部２４に
より開放され、互に隙間があいて、加熱室２内が
外部よりのぞけるようになつている。尚、図中矢
印のように、つまみ２４を下へ下せば熱反射板群
２０ａ，２０ｂ，２０ｃ…は点線で示すように閉
じられるようになつている。

つまみ連結棒２５及び連結棒２２等は、低誘電
体損失の合成樹脂材料によつて成形されているの
で、ドアのチヨークを乱すことなく、又つまみ部
２４よりの電波漏洩もない。

さらに、本発明では金属製熱反射板群２０ａ，
２０ｂ，２０ｃ…が開いて加熱室２内がのぞける
状態のとき、加熱室２内の照明用のオーブンラン
プ２８は点灯しており、又金属製熱反射板群２０
ａ，２０ｂ，２０ｃ…が閉じて、加熱室２がのぞ
けない時は、オーブンランプ２８が消灯している
よう構成した。

第３図の状態のとき、金属製熱反射板群２０
ａ，２０ｂ，２０ｃ…を外部より操作可能なつま
み部２４の連結棒２５をドア８の外に延出させ、
オーブンランプのスイツチ２９をON，OFFさせ
る構成とした。

第４図に示したのはその回路図で、第３図にお
いて、つまみ部２４を下に下げると金属製熱反射
板群２０ａ，２０ｂ，２０ｃ…が閉じると共に、
オーブンランプ２８のスイツチ２９がつまみ連結
棒２５を介して操作棒３０によりOFFとなる。
尚、３４はタイマー、３１は制御回路、３２はマ
グネトロン、３３はヒータを示す。

本発明は上記のようにドアに熱反射板を内蔵す
ることにより、電気ヒータ使用時ドアから熱が出
ないように遮蔽することができオーブンとしての
効率を大幅に向上させることができた。（実験的
には20〜25％の効率上昇が見られた。） オーブンとしての効率が高められることによ
り、料理時間の短縮、機器の調理の焼き具合のム
ラの改善等、省資源、省エネルギー化が実現でき
るようになつた。

尚、外部透明体の内側に熱反射板群を設けてい
るので、外部透明体自身の温度上昇はほとんどな
い。

尚、本発明ではオーブンランプが熱反射板の開
閉と連動してON，OFFされ、庫内を見る時のみ
点灯するので、消費電力の実質的低下、省エネル
ギーにつながると共に操作が熱反射板と連動され
ているので簡単である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電気ヒータ内
蔵の高周波加熱装置の斜視図、第２図は同縦断面
図、第３図は本発明の要部拡大断面図、第４図は
回路図、 ２…加熱室、８…ドア、１３…電波遮蔽スクリ
ーン、１４…のぞき窓部、２０ａ，２０ｂ，２０
ｃ……熱反射板、２３…連結棒、２４…操作つま
み部、２５…つまみ連結棒、２８…オーブンラン
プ、２９…オーブンランプのスイツチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加熱室の開口部前面部のドアに内蔵した熱反
   射板を開閉自在に設け、この開閉動作に連動して
   加熱室内照明用ランプをON，OFFさせることを
   特徴とする電気ヒータ内蔵の高周波加熱装置。 ２ 熱反射板は、多数の細長い平行板が集まつて
   ドアののぞき窓部全体を覆うようになつた熱反射
   板群から成り、外部より操作可能な操作部により
   開閉自在に構成され且つ開いたときには加熱室内
   が透視可能でかつ、加熱室照明用ランプが点灯し
   閉じたときには消灯する構造とした特許請求の範
   囲第１項記載の電気ヒータ内蔵の高周波加熱装
   置。