JPS6158756B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6158756B2 JPS6158756B2 JP53061432A JP6143278A JPS6158756B2 JP S6158756 B2 JPS6158756 B2 JP S6158756B2 JP 53061432 A JP53061432 A JP 53061432A JP 6143278 A JP6143278 A JP 6143278A JP S6158756 B2 JPS6158756 B2 JP S6158756B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tube
- lead
- finch
- inner tube
- sulfuric acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N Sulfuric acid Chemical compound OS(O)(=O)=O QAOWNCQODCNURD-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 38
- 229910000978 Pb alloy Inorganic materials 0.000 claims description 33
- 241000287227 Fringillidae Species 0.000 claims description 22
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 claims description 15
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 claims description 15
- 229910052787 antimony Inorganic materials 0.000 claims description 8
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 8
- ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N Tin Chemical compound [Sn] ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- WATWJIUSRGPENY-UHFFFAOYSA-N antimony atom Chemical compound [Sb] WATWJIUSRGPENY-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 229910000851 Alloy steel Inorganic materials 0.000 claims description 3
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 3
- 229910000881 Cu alloy Inorganic materials 0.000 claims description 3
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 claims description 3
- 239000010949 copper Substances 0.000 claims description 3
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 claims description 2
- 238000000576 coating method Methods 0.000 claims description 2
- AHADSRNLHOHMQK-UHFFFAOYSA-N methylidenecopper Chemical compound [Cu].[C] AHADSRNLHOHMQK-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 6
- 239000002912 waste gas Substances 0.000 description 6
- 229910052815 sulfur oxide Inorganic materials 0.000 description 5
- 229910000975 Carbon steel Inorganic materials 0.000 description 4
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 239000010962 carbon steel Substances 0.000 description 4
- XTQHKBHJIVJGKJ-UHFFFAOYSA-N sulfur monoxide Chemical class S=O XTQHKBHJIVJGKJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 229910052718 tin Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000002918 waste heat Substances 0.000 description 4
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 229910020220 Pb—Sn Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 3
- 239000000567 combustion gas Substances 0.000 description 2
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 2
- 239000000295 fuel oil Substances 0.000 description 2
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 2
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 2
- NINIDFKCEFEMDL-UHFFFAOYSA-N Sulfur Chemical compound [S] NINIDFKCEFEMDL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000005275 alloying Methods 0.000 description 1
- 229910052785 arsenic Inorganic materials 0.000 description 1
- RQNWIZPPADIBDY-UHFFFAOYSA-N arsenic atom Chemical compound [As] RQNWIZPPADIBDY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 150000007524 organic acids Chemical class 0.000 description 1
- 239000013535 sea water Substances 0.000 description 1
- 229910052717 sulfur Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000011593 sulfur Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28F—DETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
- F28F1/00—Tubular elements; Assemblies of tubular elements
- F28F1/10—Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses
- F28F1/12—Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element
- F28F1/24—Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element and extending transversely
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28F—DETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
- F28F19/00—Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers
- F28F19/02—Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using coatings, e.g. vitreous or enamel coatings
- F28F19/06—Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using coatings, e.g. vitreous or enamel coatings of metal
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Geometry (AREA)
Description
本発明は硫黄酸化物を含む廃ガスから熱を回収
する耐硫酸露点腐食フインチユーブの製造方法に
関するものである。 一般に廃熱回収用熱交換器は、高温廃ガスが通
流するダクト内に鉄系のフインチユーブを多数本
配置したもので、高温ガスによつてフインチユー
ブ内を通流する水や空気を加熱して廃熱の回収を
行つている。ところが燃料油として硫黄を含むも
のを用いると、燃焼ガス中に硫黄酸化物（SOx）
が含まれ、この廃ガスがフインチユーブに接して
温度が低下し、硫酸露点以下になると、フインチ
ユーブの表面に硫酸が生成される。この生成され
た硫酸がフインチユーブの表面を激しく腐食し、
熱交換器の寿命を著しく短縮してしまう問題があ
つた。 このためフインチユーブの材料として鉄系材料
の代りに硫酸の腐食に対して優れた耐食性を有す
る鉛でフインチユーブを形成することも考えられ
るが、鉛は機械的強度に乏しく熱交換器用として
用いるために長尺のものが得られず、しかも内部
に水を通流させると腐食を引起すなどの欠点があ
つた。 本発明はかかる点に鑑み種々研究を行つた結
果、内管を機械的強度の優れた材料で形成し外管
を鉛または鉛合金で形成し、更にフインを鉛合金
で形成して強度と耐硫酸露点腐食性を高めたフイ
ンチユーブの製造方法を開発したものである。 即ち本発明は内管の外面に、半溶融状態の鉛ま
たは鉛合金を被覆固化した後、ダイスで所定の肉
厚に調整して被鉛二重管を形成し、次いでこれに
錫およびアンチモンの何れか１種または両種を合
計で0.5〜11重量％を含む鉛合金で形成した複数
個のフインを所定の間隔に配置し、しかる後、前
記二重管を内側より拡管してフインと二重管とを
一体に固定することを特徴とする耐硫酸露点腐食
フインチユーブの製造方法である。 以下本発明を詳細に説明する。 第１図は本発明により製造されたフインチユー
ブの断面図を示すもので、内管１の外側に鉛また
は鉛合金からなる外管２を設けた二重管３に、
Pb−Sn、Sb系の鉛合金からなる複数個のフイン
４……を所定の間隔で設けたものである。 前記内管１としては例えば鉛または鉛合金より
強度の大きい銅、銅合金、炭素鋼、あるいは合金
鋼などを用いる。外管２は純鉛でもよいし、Pb
−Sn、Sb系等の各種の鉛合金が使用できる。 またフイン４となる材料としては、錫およびア
ンチモンの何れか１種または両種を合計で0.5〜
11重量％を含む鉛合金で形成されたものを用い
る。 なお本発明においてフインに用いる鉛合金の組
成を上記範囲に限定した理由は次の通りである。 錫およびアンチモンは鉛合金の機械的強度を高
めると共に加工性を容易にする作用をなし、これ
ら合金元素は何れか１種を単独で添加しても良
く、また両種を同時に添加しても良い。またその
添加量が0.5重量％未満では機械的強度に乏し
く、11重量％を越えると組織がもろくなり加工性
が低下するので好ましくない。なお砒素（As）
は0.3重量％以下の添加であれば、加工性を害す
ることなく、更に機械的特性を向上させることが
できる。 また本発明は上記の如くフイン４にのみ特定の
鉛合金を用いたものについて示したが外管２にも
フインと同様の鉛合金を用いても良い。 第２図は本発明により製造されたフインチユー
ブの他の実施例を示すもので、フイン４として多
数の取付孔５を設けた鉛合金板を用い、これに外
管２を鉛または鉛合金とした複数本の二重管３を
挿入固定したものである。 上述の如き構造の耐硫酸露点腐食フインチユー
ブは、強度的に優れていると共に燃焼ガス中に硫
黄酸化物を含む廃ガスが接して、これが露点以下
に冷却されて硫酸が生成されてもフインチユーブ
の表面が腐食されることがない。 次に上記構造の耐硫酸露点腐食フインチユーブ
の製造方法について説明する。 第３図に示す如く、先ず所定の内径に形成した
ダイス６と、注湯リング７とを組合せ、後方より
内管１を連続的にこの内側を通過させ、内管１の
外側に半溶融状態の鉛または鉛合金８を被覆固化
させた後、水冷したダイス６に通し、所定の肉厚
に調整して被鉛二重管３を連続的に成形する。こ
の場合外管２として被覆する鉛または鉛合金の厚
さが0.5mm未満では外管２に割れが入り易く、ま
た５mmを越えるとフインチユーブに成形したとき
の自重が大きくなつて撓む虞れがあるので通常は
0.5mm〜５mmの範囲が望ましい。 次いで第４図に示す如く鉛合金からなる円形プ
レートをプレス加工して中央部に取付孔５を形成
すると共に、この内周縁部にプレートと垂直な環
状のフランジ部９を形成したフイン４……を、前
記被鉛二重管３に所定の間隔で配置する。しかる
後被鉛二重管３の開口した一端から、この内径よ
りやや大きい外径を有するプラグ１０を押し込ん
で被鉛二重管３を順次拡管させて、フイン４……
を一体に固定し、第１図に示す如き耐硫酸露点腐
食フインチユーブを製造するものである。 この場合拡管率が重要であり、この拡管率は次
のように定義される。 拡管率＝（拡管後の内管外径−拡管前の内管外径／拡管
前の内管外径 ×100） 内管１が銅または銅合金の場合、拡管率は３〜
30％の範囲で行うものであり、拡管率が３％未満
では被鉛二重管３とフイン４との密着が十分でな
く、また30％を越えると内管１に割れを生ずる虞
れがある。 また内管１が炭素鋼または合金鋼の場合には拡
管率が３〜15％の範囲で行うものであり、３％未
満では密着が十分でなく、また15％を越えると同
様に内管１に割れを生ずる虞れがある。なお被鉛
二重管３を構成する外管２として鉛合金を用いた
場合には外管２の割れを防止するため拡管率は10
％以下に抑えるのが望ましい。 なお本発明において拡管する方法としてはプラ
グ引きに限らず、油圧、水圧など加圧流体を用い
る方法でも良い。 次に本発明の具体的な実施例について説明す
る。 実施例 第３図に示す如きダイス６と注湯リング７とを
組合せた装置を用いて、第１表のNo.１〜No.８に示
す如き内管１の表面に半溶融状態の鉛または鉛合
金８を被覆固化して、これを外管２とした被鉛二
重管３を製造した。なおこの場合内管１の外径寸
法および肉厚は第２表に示すものを用いた。 次いでPb−Sn、Sb系の鉛合金からなる円形プ
レートをプレス加工して中央部に取付孔５を形成
すると共に、この内周縁部にプレートと垂直な環
状のフランジ部９を形成した、外径55mmφ、肉厚
1.2mm、バーリング高さ（フランジ高さ）5.0mm、
内径28.8mmφのフイン４……を、前記被鉛二重管
３に６mm間隔で配置した後、プラグ１０で拡管
し、フインチユーブを作製した。この場合、フイ
ン４のフランジ加工と拡管後のフイン４と被鉛二
重管３との密着性を調べた結果を第１表に示す。 このようにして得られたフインチユーブを10段
10列に合計100本配列して長さ１ｍの多管式熱交
換器を組立て、これを重油燃焼廃ガス
（SO2300ppm、硫酸露点127℃、水分10％）が通
流するダクト内に配置してフインチユーブ内に温
度15℃の流体（水、燃焼用空気、有機酸、海水）
を通流させて廃熱回収を行つた。 この場合、フインチユーブの表面温度は第１表
に示す如く硫酸露点127℃より遥かに低かつた
が、この状態で１年間廃熱回収を行つてもフイン
チユーブの表面に腐食は全く認められず、従来の
炭素鋼管で成形したものが約１カ月で貫通孔を生
じたものに比べて優れた耐硫酸露点腐食を有する
ことが確認された。 なお内管１、外管２、フイン４の材質、および
外管２の鉛合金の厚さ、拡管率、フインチユーブ
の表面温度は第１表に示す条件のものを用いた。 比較例 上記実施例において、第１表のNo.９〜No.13に示
す如くフイン４の材質および拡管率を本発明に規
定する範囲を外れた条件でフインチユーブを製造
したところ、第１表に示す如く、加工不良を生じ
た。
する耐硫酸露点腐食フインチユーブの製造方法に
関するものである。 一般に廃熱回収用熱交換器は、高温廃ガスが通
流するダクト内に鉄系のフインチユーブを多数本
配置したもので、高温ガスによつてフインチユー
ブ内を通流する水や空気を加熱して廃熱の回収を
行つている。ところが燃料油として硫黄を含むも
のを用いると、燃焼ガス中に硫黄酸化物（SOx）
が含まれ、この廃ガスがフインチユーブに接して
温度が低下し、硫酸露点以下になると、フインチ
ユーブの表面に硫酸が生成される。この生成され
た硫酸がフインチユーブの表面を激しく腐食し、
熱交換器の寿命を著しく短縮してしまう問題があ
つた。 このためフインチユーブの材料として鉄系材料
の代りに硫酸の腐食に対して優れた耐食性を有す
る鉛でフインチユーブを形成することも考えられ
るが、鉛は機械的強度に乏しく熱交換器用として
用いるために長尺のものが得られず、しかも内部
に水を通流させると腐食を引起すなどの欠点があ
つた。 本発明はかかる点に鑑み種々研究を行つた結
果、内管を機械的強度の優れた材料で形成し外管
を鉛または鉛合金で形成し、更にフインを鉛合金
で形成して強度と耐硫酸露点腐食性を高めたフイ
ンチユーブの製造方法を開発したものである。 即ち本発明は内管の外面に、半溶融状態の鉛ま
たは鉛合金を被覆固化した後、ダイスで所定の肉
厚に調整して被鉛二重管を形成し、次いでこれに
錫およびアンチモンの何れか１種または両種を合
計で0.5〜11重量％を含む鉛合金で形成した複数
個のフインを所定の間隔に配置し、しかる後、前
記二重管を内側より拡管してフインと二重管とを
一体に固定することを特徴とする耐硫酸露点腐食
フインチユーブの製造方法である。 以下本発明を詳細に説明する。 第１図は本発明により製造されたフインチユー
ブの断面図を示すもので、内管１の外側に鉛また
は鉛合金からなる外管２を設けた二重管３に、
Pb−Sn、Sb系の鉛合金からなる複数個のフイン
４……を所定の間隔で設けたものである。 前記内管１としては例えば鉛または鉛合金より
強度の大きい銅、銅合金、炭素鋼、あるいは合金
鋼などを用いる。外管２は純鉛でもよいし、Pb
−Sn、Sb系等の各種の鉛合金が使用できる。 またフイン４となる材料としては、錫およびア
ンチモンの何れか１種または両種を合計で0.5〜
11重量％を含む鉛合金で形成されたものを用い
る。 なお本発明においてフインに用いる鉛合金の組
成を上記範囲に限定した理由は次の通りである。 錫およびアンチモンは鉛合金の機械的強度を高
めると共に加工性を容易にする作用をなし、これ
ら合金元素は何れか１種を単独で添加しても良
く、また両種を同時に添加しても良い。またその
添加量が0.5重量％未満では機械的強度に乏し
く、11重量％を越えると組織がもろくなり加工性
が低下するので好ましくない。なお砒素（As）
は0.3重量％以下の添加であれば、加工性を害す
ることなく、更に機械的特性を向上させることが
できる。 また本発明は上記の如くフイン４にのみ特定の
鉛合金を用いたものについて示したが外管２にも
フインと同様の鉛合金を用いても良い。 第２図は本発明により製造されたフインチユー
ブの他の実施例を示すもので、フイン４として多
数の取付孔５を設けた鉛合金板を用い、これに外
管２を鉛または鉛合金とした複数本の二重管３を
挿入固定したものである。 上述の如き構造の耐硫酸露点腐食フインチユー
ブは、強度的に優れていると共に燃焼ガス中に硫
黄酸化物を含む廃ガスが接して、これが露点以下
に冷却されて硫酸が生成されてもフインチユーブ
の表面が腐食されることがない。 次に上記構造の耐硫酸露点腐食フインチユーブ
の製造方法について説明する。 第３図に示す如く、先ず所定の内径に形成した
ダイス６と、注湯リング７とを組合せ、後方より
内管１を連続的にこの内側を通過させ、内管１の
外側に半溶融状態の鉛または鉛合金８を被覆固化
させた後、水冷したダイス６に通し、所定の肉厚
に調整して被鉛二重管３を連続的に成形する。こ
の場合外管２として被覆する鉛または鉛合金の厚
さが0.5mm未満では外管２に割れが入り易く、ま
た５mmを越えるとフインチユーブに成形したとき
の自重が大きくなつて撓む虞れがあるので通常は
0.5mm〜５mmの範囲が望ましい。 次いで第４図に示す如く鉛合金からなる円形プ
レートをプレス加工して中央部に取付孔５を形成
すると共に、この内周縁部にプレートと垂直な環
状のフランジ部９を形成したフイン４……を、前
記被鉛二重管３に所定の間隔で配置する。しかる
後被鉛二重管３の開口した一端から、この内径よ
りやや大きい外径を有するプラグ１０を押し込ん
で被鉛二重管３を順次拡管させて、フイン４……
を一体に固定し、第１図に示す如き耐硫酸露点腐
食フインチユーブを製造するものである。 この場合拡管率が重要であり、この拡管率は次
のように定義される。 拡管率＝（拡管後の内管外径−拡管前の内管外径／拡管
前の内管外径 ×100） 内管１が銅または銅合金の場合、拡管率は３〜
30％の範囲で行うものであり、拡管率が３％未満
では被鉛二重管３とフイン４との密着が十分でな
く、また30％を越えると内管１に割れを生ずる虞
れがある。 また内管１が炭素鋼または合金鋼の場合には拡
管率が３〜15％の範囲で行うものであり、３％未
満では密着が十分でなく、また15％を越えると同
様に内管１に割れを生ずる虞れがある。なお被鉛
二重管３を構成する外管２として鉛合金を用いた
場合には外管２の割れを防止するため拡管率は10
％以下に抑えるのが望ましい。 なお本発明において拡管する方法としてはプラ
グ引きに限らず、油圧、水圧など加圧流体を用い
る方法でも良い。 次に本発明の具体的な実施例について説明す
る。 実施例 第３図に示す如きダイス６と注湯リング７とを
組合せた装置を用いて、第１表のNo.１〜No.８に示
す如き内管１の表面に半溶融状態の鉛または鉛合
金８を被覆固化して、これを外管２とした被鉛二
重管３を製造した。なおこの場合内管１の外径寸
法および肉厚は第２表に示すものを用いた。 次いでPb−Sn、Sb系の鉛合金からなる円形プ
レートをプレス加工して中央部に取付孔５を形成
すると共に、この内周縁部にプレートと垂直な環
状のフランジ部９を形成した、外径55mmφ、肉厚
1.2mm、バーリング高さ（フランジ高さ）5.0mm、
内径28.8mmφのフイン４……を、前記被鉛二重管
３に６mm間隔で配置した後、プラグ１０で拡管
し、フインチユーブを作製した。この場合、フイ
ン４のフランジ加工と拡管後のフイン４と被鉛二
重管３との密着性を調べた結果を第１表に示す。 このようにして得られたフインチユーブを10段
10列に合計100本配列して長さ１ｍの多管式熱交
換器を組立て、これを重油燃焼廃ガス
（SO2300ppm、硫酸露点127℃、水分10％）が通
流するダクト内に配置してフインチユーブ内に温
度15℃の流体（水、燃焼用空気、有機酸、海水）
を通流させて廃熱回収を行つた。 この場合、フインチユーブの表面温度は第１表
に示す如く硫酸露点127℃より遥かに低かつた
が、この状態で１年間廃熱回収を行つてもフイン
チユーブの表面に腐食は全く認められず、従来の
炭素鋼管で成形したものが約１カ月で貫通孔を生
じたものに比べて優れた耐硫酸露点腐食を有する
ことが確認された。 なお内管１、外管２、フイン４の材質、および
外管２の鉛合金の厚さ、拡管率、フインチユーブ
の表面温度は第１表に示す条件のものを用いた。 比較例 上記実施例において、第１表のNo.９〜No.13に示
す如くフイン４の材質および拡管率を本発明に規
定する範囲を外れた条件でフインチユーブを製造
したところ、第１表に示す如く、加工不良を生じ
た。
【表】
【表】
【表】
以上説明した如く本発明により製造された耐硫
酸露点腐食フインチユーブによれば内管を鉛また
は鉛合金より機械的強度の大きい材質で形成し
て、熱交換器に組立てた場合の強度を持たせると
共に、外管を鉛または鉛合金で形成し、更にフイ
ンをPb−Sn、Sb系の鉛合金で形成して硫黄酸化
物を含む廃ガスと接してこの表面に腐食性の強い
硫酸が生成されても長期間にわたつて優れた耐食
性を有し、熱交換器の寿命を著しく向上させるこ
とができる。更に本発明の製造方法によれば内管
の外側に半溶融状態の鉛または鉛合金を連続的に
被覆固化させ、内管と外管の密着性の優れた被鉛
二重管を形成した後、別に成形した特定の鉛合金
からなるフインを挿入して両者を拡管固定するも
ので、加工が容易で製造コストが安く、しかも予
めフインチユーブを形成した後、これを溶融した
鉛または鉛合金に浸漬して表面に鉛層を形成した
ものの如く、鉛厚の不均一さや谷部のうずまりに
よる表面積の減少などがないなど顕著な効果を有
するものである。
酸露点腐食フインチユーブによれば内管を鉛また
は鉛合金より機械的強度の大きい材質で形成し
て、熱交換器に組立てた場合の強度を持たせると
共に、外管を鉛または鉛合金で形成し、更にフイ
ンをPb−Sn、Sb系の鉛合金で形成して硫黄酸化
物を含む廃ガスと接してこの表面に腐食性の強い
硫酸が生成されても長期間にわたつて優れた耐食
性を有し、熱交換器の寿命を著しく向上させるこ
とができる。更に本発明の製造方法によれば内管
の外側に半溶融状態の鉛または鉛合金を連続的に
被覆固化させ、内管と外管の密着性の優れた被鉛
二重管を形成した後、別に成形した特定の鉛合金
からなるフインを挿入して両者を拡管固定するも
ので、加工が容易で製造コストが安く、しかも予
めフインチユーブを形成した後、これを溶融した
鉛または鉛合金に浸漬して表面に鉛層を形成した
ものの如く、鉛厚の不均一さや谷部のうずまりに
よる表面積の減少などがないなど顕著な効果を有
するものである。
第１図は本発明により製造されたフインチユー
ブの断面図、第２図は本発明の夫々異なる他の実
施例を示す断面図、第３図は本発明方法により被
鉛二重管を製造している状態を示す断面図、第４
図はプラグにより被鉛二重管を拡管してフインを
固定している状態を示す断面図である。 １……内管、２……外管、３……二重管、４…
…フイン、５……取付孔、６……ダイス、７……
注湯リング、８……鉛または鉛合金、９……フラ
ンジ部、１０……プラグ。
ブの断面図、第２図は本発明の夫々異なる他の実
施例を示す断面図、第３図は本発明方法により被
鉛二重管を製造している状態を示す断面図、第４
図はプラグにより被鉛二重管を拡管してフインを
固定している状態を示す断面図である。 １……内管、２……外管、３……二重管、４…
…フイン、５……取付孔、６……ダイス、７……
注湯リング、８……鉛または鉛合金、９……フラ
ンジ部、１０……プラグ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 内管の外面に、半溶融状態の鉛または鉛合金
を被覆固化した後、ダイスで所定の肉厚に調整し
て被鉛二重管を形成し、次いでこれに錫およびア
ンチモンの何れか１種または両種を合計で0.5〜
11重量％を含む鉛合金で形成した複数個のフイン
を所定の間隔に配置し、しかる後、前記二重管を
内側より拡管してフインと二重管とを一体に固定
することを特徴とする耐硫酸露点腐食フインチユ
ーブの製造方法。 ２ 二重管の内管として銅または銅合金管を用い
ると共に、内管の拡管率を３〜30％の範囲で拡管
することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
の耐硫酸露点腐食フインチユーブの製造方法。 ３ 二重管の内管として炭素銅または合金鋼を用
いると共に、内管の拡管率３〜15％の範囲で拡管
することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
の耐硫酸露点腐食フインチユーブの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6143278A JPS54152261A (en) | 1978-05-23 | 1978-05-23 | Sulfuric acid resistance dew point corrosion fin tube and manufacturing method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6143278A JPS54152261A (en) | 1978-05-23 | 1978-05-23 | Sulfuric acid resistance dew point corrosion fin tube and manufacturing method |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS54152261A JPS54152261A (en) | 1979-11-30 |
| JPS6158756B2 true JPS6158756B2 (ja) | 1986-12-12 |
Family
ID=13170892
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6143278A Granted JPS54152261A (en) | 1978-05-23 | 1978-05-23 | Sulfuric acid resistance dew point corrosion fin tube and manufacturing method |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS54152261A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106840371A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-06-13 | 华电重工股份有限公司 | 余热锅炉炉内声腔传声损失的获取方法 |
| CN106874618A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-06-20 | 华电重工股份有限公司 | 余热锅炉鳍片管阵的阻力获取方法 |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56110802A (en) * | 1980-02-06 | 1981-09-02 | Furukawa Electric Co Ltd | Sulfuric acid dewwpoint anticorrosive feed water preheater |
| JPS5833094A (ja) * | 1981-07-22 | 1983-02-26 | Gadelius Kk | ヒ−トパイプ熱交換器 |
| JPS5880500A (ja) * | 1981-11-09 | 1983-05-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 熱交換器用表面処理材 |
| JPS593191U (ja) * | 1982-06-26 | 1984-01-10 | 古河電気工業株式会社 | 熱交換器用伝熱管 |
| JPS6256988U (ja) * | 1985-09-10 | 1987-04-08 | ||
| JPS6325402A (ja) * | 1987-05-08 | 1988-02-02 | 古河電気工業株式会社 | 給水予熱器 |
| JP5953619B2 (ja) * | 2014-09-30 | 2016-07-20 | 秀之 春山 | 溶液移送冷却装置 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5252283U (ja) * | 1975-10-09 | 1977-04-14 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS52145554U (ja) * | 1976-04-30 | 1977-11-04 |
-
1978
- 1978-05-23 JP JP6143278A patent/JPS54152261A/ja active Granted
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5252283U (ja) * | 1975-10-09 | 1977-04-14 |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106840371A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-06-13 | 华电重工股份有限公司 | 余热锅炉炉内声腔传声损失的获取方法 |
| CN106874618A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-06-20 | 华电重工股份有限公司 | 余热锅炉鳍片管阵的阻力获取方法 |
| CN106840371B (zh) * | 2017-03-07 | 2019-09-03 | 华电重工股份有限公司 | 余热锅炉炉内声腔传声损失的获取方法 |
| CN106874618B (zh) * | 2017-03-07 | 2019-12-13 | 华电重工股份有限公司 | 余热锅炉鳍片管阵的阻力获取方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS54152261A (en) | 1979-11-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN105940129B (zh) | 铝合金制热交换器 | |
| JP6115892B2 (ja) | フィン用アルミニウム合金製ブレージングシート、熱交換器及び熱交換器の製造方法 | |
| JPS5846540B2 (ja) | 非酸化性減圧雰囲気ろう付けにより組立てられる熱交換器用アルミニウム合金合せ材 | |
| JPS6158756B2 (ja) | ||
| JP3176405B2 (ja) | 内面の耐食性に優れた溶接管及びその製造方法 | |
| US3789915A (en) | Process for improving heat transfer efficiency and improved heat transfer system | |
| WO2011115133A1 (ja) | 拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材 | |
| JP3176399B2 (ja) | 内面の耐食性に優れた溶接管及びその製造方法 | |
| JPS5938513B2 (ja) | 廃熱回収用フイン付きヒ−トパイプ | |
| US4873127A (en) | Method of making heat transfer tube | |
| JP2539229B2 (ja) | 熱交換器の製造方法 | |
| JP3222391B2 (ja) | ボイラ・熱交換器用クラッド鋼管 | |
| JPS6132598B2 (ja) | ||
| JPS6136155B2 (ja) | ||
| JPH048514B2 (ja) | ||
| CN113953514B (zh) | 一种锅炉受热面用高塑性耐蚀金属薄带及其制备方法 | |
| JP3819080B2 (ja) | 耐食性に優れた熱交換器 | |
| JP5729969B2 (ja) | アルミニウム合金置きろうおよびその製造方法 | |
| JPH0363000B2 (ja) | ||
| WO1999016920A1 (fr) | Echangeur de chaleur | |
| JPH085282A (ja) | 複合管およびこの複合管からなるヒートパイプ | |
| JPS5856016B2 (ja) | 熱交換器の流体通路材用アルミニウム合金押出形材の製造法 | |
| JP2004202579A (ja) | アルミニウム合金ろう材、ろう付用材料、それを用いたろう付品およびその製造方法、ならびにろう付用熱交換チューブ、それを用いた熱交換器およびその製造方法 | |
| JPH04332396A (ja) | 伝熱管内張り用チタン管 | |
| JP2907353B2 (ja) | 低温ろう付け用高強度アルミニウム合金犠牲フィン材の製造方法 |