JPS6156519B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鍵盤楽器演奏訓練のための訓練学習
過程において、現状では操作鍵位置の暗記および
反復練習により熟達訓練を行なつているが、これ
に対し本発明は電子制御回路と表示器を組合わせ
た訓練装置を鍵盤楽器に設備し、この表示器を目
視しながら訓練し訓練過程の合理化を図るよう意
図した鍵盤楽器である。従来鍵盤楽器の訓練は各
種教則本、若しくは各種指導書などにより一般的
には独習は少なく専門の指導者により直接指導を
受け、練習曲により使用鍵の順序および片手、両
手の使用指、音の強弱、リズム等を教えられ、そ
の後それらを記憶した上で、ある期間指導者を離
れ訓練しているのが現状である。この訓練はほと
んど記憶を主体としているため間違い忘失が多
く、訓練には長期間を要し実態として独習での訓
練は困難である。特に片手、両手の動き、指の運
び、使用鍵の位置等、短期間に習得する事が難事
であり熟達の困難性に一層拍車をかけている。

今訓練全体の中で手の動き、指の運び、使用鍵
位置の習得のため鍵盤楽器に鍵に対応する目視可
能な表示装置を設置し訓練過程を合理的且、短時
間に習得可能となるようにすれば独習訓練等も可
能となり能率向上の上からも非常に有利となる事
は伝うまでもない。本発明はこのような要望に対
して成されたもので、発明の目的は曲の進行に対
応して操作すべき鍵の位置を表示すると共に、操
作すべき鍵の標準的使用指を表示することの出来
る鍵盤楽器を提供することであり、これにより従
来の鍵盤楽器の性質、形状をそこなうことなく、
目視訓練を行なうことを可能としたものである。

以下に図面により本発明を説明する。

本発明、表示式訓練装置付鍵盤楽器の原理、構
成を第１図に基づいて説明するに当り図中１は、
代表的鍵盤楽器の鍵盤部分の一部を示めす。２は
表示器を示めす。３は鍵盤周囲わく部分である。
表示器２は、３の鍵盤、若しくは鍵盤近傍の演奏
者の目視し易い部分へ鍵数に相対する表示器を設
置する。このように配置した表示器を後述する電
子制御回路による表示制御信号により音符の音階
に対応する使用鍵の位置を順表示させ、必要に応
じ標準的使用指番号を１〜５までの数字で表示さ
せる構成としたものである。又標準的使用指番号
を表示する場合は、右手、左手の明示も行なう。
なお、ここでいう標準的使用指とは、曲の進行に
対応して次に操作すべき鍵の位置を表示器により
表示させる際、この操作すべき鍵を左手あるいは
右手のどの指で操作したらなめらかな演奏が行な
えるかということを考慮し、もつとも標準的と思
われる運指（指使い）をいうもので、親指から小
指までを１〜５の番号に対応させて表示するもの
である。

次にこの表示器を動作させるための制御系統に
ついて第２図により説明を行う。

第２図により系統を説明するにあたり１は鍵盤
部の一部、２は表示器の一部、３は鍵盤周囲わく
部を示めす。４は鍵、５は表示器制御部、６は表
示切替器、７は切替信号発生器、８は入力信号読
み取り部、９は入力信号（各種記録装置、又は外
部からの信号）である。

以下動作について順に説明する。先ず訓練曲の
音階に合致する鍵位置信号、標準的使用指番号
（これは必要に応じ押入する。）信号を入力信号９
として各種記録装置からの信号、又は外部信号を
８の入力信号読み取り部に加える。この入力信号
読み取り部で、鍵位置信号、指番号信号を読み取
り７の切替信号発生器へ電気信号として伝送す
る。この伝送された信号により、６の表示切替器
を駆動し各鍵位置信号、使用指番号信号に対応す
る切替制御電気信号を作り各々の表示器２を動作
させる。このようにして各操作すべき鍵が表示さ
れるのである。

以上説明したように本発明によれば従来の訓練
当初から気憶と反射神経とを利用し反復訓練を主
体としていた訓練過程に目視による訓練を加える
事により合理的、能率的に訓練を行なう事が出来
る。

又本発明は鍵盤楽器単体での表示を行なう他
に、親鍵盤楽器を設置し、これより入力信号を作
り複数の当該発明に関る鍵盤楽器を同時に動作さ
せる事により複数の訓練を同時に行なう事も可能
であり集団指導の徹底を図る事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図本発明による鍵盤楽器の鍵盤部分の一部
である。 １……代表的鍵盤部分の一部、２……表示器、
３……鍵盤周囲わく部分。 第２図は本発明に関る表示のための制御回路系
統図である。 １……代表的鍵盤部分の一部、２……表示器、
３……鍵盤周囲わく部分、４……鍵、５……表示
器制御部、６……表示切替器、７……切替信号発
生器、８……入力信号読み取り部、９……入力信
号。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 鍵盤楽器に於て、 曲の進行に対応して次に操作すべき鍵の位置を
   表わす鍵位置信号と前記操作すべき鍵の標準的使
   用指を表わす標準的使用指信号とを供給する供給
   手段と、 前記鍵位置信号に基づいて操作すべき鍵の位置
   を電子的に表示する表示手段と、 前記標準的使用指信号に基づいて操作すべき鍵
   の標準的使用指を電子的に表示する表示手段とを
   有して成り、 目視による演奏訓練を可能ならしめた表示式訓
   練装置付鍵盤楽器。 ２ 前記操作すべき鍵の位置を表示する表示手段
   と、前記操作すべき鍵の標準的使用指を表示する
   表示手段とは同一の表示器により構成されて成
   り、この表示器は鍵盤の各鍵に対応して配置され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の表示式訓練装置付鍵盤楽器。 ３ 前記操作すべき鍵の標準的使用指を表示する
   表示手段は、操作すべき鍵の標準的使用指の番号
   を数字で表示するように構成されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の表示式訓練
   装置付鍵盤楽器。 ４ 前記操作すべき鍵の標準的使用指を表示する
   表示手段は、操作すべき鍵の標準的使用指の番号
   を数字で表示すると共に、右手、左手の明示も行
   うように構成されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の表示式訓練装置付鍵盤楽
   器。