JPS6155577B2 - - Google Patents
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- JPS6155577B2 JPS6155577B2 JP56079706A JP7970681A JPS6155577B2 JP S6155577 B2 JPS6155577 B2 JP S6155577B2 JP 56079706 A JP56079706 A JP 56079706A JP 7970681 A JP7970681 A JP 7970681A JP S6155577 B2 JPS6155577 B2 JP S6155577B2
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Landscapes
- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Description
本発明は、内燃機関の大型シリンダヘツド、ピ
ストン、クランクシヤフト等として最適な高抗張
力ダクタイル鋳鉄の製造方法に関する。 一般に、高力ダクタイル鋳鉄は、JIS規格
FCD60、FCD70として規定されているように、
広く知られているが、通常は鋳造後の熱処理を必
要とするもので、省エネルギーの観点よりコスト
的に不利であり、品質的にも変形等の問題があ
る。そのため、このような熱処理を必要としない
鋳放しての高力ダクタイル鋳鉄を得ることが求め
られている。本発明は、このような要請に応える
ことを目的としたものであつて、本発明の発明者
らは、先に、C、Si、Mn、P、Sを含有し残部
Feである鋳鉄に、Cu0.3〜1.5%、Ca0.01%以下
を含有した耐蝕耐熱疲労合金鋳鉄を発明し、特公
昭55―42140として公告されたが、本発明は、こ
のようなCu及びCaをダクタイル鋳鉄に含有させ
たものであつて、これに伴つて各成分割合を規制
した点に特徴がある。 すなわち、本発明の第1の発明は、C、Si、
Mn、P、S、Mgおよび不可避不純物を含有し、
残部Feであるダクタイル鋳鉄溶湯に、Cu及びCa
又はCu及びCa―Siを、各添加剤の単独又は合金
の何れかの状態で添加し、最終的にC3.2〜3.9
%、Si1.8〜2.8%、Mn0.2%、P0.1%以下、S0.02
%以下、Mg0.02〜0.06%、及びCu0.3〜1.5%、
Ca0.01%以下を含有させることを特徴とし、第
2の発明は、C、Si、Mn、P、S、Mgおよび不
可避不純物を含有し、残部Feであるダクタイル
鋳鉄溶湯に、Cu及びCa又はCu及びCa―Siを、各
添加剤の単独又は合金の何れかの状態で添加し、
最終的にC3.2〜3.9%、Si1.8〜2.8%、Mn0.4〜1.2
%、P0.1%以下、S0.02%以下、Mg0.02〜0.06
%、及びCu0.3〜1.5%、Ca0.01%以下を含有さ
せ、かつ、Cr0.8%以下、Mo0.8%以下、Ni2%以
下の1種又は2種以上を含有させることを特徴と
するものであり、これによつて熱処理を要するこ
となく、鋳放しのままで前記FCD70に相当する
高抗張力ダクタイル鋳鉄を実現したものである。 このように本発明によれば、前記鋳鉄溶湯中に
Cu、Caが添加されるが、Cuによつて基地組織の
改善がなされると同時に、Caの効果的導入によ
つて黒鉛粒数が増加し、したがつて、基地組織の
改善のみならず黒鉛粒数の増大によつて高い抗張
力を得られる点に特長があり、また、本発明の第
2の発明によれば、更に、Cr、Mo、Ni等の合金
元素が添加され、これによつて、高力で、かつ、
耐摩耗性、耐熱性の優れたダクタイル鋳鉄が得ら
れる。なお、本発明のダクタイル鋳鉄に更に熱処
理を施すことも有効である。 本発明の高力ダクタイル鋳鉄に含有される各化
学成分とその割合について説明すると、以下の通
りである。 まず、C及びSiは、球状黒鉛の適量を分布する
組織を与える元素であり、その量が不充分な場合
には鋳造性が低下し、一方、過剰な場合には強度
が不足するとともに、厚肉鋳鉄の場合は、球状黒
鉛の浮上現象がおこり、鋳造欠陥となる。このよ
うな理由によつて、C3.2〜3.9%、Si1.8〜2.8%に
規制する。 Mnは、基地のパーライト安定化成分であり、
0.4%以下ではその効果がなく、また、1.2%以上
であると効果が飽和する。したがつて、Mnは、
0.4〜1.2%の範囲に止められる。 Pは、ステダイトを粒界に晶出させせ、鋳鉄を
脆化させる成分であるが、0.1%以下とすること
により実用上の支障がない程度となる。 Sは、黒鉛の球状化を阻害する元素であり、し
たがつて、処理溶湯中には出来るだけ少ない方が
望ましく、本発明では0.02%以下に規制する。 Mgは、周知のように黒鉛球状化元素であり、
これは、S含有量との相関関係において決まるも
のであるが、0.02%以下では黒鉛の球状化が充分
でなく、また、0.06%以上となるとチル化及びヒ
ケ傾向が大となり、かつ、ドロス生成の原因とな
り、鋳造性を悪化させるため、この範囲に規制す
る。 Cuは、基地のパーライト安定化成分で、その
量が増すにしたがつて引張強さは増大するが、こ
の成分範囲は、C、Si、Mn、Ni、Cr、Mo等の元
素及び鋳物肉厚等の関係によつて決まるものであ
つて、本発明では、0.3〜1.5%とする。なお、Cu
は、黒鉛の球状化阻害元素であつて、2%以上に
なると阻害作用が強くなり、また、チル化傾向も
増大するが、上記本発明の範囲内では問題となら
ない。 Caは、溶湯の脱酸、脱硫作用をするものであ
り、黒鉛の球状化を助長し、また、その一部は
CaO及びCaSとなつて溶湯中に懸だくして球状黒
鉛の核作用をなし、黒鉛粒を細かく、かつ増加さ
せることにより、引張強さを向上させると考えら
れるが、0.01%以上含有しても、それ以上の効果
は期待できない。 Cr、Mo、Niは、これらの1種又は2種以上
を、Cuと併用添加することによつて基地のパー
ライトを安定させて、引張強さを向上させ、か
つ、耐熱性、耐摩耗性を改善するために添加され
るものである。これらのうち、Crは、添加量に
比例してパーライト量を増し、引張強さを向上さ
せるが、0.8%以上となると炭化物が晶出する。
Moの効果も略Crを同様であるが、Niと併用する
ことにより耐熱性の改善が顕著である。また、
Niは、基地組織を細かくし肉厚感度を鈍化する
ものであり、2%までは引張強さを向上させる。
したがつて、これらの各成分は、各々Cr0.8%以
下、Mo0.8%以下、Ni2%以下とする。 本発明の高力ダクタイル鋳鉄の製造方法を説明
すると、まず、Ca含有量5〜20%のCu―Ca合
金、又は、Ca含有量5〜20%、Si含有量5〜15
%のCu―Ca―Si合金を溶製し、適当な大きさに
破砕したものを、又は、これとCr、Mo、Niの1
種又は2種以上と併用したものを、前記成分から
なる球状化処理溶湯中に添加することによつて得
られる。なお、Cu―Ca合金、Cu―Ca―Si合金の
代りにCu及びCa又はCu及びCa―Siを各々単独に
添加してもよい。添加時の溶湯温度は1480℃、即
わち、Caの沸点以下で出来るだけ高温とするの
が良い。合金添加後、必要に応じ、即わち、対象
製品の肉厚、大きさに応じて、Fe―Si等の後期
接種を行なう。 次に、本発明の実施例を説明すると、上記製造
方法に基づいて各種のダクタイル鋳鉄を製作し、
その機械的性質をCuのみを単独添加した従来の
ものと比較したのが下表であり、このように、
Cu、Caを添加したNo.1〜4のダクタイル鋳鉄
は、Cuのみを単独添加した従来のものと比較し
て、引張強さが向上していることが認められる。
また、これに加えて、更にCr又はCr―Niを添加
したNo.5及びNo.6のダクタイル鋳鉄においては、
更に引張強さが向上し、特にCr―Niを添加した
ものは、従来のものより大幅に向上していること
が解る。また、同じく表で示すように、本発明の
ダクタイル鋳鉄では、抗張力の割に硬度が低く、
したがつて、切削性が良好である。
ストン、クランクシヤフト等として最適な高抗張
力ダクタイル鋳鉄の製造方法に関する。 一般に、高力ダクタイル鋳鉄は、JIS規格
FCD60、FCD70として規定されているように、
広く知られているが、通常は鋳造後の熱処理を必
要とするもので、省エネルギーの観点よりコスト
的に不利であり、品質的にも変形等の問題があ
る。そのため、このような熱処理を必要としない
鋳放しての高力ダクタイル鋳鉄を得ることが求め
られている。本発明は、このような要請に応える
ことを目的としたものであつて、本発明の発明者
らは、先に、C、Si、Mn、P、Sを含有し残部
Feである鋳鉄に、Cu0.3〜1.5%、Ca0.01%以下
を含有した耐蝕耐熱疲労合金鋳鉄を発明し、特公
昭55―42140として公告されたが、本発明は、こ
のようなCu及びCaをダクタイル鋳鉄に含有させ
たものであつて、これに伴つて各成分割合を規制
した点に特徴がある。 すなわち、本発明の第1の発明は、C、Si、
Mn、P、S、Mgおよび不可避不純物を含有し、
残部Feであるダクタイル鋳鉄溶湯に、Cu及びCa
又はCu及びCa―Siを、各添加剤の単独又は合金
の何れかの状態で添加し、最終的にC3.2〜3.9
%、Si1.8〜2.8%、Mn0.2%、P0.1%以下、S0.02
%以下、Mg0.02〜0.06%、及びCu0.3〜1.5%、
Ca0.01%以下を含有させることを特徴とし、第
2の発明は、C、Si、Mn、P、S、Mgおよび不
可避不純物を含有し、残部Feであるダクタイル
鋳鉄溶湯に、Cu及びCa又はCu及びCa―Siを、各
添加剤の単独又は合金の何れかの状態で添加し、
最終的にC3.2〜3.9%、Si1.8〜2.8%、Mn0.4〜1.2
%、P0.1%以下、S0.02%以下、Mg0.02〜0.06
%、及びCu0.3〜1.5%、Ca0.01%以下を含有さ
せ、かつ、Cr0.8%以下、Mo0.8%以下、Ni2%以
下の1種又は2種以上を含有させることを特徴と
するものであり、これによつて熱処理を要するこ
となく、鋳放しのままで前記FCD70に相当する
高抗張力ダクタイル鋳鉄を実現したものである。 このように本発明によれば、前記鋳鉄溶湯中に
Cu、Caが添加されるが、Cuによつて基地組織の
改善がなされると同時に、Caの効果的導入によ
つて黒鉛粒数が増加し、したがつて、基地組織の
改善のみならず黒鉛粒数の増大によつて高い抗張
力を得られる点に特長があり、また、本発明の第
2の発明によれば、更に、Cr、Mo、Ni等の合金
元素が添加され、これによつて、高力で、かつ、
耐摩耗性、耐熱性の優れたダクタイル鋳鉄が得ら
れる。なお、本発明のダクタイル鋳鉄に更に熱処
理を施すことも有効である。 本発明の高力ダクタイル鋳鉄に含有される各化
学成分とその割合について説明すると、以下の通
りである。 まず、C及びSiは、球状黒鉛の適量を分布する
組織を与える元素であり、その量が不充分な場合
には鋳造性が低下し、一方、過剰な場合には強度
が不足するとともに、厚肉鋳鉄の場合は、球状黒
鉛の浮上現象がおこり、鋳造欠陥となる。このよ
うな理由によつて、C3.2〜3.9%、Si1.8〜2.8%に
規制する。 Mnは、基地のパーライト安定化成分であり、
0.4%以下ではその効果がなく、また、1.2%以上
であると効果が飽和する。したがつて、Mnは、
0.4〜1.2%の範囲に止められる。 Pは、ステダイトを粒界に晶出させせ、鋳鉄を
脆化させる成分であるが、0.1%以下とすること
により実用上の支障がない程度となる。 Sは、黒鉛の球状化を阻害する元素であり、し
たがつて、処理溶湯中には出来るだけ少ない方が
望ましく、本発明では0.02%以下に規制する。 Mgは、周知のように黒鉛球状化元素であり、
これは、S含有量との相関関係において決まるも
のであるが、0.02%以下では黒鉛の球状化が充分
でなく、また、0.06%以上となるとチル化及びヒ
ケ傾向が大となり、かつ、ドロス生成の原因とな
り、鋳造性を悪化させるため、この範囲に規制す
る。 Cuは、基地のパーライト安定化成分で、その
量が増すにしたがつて引張強さは増大するが、こ
の成分範囲は、C、Si、Mn、Ni、Cr、Mo等の元
素及び鋳物肉厚等の関係によつて決まるものであ
つて、本発明では、0.3〜1.5%とする。なお、Cu
は、黒鉛の球状化阻害元素であつて、2%以上に
なると阻害作用が強くなり、また、チル化傾向も
増大するが、上記本発明の範囲内では問題となら
ない。 Caは、溶湯の脱酸、脱硫作用をするものであ
り、黒鉛の球状化を助長し、また、その一部は
CaO及びCaSとなつて溶湯中に懸だくして球状黒
鉛の核作用をなし、黒鉛粒を細かく、かつ増加さ
せることにより、引張強さを向上させると考えら
れるが、0.01%以上含有しても、それ以上の効果
は期待できない。 Cr、Mo、Niは、これらの1種又は2種以上
を、Cuと併用添加することによつて基地のパー
ライトを安定させて、引張強さを向上させ、か
つ、耐熱性、耐摩耗性を改善するために添加され
るものである。これらのうち、Crは、添加量に
比例してパーライト量を増し、引張強さを向上さ
せるが、0.8%以上となると炭化物が晶出する。
Moの効果も略Crを同様であるが、Niと併用する
ことにより耐熱性の改善が顕著である。また、
Niは、基地組織を細かくし肉厚感度を鈍化する
ものであり、2%までは引張強さを向上させる。
したがつて、これらの各成分は、各々Cr0.8%以
下、Mo0.8%以下、Ni2%以下とする。 本発明の高力ダクタイル鋳鉄の製造方法を説明
すると、まず、Ca含有量5〜20%のCu―Ca合
金、又は、Ca含有量5〜20%、Si含有量5〜15
%のCu―Ca―Si合金を溶製し、適当な大きさに
破砕したものを、又は、これとCr、Mo、Niの1
種又は2種以上と併用したものを、前記成分から
なる球状化処理溶湯中に添加することによつて得
られる。なお、Cu―Ca合金、Cu―Ca―Si合金の
代りにCu及びCa又はCu及びCa―Siを各々単独に
添加してもよい。添加時の溶湯温度は1480℃、即
わち、Caの沸点以下で出来るだけ高温とするの
が良い。合金添加後、必要に応じ、即わち、対象
製品の肉厚、大きさに応じて、Fe―Si等の後期
接種を行なう。 次に、本発明の実施例を説明すると、上記製造
方法に基づいて各種のダクタイル鋳鉄を製作し、
その機械的性質をCuのみを単独添加した従来の
ものと比較したのが下表であり、このように、
Cu、Caを添加したNo.1〜4のダクタイル鋳鉄
は、Cuのみを単独添加した従来のものと比較し
て、引張強さが向上していることが認められる。
また、これに加えて、更にCr又はCr―Niを添加
したNo.5及びNo.6のダクタイル鋳鉄においては、
更に引張強さが向上し、特にCr―Niを添加した
ものは、従来のものより大幅に向上していること
が解る。また、同じく表で示すように、本発明の
ダクタイル鋳鉄では、抗張力の割に硬度が低く、
したがつて、切削性が良好である。
【表】
【表】
次に、第1図〜第4図は、上記表に示す従来の
ダクタイル鋳鉄と本発明高力ダクタイル鋳鉄とを
示す顕微鏡写真であり、第1図は、No.4の従来の
ダクタイル鋳鉄を示す52倍の顕微鏡写真、第2図
は、同じくNo.1の本発明高力ダクタイル鋳鉄の52
倍の顕微鏡写真であり、第1図と第2図を比較す
れば解るように、本発明高力ダクタイル鋳鉄の方
が黒鉛粒径が半分程度と細かくなつている。 以上の如く、本発明によれば、高抗張力のダク
タイル鋳鉄を鋳放しで製作することができ、しか
も、鋳造性、切削性が良好であり、シリンダヘツ
ド、ピストン、クランクシヤフト等として最適な
ダクタイル鋳鉄を得ることができる。
ダクタイル鋳鉄と本発明高力ダクタイル鋳鉄とを
示す顕微鏡写真であり、第1図は、No.4の従来の
ダクタイル鋳鉄を示す52倍の顕微鏡写真、第2図
は、同じくNo.1の本発明高力ダクタイル鋳鉄の52
倍の顕微鏡写真であり、第1図と第2図を比較す
れば解るように、本発明高力ダクタイル鋳鉄の方
が黒鉛粒径が半分程度と細かくなつている。 以上の如く、本発明によれば、高抗張力のダク
タイル鋳鉄を鋳放しで製作することができ、しか
も、鋳造性、切削性が良好であり、シリンダヘツ
ド、ピストン、クランクシヤフト等として最適な
ダクタイル鋳鉄を得ることができる。
第1図は、従来のダクタイル鋳鉄を示す52倍の
顕微鏡写真、第2図は、本発明ダクタイル鋳鉄を
示す52倍の顕微鏡写真である。
顕微鏡写真、第2図は、本発明ダクタイル鋳鉄を
示す52倍の顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C、Si、Mn、P、S、Mgおよび不可避不純
物を含有し、残部Feであるダクタイル鋳鉄溶湯
に、Cu及びCa又はCu及びCa―Siを、各添加剤の
単独又は合金の何れかの状態で添加し、最終的に
C3.2〜3.9%、Si1.8〜2.8%、Mn0.4〜1.2%、P0.1
%以下、S0.2%以下、Mg0.02〜0.06%、及び、
Cu0.3〜1.5%、Ca0.01%以下を含有させることを
特徴とする高力ダクタイル鋳鉄の製造方法。 2 C、Si、Mn、P、S、Mgおよび不可避不純
物を含有し、残部Feであるダクタイル鋳鉄溶湯
に、Cu及びCa又はCu及びCa―Siを、各添加剤の
単独又は合金の何れかの状態で添加し、最終的に
C3.2〜3.9%、Si1.8〜2.8%、Mn0.4〜1.2%、P0.1
%以下、S0.02%以下、Mg0.02〜0.06%、及び、
Cu0.3〜1.5%、Ca0.01%以下を含有させ、かつ、
Cr0.8%以下、Mo0.8%以下、Ni2%以下の1種又
は2種以上を含有させることを特徴とする高力ダ
クタイル鋳鉄の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7970681A JPS57194240A (en) | 1981-05-26 | 1981-05-26 | High-strength ductile cast iron |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7970681A JPS57194240A (en) | 1981-05-26 | 1981-05-26 | High-strength ductile cast iron |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57194240A JPS57194240A (en) | 1982-11-29 |
JPS6155577B2 true JPS6155577B2 (ja) | 1986-11-28 |
Family
ID=13697643
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7970681A Granted JPS57194240A (en) | 1981-05-26 | 1981-05-26 | High-strength ductile cast iron |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57194240A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2575683B1 (fr) * | 1985-01-04 | 1987-01-30 | Pont A Mousson | Procede et installation pour la fabrication continue de tuyaux en fonte a graphite spheroidal a structure controlee |
JP2007327083A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | I Metal Technology Co Ltd | 球状黒鉛鋳鉄及びその製造方法 |
US7824605B2 (en) * | 2006-12-15 | 2010-11-02 | Dexter Foundry, Inc. | As-cast carbidic ductile iron |
CN109402496A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-03-01 | 精诚工科汽车系统有限公司 | 具有均匀壁厚的球墨铸铁铸件中合金元素添加量的确定方法与球墨铸铁铸件及其铸造和模具 |
JP7300351B2 (ja) * | 2019-09-11 | 2023-06-29 | 日立造船株式会社 | 球状黒鉛鋳鉄を用いた研磨定盤 |
CN114807734A (zh) * | 2022-05-18 | 2022-07-29 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 球墨铸铁、活塞及其制备方法和压缩机 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5542140A (en) * | 1978-09-18 | 1980-03-25 | Inoue Japax Res Inc | Coil for electromagnetic forming |
JPS569354A (en) * | 1979-07-06 | 1981-01-30 | Riken Corp | Tough spherical graphitic cast iron for abrasion resistant part |
-
1981
- 1981-05-26 JP JP7970681A patent/JPS57194240A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5542140A (en) * | 1978-09-18 | 1980-03-25 | Inoue Japax Res Inc | Coil for electromagnetic forming |
JPS569354A (en) * | 1979-07-06 | 1981-01-30 | Riken Corp | Tough spherical graphitic cast iron for abrasion resistant part |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57194240A (en) | 1982-11-29 |
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