JPH0121220B2 - - Google Patents

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JPH0121220B2
JPH0121220B2 JP12559084A JP12559084A JPH0121220B2 JP H0121220 B2 JPH0121220 B2 JP H0121220B2 JP 12559084 A JP12559084 A JP 12559084A JP 12559084 A JP12559084 A JP 12559084A JP H0121220 B2 JPH0121220 B2 JP H0121220B2
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JP
Japan
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cast iron
graphite
pearlite
wear
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JP12559084A
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English (en)
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JPS613866A (ja
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Hiroo Yoshida
Kazuo Sato
Hirofumi Yamamoto
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TOA KOKI KK
Original Assignee
TOA KOKI KK
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に船舶用デイーゼルエンジンのシ
リンダライナとして好適な、所謂コンパクト・バ
ーミキユラー(CV)鋳鉄と言われる疲労強度の
高い耐摩耗性靭鋳鉄とその製造方法に関する。 〔従来技術とその問題点〕 近年、CV鋳鉄は機械的性質、物理的性質およ
び鋳造性において片状黒鉛鋳鉄と球状黒鉛鋳鉄の
中間的性質を有し、世界的に注目されつつある。 しかしながら、CV鋳鉄は、その属性として黒
鉛の周りにフエライトを析出し易く、その基地強
化のためのパーライト基地の生成は難しく、特に
肉厚品においてパーライト基地を有するCV鋳鉄
は実際的に製造されていない。 パーライトCV鋳鉄を得る方法の一つとして、
浸炭焼準あるいは焼準による方法が考えられる
が、コスト高になつたり、また生成するパーライ
ト層の厚み、或いは残留応力などの点に問題があ
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、鋳放し状態でフエライト率5
%以下のパーライト基地を確実に有する耐摩耗性
パーライトCV鋳鉄とその製造方法を提供するこ
とにある。 〔問題点を解決するための手段〕 前記本発明の目的は、パーライト安定化と耐摩
耗性向上元素の溶湯中における成分調整を行なう
ことによつて達成される。 Cは、黒鉛を析出させるための必須成分である
が、前記CV鋳鉄のためには3.0〜3.7重量%必要
であることは従来からも知られている。 Siは、その添加量が少ないと、CV黒鉛組織を
安定できなくなり、またその量が増大すると黒鉛
の形状が粗大化して好ましくなく、1.5〜2.7重量
%にある必要がある。 Mnは、黒鉛のCV化には影響を与えることな
く炭化物を安定にし、黒鉛化を押さえ基地をパー
ライト化するが、1.0重量%を超えると鋳鉄の健
全性が損なわれることがあるので0.4〜1.0重量%
の範囲とする。 Crは、Mnと同様に炭化物を安定にし、基地の
パーライト化を促進するが、その効果はMnより
大きいので、0.05〜0.5重量%にとどめる必要が
ある。 Cuは、0.2重量%以上添加することによつて、
Cr黒鉛鋳鉄の基地のパーライト化とともに、耐
食性、耐力、伸びを向上するが、1.5重量%を超
えると組織自体に偏析を起し易いので、その添加
量は0.2〜1.4重量%の範囲内である必要がある。 Snも、0.02〜0.10重量%添加することによつて
パーライトの安定化に効果があるが、0.10重量%
以上では黒鉛形状が糸屑状になつて黒鉛組織が壊
れるのでその添加量は0.02〜0.1重量%の範囲に
する。 Bは、Cと炭化物を生成し、またPとの共存に
より、ステダイト(燐化物共晶)組織に板状の特
異組織を形成させる。この炭化物の特異相は、耐
機械的摩耗、耐酸、耐熱性を有し、耐摩耗性向上
の重要な要因である。しかしながら、Bの含有量
が多くなると炭化物が増大し、硬度が高くなり過
ぎ、また、脆くなるので、0.01〜0.05重量%の範
囲とする。 Vは、炭化物形成元素であり、Pとの共存によ
り基地組織に板状ステダイトの特異組織を析出さ
せる。この特異組織が耐摩耗性向上に大きな効果
を有していることはB元素と同様である。Vが少
ないと耐摩耗性を失い、また多すぎると硬くなり
過ぎるので0.1〜0.4重量%の範囲の添加が必要で
ある。 本発明の鋳物の製造に当たつては、上記成分調
整を行つた溶湯を脱硫後、CV黒鉛化処理を行な
う。CV黒鉛化処理剤としては、従来のCV黒鉛化
剤に使用していたものと同様にMgが10%以下の
希土類金属―Mg合金又は希土類金属単独のCV
黒鉛化処理剤を使用することができる。CV黒鉛
は片状黒鉛と球状黒鉛の中間に位置する不安定な
黒鉛組織であるため、CV黒鉛組織を製造するた
めにはその添加量と他の要素とのバランスをうま
くとる必要がある。その要素のうち処理前溶湯
(元湯)のS量、炭素当量、鋳込温度、肉厚がCV
黒鉛化に最も影響する。とくに、CV黒鉛化処理
前溶湯のS量の安定化が必要である。 CV黒鉛化剤の添加量は、或る特定条件の下で
は 7.05×(元湯中のS含有重量%)+0.055 の実験式が成立ち、通常の場合0.20〜0.35重量%
の添加が必要である。 また、実際のCV黒鉛化処理に当たつては、珪
素鋼板等適当なカバー材を用いて溶湯のカバーリ
ングを行なうことによつて処理剤を一層効果的に
反応させることができる。 CV黒鉛化処理後、Fe―SiまたはCa―Si接種剤
を用いて接種を行なう。 鋳造後の冷却条件は、鋳物の肉厚にもよるが、
共析変態付近の冷却速度を1時間当たり40℃以上
とすることによつて、さらに、安定したパーライ
トを得ることができる。 〔実施例〕 6t酸性キユポラに銑鉄25重量%、鋼屑40重量
%、戻り材35重量%の配合で地金を装入し、C:
3.40重量%、Si:1.06重量%、Mn:0.74重量%、
Cr:0.10重量%、P:0.305重量%、S:0.09重量
%の溶湯を1510℃で出湯した。この時炉前におい
て、B:0.023重量%、Cu:0.6重量%、Sn:0.05
重量%の成分目標として、第2表に示すB、Cu、
Snの各元素を合金鉄又は金属単体で添加したの
ち脱硫処理を行ないS量を0.035重量%とした。 次いで、CV化処理は第1表に示すCV化処理剤
を0.27重量%と、第2表に示すFe―Siの合金添加
剤の一部を同時にポケツト式の取鍋にセツトし、
珪素鋼板でカバーリングを行ない、CV化処理を
行つた。除滓後Fe―Si0.75重量%の添加接種を行
ない、黒鉛及び炭化物、燐化物等の組織均一化、
強度の改善を行つた。このCV鋳鉄を1350〜1400
℃で、内径350mm、最大外径470mm、長さ1205mm、
鋳放し重量(押湯除く)555Kgのシリンダライナ
に鋳造して製品化した。 第1図は本発明製品の表面から10mmのところの
組織を100倍の顕鏡写真によつて示す。同写真か
ら明らかなように、板状ステダイトを有する緻密
なパーライト基地を有し、CV黒鉛は一般に短く
丸みを帯びて、特にその先端の丸みが顕著であ
る。 第3表に同製品の試験結果を示し、これによつ
て本発明品は優れた機械的性質を有することが判
る。
【表】 む希土類金属合金を示す。
【表】
〔発明の効果〕
以上の実施例に示すように、本発明の製造方法
により得た製品は、鋳放し状態でもパーライト基
地にCV黒鉛が一様に分散した組織を持つ。 また、本発明によつて得られる製品は、強靭性
を阻害する元素を有するにも拘わらず、従来の耐
摩耗性片状黒鉛鋳鉄のシリンダライナと比較して
拡張力は30%以上向上し、疲労強度は40%以上増
加する。 従つて、本発明によつて得られる製品は、苛酷
な使用条件下で使用される舶用デイーゼルエンジ
ンのシリンダライナの耐熱耐摩耗性を必要とする
製品をはじめ、一般産業用の耐摩耗性と高強度を
必要とする製品に広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製造方法によつて得た製品の
組織を示す顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:3.0〜3.7重量%、Si:1.5〜2.7重量%、
    Mn:0.4〜1.0重量%、Cr:0.05〜0.5重量%、
    Cu:0.2〜1.4重量%、Sn:0.02〜0.10重量%、
    P:0.1〜0.6重量%、B:0.01〜0.05重量%又は
    V:0.1〜0.4重量%、それに残部がFeと不可避的
    不純物とからなり、且つ基地の95%以上がパーラ
    イト組織を有することを特徴とする耐摩耗性強靭
    コンパクト・バーミキユラー鋳鉄。 2 C:3.0〜3.7重量%、Si:1.5〜2.7重量%、
    Mn:0.4〜1.0重量%、Cr:0.05〜0.5重量%、
    Cu:0.2〜1.4重量%、Sn:0.02〜0.10重量%、
    P:0.1〜0.6重量%、B:0.01〜0.05重量%又は
    V:0.1〜0.4重量%、それに残部がFeとからなる
    ように成分調整した鋳鉄溶湯を脱硫後、希土類金
    属または希土類金属とMgとの合金を添加し、さ
    らに、接種後鋳造して基地の95%以上がパーライ
    ト組織を有する鋳鉄を得ることを特徴とする耐摩
    耗性強靭コンパクト・バーミキユラー鋳鉄の製造
    方法。
JP12559084A 1984-06-18 1984-06-18 耐摩耗性強靭鋳鉄およびその製造方法 Granted JPS613866A (ja)

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JPS613866A JPS613866A (ja) 1986-01-09
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