JPS6155500B2 - - Google Patents

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JPS6155500B2
JPS6155500B2 JP54065055A JP6505579A JPS6155500B2 JP S6155500 B2 JPS6155500 B2 JP S6155500B2 JP 54065055 A JP54065055 A JP 54065055A JP 6505579 A JP6505579 A JP 6505579A JP S6155500 B2 JPS6155500 B2 JP S6155500B2
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JP
Japan
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acid
reaction
ammonia
diamide
dinitrile
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JP54065055A
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Masao Tanaka
Yonosuke Kara
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はα・ω−脂肪族長鎖ジニトリル化合物
の製造方法に関するものであり、さらに詳細に
は、触媒として原料の一つであるα・ω−脂肪族
長鎖2塩基酸と加熱すれば容易に当該2塩基酸の
アルミニウム石鹸を生ずるようなアルミニウム塩
類の特定量を用いて、加熱溶融された上記2塩基
酸あるいはそのジアミドに、該酸あるいはジアミ
ドの沸点よりも低い温度において、アンモニアガ
スを作用させることによつてα・ω−脂肪族長鎖
ジニトリル化合物を製造する方法に関するもので
ある。 従来、かかる脂肪族長鎖ジニトリルの合成法と
しては、(イ)α・ω−ジハロゲノアルカンにシアン
化ソーダやシアン化カリウムを作用させる方法
(Hamonet:Compt.rend、第136巻、第246頁、V.
Braun:Ber.、第42巻、第4541頁、あるいはV.
Braun and Danziger:Ber.、第45巻、第1970
頁)、(ロ)2塩基酸ジアミドにハロゲン化燐を作用
させる方法(西ドイツ国特許第485897号明細
書)、(ハ)2塩基酸ジアミドに、ニツケル、銅、コ
バルトまたは水銀などの金属塩の存在下で、無水
酢酸を反応させる方法(英国特許第532938号明細
書)、(ニ)2塩基酸ジアミドに高温でケテンを作用
させる方法(米国特許第2458373号明細書)、ある
いは(ホ)2塩基酸ジアミドを熱分解する方法
(Orgaic Sythesis coll.vol.、第768頁)などが
よく知られている。 しかしながら、このうち(イ)の方法によるときは
猛毒のシアン化アルカリを使用する点で、工業的
規模で実施するには著しい危険を伴い、(ロ)の方法
によるときは腐蝕性の激しい塩化水素ガスを発生
するのみならず、酸性の副生物をも伴うので、反
応生成物の中和処理などの操作が必要となる点
で、工程が煩雑になるし、(ハ)の方法では多量の酢
酸が副生する上に、アセトアミドや酢酸−ω−シ
アノカルボン酸無水物〔NC(CH2oCO・
OCOCH3〕などの副生成物も多くなり、就中、後
者副生物は目的とする長鎖ジニトリルと沸点が極
めて近接している点で、ジニトリルの単離精製が
著しく困難であるのみならず、水銀や銅などの環
境汚染につながる有害金属を使用する点で公害対
策上好ましいものではなく、(ニ)の方法によるとき
は猛毒のケテンガスを使用する点と、目的とする
ジニトリルの収率も精々70%程度にすぎない点と
の双方から工業的な方法であるとは云い難いし、
(ホ)の方法ではω−シアノカルボン酸その他の副生
物が多く、収率も50%以下と著しく低く、到底工
業的な方法とは云えない。 こうしたことから、前記2塩基酸を加熱溶融
し、これにアンモニアを作用させて直接ジニトリ
ルを合成する方法も提案されており、ニトリル化
反応を促進するための各種の触媒が報告されてい
る。 たとえば、(ヘ)加熱溶融したジカルボン酸に、燐
酸またはそのエステルを添加してアンモニアを反
応させて、ジニトリルを得る方法(英国特許第
537954号明細書)、あるいは(ト)モリブテン酸アン
モニウム、バナジン酸アンモニウム、銅クロマイ
ト触媒または塩化アルミニウムなどを触媒とする
方法〔米国特許第2132849号明細書あるいは
Korshak and Pakhomov:J.Applied Chem.
(USSR)、第14巻、第632頁〕などである。 しかしながら、こうした(ヘ)あるいは(ト)に記載さ
れた触媒を使用し、200〜300℃においてジカルボ
ン酸にアンモニアを作用させた場合には、大量の
タール状副生物を生じ、その結果は目的とするジ
ニトリルの収率が低くなり、工業的製造法として
は経済性に乏しいものであつた。 他方、かかるα・ω−脂肪族長鎖2塩基酸に、
ブレンステツド酸またはルイス酸触媒の存在下で
アンモニアを作用させて相当するジニトリルを得
る反応の化学式は、下記する如く、アミド化反応
〔〕およびアミドの脱水によるニトリル生成反
応〔〕なる2段の反応式で表現される: HOOC−R−COOH+2NH3 →H2NCO−R−CONH2+2H2O …〔〕 (但し、Rは長鎖アルキレン基を示す。) (但し、Rは上記のとおりである。) すなわち、反応式〔〕においては、カルボン
酸−COOHのカルボニル炭素に対するアンモニ
アの求核攻撃によつて酸アミドを生成し、次いで
反応式〔〕のようにして、この酸アミドが触媒
の存在下で脱水され、ジニトリルを生成するので
ある。 このうち、反応式〔〕で示されるアミド化反
応は、米国特許第2865940号明細書に記載されて
いるように、長鎖2塩基酸を160〜220℃に加熱し
て単純にアンモニアを吹き込むだけで進行し、相
当する酸アミドを与える。因みに、上記特許明細
書には、セバチン酸に200〜220℃でアンモニアを
吹き込んで所定量の水の留出が完了したのち、後
処理を行なつて収率80%でセバチン酸ジアミドを
得た例が開示されている。 このアミド化の反応は触媒を要しないことは云
うまでもない。 次いで、酸アミドからの加熱脱水によるニトリ
ル生成の反応機構は複雑であつて、J.Am.Chem.
Soc.第59巻、第986頁でRalstonらが指摘している
ように、高級脂肪酸モノアミドを単純に熱分解す
ると略々等モルの脂肪酸と脂肪酸ニトリルを生ず
るとしても、かかる単なる加熱脱水では収率よく
ニトリルを得ることはできない。 たとえば、ステアリン酸アミドを熱分解すると
殆んど等モルのステアロニトリルおよびステアリ
ン酸が生成することからも、酸アミドの熱分解に
よるニトリル生成反応には2分子の酸アミドが関
与し、そのうちの1分子がニトリルとなり、他の
1分子がカルボン酸になると考えられ、こうした
関係を反応式で示すと下記の〔〕式の如くであ
り、 (但し、式中のRの長鎖アルキレン基である。) かかるカルボン酸アミド熱分解の反応機構は下
記〔〕式に示される如くであろう。 (Rは上記のとおりである。) すなわち、酸アミドの異性化で生成するイミノ
カルボン酸の水酸基が他の酸アミドのカルボニル
炭素を求核攻撃することによりカルボン酸を生成
すると共に、プロトンとアミノ基とが脱離してニ
トリルおよびアンモニアを生成するものと推定さ
れる。 ところで、かかるα・ω−2塩基酸ジアミドか
らのニトリル生成機構は、たとえば米国特許第
2322914号あるいは第2339672号明細書に、セバチ
ン酸ジアミドを熱分解蒸留すると可成りの量の9
−シアノノナン酸〔NC−(CH28COOH〕が得ら
れると報告されている処からも1塩基酸モノアミ
ドからモノニトリルを生成する機構と本質的には
異なるものでないことは容易に類推しうるとして
も、やはり2塩基酸ジアミドの熱分解反応は1塩
基酸アミドにそれに比して多官能性であるから、
反応過程が一層複雑になるのは当然であり、問題
のα・ω−長鎖2塩基酸とアンモニアから相当す
るジニトリルが生成する反応は、恐らくは、まず
カルボン酸−COOHとアンモニアとの反応によ
つて生成した酸アミド基−CONH2が熱分解して
ニトリルとカルボキシル基
【式】とになり、 次いでこのカルボキシル基にアンモニアが作用し
て酸アミド基を再生するという、漸次この反応の
繰り返しによるニトリル化を経て行なわれること
は、報告された各種の実験事実に徴してみれば、
略々確実と考えられる。 以上の考察から明らかなように、前記〔〕式
のニトリル化反応においては、反応系に過剰量の
アンモニアの存在が必須条件であり、また反応に
よつて生成する水をできるだけ速やかに系外に除
去することも必要である。 さらに、たとえば高級モノカルボン酸とアンモ
ニアとの反応において、塩化亜鉛を添加するとニ
トリル生成量が増加することはMitchelらの指摘
する処であるが(J.Am.Chem.Soc.、第53巻、第
1879頁)、これは明らかに塩化亜鉛が酸アミドの
ニトリル化反応を促進するLewis酸触媒として機
能しているためであり、アンモニアとカルボン酸
−COOHとの反応において、酸アミドのニトリ
ル化反応を促進するため、たとえばアルミナ、ト
リア、シリカその他の触媒の添加なども検討され
ていることは公知の如くである(たとえば
Ralston:J.Am.Chem.Soc.、第59巻、第986
頁)。 しかしながら、こうしたα・ω−長鎖2塩基酸
とアンモニアとの反応でジニトリルを製造する場
合に、上記塩化亜鉛のような強いLewis酸の存在
下で反応を行なうと著しく多量のタール状重合物
を副生し、目的とするとα・ω−長鎖ジニトリル
の収率を極度に低下する。これは長鎖2塩基酸ジ
アミドの脱水で生成するジニトリルがLewis酸触
媒により3量化反応を起こしてS−トリアジン環
を含む化合物に変化するためであり
(Anderson:J.Polym.Sci.(A)第4巻、第1689
頁)、これを化学式で示すと の如くなろう。 加えるに、塩化アルミニウムのような強いルイ
ス酸はニトリルとアンモニアとからアミジンを生
成する反応の触媒ともなるがOxley:J.Chem.
Soc.、1947年、第1110頁)、この関係を反応で示
すと 以上の説明からも明らかなように、前記〔〕
式の反応のみを促進させて、上記したそれぞれ
〔〕もしくは〔〕式の反応を全く起こさぬ
か、あるいはその生起の度合を極めて小さくする
ような触媒の選択がα・ω−長鎖2塩基酸とアン
モニアとから相当するジニトリルを製造する場合
に、タール状重合物の生成をできるだけ抑制して
目的とするジニトリルの収率を向上せしめるため
の必須条件であることが理解されよう。 しかるに、本発明者らは前記した〔〕あるい
は〔〕の如き副反応を抑制することによつて、
タール状重合物の生成を極度に少なくして目的と
するα・ω−長鎖ジニトリルを高収率かつ高純度
で得べく鋭意研究を重ねた結果、加熱溶融された
α・ω−長鎖2塩基酸あるいはそのジアミドに、
特定量のアルミニウム系触媒を存在させてアンモ
ニアを反応させるときは、極めて高収率で目的物
が得られるのみならず、副生タール量が顕著に減
少することを見出し、本発明を完成するに至つ
た。 すなわち、本発明は触媒として、溶融状態にあ
る一般式 HOOC(CH2oCOOH 〔〕 (但し、式中のnは6〜10のいずれかの整数であ
る。) で示されるα・ω−脂肪族長鎖2塩基酸と容易に
反応して該2塩基酸のアルミニウム石鹸を生成
し、同時に複分解で生じた化合物が反応過程にお
いて系外に留出除去されるが如きアルミニウム塩
類を、当該2塩基酸あるいは一般式 H2N−CO(CH2oCO−NH2 〔〕 (但し、式中のnは前出のとおりである。) で表わされるα・ω−脂肪族長鎖2塩基酸ジアミ
ドの1モルに対して0.001〜5モル%に相当する
割合で存在させて、当該2塩基酸あるいはそのジ
アミドに、アンモニアガスを作用させることによ
つてα・ω−脂肪族長鎖ジニトリル化合物を製造
する方法を提供するものであり、それぞれ上記一
般式〔〕あるいは〔〕で示される2塩基酸あ
るいはそのジアミドが目的とするジニトリルに変
わる反応は、これらの酸あるいはジアミドの沸点
よりも低い温度で行なうのが望ましく、就中、ニ
トリル化反応の温度は200〜300℃、好ましくは
250〜300℃の範囲内とすべきである。 ここにおいて、上記2塩基酸〔〕として代表
的なものを挙げればスベリン酸、アゼライン酸、
セバチン酸またはドデカン2酸であり、他方、ニ
トリルの中間生成物としての上記2塩基酸ジアミ
ド〔〕も本発明方法における一原料となりうる
もので、このジアミド〔〕はたとえば(a)2塩基
酸と尿素とを160℃に加熱することによつても得
られるし(Org.Syn.Coll.Vol.、第768頁)、(b)
2塩基酸に160〜220℃で直接アンモニアを作用さ
せても得られるし(米国特許第2865940号明細
書)、あるいは(c)2塩基酸ジメチルエステルのよ
うなエステルのアンモノリシスによつても得られ
る(J.Am.Chem.Soc.、第71巻、第2215頁その
他)。 他方、前記のアルミニウム塩類として代表的な
ものを例示すれば、酢酸アルミニウムの如きアル
ミニウム低級(C1〜C5)カルボン酸塩;アルミニ
ウム・イソプロポキシドの如きアルミニウム低級
(C1〜C5)アルコキシド;あるいはアルミニウ
ム・アセチルアセトネートなどである。 このようにして一般式 N≡C−(CH2o−C≡N 〔〕 (但し、式中のnは前出のとおりである。) で示されるα・ω−脂肪族長鎖ジニトリル化合
物、つまりスベロニトリル、アゼラオニトリル、
セバコニトリルまたはラウロジニトリルが得られ
るが、全体としての反応を式で示すと HOOC−(CH2o−COOH+2NH3 →NC−(CH2o−CN+4H2O …〔〕 のようになる。 また、アンモニアガスの吹き込み量は原料2塩
基酸あるいはジアミドの仕込量により種々変化す
るが、aモルの2塩基酸あるいはそのジアミドを
使用した場合には、毎時0.5a〜1.5aモルのアンモ
ニアを吹き込むことを推奨する。 かくて、本発明方法の特長とする処は、α・ω
−脂肪族長鎖ジニトリル化合物の製造時における
タール状重合物の副生の度合が極端に少ないこと
であり、したがつて産業廃棄物処理上における煩
雑さを大巾に減少さすことができ、加うるに有害
金属による環境汚染問題の生ずるおそれも全くな
いこと、ニトリル化反応の選択性も高く、純度の
高いジニトリルが高収率で得られることなども利
点として挙げられ、ジニトリルの合成法としては
画期的なものであるといえよう。 次に、本発明方法を実施例により具体的に説明
する。 実施例 1 撹拌器、ガス導入管、温度計および蒸留装置の
付いた4ツ口フラスコに、セバチン酸303.3g
(1.50モル)と塩基性酢酸アルミニウム2.84g
(0.0075モル)とを入れて、混合し溶融し、180℃
で300ml/min.のアンモニアガスを4時間に亘つ
吹き込み、次いで240℃で4時間、260℃4時間、
最後に300℃で4時間加熱撹拌しつつアンモニア
ガスを導入した。 粗生成物の酸価は0.5であつた。 次いで、この粗生成物を2.5mmHgの減圧下に蒸
留して沸点155〜158℃なるセバコニトリル226.6
gを得た(収率92.0%)。 かくして得られたセバコニトリルは無色透明の
液体で、その元素分析の結果、窒素分は17.02%
であつた(計算値16.98%)。 また、生成物の赤外線吸収スペクトルに依れ
ば、2250cm-1に顕著なニトリル基の吸収が存在
し、これに対しカルボニル基の吸収は全く認めら
れなかつた。 黒色タール状の蒸留残渣は僅かに11.1gであつ
た。 なお、比較のために触媒として同モルの塩化亜
鉛を用いた以外は上記と同様の操作を繰り返し行
なつた処、セバコニトリルの収率は69.2%と低
く、またタール状蒸留残渣の方も65.0gと著しく
多かつた。 さらに、比較のために触媒として同モルのアル
ミナを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰
り返し行なつた処、セバコニトリルの収率は79.0
%と劣り、タール状蒸留残渣も33.9gと多かつ
た。 実施例 2 セバチン酸に替えて同モル量のアゼライン酸、
つまり282.3g(1.5モル)を用い、アンモニアガ
スの導入速度を295ml/min.に変更し、かつ、撹
拌下の加熱条件を初め190℃に4時間、次いで230
℃に4時間、さらに260℃に4時間、そして最後
に300℃に4時間と変更する以外は、実施例1と
同様の操作を繰り返し行なつた処、粗生成物の酸
価は0.4となつた。 次いで、この粗生成物を2mmHgの減圧下で蒸
留して沸点145〜150℃のアゼラオニトリル206.6
gを得た(収率91.7%)。 この生成物は無色透明の液体であつて、元素分
析の結果、この生成物の窒素分は18.46%であつ
た(計算値18.45%)。 また、生成物の赤外吸収スペクトルには2250cm
-1に顕著なニトリル基の吸収が存在していたが、
カルボニル基のそれは全く認められなかつた。 黒色タール状の蒸留残渣は10.4gと僅少であつ
た。 なお、比較のために触媒として同モルのモリブ
テン酸アンモニウムを用いた以外は、上記と同様
の操作を繰り返し行なつて処、アゼラオニトリル
の収率も71.0%にすぎなく、タール状蒸留残渣も
45.1gと著しく多かつた。 実施例 3〜5 実施例1と同様の装置を用いて、下記第1表に
所定の条件で行なつて各種のα・ω−脂肪族長鎖
ジニトリル化合物を得た。 生成物についての観察測定結果を同表にまとめ
て示した。
【表】
【表】 実施例 6 撹拌器、温度計および空気冷却管を付けたフラ
スコに、尿素150g(2.5モル)およびセバチン酸
404g(2.0モル)を仕込み、160℃で5時間に亘
つて加熱撹拌した。この間、加熱初期には内容物
も発泡していたが、加熱開始後5時間に向かい殆
んど発泡が認められなくなつた。参考のために、
この間の反応式を示しておくことにすると: かくして得られた反応生成物は実質的にセバチ
ン酸ジアミドであり、これを単離精製することも
できるが、本例ではこれを直ちに次のニトリル化
反応に供した。 先ず、この反応生成物にアルミニウム・イソプ
ロポキシド3.06g(0.015モル)を添加して220℃
に昇温し、280ml/min.のアンモニアガスを4時
間に亘つて吹き込み、次いで250℃で4時間、そ
して最後に300℃で7時間加熱撹拌しつつアンモ
ニアガスを継続して導入したら、酸価は0.2にな
つた。 次いで、かくして得られた反応生成物を4mm
Hgの減圧下に蒸留し、171〜175℃で留去するセ
バコニトリル303.4gを得た(収率92.5%)。 生成物は無色透明で流動性のある液体であり、
元素分析に依れば、窒素分は16.88%であつた
(計算値16.98%)。 そして、この生成物の赤外線吸収スペクトルは
2250cm-1にニトリル基にもとずく吸収は認められ
たが、カルボニル基の吸収は全く認められなかつ
た。 また、黒色のタール状蒸留残渣は12.5gにすぎ
なかつた。 なお、比較のために触媒として同モル量の酢酸
コバルトに替えた以外は、上記と同様の操作を繰
り返し行なつた処、セバコニトリルの収率は78.5
%に止まり、他方、黒色タール状蒸留残渣は54.9
gにも達した。 実施例 7 スベリン酸ジメチル(b.p.130〜131℃/9mm
Hg)の404g(2.0モル)をアンモニア136gと無
水メタノール700gとの混液に加えてこれをオー
トクレーブに仕込んで、160℃で8時間反応させ
たのち、過剰のアンモニアを減圧で除去し、別
乾燥してm.p.216℃で白色結晶性粉のスベリン酸
ジアミド292.5gを得た(収率80%)。 かくして得られた粗製のスベリン酸ジアミドは
精製させることなく、そのままジニトリル化合物
の製造用原料に供した。 以後は第1表に所定された要領で行なう以外
は、実施例6の操作を繰り返し行なつて、同表に
示されたとおりの目的物を得た。 実施例 8〜10 それぞれ第1表に所定の条件に従う以外は、実
施例1と同様の操作を繰り返して、同表に示され
たような目的物を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 HOOC(CH2oCOOH 〔〕 (但し、式中のnは6〜10のいずれかの整数であ
    る。) で示されるα・ω−脂肪族長鎖2塩基酸、あるい
    は一般式 H2N−CO(CH2oCO−NH2 〔〕 (但し、式中のnは前出のとおりである。) で示されるα・ω−脂肪族長鎖2塩基酸ジアミド
    に、加熱溶融状態においてアンモニアを作用せし
    めて一般式 N≡C−(CH2o−C≡N 〔〕 (但し、nは前出のとおりである。) で示されるα・ω−脂肪族長鎖ジニトリル化合物
    を製造する方法において、触媒として上記2塩基
    酸〔〕と加熱溶融すると容易に該酸のアルミニ
    ウム石鹸を生成するアルミニウム塩類を、上記2
    塩基酸〔〕あるいはそのジアミド〔〕の1モ
    ルに対して0.01〜5モル%に相当する割合で添加
    して行なうことを特徴とする、α・ω−脂肪族長
    鎖ジニトリル化合物の製造方法。
JP6505579A 1979-05-28 1979-05-28 Preparation of alpha,omega-aliphatic long-chain dinitrile compound Granted JPS55157554A (en)

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CN106220513B (zh) * 2016-07-27 2018-08-28 南京荔枝生化科技有限公司 一种制备壬二胺的方法
CN106824038A (zh) * 2017-03-17 2017-06-13 濮阳市盛源能源科技股份有限公司 一种癸二腈合成生产用反应装置及癸二腈合成工艺方法

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