JPS6153870B2 - - Google Patents

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JPS6153870B2
JPS6153870B2 JP5310678A JP5310678A JPS6153870B2 JP S6153870 B2 JPS6153870 B2 JP S6153870B2 JP 5310678 A JP5310678 A JP 5310678A JP 5310678 A JP5310678 A JP 5310678A JP S6153870 B2 JPS6153870 B2 JP S6153870B2
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JP
Japan
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strain
metal
displacement transducer
semiconductor
layer
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JP5310678A
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JPS54144891A (en
Inventor
Yasutoshi Kurihara
Komei Yatsuno
Motohisa Nishihara
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPS54144891A publication Critical patent/JPS54144891A/ja
Publication of JPS6153870B2 publication Critical patent/JPS6153870B2/ja
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は半導体変位変換器に関する。 特定な結晶軸方向を有する半導体単結晶はピエ
ゾ抵抗を有することが知られている。かかるピエ
ゾ抵抗が半導体に固有のものであり、かつ従来の
金属線型歪ゲージに比較して格段に優れた特性を
示すことも周知の通りである。一般に、半導体変
位変換器は第1図に示す各部材から構成されてい
る。同図において、1は歪伝達部材、2は歪検出
体、3は接着材料、4は歪検出体2と外部回路を
結ぶリード線で、歪伝達部材1の変位にともなう
歪を接着材料3を介して歪検出体2に伝達し、そ
の伝達歪量に対応する電気出力をリード線4を通
して外部回路に取出すものである。この際歪検出
体2は、種々の誘導雑音から分離するため歪伝達
部材1から電気的に絶縁されるとともに、歪伝達
部材1は接地される。かかる構成物が変位変換器
として有効に作動するためには、歪検出体2を歪
伝達部材1に強固に取付けるとともに、両者間を
電気的に絶縁する必要がある。 このような要請から、従来の半導体変位変換器
においては、(1)歪検出体と歪伝達部材間をエポキ
シ樹脂やアクリレート樹脂などの有機樹脂を用い
て接着する方法、(2)半導体からなる歪検出体内に
Pn接合を形成し、このPn接合障壁によつて歪感
応領域(抵抗領域)と歪伝達部材間を分離し、歪
検出体−歪伝達部材間を導電性金属ソルダで接着
する方法、(3)歪検出体と歪伝達部材間をガラス材
で接着する方法、などが用いられてきた。しかし
ながら、(1)の場合は接着材料そのものがかなり厚
く形成される結果、歪伝達部材の変位が歪検出体
へ正確に伝達されず、変位変換器の感度低下をき
たし、また有機樹脂は耐熱性が劣ることとあいま
つて塑性変形を生じやすく接着部にクリープ現象
を生ずる。即ち、半導体歪検出体と歪伝達部材の
強固な接着は樹脂本来の特質から有機樹脂を用い
た方法では困難である。一方、(2)の方法は特公昭
39−21444に記載されているように、半導体歪計
を普通の合金処理によつて歪を測知すべき部材に
直接接着できそして合金層をかなりの程度まで薄
くできるので、歪を半導体歪計に正確に伝達でき
る。しかし、Pn接合はこれに順方向電圧が印加
されるような電位に対しては絶縁障壁として働き
得ないばかりでなく、熱的なキヤリヤ発生のため
逆方向電圧が印加されるような電位に対しても高
温雰囲気における絶縁性低下はまぬがれ得ない。
また、(3)の方法は半導体歪検出体と歪伝達部材間
の絶縁は完全に達成されるが、ガラス材そのもの
が大きな脆性を有することや被接着体との熱膨張
係数の相違にもとずく接着部の破損等を生じやす
く、この結果両者間の完全な接着を実現するには
さらに改善の余地が残されている。 以上の背景から、前記(2)および(3)の欠点を除
き、長所を積極的に発展させた変位変換器が提案
されている。この変位変換器は第2図に示すよう
に半導体単結晶11の第一主面12側に歪感応領
域13を形成し、前記主面12と反対側の第二主
面14側に絶縁性酸化物15を具備した半導体歪
検出体16と弾性金属材料からなる歪伝達部材1
7とを、合金材からなるソルダ層18を介して一
体化している。この場合、ソルダ層18と絶縁性
酸化物15との接着を強固に保つ必要から両者間
に絶縁性酸化物15との接合力が強く、ソルダ層
18との合金的結合を容易にする金属中間層19
を介在させていた。このような従来構造の変位変
換器をさらに詳細に説明すると、合金ソルダ層1
8としては、400℃以下で溶融し歪伝達部材17
の機械的性質を損なわずに比較的低温での接着が
可能であるAu−Ge、Au−Si、Au−Sn、Au−Sb
等のAu系合金ソルダを、また金属中間層19と
しては、SiO2などのように絶縁性酸化物との親
和性が強く、そして接着を強固になし得るCrを
用い、また前記合金ソルダ18の中には前記金属
中間層19との接着を強固に保ち、前述のAu系
合金ソルダとの合金的結合を容易にし、しかも
Auと金属中間層(Crなど)との反応を抑制し得
るCu、Niなどからなる添加金属を含有させてい
た。 しかしながら、このように構成された従来の変
位変換器には次のような欠点があつた。 (1) 半導体歪検出体16と歪伝達部材17間の合
金ソルダ18による一体化熱処理の際、この合
金ソルダ中の主要成分であるAuが金属中間層
19にまで拡散し、本来接着が強固になされる
絶縁性酸化物−金属中間層(Cr)間界面構成
を絶縁性酸化物−金属中間層(Auを含む)構
成に変質させ、その結果同界面における接着強
度を低下させる事故をしばしば生ずる。 (2) 前項(1)で述べた界面変質により接着状態が不
均一になる結果、歪感応領域の歪感度が相互に
不均一になり変位変換器の精度、安定性、信頼
性を損なう。 (3) 歪伝達部材17の変位量を歪検出体16へ正
確に伝達するためには、変位量の吸収ないし緩
衝領域となりやすい合金ソルダ量18および金
属中間層19を薄くする必要がある。しかし、
これらを薄くすることにより局所的な接着、即
ち不均一な接着がなされやすく、したがつて歪
検出体内における残留歪も不均一な分布をす
る。この結果、同一歪検出体16内に集積され
た複数個の微細な歪感応領域は互に異なる歪感
度を有することとなり、一様な特性を持たない
歪感応領域で歪検出用のブリツジ回路を構成す
ると、変位変換器の精度、安定性、信頼性を著
しく損ねる。 (4) 前記(1)〜(3)の結果、変位変換器の半導体歪検
出体−合金ソルダ間接着を熱的変化、機械的変
化に対して安定かつ強固に保つことが困難であ
り、また変位変換器特性の精度や安定性を信頼
度高く確保することが困難である。 本発明の目的は前述の欠点を改善し、半導体歪
検出体と歪伝達部材間の接着を強固かつ均一にな
し得る半導体変位変換器を提供することである。 本発明の半導体変位変換器は一方の主面側に少
なくとも1つの歪感応領域を備え、また少なくと
も前記主面と反対側の主面に絶縁性酸化物層を具
備した半導体歪検出体と、この歪検出体に変位を
伝達する歪伝達部材とを、前記絶縁性酸化物層に
密着するように設けられた金属中間層と前記金属
中間層および歪伝達部材によつてサンドウイツチ
状にはさまれ、Ge、Si、Sn、Sbのうちの少なく
とも1つとAuとの合金に、前記金属中間層とAu
との反応を抑制する金属が添加された合金ソルダ
とを介して一体化してなる半導体変位変換器にお
いて、前記合金ソルダ中の(Au/添加金属)原
子比が1.2から2.5までの範囲に選択されてなるこ
とを特徴とする。 本発明をさらに詳細に説明する。本発明は絶縁
性酸化物−金属中間層間の界面構成を変質させず
に同界面の接着を強固に保つとともに均一な接着
をなさしめるため、前記添加金属に対する合金ソ
ルダ中のAuの原子比(Au/添加金属)を所定の
値(1.2〜2.5)に保つことを基本とするものであ
る。即ち、本発明者らが種々実験的に検討した結
果、接着強度や接着層の均一性はAu系合金ソル
ダ中のAuとこの合金に添加される金属(Cu、
Ni)の比率に大きく依存することが判明した。
第3図および第4図は接着の強固さを表わすフア
クタとしての接着強度歩留(曲線A)と接着層の
均一性を表わすフアクタとしてのブリツジ内抵抗
値偏差歩留(曲線B)の(Au/添加金属)原子
比依存性を示す。まず、添加金属としてCuを用
いた場合の第3図を説明する。接着強度歩留は
Au/Cu原子比が0.95から2.5までの範囲では90%
以上と高率であるが、原子比がこの範囲を外れる
と低下している。原子比が0.95より小さい場合に
接着強度歩留が小さいのはソルダ中のCuの存在
比率が大きくなつてソルダの融点が高められると
ともにその流動性が低められる結果ソルダと歪伝
達部材間の接着が不完全になるためであり、また
原子比が2.5を越える領域で接着強度歩留が小さ
いのはソルダ中のAuがCuに対して多すぎるため
Cr層を侵蝕あるいは変質、汚染してSiO2−Cr界
面の接着性を害するためである。これに対して、
原子比0.95〜2.5の範囲で接着が強固に保たれる
のは、ソルダ中のAuとCuとが適度の割合に調節
されているため、ソルダの融点が大幅に高められ
たり流動性を損ねられたりせず、しかもAuとCr
との反応が抑制されるため、ソルダ−歪伝達部材
間接着およびSiO2−Cr間接着がそれぞれ強固に
保たれるからである。一方、抵抗値偏差歩留(曲
線B)は(Au/Cu)原子比が1.2から3.0までの
範囲では90%以上と高率であるが、この範囲から
外れる領域では低率となつている。この場合、抵
抗値偏差歩留が低率になるのは前述したような理
由により接着が強固になされなかつたりあるいは
局部的にしか接着されなかつたりするためであ
り、原子比1.2〜3.0で高率を示すのはこの範囲で
均一かつ強固に接着されることによる。以上のよ
うに、接着強度歩留および抵抗値偏差歩留が同時
に高率を示す(Au/Cu)原子比範囲は1.2〜2.5
の領域である。また、添加金属としてNiを用い
た第4図の場合、接着強度歩留(曲線A)および
抵抗値偏差歩留(曲線B)が90%以上の高率を示
す(Au/Ni)原子比範囲はそれぞれ0.6〜2.7およ
び1.15〜3.3であり、この範囲を外れるといずれ
の場合も歩留が低下する。Niを用いた場合にも
これらの歩留は(Au/Ni)原子比によつて大き
く影響を受けているが、この理由は基本的には添
加金属にCuを用いた場合と同じである。以上の
結果接着強度歩留と抵抗値偏差歩留が同時に高率
を示す(Au/Ni)原子比範囲は1.15〜2.7であ
る。 本発明は前述した実験結果に基づいてなされた
ものであるが、さらに具体的に説明する。半導体
単結晶11の第2主面14に設けられる絶縁性酸
化物15としてはSiO2、Al2O3、BeOなどが好適
であり、その形成法は熱酸化法、スパツタリング
法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法など
半導体素子製作に通常用いられる方法が適用でき
る。絶縁性酸化物15は第2主面14のみなら
ず、これと対向する主面間を連絡する側面にも形
成することができる。この場合、絶縁がより完全
となる効果がある。金属中間層19としては
Cr、Ti、Mo、Wなどをスパツタリング法、蒸着
法などによつて形成し、そして添加金属として
Cu、NiまたはCu−Ni合金をスパツタリング法、
蒸着法などによつて形成するが、金属中間層19
と添加金属層とを連続的に積層構造に形成するこ
とが作業性や品質管理上有利である。また、合金
ソルダ18としてはAu−Ge、Au−Si、Au−
Sn、Au−Sb等Auを主要な構成金属として含む合
金を用い、これらは蒸着法、メツキ法などによつ
て形成するかあるいはこれら合金の箔を被接着部
にサンドウイツチ状に介在させてもよい。 以下本発明を実施例により詳細に説明する。 実施例 1 この変位変換器は面方位(110)、比抵抗4Ω
cm、導電型nのSi単結晶の一方の主面に2本のス
トライプ状P型拡散抵抗領域を、またこれと反対
側の主面および側面に厚さ1.5μmのSiO2膜を具
備した歪ゲージチツプを、表面にAuメツキした
フアニコカンチレバの両主面上の対称位置に、前
記SiO2膜上に連続してマスク蒸着形成したCr
(金属中間層)−Cu(添加金属層)の積層金属層
またはCr(金属中間層)−Ni(添加金属層)の積
層金属層、およびさらにその上にマスク蒸着形成
したAu−Ge合金(12wt%Ge)ソルダを介して一
体化し、各P型拡散低抗がブリツジ回路を構成す
るように電気配線したものである。この際、一体
化後の接着層における(Au/添加金属)原子比
をそれぞれ1.9(Au/Cu原子比=1.9、Au/Ni原
子比=1.9)になるようにした。 以上の構成で得られた変位変換器の接着強度歩
留は添加金属がCuの場合95%(142/150)そし
てNiの場合91%(136/150)と高い値が得られ
た。この際、接着強度は前記カンチレバに変位を
与えて歪ゲージチツプに歪量1500×10-6を印加し
たとき歪ゲージチツプがカンチレバから剥離しな
い場合、即ち抵抗ブリツジ出力が印加歪量に対し
て直線性を保持する場合に合格とした。また、変
位変換器のブリツジ内抵抗値偏差歩留は添加金属
がCuの場合100%(150/150)そしてNiの場合94
%(141/150)と高い値が得られた。この際、ブ
リツジ内抵抗値偏差は印加歪量がゼロのときの各
拡散抵抗領域の抵抗値のブリツジ内平均抵抗値に
対する偏差が1%以下である場合に合格と判定し
た。このように(Au/添加金属)原子比を1.9に
した場合、接着強度およびブリツジ内抵抗値偏差
とも同時に高率で前述の基準を満すことが明らか
になつた。これは接着層の(Au/添加金属)原
子比が適度な値に調節されているため、添加金属
としてのCuまたはNiがAu−Ge合金ソルダ中に溶
けこんで同ソルダの融点を高めて不均一な接着を
誘発する作用と、Au−Ge合金ソルダ中のAuが金
属中間層としてのCr層と反応して同層および同
層−SiO2界面を侵蝕、変質、汚染する作用とが
バランスよく抑制され、その結果Cr層−SiO2
の接着が強固に保たれるとともに接着層を残留歪
の局部的なゆらぎの少ない均一な層にすることが
できたことによる。 また、本実施例で得られた代表的な変位変換器
にさらに大きに変位を与え、最大歪量3500×10-6
を印加したが、カンチレバの両面に接着した2つ
の歪ゲージチツプは添加金属の種類には関係なく
いずれも剥離を生ずることなく、そして印加歪範
囲0〜3500×10-6の間では歪−抵抗ブリツジ出力
特性の非直線誤差は0.001〜0.01%と極めて小さ
く、さらに同特性のヒステリシスは±0.03〜0.05
%と極めて小さく変位変換器として実用するに足
る精度や安定性を有することが確認された。 実施例 2 この変位変換器は前記実施例1と同様の変位変
換器において、一体化後の接着層における
(Au/添化金属)原子比を1.25(Au/Cu原子比
=1.25、Au/Ni原子比=1.25)になるようにした
ものである。 以上の構成で得られた変位変換器の接着強度歩
留は添加金属がCuの場合94%(141/150)そし
てNiの場合97%(146/150)と高い値が得ら
れ、ブリツジ内抵抗値偏差歩留は添加金属がCu
の場合92%(138/150)そしてNiの場合90%
(135/150)と高い値が得られた。この際の接着
強度およびブリツジ内抵抗値偏差は前記実施例1
と同じ基準によつて合否を判定した。このように
(Au/添加金属)原子比を1.25にした場合、接着
強度およびブリツジ内抵抗値偏差とも同時に高率
で前述の基準を満すことが明らかになつた。これ
は接着層の(Au/添加金属)原子比が適度な値
に調節されているため、添加金属としてのCuま
たはNiがAu−Ge合金ソルダ中に溶けこんで同ソ
ルダの融点を高めて不均一な接着を誘発する作用
と、Au−Ge合金ソルダ中のAuが金属中間層とし
てのCr層と反応して同層および同層−SiO2界面
を侵蝕、変質、汚染する作用とがバランスよく抑
制され、その結果Cr層−SiO2間の接着が強固に
保たれるとともに接着層を残留歪の局部的なゆら
ぎの少ない均一な層にすることができたことによ
る。 また、本実施例で得られた代表的な変位変換器
にさらに大きな変位を与え、最大歪量3500×10-6
を印加したが、カンチレバの両面に接着した2つ
の歪ゲージチツプは添加金属の種類に関係なくい
ずれも剥離を生ずることなく、そして印加歪範囲
0〜3500×10-6の間では歪−抵抗ブリツジ出力特
性の非直線誤差は0.003〜0.01%と極めて小さ
く、さらに同特性のヒステリシスは±0.03〜0.07
%と極めて小さく、変位変換器として実用するに
足る精度や安定性を有することが確認された。 実施例 3 この変位変換器は前記実施例1と同様の変位変
換器において、一体化後の接着層における
(Au/添加金属)原子比を2.45(Au/Cu原子比
=2.45、Au/Ni原子比=2.45)になるようにした
ものである。 以上の構成で得られた変位変換器の接着強度歩
留は添加金属がCuの場合95%(142/150)そし
てNiの場合95%(142/150)と高い値が得ら
れ、ブリツジ内抵抗値偏差歩留は添加金属がCu
の場合100%(150/150)そしてNiの場合92%
(138/150)と高い値が得られた。この際の接着
強度およびブリツジ内抵抗値偏差は前記実施例1
と同じ基準によつて合否を判定した。このように
(Au/添加金属)原子比を2.45にした場合、接着
強度およびブリツジ内抵抗値偏差とも同時に高率
で前述の基準を満すことが明らかになつた。これ
は接着層の(Au/添加金属)原子比が適度な値
に調節されているため、添加金属としてのCuま
たはNiがAu−Ge合金ソルダ中に溶けこんで同ソ
ルダの融点を高めて不均一な接着を誘発する作用
と、Au−Ge合金ソルダ中のAuが金属中間層とし
てのCr層と反応して同層および同層−SiO2界面
を侵蝕、変質、汚染する作用とがバランスよく抑
制され、その結果Cr層−SiO2間の接着が強固に
保たれるとともに接着層を残留歪の局部的なゆら
ぎの少ない均一な層にすることができたことによ
る。 また、本実施例で得られた代表的な変位変換器
にさらに大きな変位を与え、最大歪量3500×10-6
を印加したが、カンチレバの両面に接着した2つ
の歪ゲージチツプは添加金属の種類に関係なくい
ずれも剥離を生ずることなく、そして印加歪範囲
0〜3500×10-6の間では歪一抵抗ブリツジ出力特
性の非直線誤差は0.001〜0.009%と極めて小さ
く、さらに同特性のヒステリシスは±0.03〜0.05
%と極めて小さく、変位変換器として実用するに
足る精度や安定性を有することが確認された。 実施例 4 本実施例における変位変換器は前記実施例1と
同様の変位変換器において、金属中間層、添加金
属、ソルダを第1表に示した組合せで構成させた
ものである。この際、接着層における(合金ソル
ダ中のAu/添加金属)原子比を1.6〜2.4の範囲に
それぞれ調節したものである。 以上の構成で得られた接着強度歩留およびブリ
ツジ内抵抗値偏差歩留は同表に示したようにいず
れの場合も85%以上(各ロツトとも試料数150)
【表】
【表】 と高率を示した。この際の接着強度およびブリツ
ジ内抵抗値偏差は前記実施例1と同じ基準によつ
て合否を判定した。このように(Au/添加金
属)原子比を1.2〜2.5の範囲から選択された値に
調節すれば金属中間層、添加金属、合金ソルダの
種類を種々の組合せに選んだ場合でも高い歩留が
得られる。これは接着層の(Au/添加金属)原
子比が適度な値に調節されているため、添加金属
としてのCuまたはNiが合金ソルダ中に溶けこん
で同ソルダの融点を高めて不均一な接着を誘発す
る作用と、合金ソルダ中のAuが金属中間層とし
てのCr、Mo、Ti、W層と反応して同層および同
層−SiO2界面を侵蝕、変質、汚染する作用とが
バランスよく抑制され、その結果金属中間層−
SiO2間の接着が強固に保たれるとともに接着層
を残留歪の局部的なゆらぎの少ない均一な層にす
ることができたことによる。 また、本実施例で得られた代表的な変位変換器
にさらに大きな変位を与え、最大歪量3500×10-6
を印加したが、カンチレバの両面に接着した2つ
の歪ゲージチツプは組合せの種類に関係なくいず
れも剥離を生ずることなく、そして印加歪範囲0
〜3500×10-6の間では歪−抵抗ブリツジ出力特性
の非直線誤差は0.015%以下と極めて小さく、さ
らに同特性のヒステリシスは±0.1%以下と極め
て小さく、変位変換器として実用するに足る精度
や安定性を有することが確認された。 比較例 1 この変位変換器は前記実施例1と同様の変位変
換器において、一体化後の接着層における
(Au/添加金属)原子比を0.85(Au/Cu原子比
=0.85、Au/Ni原子比=0.85)になるようにした
ものである。 以上の構成で得られた変位変換器の接着強度歩
留は添加金属がCuの場合83%(125/150)そし
てNiの場合85%(127/150)と前記実施例1〜
3の場合より低く、そしてブリツジ内抵抗値偏差
歩留は添加金属がCuの場合24%(36/150)そし
てNiの場合38%(57/150)と前記実施例1〜3
の場合より大幅に低下した。この際の接着強度お
よびブリツジ内抵抗値偏差は前記実施例1と同じ
基準によつて合否を判定した。このように
(Au/添加金属)原子比を0.85にした場合、接着
強度およびブリツジ内抵抗値偏差を同時に高率で
前述の基準を満させることができなかつた。これ
は接着層の(Au/添加金属)原子比が適度な値
に調節されていないため、添加金属としてのCu
またはNiがAu−Ge合金ソルダ中に溶けこんで同
ソルダの融点を高めて不均一な接着が優先的に進
行し、その結果残留歪の局部的ゆらぎのある不均
一な接着層になつたことによる。 比較例 2 この変位変換器は前記実施例1と同様の変位変
換器において、一体化後の接着層における
(Au/添加金属)原子比を2.95(Au/Cu原子比
=2.95、Au/Ni原子比=2.95)になるようにした
ものである。 以上の構成で得られた変位変換器の接着強度歩
留は添加金属がCuの場合60%(96/150)そして
Niの場合72%(108/150)と前記実施例1〜3
の場合より低く、そしてブリツジ内抵抗値偏差歩
留は添加金属がCuの場合86%(129/150)そし
てNiの場合85%(127/150)と前記実施例1〜
3の場合より低下した。この際の接着強度および
ブリツジ内抵抗値偏差は前記実施例1と同じ基準
によつて合否を判定した。このように(Au/添
加金属)原子比を2.95にした場合、接着強度およ
びブリツジ内抵抗値偏差を同時に高率で前述の基
準を満させることができなかつた。これは接着層
の(Au/添加金属)原子比が適度な値に調節さ
れていないため、Au/Ge合金ソルダ中のAuが金
属中間層としてのCr層と反応して同層および同
層−SiO2界面を侵蝕、変質、汚染する作用が優
先的に進行し、その結果Cr層−SiO2間接着が強
固に保たれにくくそして残留歪の局部的なゆらぎ
のある不均一な接着層になつたことによる。 前述したように実施例を用いて本発明を設明し
たが、本発明はこれのみに限定されるものでな
く、例えば次のような場合でも本発明の効果ない
し利点を享受できることは明らかである。 (1) 半導体母体材料がGeの場合。 (2) 半導体単結晶の主面の面方位が(100)、
(111)の場合。 (3) 半導体母体材料の導電型がP型、したがつて
抵抗領域の導電型がnの場合。 (4) 歪伝達部材としてFe、Ni、Co、Mo、W、Ti
などの単体金属またはこれらの金属を含む合金
材を用いる場合。 (5) 添加金属を一体化前にあらかじめ合金ソルダ
中に含有させておく場合。 (6) 絶縁性酸化物をAl2O3またはBeOにした場
合。 以上までに説明したように、本発明によれば次
のような利点ないし効果を奏することができる。 (1) 接着部の(Au/添加金属)原子比が適度な
値に調節されているため、合金ソルダ中のAu
によつて金属中間層が侵蝕を受けることに起因
する絶縁性酸化物−金属中間層間界面の変質、
汚染を防止できる。 (2) 接着部の(Au/添加金属)原子比が適度な
値に調節されているため、添加金属の溶けこみ
によつて合金ソルダの融点が高められることや
その結果生ずる不均一な接着を防止できる。 (3) 前記(1)、(2)により絶縁性酸化物−金属中間層
間の接着を強固に保つとともに、接着層を残留
歪の局部的ゆらぎの少ない均一な層にすること
ができる。 (4) 前記(1)〜(3)の結果、歪−出力特性の精度や安
定性に優れた半導体変位変換器を歩留よく得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は半導体変位変換器の構造
概略図、第3図および第4図は本発明における
(Au/添加金属)原子比と歩留の関係を示す図で
ある。 11……半導体単結晶、13……歪感応領域、
15……絶縁性酸化物、16……半導体歪検出
体、17……歪伝達部材、18……ソルダ層、1
9……金属中間層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一方の主面側に少なくとも1つの歪感応領域
    を備え少なくとも前記主面に対向する他方の主面
    上に絶縁性酸化物を具備した半導体歪検出体と、
    この歪検出体に変位を伝達する歪伝達部材とを、
    前記絶縁性酸化物に密着するように設けられた金
    属中間層と、この金属中間層および前記歪伝達部
    材間にはさまれ両者を固着するAuとGe、Si、
    Sn、Sbのうちの少なくとも1つとの合金に前記
    金属中間層とAuとの反応を抑制する添加金属と
    を含むソルダからなる半導体変位変換器であり、
    前記ソルダ中の(Au/前記添加金属)原子比を
    1.2から2.5までの範囲に調節してなることを特徴
    とする半導体変位変換器。 2 特許請求の範囲第1項において、金属中間層
    がCr、Mo、Ti、Wよりなる群の中から選択され
    た単体金属であることを特徴とする半導体変位変
    換器。 3 特許請求の範囲第1項または第2項におい
    て、添加金属がCu、Ni、Cu−Ni合金よりなる群
    から選ばれた一の金属よりなることを特徴とする
    半導体変位変換器。 4 特許請求の範囲第1項において、絶縁性酸化
    物はSiO2であつて、Siから成る半導体歪検出体の
    他方の主面上と両主面間を連絡する側面に形成さ
    れており、金属中間層としてCr、ソルダとして
    Au−Ge合金、添加金属としてCu、歪伝達部材と
    してFe−Ni−Co合金を用いたことを特徴とする
    半導体変位変換器。
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