JPS6152199B2 - - Google Patents
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- JPS6152199B2 JPS6152199B2 JP57091088A JP9108882A JPS6152199B2 JP S6152199 B2 JPS6152199 B2 JP S6152199B2 JP 57091088 A JP57091088 A JP 57091088A JP 9108882 A JP9108882 A JP 9108882A JP S6152199 B2 JPS6152199 B2 JP S6152199B2
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Landscapes
- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
Description
本発明は、石炭を粉砕して高濃度のスラリーを
製造する方法に関するものである。 石炭を粉砕して流動性のある高濃度スラリーを
調製することは、一般的には困難なことであり、
従来は添加剤を加えるなどの手段が講じられてい
る。石炭・水スラリーは同一の濃度においては粒
径が小さくなる程粘度が増加するため、直接燃焼
を目的とした高濃度スラリーの調製は困難なこと
である。 本発明者らは高濃度スラリーを製造すべく鋭意
研究を重ねた結果、石炭スラリーを製造する際
に、混合時間を延ばすことによつて同一濃度でも
次第に粘度を下げることができるという知見を得
た。すなわち、本発明者らは、供試炭として大同
炭を用い、これを200メツシユ以下が70重量%と
なるように粉砕し、水およびスラリー分散剤(対
石炭1重量%)を添加して67%スラリーおよび69
%スラリーを調製し、混合時間とスラリーの粘度
との関係を測定し、その結果を第1図に示した。
第1図から明らかなように、混合時間が長くなる
につれてスラリーの粘度が小さくなつていること
がわかる。 上記の知見をもとに、スラリー製造方法につい
てさらに研究を進めた結果、石炭スラリーを製造
する際に、湿式ボールミルなどの湿式粉砕機の出
口スラリーをストレーナーなどの分級器(以下、
単にストレーナーという)を用いて、粗粒を含む
ものと、粗粒を含まないものとに分離し、粗粒を
含む方のスラリーの全部と粗粒を含まないスラリ
ーの一部とを湿式粉砕機入口に戻し循環させるこ
とによつて、混合状態を改善し、スラリーを低粘
度化する効果があり、粗粒を含まない製品スラリ
ーを得、この結果、スラリーの安定性を増し、燃
焼工程でのトラブルを防止できることを知見し
た。 本発明は上記の知見に基づいてなされたもの
で、原料石炭を水およびスラリー分散剤ととも
に、湿式粉砕機に導入し、通常200メツシユ以上
が10〜50重量%、350メツシユ以下が10〜70重量
%となるように粉砕し、湿式粉砕機出口スラリー
をストレーナーにより粗粒を含むものと、粗粒を
含まないものとに分離し、粗粒を含むものを湿式
粉砕機入口に戻し循環させて、低粘度でかつ高濃
度の粗粒を含まない、48メツシユ以上が1重量%
以下の製品スラリーを製造し、スラリーの安定
性、燃焼効率を改善する方法の提供を目的として
いる。 すなわち、本発明の石炭の高濃度スラリーの製
造方法は、図面を参照して説明すれば、原料石炭
を粉砕して高濃度スラリーを製造するに際し、原
料石炭を水およびスラリー分散剤とともに湿式粉
砕機2に導入して粉砕し、湿式粉砕機から排出さ
れるスラリーをストレーナー4を通して粗粒を含
むスラリーと粗粒を含まないスラリーとに分け、
粗粒を含むスラリーの全部と粗粒を含まないスラ
リーの一部とを湿式粉砕機2入口に戻し循環させ
ることにより、48メツシユ以上が1重量%以下の
粒度となるように粉砕・調製することを特徴とし
ている。 以下、本発明の構成を第2図に示す工程図に基
づいて説明する。石炭を粗粉砕機1で粗粉砕して
原料石炭とし、この原料石炭を水およびスラリー
分散剤とともに湿式ボールミルなどの湿式粉砕機
2に導入して粉砕し、湿式粉砕機2から排出され
るスラリーをストレーナー4を通して、粗粒を含
むスラリーと粗粒を含まないスラリーとに分け
る。粗粒を含まないスラリーはコレクトタンク3
に一旦貯留する。このコレクトタンク3から粗粒
を含まないスラリーの一部を抜き出し、前記の粗
粒を含むスラリーの全部とともに湿式粉砕機2入
口に戻し、循環させることによつて通常は48メツ
シユ以上が1重量%以下、200メツシユ以上が10
〜50重量%、350メツシユ以下が10〜70重量%の
粒度構成の石炭の高濃度スラリーを調製する。循
環するスラリー量は、(循環スラリー量/供給ス
ラリー量)の値が0.01〜3、望ましくは0.2〜2
となるようにする。なお供給スラリー量は原料石
炭(粗粉砕機1からの粗粉砕炭)に水およびスラ
リー分散剤を加えたものである。またスラリー分
散剤の添加量は対石炭当り0.01〜3重量%、望ま
しくは0.3〜1.5重量%である。 本発明においては、従来技術の如く、分級器で
分級した粗粒だけを粉砕機入口に循環するのでな
く、細粒の一部を粗粒とともに循環することによ
つてスラリーの循環量が多く取れ、ストレーナー
における網目上の洗浄効果が増大することによつ
て網への目づまりが少なくなる。また細粒の一部
を同時に循環することによつて過粉砕が進み細粒
の含有量が増加し、200〜350メツシユの間が少な
い粒度分布となり、循環のないスラリーと比較し
て低粘度で安定したスラリーが得られる。このよ
うに細粒の一部と粗粒を同時に循環することによ
つて粉砕機内のスラリーが低粘度で安定化して混
合状態が良くなるとともに、粉砕性を向上させる
ことができる。 本発明において用いられるスラリー分散剤とし
ては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界
面活性剤などを単独でまたは組み合わせて用いら
れ、炭種によつて適宜選択される。具体的には、
アニオン系界面活性剤としては、脂肪油硫酸エス
テル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、非イオ
ンエーテル硫酸エステル塩、オレフイン硫酸エス
テル塩、アルキルアリルスルホン酸塩、二塩基酸
エステルスルホン酸塩、ジアルキルスルホこはく
酸塩、アシルザルコシネート、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオ
キシエチレンアルキル(アルキルフエノール)硫
酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、ジア
ルキルスルホコハク酸エステル塩、アクリル酸も
しくは/および無水マレイン酸共重合体、多環式
芳香族スルホン化物もしくはホルマリン化合物な
どが使用され、カチオン系界面活性剤としては、
アルキルアミン塩、第4級アミン塩などが使用さ
れ、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシ
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フエノールエーテル、オキシエチレン・オキシプ
ロピレンブロツクポリマー、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ア
ルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アル
キルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、
アルキルピリジニウム塩、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、脂肪族アルコールポリオキシエチ
レンエーテル、アルキルフエノールポリオキシエ
チレンエーテル、多価アルコール脂肪酸エステ
ル、脂肪酸のエタノールアマイドなどが用いら
れ、両性系界面活性剤としては、アルキルベタイ
ンなどが使用され、また1・2・3モノアミン、
ジアミンなどのアミン化合物、高級アルキルアミ
ン酸などが用いられる。 つぎに本発明の実施例について説明する。 実施例 次表の性状の供試炭を粗粉砕機で粒径が概略4
mm以下(1mm以上30%、2mm以上10%、4mm以上
1%以下の粒度構成)に粗粉砕した後、水および
アニオン系分散剤(対石炭1重量%)を加え石炭
濃度が68%となるように調製した後、湿式ボール
ミルにスラリーとして5Kg/hrで連続供給し、200
メツシユ以下が70%となるように微粉砕するとと
もに、後述の循環スラリー5Kg/hrを供給した。
そして湿式ボールミル出口から排出されるスラリ
ーをストレーナーによつて0.5mm以上の粗粒を含
むスラリー4Kg/hrと、0.5mm以上の粗粒を含まな
いスラリー6Kg/hrとに分け、前者の全てと後者
の一部(1Kg/hr)とを合わせて5Kg/hr(スラリ
ーとして)を、湿式ボールミル入口に戻し循環さ
せ、残り5Kg/hrを製品スラリーとして取り出し
た。このときの製品スラリーは濃度68%で700cP
(20℃)であり、粒度構成は48メツシユ(0.297
mm)以上が0.8重量%、145メツシユ(0.105mm)
以上が18重量%、200メツシユ(0.074mm)以上が
26重量%、350メツシユ(0.044mm)以下が62重量
%であつた。なお製品スラリーの粒度分布は第3
図に示すごとくであつた。なお本実施例における
(循環スラリー量/供給スラリー量)の値は、5
Kg/hr/5Kg/hr=1であつた。 第3図はロージンラムラー(Rosin−
Rammler)線図を用いて実施例で得られた値を
プロツトしたもので、微粉砕石炭の粒度分布を示
し、縦軸にふるい上積算値%(R%)を示し、横
軸に粒径を示している。
製造する方法に関するものである。 石炭を粉砕して流動性のある高濃度スラリーを
調製することは、一般的には困難なことであり、
従来は添加剤を加えるなどの手段が講じられてい
る。石炭・水スラリーは同一の濃度においては粒
径が小さくなる程粘度が増加するため、直接燃焼
を目的とした高濃度スラリーの調製は困難なこと
である。 本発明者らは高濃度スラリーを製造すべく鋭意
研究を重ねた結果、石炭スラリーを製造する際
に、混合時間を延ばすことによつて同一濃度でも
次第に粘度を下げることができるという知見を得
た。すなわち、本発明者らは、供試炭として大同
炭を用い、これを200メツシユ以下が70重量%と
なるように粉砕し、水およびスラリー分散剤(対
石炭1重量%)を添加して67%スラリーおよび69
%スラリーを調製し、混合時間とスラリーの粘度
との関係を測定し、その結果を第1図に示した。
第1図から明らかなように、混合時間が長くなる
につれてスラリーの粘度が小さくなつていること
がわかる。 上記の知見をもとに、スラリー製造方法につい
てさらに研究を進めた結果、石炭スラリーを製造
する際に、湿式ボールミルなどの湿式粉砕機の出
口スラリーをストレーナーなどの分級器(以下、
単にストレーナーという)を用いて、粗粒を含む
ものと、粗粒を含まないものとに分離し、粗粒を
含む方のスラリーの全部と粗粒を含まないスラリ
ーの一部とを湿式粉砕機入口に戻し循環させるこ
とによつて、混合状態を改善し、スラリーを低粘
度化する効果があり、粗粒を含まない製品スラリ
ーを得、この結果、スラリーの安定性を増し、燃
焼工程でのトラブルを防止できることを知見し
た。 本発明は上記の知見に基づいてなされたもの
で、原料石炭を水およびスラリー分散剤ととも
に、湿式粉砕機に導入し、通常200メツシユ以上
が10〜50重量%、350メツシユ以下が10〜70重量
%となるように粉砕し、湿式粉砕機出口スラリー
をストレーナーにより粗粒を含むものと、粗粒を
含まないものとに分離し、粗粒を含むものを湿式
粉砕機入口に戻し循環させて、低粘度でかつ高濃
度の粗粒を含まない、48メツシユ以上が1重量%
以下の製品スラリーを製造し、スラリーの安定
性、燃焼効率を改善する方法の提供を目的として
いる。 すなわち、本発明の石炭の高濃度スラリーの製
造方法は、図面を参照して説明すれば、原料石炭
を粉砕して高濃度スラリーを製造するに際し、原
料石炭を水およびスラリー分散剤とともに湿式粉
砕機2に導入して粉砕し、湿式粉砕機から排出さ
れるスラリーをストレーナー4を通して粗粒を含
むスラリーと粗粒を含まないスラリーとに分け、
粗粒を含むスラリーの全部と粗粒を含まないスラ
リーの一部とを湿式粉砕機2入口に戻し循環させ
ることにより、48メツシユ以上が1重量%以下の
粒度となるように粉砕・調製することを特徴とし
ている。 以下、本発明の構成を第2図に示す工程図に基
づいて説明する。石炭を粗粉砕機1で粗粉砕して
原料石炭とし、この原料石炭を水およびスラリー
分散剤とともに湿式ボールミルなどの湿式粉砕機
2に導入して粉砕し、湿式粉砕機2から排出され
るスラリーをストレーナー4を通して、粗粒を含
むスラリーと粗粒を含まないスラリーとに分け
る。粗粒を含まないスラリーはコレクトタンク3
に一旦貯留する。このコレクトタンク3から粗粒
を含まないスラリーの一部を抜き出し、前記の粗
粒を含むスラリーの全部とともに湿式粉砕機2入
口に戻し、循環させることによつて通常は48メツ
シユ以上が1重量%以下、200メツシユ以上が10
〜50重量%、350メツシユ以下が10〜70重量%の
粒度構成の石炭の高濃度スラリーを調製する。循
環するスラリー量は、(循環スラリー量/供給ス
ラリー量)の値が0.01〜3、望ましくは0.2〜2
となるようにする。なお供給スラリー量は原料石
炭(粗粉砕機1からの粗粉砕炭)に水およびスラ
リー分散剤を加えたものである。またスラリー分
散剤の添加量は対石炭当り0.01〜3重量%、望ま
しくは0.3〜1.5重量%である。 本発明においては、従来技術の如く、分級器で
分級した粗粒だけを粉砕機入口に循環するのでな
く、細粒の一部を粗粒とともに循環することによ
つてスラリーの循環量が多く取れ、ストレーナー
における網目上の洗浄効果が増大することによつ
て網への目づまりが少なくなる。また細粒の一部
を同時に循環することによつて過粉砕が進み細粒
の含有量が増加し、200〜350メツシユの間が少な
い粒度分布となり、循環のないスラリーと比較し
て低粘度で安定したスラリーが得られる。このよ
うに細粒の一部と粗粒を同時に循環することによ
つて粉砕機内のスラリーが低粘度で安定化して混
合状態が良くなるとともに、粉砕性を向上させる
ことができる。 本発明において用いられるスラリー分散剤とし
ては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界
面活性剤などを単独でまたは組み合わせて用いら
れ、炭種によつて適宜選択される。具体的には、
アニオン系界面活性剤としては、脂肪油硫酸エス
テル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、非イオ
ンエーテル硫酸エステル塩、オレフイン硫酸エス
テル塩、アルキルアリルスルホン酸塩、二塩基酸
エステルスルホン酸塩、ジアルキルスルホこはく
酸塩、アシルザルコシネート、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオ
キシエチレンアルキル(アルキルフエノール)硫
酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、ジア
ルキルスルホコハク酸エステル塩、アクリル酸も
しくは/および無水マレイン酸共重合体、多環式
芳香族スルホン化物もしくはホルマリン化合物な
どが使用され、カチオン系界面活性剤としては、
アルキルアミン塩、第4級アミン塩などが使用さ
れ、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシ
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フエノールエーテル、オキシエチレン・オキシプ
ロピレンブロツクポリマー、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ア
ルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アル
キルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、
アルキルピリジニウム塩、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、脂肪族アルコールポリオキシエチ
レンエーテル、アルキルフエノールポリオキシエ
チレンエーテル、多価アルコール脂肪酸エステ
ル、脂肪酸のエタノールアマイドなどが用いら
れ、両性系界面活性剤としては、アルキルベタイ
ンなどが使用され、また1・2・3モノアミン、
ジアミンなどのアミン化合物、高級アルキルアミ
ン酸などが用いられる。 つぎに本発明の実施例について説明する。 実施例 次表の性状の供試炭を粗粉砕機で粒径が概略4
mm以下(1mm以上30%、2mm以上10%、4mm以上
1%以下の粒度構成)に粗粉砕した後、水および
アニオン系分散剤(対石炭1重量%)を加え石炭
濃度が68%となるように調製した後、湿式ボール
ミルにスラリーとして5Kg/hrで連続供給し、200
メツシユ以下が70%となるように微粉砕するとと
もに、後述の循環スラリー5Kg/hrを供給した。
そして湿式ボールミル出口から排出されるスラリ
ーをストレーナーによつて0.5mm以上の粗粒を含
むスラリー4Kg/hrと、0.5mm以上の粗粒を含まな
いスラリー6Kg/hrとに分け、前者の全てと後者
の一部(1Kg/hr)とを合わせて5Kg/hr(スラリ
ーとして)を、湿式ボールミル入口に戻し循環さ
せ、残り5Kg/hrを製品スラリーとして取り出し
た。このときの製品スラリーは濃度68%で700cP
(20℃)であり、粒度構成は48メツシユ(0.297
mm)以上が0.8重量%、145メツシユ(0.105mm)
以上が18重量%、200メツシユ(0.074mm)以上が
26重量%、350メツシユ(0.044mm)以下が62重量
%であつた。なお製品スラリーの粒度分布は第3
図に示すごとくであつた。なお本実施例における
(循環スラリー量/供給スラリー量)の値は、5
Kg/hr/5Kg/hr=1であつた。 第3図はロージンラムラー(Rosin−
Rammler)線図を用いて実施例で得られた値を
プロツトしたもので、微粉砕石炭の粒度分布を示
し、縦軸にふるい上積算値%(R%)を示し、横
軸に粒径を示している。
【表】
第4図は循環をかけないスラリーおよび実施例
で得た本発明の方法によるスラリー(循環法によ
るスラリー)の濃度と粘度(20℃における)との
関係を示している。第4図から、たとえばスラリ
ー粘度2000cPでは、循環をかけないスラリーの
石炭濃度が約66.8%、本発明の方法によるスラリ
ーの石炭濃度が約70.2%であり、本発明の方法に
よれば石炭濃度が約3.4%高くなつていることが
わかる。 本発明はつぎの3点を特徴としている。 (1) 石炭スラリーを製造する際に、石炭、水およ
びスラリー分散剤を混合する時間を長くする
と、同一濃度のスラリーでもスラリー中の石炭
粒子の分散をうながしより低粘度にすることが
できる。 (2) スラリーを燃料として燃焼させる場合に問題
となる粗粒分の含有量を低減することができ
る。 (3) 粉砕石炭の粒度構成を二山分布(Bi−
modal)状の粒度構成、つまり粒径の異なる点
に粒度分布の多い領域をもつような粒度構成に
することにより、スラリー中の石炭粒子を最密
充填しスラリー粘度を低減できる。 上記の3点の特徴のうち、(1)の効果は、第4図
に示した通りに、循環をかけた場合と、循環をか
けない場合の差から明らかである。また(2)の効果
は、第2図に示すように、ストレーナーを設ける
ことにより、粗粒分を除去できる。この場合、ス
トレーナーからミル入口に循環するスラリーの石
炭粒子には、目開きの大きさより小さなものが含
まれる。(3)の効果は、第3図に示したように、粒
度構成の曲線は、下に凸な形を示している。これ
は中間領域(たとえば0.044〜0.074mm)における
分布が少なくなつていることを示している。本発
明においては、これら3点の効果が相乗的に発揮
される。 以上説明したように、本発明は粉砕工程、循環
工程および分級工程を組み合わせることによつ
て、石炭の粒度構成を200〜350メツシユの間が少
ない粒度分布とするとともに、混合時間を延ばす
ことによつて、高濃度スラリーの限界濃度を従来
の到達濃度より数%向上させることができるの
で、スラリー輸送効率の向上、スラリーの直接燃
焼、石炭のハンドリングの流体を可能ならしめ、
また湿式ボールミルなどの湿式粉砕機を使用する
ことによつて、石炭を粉砕すると同時に石炭と水
と分散剤とを均一に混合することができ、石炭・
水スラリーの混合調製工程を省くことができるな
どの効果を有している。
で得た本発明の方法によるスラリー(循環法によ
るスラリー)の濃度と粘度(20℃における)との
関係を示している。第4図から、たとえばスラリ
ー粘度2000cPでは、循環をかけないスラリーの
石炭濃度が約66.8%、本発明の方法によるスラリ
ーの石炭濃度が約70.2%であり、本発明の方法に
よれば石炭濃度が約3.4%高くなつていることが
わかる。 本発明はつぎの3点を特徴としている。 (1) 石炭スラリーを製造する際に、石炭、水およ
びスラリー分散剤を混合する時間を長くする
と、同一濃度のスラリーでもスラリー中の石炭
粒子の分散をうながしより低粘度にすることが
できる。 (2) スラリーを燃料として燃焼させる場合に問題
となる粗粒分の含有量を低減することができ
る。 (3) 粉砕石炭の粒度構成を二山分布(Bi−
modal)状の粒度構成、つまり粒径の異なる点
に粒度分布の多い領域をもつような粒度構成に
することにより、スラリー中の石炭粒子を最密
充填しスラリー粘度を低減できる。 上記の3点の特徴のうち、(1)の効果は、第4図
に示した通りに、循環をかけた場合と、循環をか
けない場合の差から明らかである。また(2)の効果
は、第2図に示すように、ストレーナーを設ける
ことにより、粗粒分を除去できる。この場合、ス
トレーナーからミル入口に循環するスラリーの石
炭粒子には、目開きの大きさより小さなものが含
まれる。(3)の効果は、第3図に示したように、粒
度構成の曲線は、下に凸な形を示している。これ
は中間領域(たとえば0.044〜0.074mm)における
分布が少なくなつていることを示している。本発
明においては、これら3点の効果が相乗的に発揮
される。 以上説明したように、本発明は粉砕工程、循環
工程および分級工程を組み合わせることによつ
て、石炭の粒度構成を200〜350メツシユの間が少
ない粒度分布とするとともに、混合時間を延ばす
ことによつて、高濃度スラリーの限界濃度を従来
の到達濃度より数%向上させることができるの
で、スラリー輸送効率の向上、スラリーの直接燃
焼、石炭のハンドリングの流体を可能ならしめ、
また湿式ボールミルなどの湿式粉砕機を使用する
ことによつて、石炭を粉砕すると同時に石炭と水
と分散剤とを均一に混合することができ、石炭・
水スラリーの混合調製工程を省くことができるな
どの効果を有している。
第1図は石炭スラリーの混合時間とスラリー粘
度(20℃における)との関係を示す曲線図、第2
図は本発明の石炭の高濃度スラリーの製造方法の
一例を示す工程図、第3図は実施例で得た製品ス
ラリーの粒度分布図、第4図は循環をかけないス
ラリーおよび本発明の循環法によるスラリーの濃
度と粘度との関係を示す曲線図である。 1……粗粉砕機、2……湿式粉砕機、3……コ
レクトタンク、4……ストレーナー。
度(20℃における)との関係を示す曲線図、第2
図は本発明の石炭の高濃度スラリーの製造方法の
一例を示す工程図、第3図は実施例で得た製品ス
ラリーの粒度分布図、第4図は循環をかけないス
ラリーおよび本発明の循環法によるスラリーの濃
度と粘度との関係を示す曲線図である。 1……粗粉砕機、2……湿式粉砕機、3……コ
レクトタンク、4……ストレーナー。
Claims (1)
- 1 原料石炭を粉砕して高濃度スラリーを製造す
るに際し、原料石炭を水およびスラリー分散剤と
ともに湿式粉砕機に導入して粉砕し、湿式粉砕機
から排出されるスラリーをストレーナーを通して
粗粒を含むスラリーと粗粒を含まないスラリーと
に分け、粗粒を含むスラリーの全部と粗粒を含ま
ないスラリーの一部とを湿式粉砕機入口に戻し循
環させることにより、48メツシユ以上が1重量%
以下の粒度となるように粉砕・調製することを特
徴とする石炭の高濃度スラリーの製造方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9108882A JPS58206688A (ja) | 1982-05-27 | 1982-05-27 | 石炭の高濃度スラリ−の製造方法 |
AU91028/82A AU545527B2 (en) | 1981-12-03 | 1982-12-01 | Production of high concentration of coal |
DE3244648A DE3244648C2 (de) | 1981-12-03 | 1982-12-02 | Verfahren zur Herstellung einer hochkonzentrierten Kohle-Wasser-Aufschlämmung |
CA000416909A CA1200696A (en) | 1981-12-03 | 1982-12-02 | Process for producing high-concentration slurry of coal |
US06/446,604 US4500041A (en) | 1981-12-03 | 1982-12-03 | Process for producing high-concentration slurry of coal |
GB08234518A GB2112665B (en) | 1981-12-03 | 1982-12-03 | Process for producing high-concentration slurry of coal |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9108882A JPS58206688A (ja) | 1982-05-27 | 1982-05-27 | 石炭の高濃度スラリ−の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58206688A JPS58206688A (ja) | 1983-12-01 |
JPS6152199B2 true JPS6152199B2 (ja) | 1986-11-12 |
Family
ID=14016761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9108882A Granted JPS58206688A (ja) | 1981-12-03 | 1982-05-27 | 石炭の高濃度スラリ−の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58206688A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0662968B2 (ja) * | 1986-04-17 | 1994-08-17 | バブコツク日立株式会社 | 固体燃料スラリ製造装置 |
JPS6317990A (ja) * | 1986-07-10 | 1988-01-25 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 高濃度石炭・水スラリ−の湿式製造方法 |
JPS6323992A (ja) * | 1986-07-16 | 1988-02-01 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 高濃度石炭・水スラリ−の湿式製造方法 |
JPH0642741Y2 (ja) * | 1986-08-18 | 1994-11-09 | バブコツク日立株式会社 | 石炭−水スラリの製造装置 |
JPS63112691A (ja) * | 1986-10-30 | 1988-05-17 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 石炭・水スラリ−の湿式製造方法におけるスラリ−流量の制御方法 |
-
1982
- 1982-05-27 JP JP9108882A patent/JPS58206688A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58206688A (ja) | 1983-12-01 |
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