JPS6149843B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、少なくとも直流磁界の作用下にある
分岐部領域がフエライトから成る基板上に設けら
れており、その基板の一方の面には全面に金属被
覆を有し、対向面には分岐に相当する線路導体構
造が設けられており、この構造の３つの入力側の
うち１つが成端抵抗を備えている、ストリツプ線
路構造のＹ形サーキユレータに関する。

サーキユレータを広帯域で接続導体の特性イン
ピーダンスに整合するために、通常サーキユレー
タの３つの入力側の各々に１つの整合回路が集中
回路素子かまたは線路部材を用いて形成されてい
る。このようにして変換された入力側の１つを、
特性インピーダンスと同じ大きさの抵抗でもつて
成端すると、サーキユレータから方向性導体が出
来る。このような装置を第１図に示した。この装
置は、MIC（マイクロ波集積回路）方向性導体で
ある。この装置では、チツプ抵抗として形成され
た成端抵抗によつて、縁部で基板の接地導体との
接触接続部４が形成されている。

方向性導体の重要なデータは、その周波数帯域
と、入力反射係数と、順方向ならびに逆方向にお
ける信号減衰とである。所謂逆方向減衰や、ある
いは減結合は、第３の入力側が成端されているサ
ーキユレータから成る方向性導体の場合、変換さ
れた入力インピーダンスと成端抵抗とがいかに正
確に整合されているかによつて決定される。

殊にこの種の方向性導体をMIC技術で形成する
場合、サーキユレータの入力側に、集中回路素子
かまたは線路部材を有する整合回路を実現するこ
とは、線路部材を用いた変換が場所的理由から不
可能であり、また集中素子を用いた整合も、避け
られない寄生サセプタンスによつて極めて悪いの
で、困難である。

本発明の目的は、方向性導体を形成するため
に、３つの入力側のうちの１つが、反射が少なく
なるように抵抗接続によつて成端されているＹ形
サーキユレータを、簡単な構成にすることにあ
る。

この目的を、冒頭に述べた形式のＹ形サーキユ
レータにおいて、本発明では次のようにして解決
する。即ち、成端抵抗に、フエライト縁部でのサ
ーキユレータの共役複素入力インピーダンスの構
造体として、直列共振回路を直列接続する。

次に本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明
する。

各実施例は、MIC技術のＹ形サーキユレータを
傾斜図で示している。この実施例において、基板
１は、一方の面（図では裏面）が全面金属化され
ており、その対向面には分岐に相当する線路構造
が設けられている。その際基板自体はフエライト
から形成するか又は、例えば、分岐部の領域にフ
エライト板を嵌め込むための穴があけられたセラ
ミツク等の、誘電材から形成する。分岐部領域
（円形の金属化部２）において、フエライトない
しフエライト板は直流磁界Ｈの作用下にある。

Ｙ形サーキユレータの３つの出力側のうちの１
つは、チツプ抵抗として構成された成端抵抗３を
備えている。この成端抵抗３は、サーキユレータ
分岐とは反対側の端部が小さな金属化面５に記載
されており、他方では、マイクロストリツプ線路
素子６，７によつてそのインダクタンスＬ及びキ
ヤパシタンスＣを形成している直列共振回路と直
列接続されている。この、成端抵抗によつて強く
減衰される直列共振回路は、強く減衰される並列
共振回路に近似する共役複素インピーダンスを呈
しており、その特性は、サーキユレータアームの
入力インピーダンスによつて、フエライト縁部で
他の残りのアームが回路の動作周波数帯域内で正
確に整合されているとき、１次近似で近似してい
る。

第２図の実施例では、インダクタンスはサーキ
ユレータの成端入力側の細い導体線路６から形成
され、キヤパシタンスは、線路６に続く、導体路
６より短くて幅の広い金属化部７から形成され
る。従来の問題の多い、基板接地導体との縁部で
の接触接続は、ここでは全く省くことができる。

第３図は特に場所をとらない実施例を示す。こ
の場合、直列共振回路は出力結合方向に対して直
角に配置されており、磁界を対称にするために、
回路網が対称に構成されている。従つて基板１に
は、抵抗３から出力結合方向に対し直角に、両側
に延在する形で、インダクタンスＬ及びキヤパシ
タンスＣを形成する導体路６及び金属化部７が設
けられている。

MIC線路部材によつてインダクタンス及びキヤ
パシタンスを形成することにより、この線路部材
はＹ形サーキユレータの線路部材と同一作業工程
で設けることができて余分なコストがかからない
ので、簡単且つ低コストに構成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、３つの入力側のうちの１つが成端抵
抗を備えた公知のＹ形サーキユレータの斜視図、
第２図及び第３図は各々本発明の２つの実施例の
斜視図である。 ３…成端抵抗、６，７…直列共振回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも直流磁界の作用下にある分岐部領
   域がフエライトから成る基板上に設けられてお
   り、その基板の一方の面には全面金属被覆が設け
   られ、対向面には分岐に相当する線路導体構造が
   設けられており、この構造の３つの入力側のうち
   １つが成端抵抗を備えている、ストリツプ線路構
   造のＹ形サーキユレータにおいて、成端抵抗３
   に、フエライト縁端のサーキユレータの共役複素
   入力インピーダンスの構成体として、直列共振回
   路６，７を直列に接続したことを特徴とする、ス
   トリツプ線路構造のＹ形サーキユレータ。 ２ MIC技術で構成する場合、直列共振回路６，
   ７のインダクタンス及びキヤパシタンスをMIC線
   路部材から形成する、特許請求の範囲第１項記載
   のＹ形サーキユレータ。 ３ 直列共振回路６，７を出力結合方向に対して
   直角に配置した、特許請求の範囲第１項記載のＹ
   形サーキユレータ。 ４ 直列共振回路６，７のLC回路を対称に構成
   した、特許請求の範囲第３項記載のＹ形サーキユ
   レータ。