JPS6147812B2 - - Google Patents

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JPS6147812B2
JPS6147812B2 JP7448782A JP7448782A JPS6147812B2 JP S6147812 B2 JPS6147812 B2 JP S6147812B2 JP 7448782 A JP7448782 A JP 7448782A JP 7448782 A JP7448782 A JP 7448782A JP S6147812 B2 JPS6147812 B2 JP S6147812B2
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ethanol
membrane
entrainer
solution
phase
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Hideki Iijima
Seiichi Manabe
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、エタノール水溶液からエタノールを
分離濃縮する方法に関する。さらに詳しくは、エ
タノール水溶液にエントレーナーを混入し、エタ
ノールを高濃度に含む水分率の低い溶液(以下、
エントレーナー相と呼ぶ)と、エタノールを低濃
度に含む水分率の高い溶液(以下、水相と呼ぶ)
の二相を持つ相分離状態とし、該相分離状態にあ
る溶液を平均孔径(2a)が10-6cm以上の親水
性高分子多孔膜および疎水性高分子多孔膜の少な
くとも一対を用いて、エントレーナー相と水相と
に分離するエタノールの分離濃縮法に関するもの
である。 本発明において高分子多孔膜とは、分子量
10000以上の重合体で構成される多孔膜であり、
共重合体(ブロツク共重合、ランダム共重合、グ
ラフト共重合など)あるいは高分子混合物で構成
される膜も含む。 溶液中の溶媒の分離濃縮あるいは溶液中の溶質
の分離濃縮あるいは溶液中の不溶物の分離濃縮を
行うための膜分離技術しては、逆滲透膜による
膜分離技術、Pervaporation法による膜分離技
術、限外過膜による膜分離技術が知られてい
る。 逆滲透膜による海水の脱塩などは一部実用化さ
れている。この方法で採用される膜の平均孔径は
通常50Å(0.005μm)以下である。一般に逆滲
透膜による分離は操作圧力が20〜50気圧と高圧で
あり、透過係数Peが10-14(cm2/sec.cmHg)と非
常に小さいために効率が悪く、また装置を大型化
しなければならないという欠点がある。 Pervaporationで採用される膜の平均孔径は、
逆滲透膜と同様に通常50Åあるいは100Å以下で
ある。この方法においては、膜の片側を真空状態
にして溶媒を蒸気状態として膜を透過させ、冷却
凝結させる方法であり、溶液中の溶媒の分離濃縮
方法として数多くの研究がなされている。圧力差
は1気圧であり、分離係数αは高くともα=25付
近が現状の限界である。透過係数Peは10-10
(cm2/sec.cmHg)と非常に低いうえに、真空状態
の維持や冷却のために多大のエネルギーを必要と
するため、未だ実用化にはほど遠い技術と言わな
ければならない。 また、平均孔径が100Å以上の膜では溶液中の
溶媒の分離濃縮が不可能と考えられた。 以上のように、現在一般に知られている膜分離
技術においては、均一溶液中の溶媒の分離濃縮に
際して、透過係数Pe、分離係数αともに大きな
膜分離技術は存在しないのが現状である。 本発明者らは、現状の膜分離技術の限界を打ち
破り、従来のエタノール蒸留技術を凌驚すべく鋭
意検討した結果、平均孔径(2a)が10-6cm以
上の高分子多孔膜を用いる高効率エタノール濃縮
技術を完成し、本発明をなすに至つた。 以下、本発明を詳しく説明する。 膜の単位面積当りの透過速度Jを上げるには、
空孔率Pr、平均孔径(2a)、圧力差△Pを上
げるか、または膜厚dを薄くすればよいと一般に
言われている。しかし、通常の加圧または減圧操
作条件下では、透過数度Jと分離係数αとの間に
はα≧1では負の相関性が、α≦1では正の相関
性が成り立つており、Jを大きくするとαは例外
なく1に接近する。したがつて、J,αとも増大
させながら高効率の分離を行うことは限外過で
は不可能と考えられている。 しかし、本発明者らは、エタノール水溶液にエ
ントレーナーを混入し、エタノール水溶液をエン
トノーナー相と水相との二つの均一溶液を持つ相
分離状態へと変化させることにより、平均孔径
(2a)が10-6cm以上の親水性高分子多孔膜お
よび疎水性高分子多孔膜の少なくとも一対を用い
て限外過することで、該2相を充分に大きな透
過速度Jで完全に分離することができ、したがつ
て、エタノールの水に対する比率が大きい溶液
(エントレーナー相)と、小さい溶液(水相)と
を容易に得ることができることを見い出した。 すなわち、該2相の膜透過に際して、水相は選
択的に親水性高分子多孔膜を通過し、逆にエント
レーナー相は選択的に疎水性高分子多孔膜を透過
する。しかも、本発明の相分離状態において、2
溶液の分離の状態、すなわち、水相がエントレー
ナー相中に分散しているか、あるいはエントレー
ナー相が水相中に分散しているか、または全体が
ただ一つの界面を挾んで2相に分離されているか
など、2相の物理的分散の形態が異なつても、膜
の選択透過性は常に一定であり、水相は親水性高
分子多孔膜を選択的に透過し、エントレーナー相
は疎水性高分子多孔膜を選択的に透過してくる。
平均孔径が10-6cm以下の場合、透過速度は著しく
減少すると共に水相とエントレーナー相との分離
した過はできない。 本発明でいうエントレーナーとは、次の〜
の条件をすべて満足する一連の有機溶媒群の中の
一つまたは複数の有機溶媒を意味する。すなわ
ち、常温において液体である。25℃における
水への溶解度が1重量%以下である。25℃にお
けるエタノールへの溶解度が50重量%以上であ
る。沸点が200℃以下である。 この有機溶媒群に入るものとしては、たとえ
ば、ベンゼン、トルエン、アリルエチルエーテ
ル、塩化イソブチル、塩化ベンジル、オキサロ酢
酸ジエチル、2―オクタノン、オルト酢酸エチ
ル、オレイン酸、α―クロロ―m―キシレン、α
―クロロ―p―キシレン、クロロ酢酸エチル、2
―クロロピリジン、ゲラニオール、酢酸アリル、
酢酸t―ブチル、ジアリルエーテル、シクロペン
タン、ジフエニルヒドラジン、N,N―ブチルア
ニリン、ジペンテン、シス―1,3―ジメチルシ
クロヘキサン、チオシアン酸エチル、テトラメチ
ル鉛、α―テルピネン、β―テルピネン、テルピ
ノレン、トリクロロ酢酸エチル、o―トルニトリ
ル、二塩化ベンジリデンノナナール、o―キシレ
ン、m―キシレン、p―キシレン、1―フエニル
―1―ブタノン、プロピオフエノン、プロピオン
酸メチル、α―ブロモ―o―キシレン、2―メチ
ルピロール、N―メチルピロール、6―メチル―
5―ヘプテン―2―オン、ヨウ化アリル、ヨウ化
イソブチル、1―ヨードナフタレン、α―リモネ
ン、硫化ジアリル、硫化ジエチル、リン酸トリ―
m―トリルなどが挙げられる。 なお、上記エントレーナーと水および/または
エタノールとの共沸混合物も使用できる。 これらの有機溶媒に共通した性質は、水にはほ
とんど溶解せず、エタノールには非常に良く溶解
する点である。したがつて、相分離状態にある2
溶液における水、エタノール、エントレーナーの
分配関係は、次のようになる。すなわち、水相に
は多量の水と少量のエタノール、そして、微量の
エントレーナーが溶解しており、エントレーナー
相には大量のエントレーナーと少量のエタノール
と極微量の水が溶解している。各相中のエタノー
ルと水との比率を比較すると、水相でのエタノー
ルの水に対する比率よりも、エントレーナー相中
でのエタノールの水に対する比率が格段に高い点
が特徴である。したがつて、エントレーナーを混
入して2相に分離し、該2相を迅速に膜により分
離することにより、短時間ではほとんどエネルギ
ーを要せずに、エタノールの水に対する比率を飛
躍的に上昇させることができる。 このエントレーナー相は三成分の混合系である
から、蒸留した場合、容易に無水エタノールを得
ることができる。すなわち、最も沸点の低い三成
分共沸混合物が最初に蒸留され、次いでエタノー
ルと水の共沸混合物が蒸留される。 本発明における作用効果としては、エタノール
水溶液にエントレーナを混入して2相分離するこ
とで、エタノールの水に対する比率の高いエンレ
ーナー相と、水相とを短時間にほとんどエネルギ
ーを消費せずに分離することができる。また、こ
のエントレーナー相を蒸留することにより、溶易
に無水エタノールを得ることができることであ
る。 エタノール水溶液を相分離させ水相とエントレ
ーナー相に分離する場合、エタノール水溶液に次
の〜を混入して相分離させることができる。 エタノール/水の共沸混合物 エタノール/エントレーナーの共沸混合物 エタノール/水/エントレーナーの共沸混合
物 たとえば、相分離したエントレーナー相を膜に
より迅速に分離し、次いで蒸留により無水エタノ
ールを得ようとすると、留出成分として上記,
の共沸混合物が得られる。また、一方の水相を
蒸留すれば、,の共沸混合物が得られる。し
たがつて、これら,,の共沸混合物をエタ
ノール水溶液中に混入することでエントレーナー
を効率よく回収、再利用することが可能となる。 水相およびエントレーナー相をそれぞれ選択的
に透過させる高分子多孔膜の素材は、膜を構成す
る高分子物質の溶解度パラメーターにより選定す
ることができる。すなわち、親水性膜を構成する
高分子物質としては、溶解度パラメーターが15
(cal/cm31/2以上であるもの、たとえば、再生セ
ルロース〔溶解度パラメーターは24.8(cal/
cm3)〓〕、ポリビニルアルコール(19.06)、ポリパ
ラフエニレンテレフタールアミド(15.89)など
が使用できる。 また、疎水性多孔膜を構成する高分子物質とし
ては、溶解度パラメータが9(cal/cm3)〓以下
であるもの、たとえば、ポリ四フツ化エチレン
〔溶解度パラメーターは6.2(cal/cm3)〓〕、ポリ
塩化三フツ化エチレン(7.2)、ポリブタジエン
(8.40)、ポリプロピレン(8.02)、ポリエチレン
(8.56)、ポリプロピレングリコール(8.66)、ポ
リメチルシロキサン(7.5)、ポリイソプレン
(8.10)、ポリメタクリル酸エチル(9.0)、ポリメ
タクリル酸n―ブチル(8.7)、ポリメタクリル酸
t―ブチル(8.3)などが使用できる。 親水性多孔膜と疎水性多孔膜のそれぞれを構成
する素材は、単純にそれぞれの溶解度パラメータ
ーが上述した範囲にあれば、どのような素材の組
み合せを親水性多孔膜と疎水性多孔膜の一対の組
み合せとして用いることも可能である。より膜の
選択性を高め、かつ透過係数を高めるためには、
親水性多孔膜、疎水性多孔膜のそれぞれの膜素材
高分子の溶解度パラメータの差を大きくとること
が好ましい。 親水性高分子多孔膜を構成する素材としては、
その溶解度パラメーターが最も大きい部類に属す
る再生セルロースがその素材高分子として好まし
く、再生セルロースの多孔膜を用いれば、その膜
孔径(2a)は5×10-6cm以上,5×10-4cm以
下の範囲にわたり、水相に対する膜の選択性を低
下させることなく分離を行なうことができる。 膜孔径と膜に負荷される有効圧力△Pとは、分
離効率に対して密接な関係を持つており、親水性
膜、疎水性膜の相方について、次式(1)を満足する
ことがより好ましい。 △P≦2×10-5/a (1) ただし、△Pは有効圧力(cmHg単位) aは膜平均孔半径(cm単位) 相分離状態にある溶液の水相とエントレーナー
相がどのような物理的分散状態であろうとも、そ
れぞれの相が親水性多孔膜および疎水性多孔膜の
いずれを通過するかは一定である。すなわち、水
相がエントレーナー相中に分散しているか、ある
いはエントレーナー相が水相中に分散している
か、または溶液全体がただ一つの界面を挾んで2
相に分離されているかなどの2相の物理的分散の
形態は、膜透過の選択性に何ら影響しない。しか
し、より高い透過係数を小さな有効圧力で達成す
るためには、相分離状態にある溶液を撹拌するこ
とが好ましい。撹拌の方法としては、回転羽根に
よる撹拌、超音波発振器による撹拌、気体の吹き
込みによる撹拌、相分離状態にある溶液をポンプ
により吹き込むことによる撹拌などの一般的な撹
拌の手段を単独に、または二つ以上組み合わせて
行なうことができる。 以上述べたごとく、本発明によれば、エタノー
ル水溶液にエントレーナーを混入し、水相とエン
トレーナー相との2相分離状態とした後、該相分
離状態の溶液を平均孔径が10-6cm以上の親水性高
分子多孔膜および疎水性高分子多孔膜の少なくと
も一対を用いて限外過すれば、親水性多孔膜は
水相を、疎水性多孔膜はエントレーナー相を選択
的に透過させるため、エタノールの水に対する比
率が大幅に上昇したエントレーナー相と水相とを
迅速に、ほとんどエネルギーを要せずに分離する
ことができる。 本発明における作用効果は次のとおりである。
稀薄エタノール水溶液にエントレーナーを混入
し相分離させることにより、エネルギーを消費せ
ずにエタノールの水に対する比率を高めることが
できる。分離膜の平均孔径が10-6cm以上と大き
いので、透過係数Jが非常に大きい。操作圧力
が非常に低いので、装置の耐圧構造が不要であ
る。装置の構造がきわめて簡単であり、しか
も、分離係数が大であるから、装置が非常に小型
化できる。分離膜と分離相の親和力の大小によ
り選択透過性が決るので、相分離した2相間に重
力差がない場合でも2相間の親和力の差により容
易に分離できる。エントレーナー相を蒸留した
場合、無水エタノールを得ることができる。水
相を蒸留すれば、水を除去することができる。
膜分離した水相、エントレーナー相をそれぞれ蒸
留したとき得られる水/エタノールの共沸混合
物、水/エタノール/エントレーナーの共沸混合
物、エタノール/エントレーナーの共沸混合物
は、新なエタノール水溶液と混合して再び相分離
させれば、膜によりエントレーナー相、水相を迅
速に分離しながら、連続的にエタノール水溶液か
らエタノールの濃縮を行なうことができる。 実施例に先だち、各物性値の測定方法を以下に
示す。 平均径2a 25℃の純水を0.2μmの孔径を持つポリカーボ
ネート多孔膜(General Electric社製,商品名
nuclepore)で過し、微粒子の存在しない純水
を調製する。この純水を用いて一定の圧力差△P
(cmHg)での、試料多孔膜の単位面積当りの過
速度J(cm/sec)を測定すれば、2a(cm)
は次式で算出される。 ここで、ηwは純水の粘度で通常1センチポイ
ズである。dは膜の厚さ(cm)でマイクロメータ
ーで測定される。 空孔率Pr 多孔膜の見掛けの密度ρaの実測値から、Pr
は次式で算出される。 Pr=(1―ρa/ρp)×100(百分率表示)(3) ここで、ρPは多孔膜素材の密度、ρaは多孔
膜の厚さd、重量W、面積Sの測定値よりρa=
W/S・dで算出される。 分離係数α 溶液中および液中の成分濃度をガスクロマト
グラフ(島津製作所製,GC4CM)を用いて測定
し、次式により算出される。 α≡液中の目的物質の濃度/(1−液中の目的物質の濃度)/溶液中の目的物質の濃度/(1−溶液中の目的
物質の濃度)(4) 透過係数Pe 第1図の装置を用い過速度V(cm3/sec)、圧
力差△P(cmHg)、有効過面積S(cm3)、膜厚
d(cm)とすると、透過係数Peは次式で与られ
る。 Pe=V・d/△P・S (5) 実施例 1 セルロースリンター(平均分子量2.3×105)を
公知の方法で調製した銅アンモニア溶液中に、4
〜12重量%の各種濃度で溶解後、該溶液中にアセ
トンを12重量%添加し、撹拌後、その溶液を30℃
のアセトン蒸気雰囲気の濃度が飽和蒸気圧の80%
の雰囲気下に置かれたガラス板上に、厚さ250μ
mのアプリケーターで流延し、該雰囲気下に60分
放置後、20℃硫酸水溶液に15分間浸漬し、その
後、水洗し、水分を紙で吸い取り、20℃のアセ
トン中に15分間浸漬して膜中の水分をアセトン置
換し、紙に挾んで30分間風乾することにより、
平均孔径2a=1.0×10-5cm、膜の厚さd=2.5
×10-3cm、空孔率Pr=67%の再生セルロース多孔
膜を調製した。 一方、公知の方法でポリプロピレン多孔膜(d
=1.5×10-3cm、2a=1.1×10-5cm、Pr=70
%)を調製した。 第1図に示したような過装置に親水性高分子
多孔膜1として該再生セルロース多孔膜を、ステ
ンレス製メツシユ補助板3、シリコン製o―リン
グ4により装着した。また、疎水性高分子多孔膜
2として該ポリプロピレン多孔膜を、同様にステ
ンレス製メツシユ補助板3′、シリコン製o―リ
ング4′により装着した。 過装置の膜1,2に挾まれた内部5に、エタ
ノール、水、ベンゼンを重量比30:55:15で注入
し、該混合溶液を2相分離状態へと変化させた。
膜の直径は47mm、膜上端までの液深は約7cmであ
つた。相分離した該溶液を電磁式撹拌機7の撹拌
子6により激しく撹拌し、膜1を透過した液
と膜2を透過した液をそれぞれ補集し、各溶
液の成分組成を調べた。操作はすべて室温(20
℃)で行なつた。注入孔8より空気ポンプで加圧
をし、圧力を変化させた。エタノール、ベンゼン
の定量はガスクロマト法(島津製TCD―4型)
により、また、水の定量はカールフイツシヤー法
(HIRANUMA AQUACOUNTER AQ―1型)
により行なつた。
【表】 表1より明らかなように、有効圧力が1.0cmHg
までは、親水性高分子多孔膜(再生セルロース)
と疎水性高分子多孔膜(ポリプロピレン)の各膜
を透過してくる液の成分組成は、圧力により変
動せず、親水性高分子多孔膜を通過してくる液
中の水分率は、疎水性高分子多孔膜を通過してく
る液の水分率よりも高い。しかし、圧力が1.0
cmHgを超えると、両液の組成とも分離前の溶
液の組成と等しいものになつてしまう。 実施例 2 実施例と同様にして再生セルロース膜を調製
し、親水性多孔膜として用いた。また、公知の方
法で得られたテフロン多孔膜(d=1.5×10-3
cm、2a=1.0×10-5cm)を疎水性高分子多孔
膜として用いた。これら2種の膜を第1図と同様
な過装置に装着した。ただし、膜面積比は再生
セルロース膜5に対してテフロン膜1とした。 エタノール/水/ベンゼン系の混合溶液は64.9
℃で共沸混合物を生ずる。この共沸混合物の重量
比はエタノール/ベンゼン/水=18.5/7.4/74.1
である。この共沸混合物と33重量%エタノール水
溶液を重量比27:100で混合し、エタノール/
水/ベンゼン=30/55/15とした混合溶液を上述
の過装置に注入し、20℃で膜分離したところ、
再生セルロース膜よりエタノール/水/ベンゼン
=34.2/64.4/1.4の水相が、テフロン膜よりエタ
ノール/水/ベンゼン=5.8/1.0/93.2のベンゼ
ン相が得られた。 第2図に示すような膜分離装置と蒸留塔との組
合せにより、99.5重量%のエタノールを得ること
ができた。 第2図において、9は再生セルロース膜10と
テフロン膜11よりなる過装置、12は第1蒸
留塔、13は第2蒸留塔、14は第3蒸留塔であ
り、前記のように過装置9により分離されたベ
ンゼン相は第1熟留塔12に送られ、塔底より99.5
重量%のエタノールが得られる。また、過装置
9により分離された水相は、第2蒸留塔13を経
て第3蒸留塔14に送られ、塔底より水が除去さ
れる。 これは現在行なわれている無水エタノール製造
法と比較し、セトラーの省略と装置全体の小型
化、工程の連続化などの特長がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に使用する過装置の態
様を示す説明図、第2図は無水エタノールの製造
工程図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エタノール水溶液からエタノールを分離濃縮
    するに当り、エタノール水溶液にエントレーナー
    を混入して相分離状態にした後、該溶液を平均孔
    径が10-6cm以上の親水性高分子多孔膜および疎水
    性高分子多孔膜の少なくとも一対を用いて、水分
    率の高い溶液と低い溶液の二つの均一相に限外
    過により分離することを特徴とするエタノールの
    分離濃縮法。 2 エントレーナーがエタノール/エントレーナ
    ーの共沸混合物およびエタノール/水/エントレ
    ーナーの共沸混合物の少なくとも2種である特許
    請求の範囲第1項記載のエタノールの分離濃縮
    法。 3 相分離状態にあるエタノール溶液を限外過
    するに際し、エタノール/水の共沸混合物、エタ
    ノール/エントレーナーの共沸混合物およびエタ
    ノール/水/エントレーナーの共沸混合物を混入
    しつつ限外過する特許請求の範囲第1項または
    第2項記載のエタノールの分離濃縮法。 4 親水性高分子多孔膜を構成する高分子物質の
    溶解度パラメーターが15(cal/cm3)〓以上であ
    り、かつ疎水性高分子多孔膜を構成する高分子物
    質の溶解度パラメーターが9(cal/cm3)〓以下
    である特許請求の範囲第1項ないし第3項記載の
    エタノールの分離濃縮法。 5 親水性高分子多孔膜として、平均孔径が5×
    10-6cm以上で5×10-4cm以下の再生セルロース膜
    を用いる特許請求の範囲第1項ないし第4項記載
    のエタノールの分離濃縮法。 6 限外過する際、高分子多孔膜に負荷される
    有効圧力△Pが(1)式 △P≦2×10-5/a (1) を満足する特許請求の範囲第1項ないし第5項記
    載のエタノールの分離濃縮法。 7 相分離状態にある溶液を撹拌しながら限外
    過する特許請求の範囲第1項ないし第6項記載の
    エタノールの分離濃縮法。
JP7448782A 1981-11-30 1982-05-06 エタノ−ル水溶液からエタノ−ルの分離濃縮法 Granted JPS58192840A (ja)

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CA000416253A CA1195254A (en) 1981-11-30 1982-11-24 Membrane filtration using ultrafiltration membrane
DK523182A DK158706C (da) 1981-11-30 1982-11-24 Fremgangsmaade til filtrering ved anvendelse af en ultrafiltreringsmembran
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