JPH0211292B2 - - Google Patents

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JPH0211292B2
JPH0211292B2 JP6639782A JP6639782A JPH0211292B2 JP H0211292 B2 JPH0211292 B2 JP H0211292B2 JP 6639782 A JP6639782 A JP 6639782A JP 6639782 A JP6639782 A JP 6639782A JP H0211292 B2 JPH0211292 B2 JP H0211292B2
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porous membrane
porous
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Hideki Iijima
Seiichi Manabe
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、有機溶媒を少なくとも1種以上含む
均一溶液(以下、溶液Aと略称)より、有機溶媒
を分離濃縮する方法に関する。さらに詳しくは、
平均孔径(以下、2aは平均孔半径で、単位は
cm)が10-6cm以上の多孔膜(以下、多孔膜Xと略
称)を介して、該多孔膜Xの一面(以下、Xa面
と略称)は溶液Aに接し、他の一面(以下、Xb
面と略称)は該多孔膜の非溶媒であり、溶液A中
の少なくとも1種成分については良溶媒である
が、溶液A中の少なくとも1種成分については非
溶媒で、かつ溶液Aに相分離を起こさせる溶媒
(以下、溶媒Bと略称)に接し、かつ溶媒Bは2
raが10-6cm以上の多孔膜(以下、多孔膜Yと略
称)に接し、多孔膜XおよびYに負荷される有効
圧力差△P(単位はcmHg)が下記(1)式を満足する
条件下で溶液Aを限外過し、有機溶媒を分離濃
縮する膜分離方法に関する。 △P≦2×10-4/a (1) 本発明において多孔膜とは、電子顕微鏡などで
孔の存在が確かめられ、かつ貫通孔が存在する膜
を意味し、従来の逆滲透用膜あるいは透析型人工
賢臓に用いられている膜は含まれていない。ま
た、本多孔膜では多孔膜中の最大孔径がバブルポ
イント法で明確に定めることができる。したがつ
て、本発明中での多孔膜は、膜平面内で被過粒
子を捕集する機能を持つ、いわゆるスクリーンフ
イルターに近い膜を意味する。 ここで均一溶液(溶液A)とは、2成分以上の
低分子化合物で構成され、かつ各成分間が分子状
に混合した熱力学的に一相の液体を意味する。ま
た、本発明において低分子化合物とは、分子量
1000以下の化合物であり、高分子多孔膜とは分子
量10000以上の重合体で構成される多孔膜であり、
共重合体(ブロツク共重合、ランダム共重合、グ
ラフト共重合など)あるいは高分子混合物で構成
される膜も含む。 溶液中の溶媒の分離濃縮あるいは溶液中の溶質
の分離濃縮あるいは溶液中の不溶物の分離濃縮を
行うための膜分離技術としては、逆滲透膜によ
る膜分離技術、Pervaporation法による膜分離
技術、限外過膜による膜分離技術が知られて
いる。 逆滲透膜による海水の脱塩などは一部実用化さ
れている。この方法で採用される膜の平均孔径は
通常50Å(0.005μm)以下である。一般に逆滲透
膜による分離は、操作圧力が20〜50気圧と高圧で
あり、透過係数Peが10-14(cm3/sec.cmHg)と非
常に小さいために効率が悪く、また装置を大型化
しなければならないという欠点がある。 Pervaporationで採用される膜の平均孔径は、
逆滲透膜と同様に通常50Åあるいは100Å以下で
ある。この方法においては、膜の片側を真空状態
にして溶媒を蒸気状態として膜を透過させ、冷却
凝結させる方法であり、溶液中の溶媒の分離濃縮
方法として数多くの研究がなされている。圧力差
は通常1気圧であり、分離係数αは高くともα=
25付近が現状の限界である。透過係数Peは10-10
(cm3/sec.cmHg)と非常に低いうえに、真空状態
の維持や冷却のために多大のエネルギーを必要と
するため、未だ実用化にはほど遠い技術と言わな
ければならない。なお、分離係数αは次式で定義
される。 α≡液中の目的物質の濃度/(1−液中
の目的物質の濃度)/溶液中の目的物質の濃度/(1−
溶液中の目的物質の濃度) 平均孔径が10-6cm以上の膜を用いた限外過で
は、通常の加圧操作条件下で均一溶液中の溶媒を
分離濃縮することはできないため、溶媒の分離濃
縮方法としては、これまで考慮されることはなか
つた。また、学問的にも平均孔径が10-6cm以上の
膜では、溶液中の溶媒の分離濃縮が不可能と考え
られた。 以上のように、現在、一般に知られている膜分
離技術においては、均一溶液中の溶媒の分離濃縮
に際して、透過係数Pe、分離係数αともに大き
な膜分離技術は存在しないのが現状である。 本発明者らは、現状の膜分離技術の限界を打ち
破るべく、鋭意検討した結果、驚くべきことに均
一溶液中からの溶媒の分離濃縮において、透過係
数Peが充分に大きく、かつ、分離係数αについ
ては、α>10または1/α>10という画期的な溶媒
の膜分離方法を完成し、本発明に至つた。 以下、本発明を詳しく説明する。 膜の単位面積当りの透過速度Jを上げるには、
空孔率Pr、平均孔径2a、圧力差△Pを上げ
るか、または膜厚dを薄くすればよいと一般に言
われている。しかし、通常の加工または減圧操作
条件下では、透過速度Jと分離係数αとの間に
は、α1では負の相関性が、α1では正の相
関性が成りたつており、Jを大きくするとαは例
外なく1に接近する。J、αともに増大させなが
ら高効率の分離を行うことは、限外過では不可
能と考えられていた。 しかし、本発明者らは、平均孔径が10-6cm以上
の多孔膜(多孔膜X)を介して、過すべき均一
溶液(溶液A)と他の特定溶媒(溶媒B)とが接
触し、さらに溶媒Bが多孔膜Yに接し、多孔膜X
およびYに負荷される有効圧力差△Pが(1)式を満
足する場合には、溶液Aから特定成分が分離濃縮
することを見出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の第1の特徴は、平均孔径が
10-6cm以上の多孔膜を利用する点にある。平均孔
径が従来の逆滲透用膜にくらべて2倍以上である
ために、多孔膜の単位面積当りの透過速度Jは、
本発明方法では逆滲透用膜の10倍以上である。平
均孔径が大きければ大きいほど透過係数Peは大
きくなるが、後述するように、膜へ負荷される有
効圧力差△Pを小さくせざるをえない。したがつ
て、この場合、結果的にJが小さくなり実用的で
なくなる。本発明方法で採用される孔径範囲の最
大値は、分離対象と多孔膜の材質にも依存する
が、通常10-3cm以下、望ましくは10-4cm以下であ
る。平均孔径が10-6cm以下では、Jは著しく低下
し、また驚くべきことに、分離係数αは逆に減少
する。2aおよび空孔率Prがほぼ同一の値を
持つ多孔膜の相互間においては、△Pしたがつて
Jを大きくするには、孔の形を円形に近づけるの
が望ましい。 本発明の第2の特徴は、多孔膜Xを介して、
Xa面は分離対象の均一溶液(溶液A)に接し、
Xb面は該多孔膜の非溶媒であるが溶液A中の少
なくとも1種の成分の良溶媒であり、かつ少なく
とも1種の成分については貧溶媒が非溶媒である
溶媒(溶媒B)に接する点にある。溶媒Bの典型
的な作用として、これを溶液A中に添加し続ける
と、添加後の溶液は2相に分離するなどの相分離
を生起させる作用がある。多孔膜を通過する成分
は、使用する多孔膜の素材の化学構造の影響を強
く受ける。たとえば、再生セルロース等の親水性
高分子多孔膜を利用した場合、多孔膜Xを通過
し、溶媒B中に混入する成分は溶液A中の親水性
成分であり、逆に四フツ化エチレン、ポリエチレ
ンまたはポリプロピレンなどの疎水性高分子多孔
膜を利用した場合には、疎水性成分が出する。
溶媒Bが多孔膜Xの良溶媒あるいは貧溶媒あるい
は非溶媒であるが、膨潤作用を示す溶媒であれ
ば、溶媒Bが分離すべき溶液A中に逆流し、ある
特定成分の分離濃縮が困難となる。ただし、溶媒
Bの密度が分離すべき溶液Aの密度より大きい場
合には、溶媒Bとしては多孔膜Xの膨潤剤である
のが望ましい場合もある。たとえば、第2図の
過装置による限外過の場合がその例である。溶
媒Bが溶液Aを構成する成分のすべてに良溶媒で
あれば、限外過による分離濃縮は特殊な例を除
き不可能である。例外的な特殊な例としては、溶
液Aとしとアセトンとフエノールとの混合物、溶
媒Bとして水で、温度が60℃以上での分離の場合
がある。 一方、逆に溶媒Bが溶液Aの成分すべてについ
ての非溶媒であれば、限外過による分離濃縮は
できない。第1図の過装置の場合には、溶媒B
としては、その化学構造が多孔膜Xの素材物質の
化学構造と異なれば異なるほど望ましい。第2図
の過の場合には、溶媒Bの化学構造が多孔膜X
の素材物質の化学構造が類似してもかまわない。 第1図は本発明の方法に使用する横型の限外
過装置、第2図は同じく縦型の限外過装置の態
様を示すもので、図面において、1は多孔膜X、
2は溶媒B、3は多孔膜Y、4は溶液A、5は
液、6は液取出口、7は溶媒Bの捕充シリンダ
ー、8はパツキング、9は圧力調製用分銅、10
は加圧装置である。 本発明の第3の特徴は、平均孔径が10-6cm以上
の多孔膜(多孔膜Y)と溶媒Bとが接している点
にある。平均孔径の最大値は、溶媒Bの化学構造
と多孔膜の材質にも依存するが、通常10-3cm以
下、望ましくは10-4cm以下である。2aが10-6
cm以下になるとJが著しく小さくなり、また分離
係数αも減少する。多孔膜Yによつて、最終的に
出した液中での溶媒Bの比率を著しく低下さ
せることが可能となり、分離濃縮すべき特定成分
の液中での濃度が増大する。多孔膜Yの材質は
必ずしも多孔膜Xの材質と一致する必要はない。
しかし、溶媒Bは多孔膜Yに関しては非溶媒であ
り、また膨潤剤であつてはならない。多孔膜Yと
多孔膜Xとの空間的な間隔は、狭まければ狭まい
ほど望ましく、通常1mm以下である。溶媒Bを系
外より僅かづつ補給することが、分離係数αを高
く保持するためには必要である。溶媒Bは、たと
えば紙等に含浸させたり、あるいは微粒子状物
質間の空隙部に浸潤させた状態であつてもかまわ
ない。 多孔膜X、Yの素材高分子の溶解度パラメータ
ーが10(cal/cm31/2以下か、あるいは13(cal/cm3

1/2以上であれば、溶媒Bの選択可能な範囲は広が
るので好ましい。さらに好ましくは、溶解度パラ
メーターが9(cal/cm31/2以下の疎水性高分子多
孔膜、あるいは15(cal/cm31/2以上の親水性高分
子多孔膜である。すなわち、ポリ四フツ化エチレ
ン〔溶解度パラメーターは6.2(cal/cm31/2〕、ポ
リ塩化三フツ化エチレン(7.2)、ポリブタジエン
(8.40)、ポリプロピレン(8.02)、ポリエチレン
(8.56)、ポリプロピレングリコール(8.66)、ポ
リメチルシロキサン(7.5)、ポリイソプレン
(8.10)、ポリメタクリル酸エチル(9.0)、ポリメ
タクリル酸n−ブチル(8.7)、ポリメタクリル酸
t−ブチル(8.3)、ポリパラフエニレンテレフタ
ールアミド(15.89)、ポリビニルアルコール
(19.06)、再生セルロース(24.8)などである。
ただし、複合膜の場合の溶解度パラメーターは、
多孔膜の表面を構成する化学物質の溶解度パラメ
ーターを意味する。たとえば、多孔膜を構成する
素材高分子の平均組成から算出される平均的な溶
解度パラメーターでは、上記範囲内の値を示して
いなくても、多孔膜表面を化学的に改質し、改質
後の多孔膜表面を構成する物質の溶解度パラメー
ターが上記範囲内に入る場合には、当然この膜を
用いた限外過により、有機溶媒の分離濃縮が可
能である。溶解度パラメーターが15(cal/cm31/2
以上の素材から構成される多孔膜の場合、溶媒B
としては溶解度パラメーターが9(cal/cm31/2
下の疎水性溶媒を用いると、分離濃縮可能な溶液
Aの対象は広範囲となる。 本発明の第4の特徴は、特定の有効圧力差△P
の範囲内の圧力で限外過がなされる点にある。
すなわち、多孔膜XおよびYに負荷される有効圧
力差△P(単位はcmHg)が(1)式を満足する範囲内
で限界過がなされる。 △P≦2×10-5/a (1) ここで△Pは、多孔膜Xについては「溶液Aの
圧力−溶媒Bの圧力」、多孔膜Yについては「溶
媒Bの圧力−回収される液側の圧力」を意味す
る。したがつて、溶液A中の分離濃縮すべき成
分、または溶液A中から分離除去すべき成分の流
れは、多孔膜X→溶媒B→多孔膜Yである。(1)式
の範囲外の過では分離係数αが1に近くなり、
実質的に特定物質の分離濃縮は不可能となる。分
離濃縮に有効な△Pの値は、孔の形にも依存し、
2aとPrのそれぞれが同一の多孔膜Xについ
ては、孔の形が円形に近いほど△Pの値は大き
い。(1)式は円形孔についての範囲を示す。 なお、本発明では、液側の成分数は少なくと
も3成分であるので、分離係数αを次式で定義す
る。 α≡〔液中の目的物質の重量濃度/( 〓 〓i 液中の成分iの重量濃度−液中の目的物質の重量
濃度} /〔溶液A中の目的物質の重量濃度/(1−溶液A中
の目的物質の重量濃度)〕 ここで成分iとは、溶液A中のすべての成分を
意味する。多孔膜面に直角方向から超音波を発生
させて、膜表面近傍の溶媒Bまたは溶液A中に疎
密波を発生させると、透過係数および分離係数は
共に10〜30%増大する。これはおそらくは、溶液
Aと溶媒Bとの膜中における撹拌効果に原因して
いるものと考えられる。 以上述べたごとく、本発明によれば、溶媒の分
離濃縮において分離係数αを大きくしながら、し
かも、透過係数Peも大きく保つことができ、均
一溶液中から迅速に、目的とする溶媒を高濃度で
分離することができる。また、本発明において
は、膜の平均孔径が10-6cm以上と大きいにもかか
わらず、膜厚d、圧力差△P、空孔率Pr、平均
孔径2aの間に一定の条件が満たされれば、高
効率分離が可能である。 次に、本発明の実施例を挙げて説明するが、実
施例に先立ち、各物性値の測定方法を以下に示
す。 <平均孔径2a> 25℃の純水を0.2μmの孔径を持つポリカーボネ
ート多孔膜(General Electric社製、商品名
nuclepore)で過し、微粒子の存在しない純水
を調製する。この純水を用いて、一定の圧力差△
P(cmHg)での、試料多孔膜の単位面積当りの
過速度J(cm/sec)を測定すれば、2a(cm)
は次式で算出される。 ここで、ηwは純水の粘度で、通常1センチポ
イズである。dは膜の厚さ(cm)で、マイクロメ
ーターで測定される。 <空孔率Pr> 多孔膜の見掛けの密度ρaの実測値から、Prは
次式で算出される。 Pr=(1−ρa/ρp)×100(百分率表示) (3) ここで、ρpは多孔膜素材の密度、ρaは多孔膜
の厚さd、重量W、面積Sの測定値よりρa=
W/S・dで算出される。 <分離係数α> 溶液中および液中の成分濃度をガスクロマト
グラフ(島津製作所製、GC4CM)を用いて測定
し、これらを本文中のαの定義式に代入して、α
は算出される。 <透過係数Pe> 第1図の装置を用い、過速度V(cm3/sec)、
圧力差△Pt(cmHg)、有効過面積S(cm3)、膜厚
をdt(cm)とすると透過係数Peは次式で与えられ
る。 Pe=V・dt/△Pt・S (4) ただし、dtは多孔膜X、Y、溶媒Bの組み合せ
を一個の多孔膜とみなした際の膜厚(cm)、△Pt
は溶液Aと液との圧力差である。 実施例 1 公知の方法で得られた酢酸セルロース多孔膜
(膜の厚さd=3.1×10-3cm、2a=1.2×10-5
cm、Pr=68%)を多孔膜Xおよび多孔膜Yとし、
溶媒Bとして水を採用した。溶媒Bの液体厚さを
多孔膜XおよびYのパツキングの厚さ(通常0.5
mm厚さ)で調節した。第1図の過装置に多孔膜
X、Yを接着して使用し、メチルシクロヘキサン
とエタノールで構成される溶液(4:1重量比)
を溶液Aとし、溶液Aを加圧して△Ptの圧力を
負荷する。溶媒Bの圧力が△Pt/2になるよう
に荷重Wを調整する。液取出口からの出量を
求め、また液の組成をガスクロマトグラフから
定めて、透過係数Peおよび分離係数αを求めた。
第1表に種々の△Ptについて求めたPeおよびα
をまとめて示す。
【表】 *印は比較例
ただし、分離濃縮すべき成分としてはエタノー
ルである。 第1表から明らかなように、△P(=△Pt/
2)の値が(1)式を満足しなくなるとαは1.0とな
る。本発明範囲内の条件下では、αは20以上、
Peは10-7〜10-6(cm3/sec.cmHg)であり、従来の
Pervaporation法の103〜104倍の値を示す。さら
に、液中の水分濃度は10〜20%(重量比)であ
り、多孔膜Yによつて液中に混入する溶媒Bの
比率が著しく低下していることがわかる。 実施例 2 公知の方法で作製したポリエチレン多孔膜(d
=4.2×10-3cm、2a=3.1×10-5cm、Pr=67%)
を多孔膜Xおよび多孔膜Yとし、溶媒Bとして水
を採用する。実施例1と同様に、メチルシクロヘ
キサンとエタノールとで構成される溶液(4:1
重量比)を限外過した。膜へ負荷される圧力差
△Ptとして1.0cmHgとした際、Peは8.5×10-6
αは0.12となり、液中のメチルシクロヘキサン
濃度は約97%である。液中の水分濃度は0.5%
以下であり、多孔膜Yによつて溶媒Bの液中へ
の混入がほぼ完全に達成されている。 実施例 3 セルロースリンター(平均分子量2.3×105
を、公知の方法で調製した銅アンモニア溶液中に
4〜12重量%の各種濃度で溶解後、該溶液中にア
セトンを12重量%添加し、撹拌後、その溶液を30
℃のアセトン蒸気雰囲気濃度が飽和蒸気圧の80%
の雰囲気下に置れたガラス板上に、厚さ250μm
のアプリケータで流延し、該雰囲気下に60分間放
置後、20℃硫酸水溶液に15分間浸漬した後水洗
し、水分を紙で吸いとり、20℃のアセトン中に
15分間浸漬して膜中の水分をアセトンで置換し、
紙に挾んで30℃で風乾することにより、平均孔
径2aを異にする再生セルロース多孔膜を調製
し、これを多孔膜Xとした。 多孔膜Yとして公知の方法で得られたポリプロ
ピレン多孔膜を採用し、その平均孔径が多孔膜X
のそれに近いものを選択した。第2図の過装置
に多孔膜X、Yを装置し、溶媒Bとして紙に含
浸させた水を、溶液Aとしてベンゼンとエタノー
ルとの混合物(重量比1:1)を用いた。圧力差
は△Pt表示で2.0cmHgとした。溶媒Bの部分の圧
力は(1/2)△Ptである。得られた溶液の成分組
成および過速度から、α、Peを算出した。第
2表に得られた結果をまとめて示す。
【表】 *2 濾液中のベンゼン、エタノール濃度が低
く評価不能
Peおよびαは、本発明の範囲内では孔径依存
性は比較的小さい。また、液中の水分濃度は5
〜15%であり、エタノールが著しく濃縮されるこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に使用する横型の限外
過装置の態様を示す説明図、第2図は同じく縦型
の限外過装置の態様を示す説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機溶媒を少なくとも1種以上含む均一溶液
    (溶液Aと略称)より有機溶媒を分離濃縮するに
    当り、平均孔径が10-6cm以上の多孔膜(多孔膜X
    と略称)を介して、該多孔膜Xの一面は溶液Aに
    接し、他の一面は該多孔膜Xおよび別に設けた平
    均孔径が10-6cm以上の多孔膜(多孔膜Yと略称)
    の非溶媒であり、溶液A中の少なくとも1種の成
    分については良溶媒であるが少なくとも1種の成
    分については非溶媒で、かつ溶液Aに相分離を起
    こさせる溶媒(溶液Bと略称)に接し、かつ溶媒
    Bは多孔膜Yに接し、多孔膜XおよびYに負荷さ
    れる有効圧力差△Pが式(1) △P≦2×10-5/a (1) を満足する条件下で溶液Aを限外過し、有機溶
    媒を分離濃縮することを特徴とする膜分離方法。 2 多孔膜XおよびYの素材として、溶解度パラ
    メーターが共に10(cal/cm31/2以下かあるいは13
    (cal/cm31/2以上である高分子物質から構成され
    ている特許請求の範囲第1項記載の膜分離方法。 3 多孔膜に接する液面の少なくとも一面を超音
    波によつて振動させる特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の膜分離方法。 4 多孔膜XおよびYを構成する高分子素材とし
    て、溶解度パラメーターが15(cal/cm31/2以上の
    親水性高分子多孔膜を、溶媒Bとして、溶解度パ
    ラメーターが9(cal/cm31/2以下の疎水性溶媒を
    用いる特許請求の範囲第1項ないし第3項記載の
    膜分離方法。
JP6639782A 1981-11-30 1982-04-22 有機溶媒の新規な分離濃縮方法 Granted JPS58183904A (ja)

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