JPS6146279B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、外面プラスチツク被覆鋼管におけ
る管端被覆を所定の寸法、形状に精整する装置に
関するものである。

近年、地中埋設管であるガス管および水道管と
しては、歴青質塗覆装鋼管に代つて外面プラスチ
ツク被覆鋼管が広く用いられる傾向にある。そし
てこの外面プラスチツク被覆鋼管を布設する場合
は、管布設工事の際における鋼管相互の連結を容
易にするために、管端部のプラスチツク被覆を、
管端から所定寸法だけ除去し、かつ管端被覆除去
後に鋼管外面に残されているプラスチツク被覆の
端部をテーパー状に切削または研磨加工する必要
がある。

例えば第１図および第２図Ａに示す外面プラス
チツク被覆鋼管における管端被覆を除去してテー
パー状を形成する場合は、第２図Ｂないし第２図
Ｈに示すように、１次円周切り→１次縦切り→１
次皮剥ぎ→２次円周切り→２次皮剥ぎ→テーパー
加工を順次行なつている。

縦来は、前記一連の加工作業を、人力によりナ
イフおよびグラインダー等を使用して行なつてい
るので、大きな労力を要すると共に作業上危険性
があり、かつ仕上精度が悪く作業能率も低いとい
う問題があつた。

この発明は、前述の問題を有利に解決できるプ
ラスチツク被覆鋼管における管端被覆精整装置を
提供することを目的とするものである。

次にこの発明を図示の例によつて詳細に説明す
る。

第３図ないし第８図はこの発明の一実施例を示
すものであつて、床に固定された支持台８に、中
間フレーム９が左右方向に摺動自在に嵌設され、
かつハンドル１０を有する左右送り用螺杆１１
は、支持台８に回転自在に取付けられると共に、
中間フレーム９に固定された雌ねじ部材に螺合さ
れ、ハンドル１０により螺杆１１を回動すること
により中間フレーム９が左右方向に移動される。

中間フレーム９には、支持フレーム２が前方に
向かつて斜め下方に摺動自在に嵌設され、かつハ
ンドル１２を有する前後送り用螺杆１３は、中間
フレーム９に回転自在に取付けられると共に、支
持フレーム２に固定された雌ねじ部材に螺合さ
れ、ハンドル１２により螺杆１３を回動すること
により、支持フレーム２が前後方向に移動され
る。

左右方向に水平に延長するように配置されたプ
ラスチツク被覆鋼管１は、その管軸を中心として
回転されるようにローラ１４に載置され、かつプ
ラスチツク被覆鋼管１の管軸にほぼ直角な平面内
で管中心付近に向かつて延長する直線上に配置さ
れた回転軸３は、これと同方向に延長する中空回
転軸１５内に、摺動自在にかつ相対的に回転しな
いように嵌挿され、さらに中空回転軸１５は支持
フレーム２により軸受を介して回転自在に支承さ
れ、また回転軸３および中空回転軸１５は、支持
フレーム２の移動方向と同一角度で前方すなわち
プラスチツク被覆鋼管１に向かつて斜め下向きに
傾斜している。

半径Ｒの先端円弧状突出刃４を頂部に備えてい
る円錐状カツタ５は、回転軸３の前端部に固定さ
れ、かつ回転軸３のばね受部と中空回転軸１５の
後部との間に、回転軸３を前方に向かつて押圧す
るばね６が介在され、さらに支持フレーム２に固
定された減速機付き電動機１６の回転軸１７には
駆動プーリー１８が固定され、その駆動プーリー
１８と中空回転軸１５に固定された従動プーリー
１９とにわたつて伝動ベレト２０が巻掛けられ、
また前記先端円弧状突出刃４を有する円錐状カツ
タ５の刃は、放射状に配置された４枚の刃板２１
により形成されている。

管軸にほぼ直角でかつ前記先端円弧状突出刃４
によるプラスチツク被覆切削縁部を通る平面上に
は、尖鋭周縁刃を有する円盤状カツタ７が配置さ
れ、その円盤状カツタ７は、管軸に直角で管中心
付近を通る直線上に配置された支持金具２２の前
端部に回転自在に取付けられ、かつ支持金具２２
の中間軸部は、フレーム２により摺動自在に支承
されている支持筒２３に摺動自在に嵌挿され、さ
らに支持金具２２にはこれを前方に向かつて押圧
するばね２４が係合され、また支持筒２３はハン
ドル３３を有する送り螺杆３４によつて進退移動
されるように構成されている。

鋼管２５の端面に係合されるべき、位置決め用
ローラ２６は、その軸線が鋼管半径方向に延長す
るように配置され、かつそのローラ２６は左右方
向に延長する支軸２７を有する保持金具２８の端
部に回転自在に取付けられ、その支軸２７は、中
間フレーム９の前端部に固定された保持筒２９
に、摺動自在にかつ回動不能に嵌設され、その支
軸２７にはこれを鋼管２５の端面に向かつて押圧
するばね３０が係合されている。

外面プラスチツク被覆鋼管における管端被覆を
精整する場合は、減速機付き電動機１６を逆転し
て円錐状カツタ５を回転させ、かつローラ１４に
より被覆鋼管１を回転させ、ハンドル１２に螺杆
１３を回転することにより、支持フレーム２を前
方に向かつて移動して所定の位置に停止させ、前
記先端円弧状突出刃４により管端のプラスチツク
被覆３１を円周切り切断すると共に、円錐状カツ
タ５によりプラスチツク被覆３１の端部を切削し
てテーパー部３２を形成していく。このようにし
て形成されたテーパー部３２の端部は後続する円
盤状カツタ７により切断仕上される。

次にこのようにして、円周切りおよびテーパー
加工を行なつたのち被覆鋼管の回転を停止し、か
つハンドル３３により送り螺杆３４を回転して円
盤状カツタ７を鋼管から離反する方向に後退移動
させ、次いで被覆鋼管を管軸方向に移動するか、
または中間フレームおよびこれにより支持されて
いる部分を管軸方向に移動してプラスチツク被覆
の縦切りを行なう。

前記円錐状カツタ５の先端部にある突出刃４
は、先端が円弧状になつておりかつばね６の弾力
により鋼管外面に向かつて適正な加圧力（例えば
約10〜40Kg）で弾性的に押付けられるので、前記
突出刃４により鋼管外面に傷がつけられる恐れを
排除することができ、かつ鋼管の曲がり等の変形
による鋼管外面の振れに対しては、前記ばね６，
２４により先端円弧状突出刃付き円錐状カツタ５
および円盤状カツタ７を、鋼管外面の振れに自動
的に追従移動させて、円周切りおよびテーパー加
工を確実にかつ高精度で行なうことができる。

この発明の実施例の管端被覆精整装置により、
第２図Ｂに示す１次円周切りを行なう場合、位置
決め用ローラ２６が鋼管端部から或る距離だけ管
軸方向に離反した位置に配置され、かつ第２図Ｆ
に示す２次円周切りを行なう場合、位置決め用ロ
ーラ２６が鋼管２５の端面に当接され、鋼管端面
から所定の位置で２次円周切りが行なわれる。

この発明によれば、駆動装置により回転される
先端円弧状突出刃４を有する円錐状カツタ５によ
り、プラスチツク被覆３１の円周切りと、円周切
りされたプラスチツク被覆３１の端部のテーパー
加工とを、同時にかつ高精度、高能率で行なうこ
とができ、かつこのようにして円周切りおよびテ
ーパー加工されたプラスチツク被覆の端部におけ
るテーパー部分の端部は、後続する円盤状カツタ
７により切断仕上げされるので、プラスチツク被
覆の管端精整を、機械力により容易にかつ安全
に、かつ高精度、高能率で行なうことができる等
の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はプラスチツク被覆鋼管の断面図、第２
図ＡないしＨは管端被覆精整順序を示す正面図で
ある。 第３図ないし第８図はこの発明の実施例の管端
被覆精整装置を示すものであつて、第３図は平面
図、第４図は側面図、第５図は先端円弧状突出刃
付き円錐状カツタの正面図、第６図はその平面
図、第７図は円盤上カツタの支持部を示す一部縦
断側面図、第８図はプラスチツク被覆の円周決り
およびテーパー加工を行なつている状態を示す一
部横断平面図である。 図において、１はプラスチツク被覆鋼管、２は
支持フレーム、３は回転軸、４は先端円弧状突出
刃、５は円錐状カツタ、６はばね、７は円盤状カ
ツタ、８は支持台、９は中間フレーム、１４はロ
ーラ、１５は中空回転軸、１６は減速機付電動
機、２２は支持金具、２４はばね、２５は鋼管、
２６は位置決め用ローラ、３１はプラスチツク被
覆、３２はテーパー部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 管軸を中心として回転されるプラスチツク被
   覆鋼管１の側方に、そのプラスチツク被覆鋼管１
   に向かつて進退移動される支持フレーム２が配置
   され、管軸にほぼ直角な平面内で前後方向に延長
   すると共に駆動装置により回転される中空回転軸
   １５は前記支持フレーム２により軸受を介して回
   転自在に支承され、その中空回転軸１５内に回転
   軸３が摺動自在にかつ相対的に回転しないように
   嵌挿され、回転軸３の前端部には、先端円弧状突
   出刃４を有する円錐状カツタ５が固定され、回転
   軸３のばね受部と中空回転軸１５の後部との間
   に、回転軸３を前方に向かつて押圧するばね６が
   介在され、管軸にほぼ直角でかつ前記先端円弧状
   突出刃４によるプラスチツク被覆切削縁部を通る
   平面上には、尖鋭周縁刃を有する円盤状カツタ７
   が配置され、その円盤状カツタ７は円錐状カツタ
   ５よりも管回転方向の前方に配置されて支持フレ
   ーム２により支持されていることを特徴とするプ
   ラスチツク被覆鋼管における管端被覆精整装置。