JPS6145587Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は縦設した軸杆の両側に商品を一列に積
上げ収納し、軸杆の下部に設けた搬出手段によつ
て最下位の商品を順次に搬出するようにした自動
販売機の商品搬出装置に関する。

(ロ) 従来の技術 従来、紙容器入り飲料商品のように箱形状の商
品を収納販売する自動販売機の商品搬出装置は
種々知られており、例えば実開昭55−89186号公
報に記載された構成のように上下方向に移動する
移送機構と、この移送機構によつて搬送された商
品を水平方向に搬送して販売する販売機構とを備
えた商品搬出装置。あるいは実開昭55−178780号
公報に示されているように、コラム内の上下方向
にスパイラルを巻装した軸杆を設け、この軸杆の
両側のスパイラル間に商品を収納し、該商品を軸
杆の所定回動によつて下方へ移動させるととも
に、最下位の商品を搬出するスパイラル方式の商
品搬出装置が知られている。このような縦型のス
パイラル方式における商品収納数は、その特異な
形状から、収納する商品の大きさよりも極めて大
きな間隔を必要とするため、収納販売商品数が少
なく制限される。また、前者の商品搬出装置で
は、装置が複雑かつ高価となる。

一方、商品収納販売数を増大できる商品搬出装
置として、例えば実公昭58−12290号公報に見ら
れるように、カツプ状の商品を商品搬出手段とし
て下ゲート上に積み重ね収納し、商品搬出手段に
より最下位の商品を搬出するときに、上ゲートを
最下位から２番目の商品下方へ進出させて該商品
を支持するように構成され、かつコラム内のコー
ナー部にガイド部材を位置調整可能に設けた構成
が知られている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 かかる構成の商品搬出装置は、支持すべきカツ
プ状の商品の下方に位置する商品により形成され
るテーパ状の空間に、上ゲートを進出させて商品
の下面を支持する構成であるから、積上げ収納し
たときにテーパ状の空間が形成されない箱形状の
商品を搬出する商品搬出装置としては、使用でき
ないものである。すなわち、重ねて積上げ収納さ
れた箱形状の商品間に上ゲートを挿入進出させる
には寸法管理がきわめて難しく、上ゲートが商品
間に挿入進出できなかつた場合には、上ゲートの
端部が商品に直接食い込む状態となり、ロツク状
態を発生させて販売不能状態を生じる虞れがあつ
た。

本考案は上記のようなことから、箱形状の商品
を重ねて積上げ収納し、確実に搬出できる商品搬
出装置を提供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 実施例に基づき説明すると、コラム１内に商品
販売毎に所定回転する軸杆６を上下方向に縦設
し、この軸杆６の両側に箱形状の商品Ａを一列に
積上げ収納する収納室８をそれぞれ設けるととも
に、前記軸杆６の下部に軸杆６の所定回転により
前記収納室８の最下位の商品Ａ１を支持しかつ搬
出する搬出手段を設けたものにおいて、搬出手段
は、最下位商品Ａ１を側壁方向に押圧する押圧部
９Ｃを有し次段の商品Ａ３下方へ回動して該次段
の商品Ａ３を載置する上制御面９Ａと、この上制
御面９Ａに載置された商品Ａ３を載置するととも
に載置していた商品Ａ１を搬出する下制御面９Ｂ
とを、商品Ａの厚さよりも小さい段部Ｄを有して
上下に一体に設けた略半円板状の制御部材９と成
し、かつ前記制御部材９の上方の前記コラム１内
側壁に、前記軸杆６及び制御部材９との間隔を規
制して、商品搬出時に次段の商品Ａ３を載置支承
する前記押圧部９Ｃとの間で該次段の商品Ａ３の
搬出を阻止する規制部材１０を着脱移動可能に設
けた構成である。

(ホ) 作 用 本考案は、最下位商品を側壁方向に押圧する押
圧部を有し次段の商品下方へ回動して該次段の商
品を載置する上制御面と、この上制御面に載置さ
れた商品を受継いで載置するとともに載置してい
た商品を搬出する下制御面とを、商品の厚さより
も小さい段部を有して上下に一体に設けた略半円
板状の制御部材を軸杆の下部に設け、かつ制御部
材の上方のコラム内側壁に、軸杆及び制御部材と
の間隔を規制する規制部材を着脱移動可能に設
け、商品搬出時に次段の商品を載置支承する押圧
部との間で次段の商品の搬出を阻止するようにな
つている。

(ヘ) 実施例 各図は本考案の実施例を示すもので、１は前面
に商品充填用の開口部２を有し、下端に商品の排
出口３を有した断面略コ字状のコラムで、自動販
売機本体内に縦設している。また該コラム１の下
端部には、該コラム１を左右に二分割する如く前
後方向に支持部材４が固定されており、該支持部
材４の中央には軸受５を設けている。６は上端を
コラム１の上壁に回動自在に挿通軸支し、下端を
前記軸受５に回動自在に軸支した軸杆で、コラム
１の上部に設けられた駆動装置としての駆動モー
タ７により販売毎に1/2回転される。そして軸杆
６の両側には前記コラム１側壁との間に収納すべ
き商品が充分な余裕を有して積上げ収納可能な間
隔の収納室８が形成される。９は前記軸杆６の下
部に設けられた略半円板状の制御部材で、最下位
商品の次段の商品下方へ回動進出して該次段の商
品を載置支持する上制御面９Ａと、この上制御面
９Ａに連続して形成され上制御面９Ａに載置され
た商品を受継いで載置するとともに載置していた
商品を下方へ落下搬出する下制御面９Ｂとを商品
Ａの厚さＢよりも小さい段部Ｄを有して軸杆６の
一側方に略180度に渡つて延在するよう形成し、
かつ上制御面９Ａの回動方向の先端には軸杆６の
他側方へ延出形成され最下位商品の側部を押圧す
る押圧部９Ｃを設けている。そして第３図に示す
ように前記駆動モータ７により軸杆６が90度回転
したときに形成される押圧部９Ｃと前記コラム１
側壁との間隔Ｅが収納する商品Ａの幅Ｃよりも大
きくなるようにしている。１０は前記コラム１内
の側壁に着脱移動可能に取付けた規制部材で、取
付部１０Ａを階段状に複数形成してこの取付部１
０Ａをネジにて前記コラム１内側壁に取付ける取
付位置にて幅規制部１０Ｂと前記軸杆６との間隔
Ｆを規制し、かつ厚さ規制部１０Ｃと前記制御部
材９の上制御面９Ａ及び押圧部９Ｃとの間隔Ｇを
規制するように構成している。即ち前記間隔Ｆは
収納販売する商品Ａの幅Ｃより僅かに大きく形成
し、間隔Ｇは収納販売する商品Ａの厚さＢよりも
小さく形成されるように構成される。また、この
規制部材１０の上部には上方から降下してくる商
品Ａを前記幅規制部１０Ｂと前記軸杆６との間に
案内するよう傾斜した弾性体から成る案内部１０
Ｄを設けており、前記取付部１０Ａの取付位置を
変更することにより規制部材１０の張出寸法Ｈが
変動した場合にも案内部１０Ｄの上端が弾性にて
前記コラム１側壁に当接するように構成してい
る。

次に上記の構成による動作を説明する。先ず規
制部材１０を収納する商品Ａの大きさに対応して
間隔Ｆ及び間隔Ｇを規制するように対応する取付
部１０Ａに着脱移動する。そして制御部材９の上
制御面９Ａ上及び下制御面９Ｂ上に商品Ａが夫々
積上げられる。この状態は第１図に示す販売待機
状態である。ここで所定硬貨が投入されて販売に
係わる所定動作がなされると、駆動モータ７に通
電され軸杆６は第２図において反時計方向へ180
度回転することになる。この軸杆６の回動によつ
て先ず押圧部９Ｃが最下位商品Ａ１の側面に当接
して該商品Ａ１を外方へ押圧移動させるとともに
次段商品Ａ３の下方へ回動進出する。従つて外方
へ押圧移動された商品Ａ１は下制御面９Ｂから離
脱して支承が解かれ、落下して搬出される。この
とき商品Ａ１の次段の商品Ａ３は押圧部９Ｃ上に
載置支承されるので二重販売は防止される。この
90度回転した時点での状態を第３図及び第４図に
示してある。そして更に軸杆６が回動することに
より上制御面９Ａが商品Ａ３の下部に回動進出し
て商品Ａ３を確実に載置支持し、この上制御面９
Ａに載置支持されていた商品Ａ２が回動進出して
来た下制御面９Ｂ上に載置支持されて一販売動作
が終了し販売待機状態となる。この販売待機状態
を第５図及び第６図に示している。

次の販売動作は前記動作と同様に最下位となつ
た商品Ａ２が軸杆６が第７図及び第８図に示すよ
うに略90度回動した時点で、下制御面９Ｂから離
れて落下搬出される。そして更に90度回動して再
び第１図及び第２図に示した販売待機状態とな
る。このようにして軸杆６が180度回動する度に
一販売動作が行われ、左右交互に商品Ａが搬出さ
れるものである。

(ト) 考案の効果 本考案は上記したように、最下位商品を側壁方
向に押圧する押圧部を有し次段の商品下方へ回動
して該次段の商品を載置する上制御面と、この上
制御面に載置された商品を受継いで載置するとと
もに載置していた商品を搬出する下制御面とを、
商品の厚さよりも小さい段部を有して上下に一体
に設けた略半円板状の制御部材を軸杆の下部に設
け、かつ制御部材の上方のコラム内側壁に、軸杆
及び制御部材との間隔を規制する規制部材を着脱
移動可能に設け、商品搬出時に次段の商品を載置
支承する押圧部との間で次段の商品の搬出を阻止
するように構成したものであるから、積重ねた状
態で空間の生じることのない箱形状の商品であつ
ても、確実に搬出できるとともに、収納する商品
の大きさに対応して規制部材を移動でき、安定し
た商品の搬出動作を得るこてができる。

【図面の簡単な説明】

各図面は本考案の実施例を示すもので、第１
図、第３図、第５図及び第７図は夫々異なる状態
時を示す搬出装置の正面図、第２図、第４図、第
６図及び第８図は夫々異なる状態時を示す搬出装
置の平面図で、第９図は規制部材部の拡大縦断正
面図である。 １……コラム、６……軸杆、７……駆動モータ
（駆動装置）、８……収納室、９……制御部材、１
０……規制部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コラム内に商品販売毎に所定回転する軸杆を上
   下方向に縦設し、この軸杆の両側に箱形状の商品
   を一列に積上げ収納する収納室をそれぞれ設ける
   とともに、前記軸杆の下部に軸杆の所定回転によ
   り前記収納室の最下位の商品を支持しかつ搬出す
   る搬出手段を設けて成る自動販売機において、前
   記搬出手段は、最下位商品を側壁方向に押圧する
   押圧部を有し次段の商品下方へ回動して該次段の
   商品を載置する上制御面と、この上制御面に載置
   された商品を受継いで載置するとともに載置して
   いた商品を搬出する下制御面とを、商品の厚さよ
   りも小さい段部を有して上下に一体に設けた略半
   円板状の制御部材と成し、かつ前記制御部材の上
   方の前記コラム内側壁に、前記軸杆及び制御部材
   との間隔を規制して、商品搬出時に次段の商品を
   載置支承する前記押圧部との間で該次段の商品の
   搬出を阻止する規制部材を着脱移動可能に設けた
   ことを特徴とする自動販売機の商品搬出装置。