JPS6145321B2 - - Google Patents

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JPS6145321B2
JPS6145321B2 JP54155558A JP15555879A JPS6145321B2 JP S6145321 B2 JPS6145321 B2 JP S6145321B2 JP 54155558 A JP54155558 A JP 54155558A JP 15555879 A JP15555879 A JP 15555879A JP S6145321 B2 JPS6145321 B2 JP S6145321B2
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prism
lens
light
conical
cone
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JP54155558A
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Yutaka Nakada
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Ichikoh Industries Ltd
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Ichikoh Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車輛用前照灯に関する。特に、前面の
レンズと、光源と、該光源の光をレンズ方向に反
射させるリフレクタとを備えてなる自動車用前照
灯に関する。
この種のものは、レンズの裏面に各種プリズム
を形成してこのプリズムにより出射光を制御し、
もつて所望の照射をなし得るように構成されるの
が一般的である。しかし従来技術においては、所
望の配光に対してゆがみが生じ、一部に配光むら
が生じてダークゾーンが出来ることがある。例え
ば、自動車用前照灯であつて、レンズ裏面に円柱
面から成るプリズムを形成するとともに、該レン
ズの表面が傾斜しているものは、その配光が水平
方向の両端部においてたれ下る傾向がある。すな
わち、本来は水平方向の配向パターンが第1図の
如く均一であるべきなのに対し、レンズ表面が傾
斜していると配向は第2図に実線で示したような
パターンになつて、図示A部に光が到達しなくな
り、ここがダークゾーンになる。
この点について更に詳しく説明すると以下のと
おりである。第3図は一般的な灯具の例であつ
て、前面レンズ1と、光源2と、光源2の光をレ
ンズ1の方向に反射するリフレクタ3とを備え、
かつ車体に装着した場合レンズ1はその表面が傾
斜して配設されている。リフレクタ3は光源2の
光を前方への略平行光線となすべく回転放物面ま
たはそれに近似した面を有しており、その焦点近
傍に光源2が配設されている。レンズ1の裏面に
は円柱形のプリズム4が形成されている。
このように構成すると、光源2から出射してリ
フレクタ3に反射された光は前方へ略々平行光線
としてレンズ1に入射し、プリズム4により制御
され、屈折してレンズ1を通過して出射する。こ
の出射光をスクリーン上に映し出すことにより配
光パターンを知ることができる。従来例にあつて
は、このプリズム4としてほぼ垂直方向に形成さ
れた円柱プリズムを使用し、横拡散させて配光パ
ターンを作つており、第4図の如くレンズ1が傾
斜していない時は配光は問題なく左右に広がつて
第1図のような適正なパターンが得られるがレン
ズ1が例えば第5図のように傾斜していると、配
光パターンは歪曲して第2図の如く配光ひずみを
生じつつ左右に広がつてしまう。これは、レンズ
1が上向きに傾斜しているため、第5A図に示す
ように、円柱プリズムの中心に入射した光aは第
5B図に示すように入射光とほぼ平行な光a′とし
て出射されるが、中心より離れた位置に入射した
光bは第5C図に示すように斜め下向きの光b′と
なつて出射されることに起因する。なお、第5B
図および第5C図は第5A図のE方向矢視図であ
る。従つて、このような前照灯を用いると、水平
線の左右にダークゾーンが出来るので、非常に走
行しにくく、危険でもある。しかも、かかる特性
はプリズムの曲率半径を小ならしめて拡散を大き
くしようとすると顕著に現れる(例えば、レンズ
表面傾斜が25゜、左右拡散の広がり角度が25゜の
場合、4〜5゜下にたれ下る)。
配光におけるこのようなゆがみは、灯具を車体
に取付けた状態で、レンズ表面が垂直線(鉛直
線)に対して傾斜している場合には、いずれも生
ずる。つまり、レンズ表面が垂直線上に配置され
ると上記のとおり適正な配光パターンを得ること
ができるが、その他の場合には、何らかの配光の
ゆがみが発生する。
例えば、第6図イに示すのは、レンズ1の表面
が上向きになつて垂直線vに対して傾斜している
もの、同図ロはこれと同様であるが、レンズ1の
表面が曲率をもつて湾曲しているものである。第
6図ハはレンズ1の表面が下向きのもの、同図ニ
は同様であるが表面が湾曲しているものである。
同図ホは、レンズ1全体の配設としては傾斜して
いるとは言えないが、レンズ1表面の各部の接平
面が垂直線vに対して傾斜しているものである。
なお、第6図ハ,ニの如くレンズが下向きに傾斜
すると、照射域の左右両端部が立上りすぎ、特に
右側への照射が対向車に対する眩惑光となつて危
険である。
本発明は、前述の如き配光のゆがみを是正し、
所望の配光パターンを適正に得ることができる車
輛用前照灯を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は、レンズの
少なくとも一部に、円錐面の一部ないし円錐面に
近似した曲面の一部からなる円錐ないし円錐近似
プリズムをほぼ垂直方向に形成し、かつ、その円
錐ないし円錐近似プリズムの母線をレンズの表面
と平行ならしめたものである。
このようにすると、後記詳述する如く、該プリ
ズムによる作用によつて配光のゆがみを解消する
ことができる。
本発明による円錐プリズムないし円錐近似プリ
ズムは、凹面プリズムに構成してもよいし、凸面
プリズムに構成してもよい。レンズ表面が垂直線
に対して傾斜しているものに適用する時は、いず
れの場合も、プリズムを構成すべき円錐面はその
回転軸を該レンズ表面の傾斜の略々半分の角度だ
け、垂直線に対して傾斜して構成するのがよい。
このように、本発明においては、従来例にみら
れた配光のゆがみを解消するために円錐プリズム
ないし円錐近似プリズムを用いるのであるが、本
発明者がかかる発明をなすに至つた背景について
まず略述する。すなわち、全く自由に任意の曲面
をプリズム形成して用い得るものとすれば、配光
のゆがみ、例えば前述の水平方向左右にダークゾ
ーンを生ぜしめる配光のゆがみを起こさせないよ
う、厳密な計算によりかかり面を定め、それをプ
リズムとして使用できる。しかし、実際上はその
ような曲面も簡単な曲面、例えば2次曲面に近似
する方が取扱い易く、かつ実際の成型上も便利で
ある。従つて、このような観点から種々検討の結
果、所期の目的を達するには、円錐面ないしそれ
に近似した曲面をプリズム面として用いるのが最
も有利であることに到達したのである。
円錐面ないしそれに近似した曲面を用いるとよ
いことは、以下に説明するとおりである。まず、
自由曲面プリズム(任意の曲面よりなるプリズ
ム)を設定できるものと仮定して、第3図のレン
ズ1のプリズム形成領域4′を取出して拡大し、
そのプリズム曲面を4″とし、これを自由曲面と
して設定し、任意の曲面をとれるものとする。つ
まり、プリズム面4″がわに水平方向に平行光線
を入射させて、レンズ1の表面からの屈折光が水
平方向には拡散するが、上下方向には拡散しない
という境界条件で点を求め、プリズム面4″の曲
面をかかる点の集合として最適値問題として例え
ばコンピユータで求める。このようにして求める
と第7図のようになる。第3図の例のようにレン
ズ1の表面が上向きの時は、プリズム4の上方断
面は曲率半径の小さい略球面5′、下方断面は曲
率半径の大きい略球面5″となるのである。
第8図に、プリズム面4″を点の集合として求
める時の、第7図の一素子部6を取出して拡大し
た離散化モデルを示す。第9図は該モデルを断面
にて示すもので、光路を同一の符号をもつて示し
てある。第8図を説明すると、Xは第7図に示す
ようにプリズム4を正面からみたときの水平方向
に延びる軸で、Yは垂直軸、Zは光軸方向(第7
図では前後方向)の軸である。そして、6Aは任
意に取り出した一素子部6のプリズムの画素で、
6Bは画素6Aに対向するレンズ表面の画素であ
る。画素6AがXZ平面によつて切り取られる直
線とX軸との角度をθx1とし、画素6AがYZ平
面で切り取られる直線とY軸との角度をθy1
し、画素6BがXZ平面によつて切り取られる直
線とX軸との角度をθx2、画素6BがYZ平面で
切り取られる直線とY軸との角度をθyとすると
θx1とθx2とは異なる角度、θy1とθyとは異なる
角度である。
このようにしたとき、第9図に示すように、光
線が画素6Aに入射すると、画素6Aの法線
との関係(フレネルの法則:屈折率=n)から屈
折光線が得られ、屈折光線は画素6Bの法線
との関係(フレネルの法則:屈折率=n)から
出射光線が得られる。
このように、任意に自由な曲面をとることがで
きるものならば、第7図のように、曲率半径が
除々に変化して行く略球面を構成する各点の集合
をもつて、プリズムの曲面となせばよい。しか
し、レンズ製作上簡単な近似が必要とされるの
で、かかる曲率変化による連続曲面は、2次曲面
として近似する場合、円錐曲面が最適であると考
えられる。すなわち、第10図に示すように、円
錐面はr1>r2で示される如く、底面から頂点にか
けて連続的に半径が小さくなる円周からなるもの
だからである。よつて本発明においては、例えば
第10図の円錐面の一部7を取つてレンズ1のプ
リズム4として用いる。また、第11図の如く、
円錐の母線が外がわに球面その他の曲面をもつて
膨出した如き形状の近似円錐面を用いることもで
きる。レンズ1の表面が平面状でなく、曲面をな
している時は、その曲面に対応した曲面の円錐面
のプリズムを用いるのが最適だからである。この
ような場合も、プリズムとして任意の一部分7を
用いることができる。
いずれの面も、凹面としても、また凸面として
も使用できる。
次に実際にレンズ1の裏面にプリズム4を形成
する場合の条件について説明する。
第12図には本発明に用い得るプリズムの一素
子の一例を示す。この例は、第6図ハ,ニに示す
ように、レンズ1の表面11が下向きで傾斜する
ものに使用する。プリズム4は、レンズ1の裏面
を円錐面の一部をもつて凹状に切削して得たもの
であり、その曲率はレンズ1の傾斜方向に応じて
変化している。第12図のn部の曲率半径r3は、
m部の曲率半径r4よりも大きく形成されており、
その両者間では徐々に変化している。従つて、下
向きレンズのときには、プリズムの上方の曲率を
大きく、下方の曲率を小さく形成し、かつ、プリ
ズム4を構成する曲面の最も深い部分、つまりレ
ンズ1の表面11に近い部分の点をもつて得た線
(最凹底面線)l1は、レンズ1の表面11の表面
軸線l2と平行にする。この線l1は、円錐の母線に
相当するものである。
また、同じく凹プリズムを用いるが、レンズ1
が、上方を向いている場合は、傾斜方向が逆にな
つているので、曲率半径の関係もそれに対応して
逆にする。すなわち、上方の曲率を小さくし、下
方の曲率を大きくする。そして、プリズム4の曲
面の最凹底面線l1がレンズ1の表面11の表面軸
線l2と平行にすることは第12図と同様である。
前記円錐凹プリズムを用いた場合の光路を示す
と第13図および第14図に示すとおりである。
これらの図において、aは円錐プリズムの中心部
に入射する入射光、b2,b3は入射光aと同一水平
面内において、円錐プリズムの左右両端付近に入
射する入射光を示す(なお、第14図には入射光
aとb2,b3とを便宜上上下にずらせて記載し
た。)円錐プリズムの中心部に入射した入射光a
はP1点においてやや上向きに屈折し、レンズの表
面Q1点においてやや下向きに屈折して入射光a
とほぼ平行な出射光a′となつて出射される。ま
た、円錐プリズムの両端付近に入射した入射光
b2,b3はP2,P3点において左右に拡散すると共
に、前記中心部の入射孔aよりも大きな角度で上
向きに屈折し、レンズの表面Q2,Q3点において
やや下向きに屈折し、結果として入射光b2,b3
ほぼ平行な出射光b2′,b3となつて出射される。
第15図は円錐プリズムを凸状に形成した他の
実施例を示すものである。第15図のo部は曲率
半径を小さく、p部は曲率半径を大きくした円錐
面に形成したものである。また、該円錐の母線に
対応する最凸面線l3は、レンズ1の表面11の表
面軸線l2と平行になつている。従つて、レンズ1
の表面11が上向きに傾斜しているレンズのとき
には、上方の曲率半径を大きく、下方の曲率半径
を小さくした凸状の円錐プリズムとする。
また、同じく円錐凸プリズムで、レンズ1の表
面11が下向きに傾斜している場合は、プリズム
の最凸面線l3がレンズ1の表面11の表面軸線l3
と平行なことは同じだが、曲率半径は上方が小さ
く、下方を大きくする。
この円錐凸プリズムを用いた場合の光路を示す
と第16図、第17A図、第17B図に示すとお
りである。すなわち、円錐プリズムの中心部に入
射する入射光aは、P1点においてやや上向きに屈
折し、レンズの表面のQ1点においてやや下向き
に屈折して入射光aとほぼ平行な出射光a′となつ
て出射される。また、円錐プリズムの両端付近に
入射した入射光b2,b3は、P2,P3点において左右
に拡散すると共に、前記中心部の入射光よりも大
きな角度で上向きに屈折し、レンズの表面Q2
Q3点においてやや下向きに屈折し、結果として
入射光b2,b3とほぼ平行な出射光b2′,b3′となつ
て出射される。
なお、第6図ロ,ニ,ホに示したようなレンズ
1に本発明のプリズム4を形成する場合、レンズ
1の表面は曲面になつているので、最凹底面線
(凹面プリズムの場合)や最凸面線(凸面プリズ
ムの場合)は第11図に示したように膨出した面
の円錐面を用い、レンズ表面と合せるようにす
る。このように、レンズ1の表面11の形状に応
じて、各種の近似円錐面を使用することができ
る。
上記のように構成することによつて、配光のゆ
がみを是正し、水平方向への配光において従来の
ダーク部を補償できるものであるが、その実施方
法について以下述べる。
まず、第18図以下を参照して凹面プリズムを
用いた場合について説明する。今、図示のように
円錐の点Pを原点Oに置き、かつ円錐面をx−y
面内でθだけ傾ける。次に円錐の頂点Pを点
(A、B)まで平行移動して第19図のようにす
る。第19図において、符号1はレンズであり、
11はレンズ1の表面である。前記説明したとお
り、表面11と線lとは平行である。点(A、
B)の座標は、平行移動線のO点における曲率半
径をrとすれば、r,θ及び円錐の軸と母線との
なす角θtにより表わすことができ、従つて平行
移動線の円錐の式もこれにより表わすことができ
る。この式を用いれば、円錐面の法線の方向余弦
を求めることができる。(この法線は、第20図
で、〓にて表示してある)。更に出射面の法線
(同じく〓で表示)の方向余弦も、屈折率をnと
して求めることができる。また、入射光(第20
図の〓で表示)は、レンズ面に対して略々平行光
線として入射するものであり、x軸に平行で、上
下への広がりもないy、z成分のないものと仮定
できるから、この方向余弦は直ちに設定すること
ができる。よつてこの入射光の方向余弦と、先に
求めた円錐面の法線の方向余弦及び出射面の方向
余弦とから、出射光(第20図で〓にて表示)の
方向余弦も求めることができる。すなわち、この
出射光の方向余弦を計算するに当つては、入射光
と円錐面の法線とのなす角α及び、レンズ中の光
路(第20図中〓で表示)とレンズ表面(出射
面)の法線〓とのなす角βの各々の余弦を要する
のであるが、角α、角βはともに先に求めた入射
光〓、円錐面の法線〓、出射面の法線〓の各方向
余弦からその余弦を算出することができるもので
ある。このように、角α、角βの余弦及び出射光
〓の方向余弦を式により表わすことができるので
これにより、上下拡散が無く、左右拡散のみを適
正になすプリズム形状を計算することができる。
凸面プリズムの場合は、凹面プリズムにて説明
した場合と同様に、第21図の如く円錐面をx−
y面内でθだけ傾け、y軸と円錐の軸Yとが角度
θをなすようにし、更に頂点Pを(A、B)まで
平行移動したものの式を、O点の曲率半径rを用
いて求める。これを用いると、上記凹面プリズム
の場合と同様な操作にて、出射面の法線、入射光
及び出射光(第20図で云えば〓,〓,〓)の方向
余弦を式で表わすことができる。結果的には凹面
プリズムの場合と同表記の式を得ることができ
る。よつてこの場合も、最適値を計算にて求める
ことができる。
次に、実際にプリズム形成を行うため、凹プリ
ズム、凸プリズムの傾斜角θ(つまり第18図、
第19図、第21図、第22図における円錐のy
軸との傾斜。各図参照)と、該プリズムを構成す
る円錐の頂角の1/2であるθt(この角度θtを有
する直角三角形を回転して、円錐面を得ることが
できるもの。各図参照)との最適値を求める過程
について説明する。今、第23図に示すように、
水平方向の角度をθH、直角方向の角度をθvとす
る。出射光は、水平方向に適正に広がり、垂直方
向には全く拡散しないものに設定すれば、第2図
に示したような配光のゆがみは生じ得ないのであ
るから、出射光のθvがOとなるように角度θt
び角度θを定めればよいことになる。なお、レン
ズ表面の傾斜角度θyは、プリズムの最凹底面線
または最凸面線とレンズ表面とが平行であるが故
に、θy=θt+θと表わすことができる。よつて
このθyを用いれば、各円錐面の式、円錐面の法
線(第20図の〓)の方向余弦、レンズ表面(出
射面)の法線(同じく〓)の方向余弦、出射光
(同〓)の方向を余弦を表わす式から出射光の垂
直方向成分θvをr(前記したO点における曲率
半径)、θy,x,y,z,θtの関数で表わすこ
とができる。更に、xはy,z,θy,θtの関数
であるからこれを消去し、結局θvはr,θy,θ
t,y,zで表わすことができる。よつて、円錐
曲面を微小曲面を微小面積に分割して各面素につ
いてのθvを求め、これを総和して、そのθvが0
となるようにθtを定めればよい。実際には円錐
曲面全体に入射した光の出射光の各々のθvの平
均値を、各面素の成分によりθvを表わしたもの
の総和を分割総数で割つたものと等しいと置き、
その平均値の絶対値が0となるθtを計算する。
これにより、円錐プリズムから出た光の全体を評
価した時に、θvが0となる最適なθtを求めたこ
とになる。
θy=10、θy=20、θy=30の各場合について
の各々の計算結果を第24図にグラフにて示す。
(このグラフは、屈折率n=1.47として計算した
場合である)。なお、凹面プリズムの場合も凸面
プリズムの場合も、r,θy,θtの関係は同じで
あるので、同様の結果が出る。
このグラフから、実用的な近似関係を推察する
と、どのrに対してもθtはθyのほぼ1/2が適正
であることがわかる。θyは前記したとおりレン
ズの表面のy軸に対する傾斜であり、プリズムを
構成する円錐の軸のy軸に対する傾きをθとする
とθy=θ+θtであるから、θt=0.5θyと近似す
ると、結局θ=0.5θyとなる。従つて、凹面プリ
ズムを用いる場合でも凸面プリズムを用いる場合
でも、プリズムを構成する円錐は、その軸をレン
ズ表面の垂直線に対する傾きの略々半分で傾斜さ
せるのが最も有効であることが判明する。
しかし、グラフを見ると理解されるように、厳
密にθt=0.5θyというわけでなく、rの変化によ
つて両者の関係も変化している。よつて、補正項
を加え、これをrの関数となるようにすることに
より一層厳密な設定ができるが、その場合でもr
をプリズム素子のピツチpつまり幅の長さ(第1
8図のz方向の長さ)の1/2にとると、θt=0.5
θyと近似できる。
従つて上記の結果から、本発明を用いて適正に
プリズム設定した前照灯は、適正な配光を有し、
そのゆがみが生じないものであることを理解する
ことができる。
上記述べたように、本発明の車輛用前照灯は、
前面レンズと、光源と、該光源の光をレンズ方向
に反射するリフレクタとを備え、前記レンズが傾
斜している車輛用前照灯において、前記レンズの
少なくとも一部に、円錐面の一部ないし円錐面に
近似した曲面の一部からなる円錐ないし円錐近似
プリズムをほぼ垂直方向に形成し、かつ、その円
錐ないし円錐近似プリズムの母線をレンズの表面
と平行ならしめたので、前面レンズが傾斜してい
る車輛用前照灯においてさけることができなかつ
た配光のゆがみを是正して理想的な配光パターン
に近づけ、ダークゾーンを解消することができる
効果がある。
なお、当然のことではあるが、本発明は図面を
参照して説明した実施例にのみ限定されるもので
はない。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は配光パターンを説明する図
である。第3図は一般の前照灯の形状を示すもの
で、イは正面図、ロ,ハは各々イにおけるロ−ロ
線断面図、ハ−ハ線断面図である。第4図及び第
5図は各々プリズムの作用を説明するための図
で、各々イは正面図、ロ,ハは各々イにおけるロ
−ロ線断面図、ハ−ハ線断面図である。第5A
図、第説B図、第5C図は、従来のプリズムでは
配光のゆがみが生ずることの説明図である。第6
図イ乃至ホはレンズが傾斜した前照灯の例であ
り、本発明を適用し得るものの例示である。第7
図は自由曲面プリズムを示し、イは正面図、ロは
側断面図、ハ,ニは各々上部断面図、下部断面図
である。第8図は第7図のプリズム素子の離散化
モデルを示す図、第9図は同じくそれを断面にて
示すものである。第10図及び第11図は本発明
に適用し得る円錐面の例の斜視図である。第12
図は本発明の実施の一例のプリズムを示す斜視
図、第13図および第14図は第12図に示すプ
リズムを使用した場合の光路説明図である。第1
5図は他の例のプリズムを示す斜視図、第16図
および第17A図、第17B図は第15図に示す
プリズムを使用した場合の光路説明図である。第
18図乃至第20図は凹面プリズムを設定する場
合のプリズム設定の説明図、第21図及び第22
図は凸面プリズムを設定する場合のプリズム設定
の説明図である。第23図は適正角度の決定過程
の説明のための図、第24図は同じくそのための
計算結果を示すグラフである。 1……レンズ、11……レンズの表面、2……
光源、3……リフレクタ、4……プリズム、y,
v……垂直線、θ……プリズムを構成する円錐の
軸の垂直線との傾斜、θy……レンズ表面の垂直
線との傾斜。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 前面レンズと、光源と、該光源の光をレンズ
    方向に反射するリフレクタとを備え、前記前面レ
    ンズが傾斜している車輌用前照灯において、前記
    レンズの少なくとも一部に、円錐面の一部ないし
    円錐面に近似した曲面の一部からなる円錐ないし
    円錐近似プリズムをほゞ垂直方向に形成し、か
    つ、その円錐ないし円錐近似プリズムの母線をレ
    ンズの表面と平行ならしめたことを特徴とする車
    輌用前照灯。
JP15555879A 1979-12-03 1979-12-03 Lamp for vehicle Granted JPS5679801A (en)

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JP15555879A JPS5679801A (en) 1979-12-03 1979-12-03 Lamp for vehicle

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