JPS6144168Y2

JPS6144168Y2 -

Info

Publication number: JPS6144168Y2
Application number: JP9165278U
Authority: JP
Priority date: 1978-07-03
Filing date: 1978-07-03
Publication date: 1986-12-12
Also published as: JPS558942U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はライトガイド照明方式の内視鏡に関す
る。

一般に、ライトガイド照明方式の内視鏡では、
先端構成部分に照明用ライトガイド繊維束の射出
端前方に位置させてカバーガラスを設けている
が、視野角を広くするために、そのカバーガラス
に凹レンズを用いたものが多く利用されている。

このカバーガラスに凹レンズを用いたものは、
第１図に示すように周辺部ほど凹レンズに入射す
る光の屈折が大きく十分に広がるが、中心付近で
は光の屈折が小さくあまり広がらない。

したがつて、観察視野範囲において中心部の明
るさに対し周辺の明るさが不十分であり、全観察
範囲において均一で十分な明るさを得ることがで
きなかつた。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、
その目的とするところは、観察視野範囲内におい
て、周辺部まで十分な明るさが得られるととも
に、より均一に照明することができるようにした
内視鏡を提供することにある。

以下、本考案の一実施例を第２図と第３図にも
とづいて説明する。第２図中１は内視鏡２の先端
構成部であり、この先端構成部１には照明用ライ
トガイド繊維束３の先端が導かれている。

照明用ライトガイド繊維束３の射出端前方には
照明窓４が設けられており、この照明窓４にはた
とえばエポキシ樹脂やガラスなどからなる第１の
カバーレンズ５が取り付けられている。すなわ
ち、上記照明窓４は先端構成部１の側面に形成さ
れている。

また、先端構成部１の側面には、観察窓６が形
成されているとともに、その観察窓６には第２の
カバーレンズ８が取り付けられている。さらに、
観察窓６に対向して、先端構成部１内には、プリ
ズム９が設置されていて、先端構成部１内の対物
光学系１０に上記観察窓６から入る光を導くよう
になつている。なお、対物光学系１０はイメージ
ガイド繊維束１１の先端面に観察窓６から入つた
光を結像させるものである。

一方、上記照明窓４の第１のカバーレンズ５
は、第３図に示すように照明用ライトガイド繊維
束３と対向する内面全体が凸レンズ面１２に形成
され、この凸レンズ面１２の中心部には凹レンズ
面１３が形成されてなる。すなわち、第１のカバ
ーレンズ５の内面は、上記照明用ライトガイド繊
維束３の周辺に対応する部分が凸レンズ面１２
に、中心部分に対応する個所が凹レンズ面１３に
形成されているとともに、外面は平滑面に形成さ
れている。

しかして、上記構成によれば、第１のカバーレ
ンズ５は、その照明用ライトガイド繊維束３と対
向する内面全体が凸レンズ面１２に形成され、こ
の凸レンズ面１２の中心部には凹レンズ面１３が
形成されているので、照明用ライトガイド繊維束
３の射出端から第１のカバーレンズ５に入射する
光は、第３図に示すようにさまざまな方向へ屈曲
し、周辺部へ十分に広げられる。すなわち、第１
のカバーレンズ５の中心付近に入射する光は、凹
レンズ面１３に入射する角度に応じて屈折し、そ
の大部分は周辺部へ広げられる。また、カバーレ
ンズ５の周辺部付近に入射する光は、凸レンズ面
１２に入射する点をＱとし、このＱ点における接
面をＡとすると、接面Ａに対して角度θ_Aで入射
することになるが、この角度θ_Aは90度よりも小
さいから、Ｑ点から入射した光は第３図に示すよ
うに左側方向に大きく屈折し、周辺部へ十分に広
げられる。すなわち、第１のカバーレンズ５の凹
レンズ面１３の曲率半径を小さくすることでその
凹レンズ面１３による屈折を大きくし、照明用ラ
イトガイド繊維束３の中心部から光束をより周辺
に向け、さらに凸レンズ面１２により照明用ライ
トガイド繊維束３の周辺部からの光束を上記照明
用ライトガイド繊維束３の光軸を越えて反対側に
大きく屈折させ、全体として中心の光束を周辺に
向けることにより中心の光量を弱くし、その分周
辺の光量を増大させるようにした。

したがつて、体腔内を照射したとき、確察視野
範囲の中心の明るさは多少減少するが、周辺の明
るさが増し、観察視野全体の明るさをより均一な
ものとすることができる。つまり、観察しやすい
状態とすることができる。

また、ライトガイド繊維束３の周辺部からの光
束を凸レンズ面１２によつてカバーレンズ５の光
軸方向に屈折させるため、上記カバーレンズ５の
径がライトガイド繊維束３の径とほぼ同じあるい
はわずかに大きい程度であつても、観察視野全体
をほぼ均一な明るさにすることができる。つま
り、カバーレンズ５の径を第１図に示す従来に比
べて小さくできるから、先端構成部１の小形化が
計れる。さらに、カバーレンズ５の外面が平滑面
に形成されているから、このカバーレンズ５によ
つて患者の体腔内粘膜などに傷付ける危険がほと
んどないばかりか、上記平滑な外面には体腔内の
汚物が付着しずらいから、カバーレンズ５からの
出射光量が低下するのを防げる。

以上述べたように本考案の内視鏡は、照明用ラ
イトガイド繊維束の射出端前方に設置されるカバ
ーレンズの内面に照明用ライトガイド繊維束の中
心部に対応して凹レンズ面を形成し、照明用ライ
トガイド繊維束の中心部に対応して凸レンズ面を
形成し、上記カバーレンズの外面を平滑面にした
から、カバーレンズに入射する光を上記凸レンズ
面と凹レンズ面とによつてさまざまな方向へ屈曲
させて周辺部へ十分に広げることができる。した
がつて、従来のように中心部が周辺部に比べて極
端に明るく、周辺部が急激に暗くなることがな
く、観察窓視野全体をほぼ均一の明るさとするこ
とができるから、体腔内の観察を行ないやすい照
明状態とすることができる。

また、カバーレンズの外面は平滑面であるか
ら、患者の体腔内粘膜を傷付ける危険がなく、さ
らに平滑な外面には体腔内の汚物が付着しずらい
から、カバーレンズの外面に汚物がたくさん付着
して出射光量が低下するということもない。ま
た、照明用ライトガイド繊維束の周辺部からの光
束はカバーレンズの凸レンズ面によつて光軸方向
に屈折されて反対周辺部を照射するから、カバー
レンズの径を照明用ライトガイド繊維束よりもわ
ずかに大きい程度あるいはほぼ同径にしても広画
角での照明が行なえる。つまり、カバーレンズを
小径にできるから、内視鏡の先端構成部の小形化
が計れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の内視鏡におけるカバーレンズの
部分の断面図、第２図は本考案の一実施例を示す
内視鏡の先端構成部の断面図、第３図は同じくそ
のカバーレンズ部分の断面図である。１……先端構成部、２……内視鏡、３……照明
用ライトガイド繊維束、４……照明窓、５……カ
バーレンズ（第１の）、１２……凸レンズ面、１
３……凹レンズ面。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

先端構成部の照明窓に照明用ライトガイド繊維
束の射出端前方に位置してカバーレンズを設けた
内視鏡において、上記カバーレンズの上記照明用
ライトガイド繊維束と対向する内面に、上記ライ
トガイド繊維束周辺に対応して凸球状レンズ面
を、上記照明用ライトガイド繊維束中心部に対応
して凹球状レンズ面を形成するとともに、上記カ
バーレンズの外面を平滑面にしてなることを特徴
とする内視鏡。