JPS6143770B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光学式情報読取装置におけるトラツキ
ングミラーやタンジエンシヤルミラー等の偏向ミ
ラーの駆動装置に関するものである。

光学式ビデオデイスク等は、円形デイスク盤面
上にピツトと称されるへこみ（凹部）が同心円状
又はうず巻状のトラツクを形成するように配列さ
れており、これ等ピツトの長さ及び間隔によりビ
デオ及びオーデイオ情報等が記録されている。

当該ビデオデイスク等からの情報の読取は、光
をデイスクのピツトからなるビデオトラツク上に
照射しピツトの有無により変調された反射光等を
復調することによりなされる。かかる情報記録担
体であるビデオデイスクの読取装置は、ビデオデ
イスクを所定回転数に制御するためのスピンドル
サーボや、再生信号のタイムベース（時間軸）を
補正するためにビデオデイスク面上に照射される
スポツト光のビデオトラツク接線方向の位置を制
御するタンジエンシヤルサーボや、またスポツト
光のビデオトラツクの半径方向の位置を制御する
トラツキングサーボや更には、スポツト光のビデ
オデイスク記録面上への収束状態を制御するフオ
ーカスサーボ等の制御手段が設けられている。

第１図はかかる再生装置の光学系の１例の概略
図を示し、図において、ヘリユームネオンレーザ
等のレーザチユーブ１から照射されたレーザ光束
はビームスプリツタ３及びλ／４板４を経由し、
更にはタンジエンシヤルミラー５、トラツキング
ミラー６及びフオーカスレンズ７を介してデイス
ク８の記録面上に収束される。その反射光は入射
径路と逆の径路をたどり、ビームスプリツタ３へ
入射されもつて入射光と情報を読み取つた反射光
とが有効に分離される。

ビームスプリツタ３により分離された反射光は
円筒レンズ１２を透過してその後に配置された再
生用及びフオーカスサーボ用の受光素子９の受光
面に入射する。この受光素子９の出力はフオーカ
スサーボ用の減算増幅器１０及びRF信号再生用
の加算増幅器１１へ入力される。

第２図は受光素子９及びフオーカスサーボ制御
信号更にはタンジエンシヤルサーボ制御信号の発
生回路の詳細を示すブロツク図である。受光素子
９の受光面は図示する如く互いに直交する２本の
線で分割された４つの面９ａ，９ｂ，９ｃ及び９
ｄよりなり、これら個々の面は独立した４個の光
電変換素子の各受光面である。そして円筒レンズ
１２の母線を含む面内と、それに直交する面内と
ではこのレンズ１２を透過する光線束が収束する
光軸上の位置が異なる性質を利用して、受光素子
９の４つの互いに独立した受光面上に投影される
光線束の形状を検出測定することにより、記録面
とフオーカスレンズ７との位置関係を判定し、レ
ンズ７の上下動を制御してフオーカスサーボがな
される。

そのために、この受光素子９の互いに対向する
素子９ａ，９ｂ及び９ｃ，９ｄをそれぞれ１組と
して減算アンプ１０へ入力し、（Va＋Vb）−（Vc
＋Vd）＝Veを得て、この減算出力Veをフオーカ
スサーボ制御用の誤差信号として用いている。

一方、これ等各素子９ａ〜９ｄの出力は加算ア
ンプ１１に入力されてVa＋Vb＋Vc＋Vdなる和信
号が得られる。この信号は復調器１３によりビデ
オ信号（オーデイオ信号も含む）に変換され出力
されると共に、カラーバースト検出器１４により
カラーバースト信号が抜き取られ、基準のサブキ
ヤリヤ信号（3.58MHz）と位相比較器１５におい
て位相比較される。その位相信号差Vfがタンジ
エンシヤルサーボ制御用信号となり、タンジエン
シヤルミラー５の回動を制御して再生信号のタイ
ムベース補正が可能となる。

第３図はトラツキングサーボ制御信号発生装置
の１例を示す図であり、ビデオトラツク１６の中
心線と再生用のスポツト光１８の中心とが一致し
た場合を示す。この場合、トラツキングサーボ用
のスポツト光１７及び１９の各中心は図のように
トラツク１６の両側縁上にある。このスポツト光
１７及び１９の反射光は受光素子２０及び２１に
より受光され、両出力は差動アンプ２２により減
算されてトラツキングサーボ制御信号Vgとな
る。スポツト光１８がトラツク１６の中心線とず
れた場合の制御信号Vgの波形を同図のＡにて示
している。尚、他の部分は第１図、第２図の同じ
符号の部分と同等機能を有している。

かかる光学式情報読取装置の偏向ミラー５，６
は上述のサーボ信号Vf，Vgによりその回動角が
制御されて常に正確な信号再生がなされるが、こ
れらミラーは、再生すべきビデオトラツクの中心
線がフオーカスサーボレンズ７の中心直下に位置
して第３図の如きスポツト光１８とトラツク１６
との位置関係にあるときに回動中心にあるように
調整される。この回動中心点を中心にしてエラー
信号に応じて所望の回動角だけ制御されるが、こ
の回動中心すなわちミラーの中立点を上述の如く
合わせるために例えば直流オフセツト電圧を駆動
用のコイルに常時与えておく方法や機械的な微謂
を行うことによりなされる方法がある。しかしな
がら、各部品の機械的取付精度が振動や温度更に
は時間経過により悪化し、ミラーが中立点にある
場合でもスポツト光とトラツクの互いの中心がず
れることになる。第４図は偏向ミラーとしてのト
ラツキングミラー６が正規の中立点から所定角度
だけ変化した場合のスポツト光の経路の変化を示
し、正しい調整がなされている際には、入射光２
３は入射径路と反射径路が共に等しく２３ａで示
され、その反射光のスポツト中心は光電変換素子
９の受光面中心３０に位置する。しかしながら、
ミラー６が正規の中立点からずれた場合、入射光
２３はミラー６により偏向されて径路２４ａを通
り、記録面８で反射され反射径路２４ｂを通つて
受光素子９の中心３０からずれた点３１にスポツ
ト中心が入射することになる。

かかる状態では像の中心が受光素子９の中心３
０と大きくずれることになるために、フオーカス
サーボ信号が正しく得られなくなり再生が困難と
なり、ミラーのサーボ制御も困難となる。かかる
現象は、偏向ミラーのずれに限らず、ビームスプ
リツタの位置ずれ、フオーカスレンズの位置ずれ
等によつても生じる。

従つて、本発明の目的は上記した種々の要因に
よりスポツト光の光路すなわち光軸が変動しても
自動的に当該変動を検出補正して常にスポツト光
の光軸を正しく修正することができる光学式情報
読取装置における偏向ミラーの駆動装置を提供す
ることである。

本発明の装置は、情報記録担体の情報記録面に
照射される照射光束を情報記録面のトラツク半径
方向及びトラツク接続方向に偏向せしめるための
トラツキングサーボ用制御信号及びタイムベース
制御用信号を発生するサーボ信号発生手段を有す
る光学式情報読取装置において、情報記録面を経
た光束を受光する受光面を有しこの受光面上にお
いて互いに直交する２方向における受光面上の基
準位置と受光光束中心とのずれを検出してこれら
ずれに応じた第１及び第２の制御信号を発生する
中心位置ずれ検出手段を含み、その受光面は互い
に直交する２本の線で分割された４個の面よりな
り、これら個々の面は独立した４個の光電変換素
子の各受光面で構成されており、対向する２組の
光電変換素子の各組のそれぞれの出力信号の差を
前記第１及び第２の制御信号とし、これら制御信
号をトラツキングサーボ用制御信号及びタイムベ
ース制御用信号にそれぞれ重畳して照射光束のト
ラツク半径方向及びトラツク接続方向における位
置制御をなすと共に、上記４個の光電変換素子を
情報読取用でかつフオーカスサーボ用の光電変換
素子と共用することを特徴とするものである。

以下に本発明の特徴及び効果をより良く理解す
べく図面を参照しつつ説明する。

第５図は本発明の実施例を示す回路ブロツク図
であり、第１図乃至第４図と同等部分は同一符号
により示されている。図において、光電変換素子
９は第１図乃至第４図にて説明したRF再生信号
及びフオーカスサーボ用制御信号Veを得るため
の４分割された素子９ａ〜９ｄであり、素子９ａ
と９ｂの出力を差動アンプ５０により減算して
Va−Vbなる信号を得、この信号をノイズ成分等
を除去する低域フイルタ５１を介して、第３図の
装置により得られたトラツキングサーボ用制御信
号Vgに重畳してトラツキングミラー駆動アンプ
５２に入力し、その出力でトラツキングミラー６
の駆動コイル５３をドライブする。

また素子９ｃと９ｄの出力を差動アンプ５４に
より減算してVc−Vdを得、この差信号を同じく
低域フイルタ５５を介して第２図の装置により得
られたタンジエンシヤルサーボ用制御信号Vfに
重畳してタンジエンシヤルミラー駆動アンプ５６
に入力し、その出力でタンジエンシヤルミラー５
の駆動コイル５７をドライブする。

かかる構成において、両偏向ミラー５及び６の
中立点の位置が正確に調整されかつ他の光学系の
部品の取付位置が正確であれば、照射光の反射ス
ポツトの中心は受光素子９の受光面の中心３０と
合致し、よつて両差動アンプ５０及び５４の各差
出力は零となる。従つて、偏向ミラー５及び６は
それぞれ当該中立点を回動中心として各サーボ信
号Vf及びVgによりそれぞれ制御されて回動され
る。

他方、偏向ミラーの中立点位置や、他の部品の
取付位置が何らかの原因で変化すると、受光素子
９の受光面上のスポツト光の中心３１は面の中心
３０からずれることになる。この場合のずれは図
の如く、互いに直交するｘ及びｙ成分に分解可能
であり、よつてｙ成分のずれは差動アンプ５０の
出力（Va−Vb）と対応し、またｘ成分のずれは
差動アンプ５４の出力（Vc−Vd）と対応するこ
とになる。従つて、これら各出力を各サーボ信号
Vg，Vfに重畳してトラツキングミラー６及びタ
ンジエンシヤルミラー５をそれぞれ駆動すれば、
両ミラーの回動中心である中立点位置が（Va−
Vb）及び（Vc−Vd）により補正されて、スポツ
ト光の中心は受光面の中心３０と合致した上で、
それを中心としてミラーの制御がなされることに
なる。

このように本発明によれば偏向ミラーの中立点
の経年変化や他の光学系の部品の取付の微動に対
しても常に光電変換素子の受光面中心に像を結ぶ
ことが可能となり正確な再生及び安定なサーボ動
作が常に維持できることになる。そして、受光面
上における像の中心と受光面の中心とのずれの検
出素子として、RF再生用及びフオーカスサーボ
用の光電変換素子を用いることができるので、単
に差動アンプを用いるのみで両者の中心位置ずれ
の検出ができ、極めて簡単な構成の装置が得られ
る。

尚、上記実施例においては、フオーカスサーボ
用の光電変換素子を中心位置ずれ検出手段と兼用
したが、第３図に示したトラツキングサーボ用の
素子２０及び２１の１個を第５図に示す如く、４
個の分割して互いに対向する素子の出力の差をそ
れぞれ用いても同様な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は光学式情報読取装置の光学系の概略を
示す模式図、第２図はフオーカスサーボ及びタン
ジエンシヤルサーボ制御信号の発生装置を示す回
路ブロツク図、第３図はトラツキングサーボ制御
信号発生装置の概略ブロツク図、第４図は偏向ミ
ラーの偏倚時の光軸の変動を説明する概略模式
図、第５図は本発明の実施例を示すブロツク図で
ある。 主要部分の符号の説明、５……タンジエンシヤ
ルミラー、６……トラツキングミラー、９……受
光素子、１６……ビデオトラツク、５０，５４…
…差動アンプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 情報記録担体の情報記録面に照射される照射
   光束を前記情報記録面のトラツク半径方向及びト
   ラツク接続方向に偏向せしめるためのトラツキン
   グサーボ用制御信号及びタイムベース制御用信号
   を発生するサーボ信号発生手段を有する光学式情
   報読取装置におけるサーボ装置であつて、前記情
   報記録面を経た光束を受光する受光面を有しこの
   受光面上において互いに直交する２方向における
   前記受光面上の基準位置と受光光束中心とのずれ
   を検出してこれらずれに応じた第１及び第２の制
   御信号を発生する中心位置ずれ検出手段を含み、
   前記受光面は互いに直交する２本の線で分割され
   た４個の面よりなり、これら個々の面は独立した
   ４個の光電変換素子の各受光面で構成されてお
   り、対向する２組の光電変換素子の各組のそれぞ
   れの出力信号の差を前記第１及び第２の制御信号
   とし、これら制御信号を前記トラツキングサーボ
   用制御信号及び前記タイムベース制御用信号にそ
   れぞれ重畳して前記照射光束の前記トラツク半径
   方向及びトラツク接続方向における位置制御をな
   すと共に、前記４個の光電変換素子を前記記録担
   体の記録情報を読み取るための光電変換素子と共
   用することを特徴とする装置。