JPS6143497B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、半地下室外壁外表面部の防水処理構
造に関するもので、上記外壁の地下埋設外表面と
非地下埋設外表面の一部とを効果的に防水構造と
なすことができる上、上記非地下埋設外表面の一
部に美麗な布基礎の外観を容易、正確、且つ堅固
に形成することができ、しかもユニツトによる半
地下室の形成に最適な、半地下室外壁外表面部の
防水処理構造を提供するものである。

即ち、本発明の半地下室外壁外表面部の防水構
造は、天井面が地面より上方に位置する半地下室
の外壁を構成する外壁体の外表面部の防水処理構
造であつて、地上に位置する上記外壁体の非地下
埋設外表面の一部に上記非地下埋設外表面に亘つ
て水平な凹溝を形成し、該凹溝内に上縁部を位置
させて防水シートを上記非地下埋設外表面及びそ
の下方の地下埋設外表面に貼着した上、上記凹溝
内に水切見切金具の一部を嵌合固定して上記防水
シートの上縁部を固定し、且つ上記防水シートに
おける少なくとも非地下埋設外表面に保護モルタ
ルを塗着した上、上記保護モルタルにおける少な
くとも非地下埋設外表面に通常モルタルを塗着し
て構成してある。

以下、本発明の半地下室外壁外表面部の防水処
理構造を、図面に示す一実施例について説明す
る。

第１図は天井面が地面G.L.より上方に位置す
る半地下室の側部の縦断面図を示すものであつて
同図に示す半地下室は、周囲に矩形に鋼製枠体１
０を配した床パネル１１の隅角部に４本の鋼製柱
体１２，１２，１２，１２を立設し、第３図に示
す如く一側面部及びそれに隣接する別の一側面部
にそれぞれ結合金具（図示せず）を介してプレキ
ヤストコンクリートパネル又は軽量発泡コンクリ
ートパネル等の外壁体１４，１４を固定してなる
半地下室構成用防水ユニツト１を、根切り掘削部
に設けた布基礎４上に吊治具５０を用いて複数個
隣接設置し、しかる後上記根切り掘削部を埋戻し
することにより構成してある。

而して、本発明の半地下室外壁外表面部の構造
は、地上に位置する上記外壁体１４，１４の非地
下埋設外表面の一部に上記非地下埋設外表面に亘
つて第２図に示す如く水平な凹溝１５を形成し、
該凹溝１５内に上縁部を位置させて防水シート３
０を上記非地下埋外表面及びその下方の地下埋設
外表面に亘り貼着した上、上記凹溝内に水見切金
具３３の一部をビス３４により嵌合固定して上記
防水シート３０の上縁部を固定し、且つ上記防水
シート３０における少なくとも非地下埋設外表面
に樹脂モルタル等の保護モルタル３１を塗着した
上、上記保護モルタル３１における少なくとも非
地下埋設外表面に通常モルタル８１を塗着して構
成したもので、上記構成のうち通常モルタル８１
の塗着は前記根切り掘削部の埋戻し完了直前に行
ない、その他の構成は前記ユニツト１の製造時に
おいて工場で行なうのが好ましいものである。

実施例について更に詳述すると、上記水切見切
金具３３は、この場合、垂直固定片３６及びその
下端部に屈曲連設した水切見切片３７で構成して
あり、水切見切片３７を凹溝１５の下部内壁部上
の防水シート３０に当接させ且つその先端部を外
壁体１４，１４の外方に充分突出させて、垂直固
定片３６を凹溝１５の垂直内壁部に固定してあ
る。又上記ビス３４の頭部等はコーキング材３８
で被覆してあり、更にその外方には上記水切見切
片３７と上記凹溝１５の上部内壁部との間にウル
タン等のシーリング材３９を充填してある。そし
て又上記保護モルタル３１は、上記水切見切金具
３３を定規として塗着してある。尚、上記防水シ
ート３０は外壁体１４，１４の下端面にも貼着し
てある。

又通常モルタル８１は半地下室の非地下埋設外
表面に布基礎の外観を帯びさせるもので、刷毛引
仕上で塗着するのが好ましい。尚、この通常モル
タル８１は、下地材として保護モルタル３１が存
するため、又保護モルタル３１を塗着する防水シ
ート３０が水切見切金具３３及び接着剤等により
堅固に外壁体１４，１４に固定されているため、
更には水切見切金具３３を定規として使用できる
ため、極めて容易、正確にその塗着を行なうこと
ができ剥離の惧れがない。

この他、上記布基礎４には第３図に示す如くそ
の上端面及び外表面に防水シート４０を貼着して
あり、又その内表面及び図示してはいないが土間
コンクリート部５１の下部に亘つては、ポリエチ
レンシートよりなる防湿シート４１を貼着してあ
る。又６０はユニツト１の設置時に外壁体１４，
１４の下端面と布基礎４の上端面との間に介在さ
せた定型ガスケツトで、その外方の目的部には発
泡ウレタンフオーム等のシーリング材６１を充填
してある。又８０はポリプロピレン等の保護材
で、半地下室の防水効果を高めるため外壁体１
４，１４の地下埋設外表面及び布基礎の外表面全
体に亘り根切り掘削部の埋戻し前に配設してあ
り、その上縁部を保護モルタル３１の下縁部に一
致させてある。尚、保護材８０の表面と保護モル
タル３１との間には防水シールテープを貼着する
のが好ましい。又５３は床パネル１１内の断熱
材、５４は集水管である。

叙上の如く、本発明の半地下室外壁外表面部の
防水処理構造によれば、地下埋設外表面と非地下
埋設外表面の一部とを効果的に防水構造となすこ
とができる上、上記非地下埋設外表面の一部に美
麗な布基礎の外観を、容易、正確、且つ堅固に形
成することができる等の効果が奏せられ、本発明
の半地下室外壁外表面部の防水処理構造はユニツ
トによる半地下室の形成に最適なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を含む半地下室側部
の縦断面図、第２図はその要部の拡大断面図、第
３図は半地下室構成用ユニツトの設置態様を示す
斜視図である。 １４……外壁体、１５……凹溝、３０……防水
シート、３１……保護モルタル、８１……通常モ
ルタル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 天井面が地面より上方に位置する半地下室の
   外壁を構成する外壁体の外表面部の防水処理構造
   であつて、地上に位置する上記外壁体の非地下埋
   設外表面の一部に上記非地下埋設外表面に亘つて
   水平な凹溝を形成し、該凹溝内に上縁部を位置さ
   せて防水シートを上記非地下埋設外表面及びその
   下方の地下埋設外表面に亘り貼着した上、上記凹
   溝内に水切見切金具の一部を嵌合固定して上記防
   水シートの上縁部を固定し、且つ上記防水シート
   における少なくとも非地下埋設外表面に保護モル
   タルを塗着した上、上記保護モルタルにおける少
   なくとも非地下埋設外表面に通常モルタルを塗着
   してなる半地下室外壁外表面部の防水処理構造。 ２ 上記水切見切金具は、垂直固定片及びその下
   端部に屈曲連設した水切見切片で構成してあり、
   上記水切見切片を上記外壁体の外方に突出させて
   上記垂直固定片は、ビスにより上記凹溝の垂直内
   壁部に固定してある、特許請求の範囲第１項記載
   の半地下室外壁外表面部の防水処理構造。