JPS6143139A - テレフタル酸の回収法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はテレフタル酸の回収法に関するもので６４）、
詳しくは、テレフタル酸ジアルカリ塩および灰分を含有
するアルカリ廃液よシテレフタル酸の結晶を回収する方
法に関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

ポリエステル繊維は通常、繊維の風合いを改善するため
に、ポリエステルの一部を加水分解する処理が施される
。この処理は通常、ポリエステル繊維を苛性アルカリ水
溶液と接触させることによ）実施され、ポリエステル繊
維の減量加工と呼ばれ１いる。この工程から排出される
廃液は通常、１ｉ１ｒ−１４！−の苛性アルカリ水溶液
であるが、その液中には加水分解で生成したエチレンク
リコールとテレフタル酸ジアルカリ塩が含有される。

したがって、この廃液に例えば、塩酸又は値数などの酸
を加えて厳折することによりテレフタル酸の結晶を析出
させて回収することは可能であるが、廃液中のテレフタ
ル酸ジアルカリ塩の含有量は通常、テレフタル酸として
０．２〜！重量％と低い上、この廃液をそのまま酸析し
た場合には、回収されたテレフタル酸中に重合工程で添
加されたＴｌＯ２などの灰分が多量に含有される結果と
なる。テレフタル酸中に多量の灰分が含有されていると
、これを例えば、ジメチルテレフタレート又はポリエス
テルの原料として用いた場合に不都合を生じる。予めア
ルカリ廃液中の灰分を簡単外操作で分離することができ
れば好都合であるが、アルカリ廃液中の灰分はその殆ん
どが微粒子として存在し、この微粒子は通常の濾過では
容易に分離することができない。そのため、上述のアル
カリ廃液よル良品質のテレフタル酸を回収することがで
きず、従来、廃液はそのまま廃水処理に付されていた。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者等は上記実情に鑑み、テレフタル酸ジアルカリ
塩と灰分な含有するアルカリ廃液から１例えば、ジメチ
ルテレフタレート又はポリエステルの製造原料として工
業的に使用し得る灰分含有量の少ない良品質のテレフタ
ル酸を回収する方法につ１念種々検討した結果、前記廃
液の声を！〜乙に調節することにより、廃液中に含有さ
れるテレフタル酸ジアルカリ塩のテレフタル酸成分に対
して％２〜２０重量％に相当するテレフタル酸の結晶を
廃液中に析出させて灰分とともに分離した後、Ｆ液をｐ
Ｈａ以下となるまで酸析し、析出するテレフタル酸を分
離することによシ良品質のテレフタル酸が回収されるこ
とを見出し、本発明を完成した。

以下５本発明の詳細な説明する。

本発明で対象となるテレフタル酸ジアルカリ塩および灰
分を含有するアルカリ廃液は、特に限定されるものでは
ないが、通常、ポリエステル繊維の減量加工工程から排
出される、ｐＩ（ｌＯ〜ｌμ程度の苛性ソーダ又は苛性
カリなどの苛性アルカリ水溶液である。この廃液中には
テレフタル酸ジアルカリ塩がテレフタル酸として、０、
！；　−／　０重量％、通常、ｌ−５重量％含有されて
おシ、また１例えば、Ｔ１０念などの灰分が、通常、２
０−２００−程度含有されている。この灰分はその殆ん
どが０．３μ以下の微粒子として存在しているが、これ
は通常のｐ、ｉでは容易に除去できないものである。本
発明ではアルカリ廃液をそのまま処理することかできる
が、必要に応じて、例えば、濃縮又は希釈などの処理を
施しても差し支えない。

本発明では上述のようなアルカリ廃液をｐＨ３〜６、好
ましくはＬ３〜ｚ、ｒに調節し、廃液中に含有されるテ
レフタル酸ジアルカリ塩のテレフタル酸成分に対して１
，２〜２０Ｘ量係、好ま去することを必須の要件とする
ものである。すなわち、この処理によジアルカリ廃液中
の灰分が結晶として存在するテレフタル酸とともに効果
的ＫＦ別されるのである。もし、声が前記範囲よシも高
め場合には、固液分離により廃液中の灰分を効率的に除
去することができず、遂に声が前記範囲よシも低い場合
には、灰分は除去できるものの、テレフタル酸の析出量
が多くな〕、後の酸析で回収される良品質のテレフタル
酸量が減少するので好ましくない。

声の調節は例えば、硫酸又は塩酸などの醗を添加するこ
とによシ実施される。また、アルカリ廃液を本発明で規
定する一範囲付近まで中和した後、これにテレフタル酸
粉末を添加することにより、本発明で規定するｐＨ及び
テレフタル酸結晶の存在量を満足させるようにしてもよ
い。

固液分離は通常のデカンタ−型又はセントル型などの遠
心沈降機又は遠心分離機等を用いて。

例えば、１００−２０００Ｇ程度の外力を加えて実施す
ることができる。この固液分離で分離されたテレフタル
酸は多量の灰分な含有するので、通常、廃棄される。一
方、灰分含有量が著しく減少したＦ液は続いて酸析処理
に供される。

上述の処理によ！ｌ得たＦ液の酸析処理は、Ｆ液がｐＨ
参以下、好ましくは３．ｊ以下になるまで例えば、値数
又は塩酸などの酸を加えることにより実施される。酸析
桑件は通常、常圧下でコｏ−１ｏｏ℃又は加圧下、１０
！−１１０℃であるが、加圧下で酸析を行なうと得られ
るテレフタル酸の結晶が大きく濾過性が良好であると言
う効果を有する。

析出したテレフタル酸の結晶は常法に従って濾過し１次
いで１分離した結晶を通常、水で懸濁洗浄した後、乾燥
することにょシ回収することができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、例えばポリエステル繊維の減量加工工
程から排出されるアルカリ廃液から灰分含有量の少ない
良品質のテレフタル酸を簡単に回収することができる。

したがって、従来廃棄していたテレフタル酸を例えば、
ジメチルテレフタレート又はポリエステルの製造原料と
して活用することができるので、その工業的価値は大き
い。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例によル更に詳細に説明するが、本
発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定され
るものではない。

実施例１へ・λ及び比較例１−２ ポリエステル繊維の減量加工工程から排出されｉｆｆ性
ソーダ廃液（ｐＨ＝７．３．テレフタル酸ジナトリウム
塩含有景＝テレフタル酸として／、１６重ｉ％、灰分含
有量＝０．３μ以下の粒子として約弘６乃ｆ１１）にり
と％硫酸を混合物のｐＨがｉ／表に示す値になるまで徐
々に滴下し、（テレフタル酸結晶の析出割合は第１外弁
Ｍ）次いで、この混合物をデカンタ−屋遠心沈降機（回
転数３０００　ｒ、ｐ、ｍ　、　Ｇ　＝　／　２００　
）にて涙過した。

続いて、このＦ液を更にりｒ％％硫酸て混合物の声が３
．ｊ以下になるまで酸析し、析出したテレフタル酸結晶
を同タイプの遠心分離機で濾過した。

このようにして得たテレフタル酸結晶を２倍量の水で慰
濁洗浄した後、ｔ濾過、乾燥し、次いで、この結晶中に
含有される灰分含有量を測定したところ第１表に示す結
果であった。

第　７　表 実施例３〜弘及び比較例３〜弘 実施例１の方法において、苛性ソーダ廃液とシテ、ｐ）
Ｉ、＝−ｚ　ｊ、　／　、テレフタル酸ジナトリウム塩
含有量＝テレフタル酸として。、ｒｔ重量％、灰分含有
量＝０．３μ以下の粒子として約６２−のものを用いて
、りｒ％％硫酸纂２表に示す値になるまで滴下した後、
実施例１と同様な方法で処理した場合の結果を鹿λ表に
示す。

第λ表

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）テレフタル酸ジアルカリ塩および灰分を含有する
   アルカリ廃液よりテレフタル酸を回収する方法において
   、前記廃液のｐＨを５〜６に調節することにより、廃液
   中に含有されるテレフタル酸ジアルカリ塩のテレフタル
   酸成分に対して、２〜２０重量％に相当するテレフタル
   酸の結晶を廃液中に析出させて灰分とともに分離した後
   、ろ液をｐＨ４以下になるまで酸析し、析出するテレフ
   タル酸を分離することを特徴とするテレフタル酸の回収
   法。
2. （２）アルカリ廃液がｐＨ８〜１４の苛性アルカリ水溶
   液であり、テレフタル酸として、０．５〜１０重量％の
   テレフタル酸ジアルカリ塩を含有することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の方法。