JPS6142791Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、工作業の分解作業台に関するもの
で、とくに、オートマテイツクトランスミツシヨ
ンなどの分解作業台として好適なものである。

オートマテイツクトランスミツシヨンの分解組
付作業は、公知のように、オートマテイツクトラ
ンスミツシヨンを水平と、前側を上にした垂直
と、水平での裏返し等の状態にして行なわれてい
る。

従来は、このような多様な状態にして作業する
作業台がなかつたため、水平と裏返しは水平な一
面の作業台で行ない、垂直は円筒にそのトランス
ミツシヨンケースを乗せて作業をしていた。した
がつて、円筒上にオートマテイツクトランスミツ
シヨンを垂直に乗せた状態では、垂心が高くな
り、小さな外力により倒れ、そのオートマテイツ
クトランスミツシヨンが破損したり、作業者が危
険であり、また、そのオートマテイツクトランス
ミツシヨンの内部の残留フルードが床面に流れ出
し、そのフルードの再使用ができないばかりでな
く、床面が滑り易く危険である。また、オートマ
テイツクトランスミツシヨンを垂直状態から平面
作業台に裏返しにして乗せるとき、該オートマテ
イツクトランスミツシヨンは重いため、１人作業
ではできないし、この裏返しにしたときは、かい
物をしないと倒れてしまう。しかも、分解および
組付時に、各部セツトボルトの締付トルクの大き
い所を作業する場合は、動いてしまうために、他
の作業員がそのオートマテイツクトランスミツシ
ヨンを押さえて、締付けや緩めの作業をしなけれ
ばならない。

本考案は、水平状態と、垂直状態と、水平での
裏返しの状態とにして分解組立作業をしなければ
ならない工作物を、乗せ替えをしないで１つの作
業台で位置決めし、しかもその位置を固定できる
構造の簡単な工作物の分解作業台を提供すること
を目的としてなされたものである。

このため、本考案は、作業台本体の中央に位置
してシヤフトを中央軸として起立状態から水平状
態まで回動するテイルトプレートと、前記作業台
本体の端部に設けられて前記テイルトプレートの
水平状態時にその水平状態を維持する受け板と、
前記テイルトプレートの中央に位置して工作物と
ともに回転可能に設けられた回転盤とホールド盤
と、工作物を保持する回転盤を固定位置にするロ
ツクピンとを工作物の分解作業台の基本的構成に
したもので、以下に、その一実施例を図に従つて
説明する。

図は、オートマテイツクトランスミツシヨンの
分解作業台を示したもで、１は作業台本体、２は
オートマテイツクトランスミツシヨンの据付アタ
ツチメント、３は回転盤、４は前記作業台本体１
の中央に位置してシヤフト７を中心軸として起立
状態から水平状態まで回動するテイルトプレー
ト、５はウイングボルト、６はホールド盤、８と
９は前記テイルトプレート４と作業台本体１とに
それぞれ設けられて前記シヤフト７を通すテイル
トプレートセツト孔、１０はトランスミツシヨン
ケース、１１は前記回転盤３のロツクピン、１２
と１６は回転盤ロツク孔、１３は作業台本体１の
端部に設けられてテイルトプレート４の水平状態
時にその水平状態を維持する受け板、１４はテイ
ルトプレートロツクピン、１５はテイルトプレー
トロツク孔、１７はオートマテイツクトランスミ
ツシヨンの裏返し用アタツチメント、１８はオー
トマテイツクトランスミツシヨンから流出するフ
ルードを充分に受けられる大きさと形状を有する
フルード受け板、１９はフルード受け皿、２０は
テイルトプレート４の水平状態をロツクするため
に受け板１３に設けられたロツク孔である。な
お、回転盤３には工作物としてのトランスミツシ
ヨンケース１０を嵌め込めるように貫通孔が形成
され、その一側にはテイルトプレート４に形成さ
れている取付孔に回転自在に嵌まり込むように小
径部が形成されている。

このように構成されたオートマテイツクトラン
スミツシヨンの分解作業台においては、まず、作
業台本体１の上に設けられている据付アタツチメ
ント２の上にオートマテイツクトランスミツシヨ
ンを、第１図にみられる水平方向に乗せ、エキス
テンシヨンハウジングを取外す。次に、回転盤３
をテイルトプレート４の中央孔に嵌合させたの
ち、数本のウイングボルト５でホールド盤６と回
転盤３をともにオートマテイツクトランスミツシ
ヨンのトランスミツシヨンケース１０に固定す
る。そして、シヤフト７をテイルトプレート４の
テイルトプレートセツト孔８と作業台本体１のテ
イルトプレートセツト孔９に通してテイルトプレ
ート４と作業台本体１とを継ぐ。次に、ロツクピ
ン１１をテイルトプレート４に設けられた回転盤
ロツク孔１２に通すことにより、第１図にみられ
るように、テイルトプレート４は起立状態で、ト
ランスミツシヨンケース１０はセツト完了され
る。

この第１図におけるトランスミツシヨンケース
１０の水平状態から第４図のように垂直状態にセ
ツトするには、第１図のようにセツトされた状態
からトランスミツシヨンケース１０を矢印ａで示
す方向に起こすと、テイルトプレート４はシヤフ
ト７を支点に回動し、受け板１３に当つて止ま
る。こののち、テイルトプレートロツクピン１４
をテイルトプレート４に設けられたテイルトプレ
ートロツク孔１５と受け板１３に設けられたロツ
ク孔２０に差し込むと、第４図にみられるよう
に、テイルトプレート４は水平状態になつてお
り、トランスミツシヨンケース１０は垂直に固定
される。この第４図の状態ではトランスミツシヨ
ンケース１０内部の分解および組付作業等ができ
る。

この第４図のトランスミツシヨンケース１０を
垂直に立てた状態でロツクピン１１を抜くと、回
転盤３とテイルトプレート４はフリーとなり、ト
ランスミツシヨンケース１０は任意に回転する。
したがつて、トランスミツシヨンケース１０を
180度回転させてロツクピン１１を第２図および
第３図にみられる回転盤ロツク孔１６に差し込む
と、トランスミツシヨンケース１０は再び固定さ
れる。そして、アタツチメント１７を作業台本体
１上にセツトしてからテイルトプレートロツクピ
ン１４を抜き、第１図にみられる矢印ｂの方向に
トランスミツシヨンケース１０を倒すと、該トラ
ンスミツシヨンケース１０は、第５図のように、
アタツチメント１７に座り、裏返しに固定され
る。この状態では、オイルパンやバルブボデイ等
の取付けおよび取外し作業等ができる。

なお、オートマテイツクトランスミツシヨンか
ら流れ出るフルードは、前記第４図の状態にした
とき、直接フルード受け皿１９に入れるか、また
はフルード受け板１８を通して入れる。このよう
にすることにより、オートマテイツクトランスミ
ツシヨン内部の残留フルードが床面にこぼれるこ
とがなく、安全に作業ができ、そのフルードは再
使用することができる。

上述のように、本考案の工作物の分解作業台
は、作業台本体の中央に位置してシヤフトを中心
軸として起立状態から水平状態まで回動するテイ
ルトプレートと、前記作業台本体の端部に設けら
れて前記テイルトプレートの水平状態時にその水
平状態を維持する受け板と、前記テイルトプレー
トの中央に位置して工作物とともに回転可能に設
けられた回転盤とを備えているから、工作物を水
平と、垂直と、水平裏返し等、任意所望の状態に
固定することができ、かつ、１つの作業台で安全
に、しかも、能率よくでき、構造も簡単であるな
ど、本考案の奏する効果は、きわめて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、工作物を水平にセツトした本考案に
係る一実施例の斜視図、第２図は、作業台用部品
の分解斜視図、第３図は、第１図のＡ−Ａ線に沿
う拡大断面図、第４図は、工作物を垂直にセツト
した状態の斜視図、第５図は、工作物を水平裏返
しに固定した状態の斜視図、第６図は、フルード
受け板の斜視図、第７図は、工作物の裏返し用の
アタツチメントの斜視図である。 １……作業台本体、２……据付アタツチメン
ト、３……回転盤、４……テイルトプレート、７
……シヤフト、１０……トランスミツシヨンケー
ス、１３……受け板、６……ホールド盤、１１…
…ロツクピン、１２，１６……回転盤ロツク孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 作業台本体の中央に位置し、シヤフトを中心軸
   として起立状態から水平状態まで回動するテイル
   トプレートと、前記作業台本体の端部に設けられ
   て前記テイルトプレートの水平状態を維持する受
   け板と、貫通孔を有しかつテイルトプレートの取
   付孔に外周面の小径部が嵌合された回転盤と、前
   記テイルトプレートの一側から該テイルトプレー
   トを挾んで該回転盤を介して前記工作物に固定可
   能なホールド盤と、前記テイルトプレートに形成
   された回転盤ロツク孔に挿入自在に前記回転盤を
   回転不能に保持するロツクピンとを備えているこ
   とを特徴とする工作物の分解作業台。