JPS6141347B2 - - Google Patents

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JPS6141347B2
JPS6141347B2 JP53088623A JP8862378A JPS6141347B2 JP S6141347 B2 JPS6141347 B2 JP S6141347B2 JP 53088623 A JP53088623 A JP 53088623A JP 8862378 A JP8862378 A JP 8862378A JP S6141347 B2 JPS6141347 B2 JP S6141347B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dicyanocyclohexane
reaction
acid
trans
cyanocyclohexanecarboxylic
Prior art date
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Expired
Application number
JP53088623A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5515451A (en
Inventor
Tadamitsu Hirayama
Shinji Kanbara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP8862378A priority Critical patent/JPS5515451A/ja
Publication of JPS5515451A publication Critical patent/JPS5515451A/ja
Publication of JPS6141347B2 publication Critical patent/JPS6141347B2/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は4−シアノシクロヘキサンカルボン酸
またはそのエステル類の新規な製造法に関するも
のである。本発明方法によつて製せられる4−シ
アノシクロヘキサンカルボン酸またはそのエステ
ル類は、薬品、化学品の製造原料として利用価値
の高い化合物であり、特に医薬品として有用な抗
プラスミン作用を有するトランス−4−アミノメ
チルシクロヘキサンカルボン酸の製造中間体とし
て重要なものである。
本発明者等は、1・4−ジシアノシクロヘキサ
ンを特定の条件下アルコール、鉱酸と反応せしめ
ることにより、2個のシアノ基のうち1個のシア
ノ基のみをイミデート化し、さらにこれを水と処
理することにより高収率で4−シアノシクロヘキ
サンカルボン酸またはそのエステルに変換し得る
ことを見出した。本発明はこの知見に基づき完成
されたものである。
一般にシアノ基のイミデート化には、反応試剤
として使用される鉱酸例えば塩化水素の溶解度の
大きいアルコール、エーテル系の溶媒が用いられ
る。しかし、本発明の原料化合物1・4−ジシア
ノシクロヘキサンのモノイミデート化にはこれら
の溶媒は使用できない。即ち、アルコール類を溶
媒として使用する場合、ジイミデート化まで反応
の進行することは避けられず、また、エーテル系
の溶媒例えばエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等を溶媒として使用する場合種々
の副反応が生起し、モノイミデート体を収率よく
得ることは極めて困難であつた。
本発明者らは1・4−ジシアノシクロヘキサン
のモノイミデート化について種々検討した結果、
反応に用いる溶媒類が極めて重要な因子となるこ
とを発見し、本発明を完成した。
即ち、溶媒としてはベンゼン、トルエン、エチ
レンジクロライド、トリクロロエチレンが適当で
あり、これらを1・4−ジシアノシクロヘキサン
に対し10〜100部使用するとよい。1・4−ジシ
アノシクロヘキサンのこれらの溶媒に対する溶解
度は必ずしも大きくないが、この反応では、完全
に溶解する必要はなく、懸濁状態に於ても何ら支
障なく反応は進行する。
一方、原料として使用されるアルコール類とし
ては、メタノールおよびエタノール就中メタノー
ルが最も高い選択率を示した。このことは、工業
的製造に際し極めて有利な点である。
さらに、反応に供される鉱酸類としてはハロゲ
ン化水素類が一般に用いられるが、特に塩化水素
が工業的に安価な試剤として常用される。
また、14−ジシアノシクロヘキサンの選択的モ
ノイミデート化の因子として反応試剤のモル比が
挙げられるが、特にアルコール類のモル比が重要
であり、過剰のアルコール類の存在は選択率を低
下せしめるため通常理論量の1.0〜2.0倍、特に1.2
〜1.5倍のモル比が効果的に用いられる。
鉱酸類は一定過剰であればよく、例えば塩化水
素の場合は2〜10倍モルを継続的に供給し過剰分
は回収再利用する方式が採用される。
反応温度は0〜50℃、好ましくは0〜15℃であ
り、反応温度の上昇に伴ない選択率は低下する傾
向を示すが0〜15℃の範囲では大きな影響はなく
実用的にはこの温度範囲が用いられる。
以上のように反応が行われた後、中間体イミデ
ートの鉱酸塩は容易に析出濾取される。このと
き、残存原料1・4−ジシアノシクロヘキサンと
中間体イミデートの鉱酸塩とが極めて簡単、確実
に分離される。このことは、例えば同じ原料であ
る1・4−ジシアノシクロヘキサンをアンモニア
水で加水分解して同じ目的物である4−シアノシ
クロヘキサンカルボン酸を得る公知方法には見ら
れない特長であり、本発明を極めて有利なものと
している。即ち、中間体イミデートの鉱酸塩は後
述のように加水分解、還元等の反応に付され、最
終的には4−アミノメチルシクロヘキサンカルボ
ン酸に導びかれるものである。したがつて、中間
体イミデートの鉱酸塩に1・4−ジシアノシクロ
ヘキサンが混入していた場合、1・4−ジシアノ
シクロヘキサンは還元されて1・4−ジアミノメ
チルシクロヘキサンに導かれることになる。この
1・4−ジアミノメチルシクロヘキサンは最終目
的物である4−アミノメチルシクロヘキサンカル
ボン酸とは極めて分離困難な性質をもつものであ
る。それ故に、1・4−ジシアノシクロヘキサン
を原料とする4−アミノメチルシクロヘキサンカ
ルボン酸の製法においては還元反応に付される以
前に1・4−ジシアノシクロヘキサンを完全に分
離しておくことは極めて重要な意味を有するので
ある。
更に有利なことは、中間体イミデートの鉱酸塩
を分離した後の反応液中の残存原料は回収するこ
とも可能であるが、回収せずそのまま新たに原料
を加えて次回の反応(イミデート化)に供するこ
とも可能であることである。
析出濾取された中間体イミデートの鉱酸塩は希
酸または希アルカリまたは単に水で処理すること
により容易に加水分解され、4−シアノシクロヘ
キサンカルボン酸またはそのエステルが得られ
る。このようにして得られる4−シアノシクロヘ
キサンカルボン酸またはそのエステル類から、例
えば以下の方法により4−アミノメチルシクロヘ
キサンカルボン酸を得ることが出来る。即ち、4
−シアノシクロヘキサンカルボン酸エステルを必
要あれば加水分解した後、常法、例えば、ラネー
ニツケル触媒の存在下接触還元することによつて
好収率で4−アミノメチルシクロヘキサンカルボ
ン酸へ導くことが出来る。
本発明の出発物質である1・4−ジシアノシク
ロヘキサンは、トランス体またはシス、トランス
体の混合物のいずれであつてもよく、本発明の反
応条件下では、その立体配置は保持される。従つ
て、トランス−1・4−ジシアノシクロヘキサン
を出発物質とした場合は、イミデート化後加水分
解、還元を行なうことによつて、トランス−4−
アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸に導くこ
とが出来る。
本発明を利用すれば1・4−ジシアノシクロヘ
キサンから単純な工程で容易かつ好収率で4−ア
ミノメチルシクロヘキサンカルボン酸を製造する
ことが出来るので、本発明は工業的に極めて有用
な製造法である。
実施例 1 トランス−1・4−ジシアノシクロヘキサン
2.68gをベンゼン80mlに溶解し、メタノール0.96
gを加えた後10〜15℃でHClガスの一定過剰を約
3時間を要し導入する。反応後析出せる無色結晶
3.91gを濾取する。これにH2O 30mlを加え室温
2時間撹拌、析出する油状物をクロロホルムで油
出後、溶媒を留去し無色油状物3.07gを得た。こ
の油状物は、ガスクロマトグラフイーによる分析
の結果、トランス−4−シアノシクロヘキサンカ
ルボン酸メチルエステル87%、トランス−ヘキサ
ヒドロテレフタール酸メチルエステル13%の混合
物であつた。
なお、反応母液を濃縮しトランス−1・4−ジ
シアノシクロヘキサン0.18gを回収した。
参考例 1 実施例1で得られた油状物をメタノール50mlに
溶解し、これに濃アンモニア水3mlと展開ラネー
ニツケル0.5gを加えオートクレーブ中20Kg/cm2
水素を圧入し室温で4時間還元する。反応後触媒
を濾別、濾液を濃縮し、残渣に2N−HCl 30mlを
加え加熱、加水分解した後、反応液を強酸性イオ
ン交換樹脂塔(H+型)に流し、水洗後、5%ア
ンモニア水で樹脂に吸着されている反応物を溶離
する。
溶離液を濃縮、アセトンを加えて析出するトラ
ンス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン
酸2.17gを得た。(原料 トランス−1・4−ジ
シアノシクロヘキサンの回収を考慮した収率 74
%) このものは、トランス−4−アミノメチルシク
ロヘキサンカルボン酸の標品とIR、NMRスペク
トルが完全に一致し、ガスクロマトグラフイーに
よるトランス体純度は99.8%以上である。
実施例 2 シス、トランス混合1・4−ジシアノシクロヘ
キサン(シス:トランス=67:33)2.68gをベン
ゼン80mlに溶解し、メタノール0.75gを加えた後
10〜15℃でHClガスの一定過剰を約3時間を要し
導入する。反応後析出せる結晶3.40gを濾取す
る。この結晶に水30mlを加え、2時間室温で撹
拌、析出する油状物をクロロホルムで抽出、溶媒
留去し、無色油状物2.67gを得た。この油状物
は、ガスクロマトグラフイーによる分析の結果4
−シアノシクロヘキサンカルボン酸メチルエステ
ル76%、ヘキサヒドロテレフタール酸メチルエス
チル24%の混合物であつた。なお、反応母液を濃
縮し、シス、トランス混合1・4−ジシアノシク
ロヘキサン0.50gを回収した。
この油状物を参考例1と同様に水素圧50Kg/cm2
で還元後同様に処理してシス、トランス混合−4
−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸1.65g
を得た(原料回収を考慮した収率65%)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1・4−ジシアノシクロヘキサンと1.0〜2.0
    倍モルのメタノールまたはエタノールとを、ベン
    ゼン、トルエン、エチレンジクロライドまたはト
    リクロロエチレン溶媒中で選択的に部分イミデー
    ト化反応させ、次いで生成物を加水分解すること
    を特徴とする4−シアノシクロヘキサンカルボン
    酸またはそのエステル類の製法。
JP8862378A 1978-07-20 1978-07-20 Preparation of 4-cyanocyclohexanecarboxylic acids Granted JPS5515451A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8862378A JPS5515451A (en) 1978-07-20 1978-07-20 Preparation of 4-cyanocyclohexanecarboxylic acids

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8862378A JPS5515451A (en) 1978-07-20 1978-07-20 Preparation of 4-cyanocyclohexanecarboxylic acids

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Publication Number Publication Date
JPS5515451A JPS5515451A (en) 1980-02-02
JPS6141347B2 true JPS6141347B2 (ja) 1986-09-13

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ID=13947926

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JP8862378A Granted JPS5515451A (en) 1978-07-20 1978-07-20 Preparation of 4-cyanocyclohexanecarboxylic acids

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5114506A (ja) * 1974-07-26 1976-02-05 Hitachi Ltd Dorenbunrisochi

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5114506A (ja) * 1974-07-26 1976-02-05 Hitachi Ltd Dorenbunrisochi

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Publication number Publication date
JPS5515451A (en) 1980-02-02

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