JPS6141114Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は両端部を支持した発音パイプ等の棒状
体を発音源としたシロホン型トイピアノの発音装
置に関する。

従来トイピアノとして両端部を支持した発音パ
イプ等の棒状体を発音源としたものがあるが、音
量が比較的小さいという不都合がある。

本考案はこの種のトイピアノの音量を増大させ
ることをその目的とするもので、前後載置台４，
４′で両端部を支持した棒状体１を発音源とした
シロホン型トイピアノにおいて、前記棒状体１に
おける前記前後載置台４，４′から外側の部分を
上方から遮蔽板７，８で音響的に遮蔽すると共
に、並列した前記複数の棒状体１の間隙に遮蔽棒
６を配置して成る。

以下本考案装置の一例を図面につき説明する。
第１図乃至第４図において、１はアルミ、鉄等の
発音パイプ等の棒状体で、ピアノケース２の側板
２ｂに固着されたセンターレール３上に設けた付
水４ａ及びスポンジ４ｂから成る前載置台４と、
支持板５上に設けた同じ構成の後載置台４′との
上にその両端部が載置され発音源となる。この棒
状体１の複数個は音階順に間隙を置いて所定のオ
クターブ分並列配置される。この間隙には木、合
成樹脂等から成る遮蔽棒６を前及び後載置台４，
４′上に載せて配置する。該遮蔽棒６と発音パイ
プ１の発音部とが確実に接触しないようにするた
めに、遮蔽棒１の前及び後載置台４，４′への載
置部６ａを一体成形かテープを捲きつけるかして
大径に形成する。

発音パイプ等の棒状体１のこれを支持する前及
び後載置台４，４′より外側の部分の上を遮蔽板
７，８で覆う。該遮蔽板７，８の下面には発音パ
イプ１の動きを規制するストツパー９を設ける。
ピアノケース２は底板２ａとこれに立設された側
板２ｂと前板２ｃとより成り、その開口縁１０に
は天板１１が開閉自在に枢着される。また発音パ
イプ１の下側には振動体の振動に共鳴することに
より該振動体１を有効に振動させるための共鳴箱
１２が設けられる。なお、中高音部の共鳴箱１２
の底部はピアノケース２の底板２ａで形成される
が、低音部ではより大きな高さが必要であるから
底板２ａを除きそれより下方に突出する別個の共
鳴箱１２を嵌合固定する場合もある。１３はその
補強仕切りである。１４は鍵盤１５の押鍵により
駆動される例えば合成樹脂等から成るハンマーシ
ヤンクで、その一端にはハンマー１６が設けら
れ、他端はピアノケース２に固設されたセンター
レール３にハンマーシヤンクレール１７を介して
取付けられる。鍵盤１５の下面の凹所には支点と
なるバランスピン板１８とガイドとなるフロント
ピン板１９とが嵌合される。２０は天板１１を閉
じたときピアノケース２の開口縁１０に形成した
凹部１０ａと天板１１との間にできる放音口、２
１は天板起立棒である。

次にその作動を説明するに、発音パイプ等の棒
状体１が鍵盤１５の押鍵によりハンマー１６で打
撃されると該発音パイプの棒状体１は振動する
が、その中央部の上側から放出する音は、第５図
示のように開放された天板１１とピアノケース２
との間から、第６図示のように天板１１が閉鎖さ
れた時は放音口２０から外方に伝播する。一方、
棒状体１の中央部の下側から放出する音はピアノ
ケース２の底板２ａで阻止され棒状体１の間隙か
ら出ようとするが、遮蔽棒６が設けられているの
でこれに遮られて上方に放出されない。かくて上
側から放出する音は下側から放出する逆位相の音
によつて相殺されることがないので音が弱められ
ることがない。

また棒状体１の前記前後載置台４，４′から外
側の部分は、遮蔽板７，８によつて上方から音響
的に遮蔽されているので、中央部から放出する音
に対して逆位相の関係にある音が該外側の部分か
ら直接上方に放出するのが遮られ、前述と同様に
中央部から放出される音が弱められることがな
い。

発音パイプ等の棒状体１の振動減衰のエンベロ
ープは一般にゆるやかであるので、若し早く減衰
させたいときは遮蔽棒６としてダンパ材を用い、
これを発音パイプ等の棒状体１と接触させて配置
し棒状体１の振動エネルギーを吸収させる。

このように本考案によるときは、棒状体１にお
ける前後載置台から外側の部分を上方から遮蔽板
で音響的に遮蔽すると共に並列した前記複数の棒
状体の間隙に棒状体に接触することのないように
遮蔽棒を配置したので、上方へ放出する音量を大
きくすることができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は天板を除き前、後遮蔽板の一部を截除
した本考案装置の一例の平面図、第２図は第１図
の−線截断面図、第３図は第１図の−線
截断面図、第４図は第１図の発音パイプ部分の拡
大平面図、第５図及び第６図は天板を開いた時と
閉じた時の斜視図である。 １……棒状体（発音パイプ）、２……ピアノケ
ース、３……センターレール、４，４′……前、
後載置台、５……支持板、６……遮蔽棒、７，８
……遮蔽板、９……ストツパー、１０……開口
縁、１１……天板、１２……共鳴箱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後載置台４，４′で両端部を支持した棒状体
   １を発音源としたシロホン型トイピアノにおい
   て、前記棒状体１における前記前後載置台４，
   ４′から外側の部分を上方から遮蔽板７，８で音
   響的に遮蔽すると共に、並列した前記複数の棒状
   体１の間隙に遮蔽棒６を配置して成るシロホン型
   トイピアノの発音装置。